※この記事は本作の重大なネタバレが含まれております。
「___ではなぜ「世界政府」は……!!わざわざあの“悪魔の実”にもう一つの名を与えた!!」
「歴史からその実の名前を消す為だろう!?」
概要
別の名称 | ゴムゴムの実 |
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種類 | 動物系幻獣種 |
モデル | ニカ |
概要 | 体がゴムそのものの性質を持つようになる |
能力 | (※詳細な能力については『ゴムゴムの実』の記事を参照) |
覚醒概要 | ゴムの体に更なる腕力と自由を与える |
覚醒能力 |
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弱点 | 覚醒のパワーアップについては、通常よりも膨大な能力として発揮することになるため、その分能力で使用するパワーアップ技能の中では、最も体力の消耗が激しい |
備考 |
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『ONEPIECE』の主人公、モンキー・D・ルフィが食べたゴムゴムの実のもう1つの名前にしてその正体。
悪魔の実の中には「名称が2つあり、且つ一般的に知られる名称がもうひとつの名前を隠すために名付けられたものである悪魔の実」が存在しており、ゴムゴムの実もその一つだった。
《神》の名と力を宿す現状唯一の悪魔の実で、この実の力を完全に引き出す事は、現人神として「太陽の神ニカ」が現世に再来するのと同義とされる。
ニカの在り方は、世界政府の支配とそれに纏わる世界の前提を壊してしまうのか、世界政府はかの神の再臨を非常に危険視しており、最強の海賊たるカイドウの逆鱗に触れ、敵に回す方がまだマシという意見すらある程。
そしてそれを実現し得るこの実の回収を幾度となく試みてきたが、いつの時代も決して彼らの手中に収まる事はなく、五老星は「まるで我々から逃げている様だ」と語っている。
そしてこれはあり得ない話ではなく、動物系の悪魔の実には、そのモデルとなった存在の意思が宿っているのだという。
ニカの身体はゴムそのものの性質を持っていたとされ、実を食べた者の身体全てがゴムになる"基本能力"は実質「ゴムゴムの実」と同義である。
加えてこの実における「体がゴムそのものの性質を持つ」という点は、能力者の意思や意識に関係なく食べた瞬間から常に能力が発動した状態という動物系悪魔の実の中では珍しい性質があり、能動的な能力のオンオフは不可能。
これらの性質は動物系というよりも超人系のそれに近く、真実を知らない者が見ればまず動物系と判別することはできないだろう。
その能力の覚醒は、ゴムの体に更なる"腕力"と"自由"を与えるとされており、五老星曰く「世界で最もふざけた能力」。
そしてカイドウとの最終決戦にて、ルフィはついにこの実の真の力を覚醒させる…。
反響
これまで1000話以上・(現実時間で)25年近くにわたり"超人系"の代表として慣れ親しんだ「ゴムゴムの実」という設定がミスリードだったことの衝撃もさることながら、悪魔の実を食べれば原則誰でも能力が身につく為「"主人公だけが特別"ではない」という、今までの前提を見事にひっくり返したこの設定に対する読者の反応は賛否両論気味。
実際作者自身もカイドウの倒し方に頭を抱えた末の反則である事を半ば認めている。だが同時に「ずっとやりたかったこと」とも語っており、構想そのものは長らく温めていたらしい。
ニカ自体が本作オリジナルの、乱暴な言い方をすれば"何でもあり"な神格という事もあるのだろうが、そもそも今まで「悪魔の実の系統を判別する」能力やシステムは一切存在しなかった為、真相を知る者以外がそう信じきっていたのも無理は無い。
一方、ルフィ本人も自覚しているが「誰より自由を愛するモンキー・D・ルフィという人間(キャラクター)が究極の域に到達した、まさしく『最高地点』の形」にもなっており、「突き抜けすぎて(一周回って)むしろルフィらしい」といった意見もある。
なお現状での作中描写を見る限り、覚醒で得られる能力はそれまでのゴムゴムの実の力の拡張に加え、他の超人系悪魔の実の覚醒者と同じく自分以外のモノに自身の能力を付与できるというものである。
また、短時間であれば「自由」に空想した物を創造し使用できるためまさしく神の如き力の一端が描写されている。
名称と分類について
"ゴムゴムの実"としての分類は超人(パラミシア)系であったが、もうひとつの名前は上記の通り「ヒトヒトの実」であり、分類は動物(ゾオン)系だと五老星の口から明言された。
なお動物系のモデルで広義の"神仏"であればセンゴクの大仏が、"神獣"であればヤマトの大口真神(オオクチノマカミ)(イヌイヌの実)がそれぞれ初出となる。
あくまで「ゴムゴムの実」という名前はその実の正体を世界政府が揉み消したいがために付けたもうひとつの名であり、超人系という分類もその特殊性により誤解釈を起こさせ、ニカの存在を隠すためのものだろう。
ちなみに他にこのような例が存在するのかは不明であるが、複数の分野が採択されていた実は初登場である。
考察界隈では、予想として「ニカニカの実」が一定数を占めていた模様。
"神"がモデルなので最早「カミカミの実」とも言えるのに「ヒトヒトの実」である点については、過去に作者の尾田栄一郎氏からSBSで仄めかされていた。
「"ヒトヒトの実"を人間が食べた場合どうなりますか?」という質問に対して「人と成る」と回答しており、この時は続けて「成人するとか正気に返る」「人が人らしく生きる」意味だとお茶を濁していたが、実はこれには「神などが人の姿をかりてこの世に現れる」という意味があり、ずばり言い得て妙だったのである。
更に余談であるが、劇中において能力者になるには「悪魔の実を食べる」以外の方法が示唆されている。しかし、SBSにおいて過去に「ルフィを食べたらゴム人間になれますか?」という質問がされた際の尾田栄一郎氏の返答は「食中毒になります」だった。
この質問はかなり初期も初期の物であり、設定の後付けと言ってしまえばそれまでだが、「能力者を食べることで能力者になれる」が「ルフィを食べてもゴム人間にはなれない」という物語の根幹に当たる情報のネタバレを避けつつ、嘘もつかないようにする為に「なれる」でも「なれない」でもない回答となったと取れなくもない。
伏線/示唆
ぽっと出の設定にも思えるが、一応それらしき描写や伏線が無いわけではなく、現在でも議論が尽きない題材となっている。
中にはこじつけに近いものや深読みのし過ぎ、はたまたネタ発言に近いものまで混ざっているのも事実あるが、逆に伏線だと考えなければ説明がつかない描写が昔から散見されるのもまた確か。
少なくとも、時折揶揄される『逃げの後付け設定』と一口に言えるものでないことは読み取れる。
例えば「ニカ」という名前のキャラクターがすでにいることはニカ(ONEPIECE)の余談で挙げられているが、単行本62巻の表紙では【イチカ、ニカ、サンカ、ヨンカ、ヨンカツー】という五つ子の並び順を崩してまで、ニカがルフィの真上に来るように配置されている。
また前述のセンゴクが能力を初披露した回の扉絵には、鏡を持つ大きな蟹が描かれており、「カニ」が鏡で反転し「ニカ」になる、という一見くだらない伏線(?)を見いだすファンも現れている。
他にも物語最序盤、モージがバギーにルフィが能力者であることを伝えようとした際、受けたダメージのせいで「ゴ… げん…」としか言えなかった。
これを聞いたバギーは「それでのびのびと戦いやがったってか」「あの野郎!ごきげんだぁ!?」と勘違いして激怒したが、この実の真の力を知った上でこの台詞を見ると中々に意味深である。
また、東の海編では三種類の悪魔の実が登場しているが、ルフィが食べた実が動物系だったとすると、自然(ロギア)系、超人系、動物系の各系統から一種類ずつ登場していることになる為、バランスが取れるという意見もある。
尤も過去にSBSで(五老星とニュアンスは異なるが)「一番ふざけた能力」として主人公の能力をゴムにしたと作者が言及しているので、これらについても、そういった遊び心が現れた例と言えるかもしれない。
「ニカ」の名と存在が示されたこと自体が同じく1000話を越えた後であったため、唐突に登場して急速に伏線を回収していったとされることもあるが、実は太陽=自由=ルフィと三者を繋ぐ要素はかなり以前から登場している。
例えば太陽=自由であれば天竜人の奴隷を開放し、太陽をモチーフにしてその証をかき消したタイヨウの海賊団が登場している。この事実が明かされたのは女ヶ島での一件だが、太陽の紋章自体はごく初期に登場したアーロン一味の幹部に描写されている。
また、麦わらの一味の旅で経験した戦いは規模の大小はあれど、どれも何らかの束縛からの解放を最終的な目的とした戦いであることや、ルフィ自身の 「海賊王に おれはなる!!」 「支配なんかしねェよ この海で一番自由な奴が海賊王だ!!!」 といった発言からも自由=ルフィは言うまでもなくばっちりつながっており、自由あるいは解放というキーワードを起点にしてこれらのつながりは丁寧に描写されてきたのである。
また、ニカの在り様は先述したタイヨウの海賊団を立ち上げたフィッシャー・タイガーやルフィの行動が、天竜人にすら手を上げて奴隷を解放したという点で似通っており、ルフィがニカのような存在と近似した人物であること自体は決して唐突に降って湧いた話では無い。
その他戦闘面では、
- エネルのゴロゴロの実の力を受けても平気であったこと(雷等の高圧電流の場合、普通はいくらゴムともいえど耐え切れず絶縁破壊を起こす)
- "ゴムゴムのロケット"や"UFO"等、作中世界に存在していないものをモチーフにした技があったこと(ニカの特徴である「空想のままに戦う」と合致する)
- "ゴムゴムの火拳銃"等の技の際に炎を出せること(あまりに高速すぎてそれによる摩擦で火が発生しているなら攻撃の度にルフィは大火傷を負うことになるはず※)
- "スネイクマン"の"大蛇(パイソン)"を用いた際、途中で軌道が変化する上加速すること(カイドウも「ゴムの性質上あり得ない」と指摘していた)
等から、ただのゴム人間ではないという示唆はされていた。
ちなみに単行本冒頭のあらすじには"ゴムのように伸びる"と書かれており、「ゴム人間」というワードはキャラ紹介文で登場している。この紹介文も「驚異のゴム人間」と書かれており、これも"一般人から見て驚異的な悪魔の実の能力者"というミスリードを誘いつつ、"単なるゴム人間ではない"という事を意味する伏線だった...と考えることもできなくはない(大分無理矢理感はあるが)。
またコラボ作品にあたる『世にも奇妙な物語』で阿部寛演じるヤクザがゴムゴムの実らしき悪魔の実を食べた『ゴムゴムの男』という作品があり、ルフィとゴムゴムの実を食べた人物が同一画面に映るという「同一の悪魔の実の能力者が同じ時間軸に存在する」パラドックスが問題視されていた。
しかし、ルフィが食べたのはヒトヒトの実モデルニカであるため、阿部寛が本物のゴムゴムの実を食べたのなら矛盾が解決する(悪魔の実にはそもそも図鑑に載っていない外見不明種も多いため、五老星による隠蔽の結果生まれた『超人系ゴムゴムの実こと、動物系ヒトヒトの実幻獣種モデルニカ』とは別に、ゴム人間になるだけの誰にも発見されていなかった『超人系ゴムゴムの実』が存在する可能性は否定できない)。
公式コラボな為、矛盾を指摘されるのも折り込み済みな可能性は高い。
しかし第1話や過去編を見てもわかる通り、如何に幻獣種の悪魔の実とはいえ食べたばかりの頃のルフィはそんじょそこらの悪党にもボコボコにされる普通の子供だった。結局は練度と実力がなければ単なる面白人間でしか無い事は他の悪魔の実と変わりは無い。
実際に上記で挙げられている「ただのゴム人間ではない理由」については、あくまでも能力の性質"だけ"を考慮して導き出されたものでしかなく、
- 上記の根拠は悪魔の実の能力の強さは能力者の力も直接的に大きく影響するにもかかわらず、能力者であるルフィが持っている強さ・技術を一切考慮していない
- 上記の根拠は、「悪魔の実の能力者が発揮できる能力のエネルギーの強さ」も一切考慮していない
- ルフィのような強者であれば、能力の強さも複雑になっていることが多いにも関わらず、上記の根拠はザルな部分が多く、説明が安易である
- 作中において「強い悪魔の実の能力を得た者ほど強者」などという描写は一切ないにもかかわらず、上記の根拠はあたかも「強い悪魔の実の能力を得た者ほど強者」のようなことを表した考察になってしまっている
等の問題点があり、信憑性に欠けている部分が多い。
更に身体能力・格闘能力が高いルフィでも、悪魔の実の能力の効果に圧倒される傾向もあり、クロコダイルやマゼランとは対処法を覚えて互角以上に渡り合えるようになった。
また、幼少時とはいえポートガス・D・エースが「実の効果自体は大したことない」という発言をしている。
数百年覚醒に至る能力者は現れなかった事実から見ても「特別な悪魔の実である事は事実だが、その力を引き出せるほどルフィが強くなった」と見る層もおり、他の悪魔の実の能力者の傾向を見ると、むしろこちらの意見の方が、信憑性は明らかに高いと言える。
小ネタ
その1
さらに「ニカ」という名前とゴムには関連がある。
- インド洋にある島国のモルディブには「バニヤンツリー」と呼ばれるゴムの木の仲間の大樹が存在しているが、国の公用語であるディベヒ語ではこれを「ニカ」と呼んでいる。つまりニカとはゴムの木の別名なのである。
- バニヤンツリーは日本語ではガジュマルと呼ばれ、ルフィのイメージ県である沖縄ではあのキジムナーと関連した樹木とされている。キジムナーの特徴は「赤髪」「手は木の枝のように伸びる」「火に関連する」等、上記の能力面での伏線やギア5の容姿と通じるものがある。
植物が関連する悪魔の実は映画『ONE PIECE FILM Z』の「モサモサの実」しか登場していないが、生物全般を動物系に含めるのであれば無理矢理な話でもない。
その2
麦わらの一味の食べた悪魔の実の名前には1から10までの数字が入るという法則が指摘されていた「ゴムゴム→5 6 5 6、ヒトヒト→1 10 1 10、ハナハナ→8 7 8 7、ヨミヨミ→4 3 4 3)。
これについてはSBSでも質問され、加えて『(2、9)が無いということはニキュニキュの実(2、9、2、9)を食べたバーソロミュー・くまが仲間になるということですか?』と、かなり突っ込んだ内容の考察まで為されたことがあったが、その際に作者である尾田栄一郎氏はひとしきり驚いた後『どういう意味で驚いたかって!? ノ~~~~コメント!!!』と、重大な裏設定や今後の展開を見破られて驚いたとも全くの偶然に作者である氏ですら驚愕したとも取れる反応を見せていた。
このことから、ファンの間で残る2と9の組み合わせが誰であるのか、あるいは仲間になりそうだがこの法則に当てはまらない悪魔の実の能力者の処遇はどうなるのか、いや実は本当に偶然だったのではないか、ガチのネタバレになる予想ならわざわざSBSで取り上げる必要はないので部分的にあっていても事実上外れているのではないか等、様々な考察や話題の種となっていた。
しかし、ルフィの食べた実の正体が明かされたことでこの法則が崩れたとする一方、ヒトヒトの実の場合、1、10、1、10と11、0、11、0の2パターンで区切ることも可能なことから「1から10まででなく0から11までなのでは?」とする説を新たに考察するファンも。
この説を採用する場合、残された数字が2569の4つとなったことで12通りのパターンが存在するが、仮にSBSで上記の法則を指摘した人物が考察していたように片方が2929だとすると、実は作中で5656の数字で表すことが可能な実が既に(ゴムゴムの実以外で)登場していたりする。
また、これで法則が崩れた(すなわちミスリードだった、もしくは裏設定が解除された)として、これまで法則とSBSでも指摘されていた2、9に当てはまるド本命の存在により考察界では仲間入りが絶望視されていたキャラクターが仲間になる、同様に無いものとされていた既存メンバーが能力者になるといった展開が実現するのではないかと期待する向きもある
その3
悪魔の実の名前に含まれる数字ということでもう一つ。
劇中ラスボス候補の一角であり、ルフィと意図的に対比して描かれていると思われる“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチは、ルフィの能力が太陽の神とすると能力的にも対照的になる闇の能力を持っているが、ヤミヤミの実も名前に数字(8383)が含まれている。
ルフィの食べた悪魔の実につけられていたもう一つの名に入っていた数字(5と6)を足すと11にになる(11,0の組み合わせを作れる)が、8と3を足しても同じように11を作れること、
また、解放のドラムや太陽の神というワードが出て来たシャンドラの儀式のシーンでは太陽の神の他に雨の神、大地の神、森の神が同時に触れられており、本来の名前が隠された悪魔の実は他にも存在している可能性があること、
更に、ヤミヤミの実は自然系としては異様な性質を持つことが劇中で触れられていることも合わせて、この実にも何かしらの秘密が仕込まれているのではないか?と考察するファンもいる。
その4
作者の尾田氏は青山剛昌氏との対談にて、ギア5のカートゥーン的な描写は『トムとジェリー』に由来していると述べている。
因みに、『トムとジェリー』を参考にしたと思われる描写は、ゴムゴムの実の腕が伸びる様や、水を飲んでお腹を膨らませる、ギア3の腕を風船の様に巨大化させる等、これまでにも散見される。
また、主人公の1人であるトムの本名は「Thomas D. Cat」と「D」のイニシャルをミドルネームに持っている点も類似している。
その5
とあるコラボ回にて、両津勘吉が「ゴムゴムの実」を食べてゴム人間の能力を身に着けたことがあるが、両さんの食べた悪魔の実は緑色であり、ヒトヒトの実モデルニカとは異なる。
また、「世界に同時期に同じ能力は2つ存在しない」という法則もある。更に「死亡したら能力は別の果実に宿る」ルールがあるため、ギャグ補正があり生き返るとは言え何度か本当に死亡している彼が一時的に能力を得て一時的に死亡して失った場合も上述の世にも奇妙な物語のどちらとも矛盾が起きない事になる。現にお台場フジテレビの特別映像でルフィと共にエネルと戦っているのもあり、彼が死亡していれば矛盾は起きることが無い。
このことから「両さんの食べた実こそ本物の『ゴムゴムの実』なのでは?」という考察も存在する(参照)。
更なる謎
かつてドラム王国を黒ひげ海賊団が襲った理由が未だに判明しておらず、一度はジーザス・バージェスがゴムゴムの実を狙った事を考えると「ドラム王国にヒトヒトの実があると知ってモデル"ニカ"を狙いに来たのでは?」という点も見出されている(こう考えると「ドラム」王国という名前自体も意味深である)。
ドラム王国は医療大国として知られているのも関係がありそうに見えてくる(人造悪魔の実の製造方法を踏まえると、古くから医学・生理学的な分野が発達していて、その力によってモデル"ニカ"が生まれた...と考えることもできる)。
ついでに言えば実際に存在したこの国のヒトヒトの実を食べた動物もその能力については不明な点が指摘されていた。ヒトとなったメリットが頭脳によるもの(頭脳強化、つまりチョッパーの通常形態)だとすれば、いくら波長を狂わせたとしても、その強化の比率を弄る能力は人には存在しないはずだし、それが暴走した結果が巨大化+理性の消失なのもよく考えればおかしな話である。
少なくともこの時点で「ヒトヒトの実」に関する秘密が構築されていた可能性は高い。
また分類について、これまで登場した幻獣種はセンゴクの大仏やマルコの不死鳥など「空想上の生き物」であったが、五老星によるとニカは「かつて本当にその世界に実在していた」ので、どちらかと言えば古代種に当てはまるのではという意見も存在する。
更に、このゴムゴムの実ことヒトヒトの実モデルニカを強奪したシャンクスは、世界政府の五老星からも信頼されている人物でその伝手を利用して強奪した可能性もあり、もっと言えばシャンクス自身や赤髪海賊団員の誰もこの実を食べようとせず、しかも実を収めた宝箱を鍵もかけずに常に携行するなど、シャンクスはこの実の正体を知った上で、その有資格者が現れるのを待っていたかのような謎の行動をとっている。
なおこの実とは別に"本物"の「超人系 ゴムゴムの実」が存在するのかは不明。
ちなみに小ネタ5で挙げた通り、コラボ企画でかの警察官が食べたゴムゴムの実は本家と違って緑色な為、実はこれが本当の「ゴムゴムの実」だったのかもしれない(ギアを使ったり炎を出したりはしていないので可能性は無い訳ではない)。
名称を巡る配慮
上記の通り、「ゴムゴムの実」が「ヒトヒトの実モデルニカ」を隠すためのもう1つの名であることが明かされたが、アニメはまだこのエピソードに到達していないため、基本はアニメ派のファンの方々に考慮して「ゴムゴムの実」と表記されることが多い。
実際、2022年8月1日放送の『ネプリーグ』では、「ゴムゴムの実」が正解となっている。
また、ニカの名前が判明してから一部では 「ゴムゴムの実ではない」 と誤解されがちだがゴムゴムの実=ヒトヒトの実幻獣種モデルニカなのであって、ゴムゴムの実が偽名という扱いは作中ではされていない。実際、五老星の1人は 「ゴムゴムの実のもうひとつの名前は…」 と言及している。
なんだったらゴムゴム=ニカという事実を知っているのは現状五老星と読者のみな為、ギア5登場以降も普通に「ゴムゴムの実」で通っている(経緯を考えれば出回る訳が無いので当然だが)。
なので、現在もゴムゴムの実表記でも問題は無い。
関連タグ
ONEPIECE ニカ(ONEPIECE) ギア5 覚醒(悪魔の実)
SMILE(ONEPIECE):劇中に登場する人造悪魔の実であるが、「得た能力は常時発動でオンオフの切り替え不可」「ハズレを引いた者は永遠に笑うことしか出来ない」「フザけた見た目と戦い方の者がいる」等共通点が多い。
進撃の巨人(能力):主人公の能力で、支配者の手に渡らず、自由を求める者にその力が宿る点で共通している。
サンライトハート:ヒトヒトの実モデル「ニカ」や先述の2つとは異なり、武器ではあるが、「終盤で真の力に目覚める」という点では共通している。
MASK:こちらも一部では元ネタとも言われている。因みに日本語吹き替え版ではドンキホーテ・ロシナンテの中の人が演じている。もしそうだったとすると、理論上、太陽の神ニカは悪神ロキの化身の1つということになる。(性質上、ニカは海賊や奴隷などのアウトローから信仰されている神格なので、ある意味納得ではある。)