ガタキリバコンボ
がたきりばこんぼ
映司「コアメダルの三枚揃い、“コンボ”ってやつ…どうなんの?」
アンク「とんでもない力だ。お前…タダじゃ済まないかもな」
映司「へぇ…じゃあ、やってみよっか」
アンク「…吹っ飛ばされてメダル失くすなよ」
♪ガ~タガタガタ・キリッバ・ガタキリバッ!
「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!」
パーソナルデータ
概要
仮面ライダーオーズのフォームの一つ。
クワガタヘッドの広い視野のネットワーク、リーチの長いカマキリアーム、三次元を制するバッタレッグの跳躍力が合わさった「昆虫系コンボ」。
最大の特徴は大量の分身体ブレンチシェイド(MAX50)を生み出す能力で、さながら一人ライダー大戦となる。
この手の能力でありがちな「分身することで単体ごとのスペックが下がる」ような事もなく、全分身体がフルスペックで戦える。しかし増やした分身の数に応じて体力を消耗するため、他のコンボ以上に凄まじい疲労感を伴う。
そして分身体が受けた疲労もすべて変身者に跳ね返ってくるため、全員が攻撃を喰らう等で一斉に疲労した場合本体の変身者は最大50倍の疲労を負う事になる。
さらに他作品の分身の術にありがちな「本物は一人、残りは意識を持たない」という性質ではなく「分身体も全て変身者の本物の身体として認識される」という性質を持ち、変身者は想像を絶する精神と身体の違和感に襲われることになる。実際、ブレンチシェイドを初めて使用した映司は戦闘終了後に自分の体がちゃんと1つに戻っているかを極度に心配していた。
一糸乱れぬ集団戦闘で空間を埋め尽くし、数の暴力という昆虫の真髄を見せ付ける戦い方を披露する。その特性から巨大な敵や大量の敵と戦う際に真価を発揮する。
ただし、この分身能力はどの昆虫に由来するかは公式で言及がない(単純に考えるならバッタ辺りか?)。
先代オーズこと800年前の王も1万を超える軍勢をたった一人で撃退する活躍を見せ、裏切ったグリード四天王に対しウヴァから昆虫コアメダルを引き抜いてこの形態に変身し逆に叩きのめしてしまった。
サブタイトルにて『最強コンボ』の称号を手に入れている。
本編には2回(第8話の回想を含めても3回)しか登場していないが、やはりその分身能力という分かりやすい特殊能力に加えて劇中でもインパクトの強い活躍から劇場版や外伝を含めるとこの手の形態としては異例とも言える登場回数を誇る。
スペック
身長 | 204cm |
---|---|
体重 | 93kg |
パンチ力 | 4t |
キック力 | 12t |
ジャンプ力 | ひと跳び200m |
走力 | 100mを5.2秒 |
必殺技
- ガタキリバキック(スキャニングチャージ)
全ての分身体が一斉に同時に放つ跳び蹴り。スキャニングチャージはそれぞれの個体が行う必要がある。別名一人オールライダーキック。
巨大ピラニアヤミー戦ではこの技で体内に侵入し、体内から一寸法師の如く暴れ回ることで撃破に追い込んだ。
『MOVIE大戦MEGAMAX』ではスキャニングチャージ後に分身して放っていた。
- ガタキリバ・スラッシュ・スリー
ガンバライドオリジナル技。地面に潜り、地上に出現すると同時に相手をクワガタヘッドで挟みながら空中へ飛び上がり、宙返りして地面へ叩きつける。最後は相手が起き上がったところをカマキリソードで突き刺す。
- ボンディングエイトクラッシュ
劇場版『仮面ライダーOOO WONDERFUL 将軍と21のコアメダル』にて使用。分身したガタキリバコンボのうち8人が各コンボのメダルをセット、スキャンしてそれぞれ変身。
タトバ、ガタキリバ、ラトラーター、サゴーゾ、タジャドル、シャウタ、プトティラ、ブラカワニの8コンボがまさに夢の共演を果たし、まるでひしめき合うかのようにコンボソングが流れる(一つ一つを聞き取るのはかなり困難)。
そして全てのオーズがスキャニングチャージをし、全員が必殺技を順番に叩き込むというとんでもない必殺技。
ちなみにガンバライドでは各コンボの攻撃が一度ずつになっているほか、プトティラの技がストレインドゥームになっている。劇場版で攻撃に参加していた仮面ライダーバースは登場しない。また、ガタキリバコンボの技なので最後に爆炎から登場するのはガタキリバになっている(劇場ではタトバコンボ)と多少の変更点がある。
ちなみに、この技でガタキリバコンボがやっているのはほかのコンボに比べると地味な跳び蹴り(単独ガタキリバキック)である。
なお、劇中でわざわざガタキリバがメダルを再スキャンしているが、どうやら本体に当たるオーズがタトバコンボになるため分身が消えないように再コンボチェンジしたらしい。
ロストヒーローズ2ではオーズの新たなヒーロースキル(超必殺技のようなもの)として登場。必殺技名が「コンボ集合アタック」になっている。そもそもコンボ毎の必殺技は基本的に同じであり、ガンバライドで付けられた必殺技名は言ってしまえばコンボ毎の必殺技の総攻撃をカッコ良く言っているのようなものなので別にこれでもおかしいことではない。
ちなみに音声はCSM版オーズドライバーにもしっかりと収録されており、800年前オーズと同じく特殊モードで起動した後、ガタキリバのメダルを3度スキャンすることで発動できる仕様となっている。
ちなみに1度目は『ガタキリバ変身音+分身音』であり、2度目が『8コンボ同時変身音』となっている。
「Ver10th」CSMではシークエンスが変更されており、特殊モードでの起動でなくなった代わりに「ガタキリバに変身→効果音ボタンを押す→この状態でタトバに変身」することで8コンボ同時変身音が発動する。
この状態で再度スキャンを行うことで必殺技が発動する。
(また、映司ボイスモードで操作した場合、必殺技の最後に映画と同じく「欲望の雨だ…!」というセリフが入る。)
活躍
- 第6話初登場。大量のピラニアヤミーに苦戦していたオーズだったが、コンボの力を使ってみる事を提案。ウヴァより奪ったメダルを使い、初の単色コンボへと変身し、圧倒的な力を見せつけヤミーを殲滅した。
- 第16話ではガメルとメズールが融合した巨大グリード暴走態に苦戦していた所を仮面ライダーバースのブレストキャノンによる一撃で巨大グリードから排出された昆虫系コアメダルで変身。ガタキリバキックで巨大グリードに止めを刺した。なお、TV本編での登場はこれで最後である。理由は後述。
- 『MOVIE大戦CORE』の活躍は空を飛ぶプテラノドンヤミー(雌)をブレンチシェードが櫓を組む事で捕獲。その後ガタキリバキックで倒した。
- 『将軍と21のコアメダル』の活躍はコアメダルを吸収し、暴走して巨大な怪物となったガラに苦戦を強いられ、ウヴァから渡されたメダルで変身。カマキリブレードでガラを斬りつけ、クジャクとコンドルのコアメダルの奪取に成功。ほとんどのガタキリバが吹き飛ばされてしまったが、アンクやグリードたちからメダルを受け取り、8体のガタキリバが各コンボに変身。上記のボンディングエイトクラッシュでガラを倒した。
- 『小説仮面ライダーOOO』では最終回後を描いた小説版ではキャンプに攻め込んできた兵隊相手に分身して武器を取り上げた。
- 『MOVIE大戦MEGAMAX』では大量の戦闘員に対して変身。最初は分身せずに戦い、最後に分身して必殺技ガタキリバキックを決めた。そして次のラトラーターコンボにチェンジした。
- 『スーパーヒーロー大戦』ではコアメダルが変化したレンジャーキーを使用してゴーカイグリーンがゴーカイチェンジしたが、他のゴーカイジャー同様特殊能力は披露せず、そのままゴーカイガレオンバスターによる攻撃をしただけだった。
- 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』で久々に登場。なお今作では財団X製のコアメダルで変身した。今回もやはり分身しており、財団Xの科学者である最上魁星が投入したXガーディアンの大軍を相手に無双してみせた。ちなみに本作で登場したオーズの形態は他には基本形態のタトバ、そしてアンクとの絆の力で変身したタジャドルのみであるため、かなり優遇された登場と言えるだろう(渡部秀氏のリクエストだったらしい)。
- 『復活のコアメダル』ではウヴァと対決する映司がメダジャリバーで奪取したカマキリ・クワガタメダルで変身。この時は映司がとある要因で強化されていたことも相まって、得意の分身能力で瞬く間にウヴァを圧倒、ガタキリバキックで撃破してしまった。
登場回数は決して多いとは言えないが、劇中無敗を誇っている。「最強コンボ」は伊達ではなかった。
予算がガタガタガタキリバ
「悩みって程でも無いんですけど、実際思うんですよ。僕って…全ライダーの中で最強のライダーだって」
「あの人数でかかればどんなヤミーだって…」
「出番が少ないかなあって…もうちょっと出たいかなあって…」
「ラトラーターで…五回!あんな…仮面ライダーに見えないシャウタでも…五回」
初の単色コンボだが、上記の通りテレビシリーズにおける最後の登場は第16話と、本編だけに限って言うならかなり出番は少ない。
その理由はおそらくコンボ特性の分身の撮影の手間とCGを含めた費用が恐ろしいほどの金食い虫のため。その上敵も大量にいる、またはでかいのが前提なのでさらに嵩む。
ネットムービーでも予算の話に触れられており、上のセリフはこのときのもの。
なおこの際ガタキリバが「今度は一人で戦いますから出番をください」といった発言をするも、里中君には「分身以外に能が無いくせに」と言われてしまった(作中でも一人での戦いが実現することは無かった)。
この煽りを受けてか、クワガタメダルは第22話、カマキリメダルは第19話を最後に映司の手元から離れており、TV本編では中盤以降はこれらのメダルを使用した亜種形態は登場していない(劇場版作品の『将軍と21のコアメダル』や『MOVIE大戦MEGAMAX』には登場)。
ネットムービーの別の回では伊達さんにほうれん草呼ばわりされてしまった。
このネットムービーの影響により「分身=予算がかかる」という認識が広まってしまったが、一重に分身と言ってもトリックベントやアタックライド・イリュージョンの様にアクションスーツ、アップスーツ、予備のスーツを動員し実際のスーツを使い分身している様に見せる手法、コピーの様に1人の動きを合成する手法(全員が同じ動きをする)、カメラワークで分身している様に見せる手法、ガタキリバの様に動きをいくつも撮影し合成する手法などがある。
ガタキリバが予算を非常に使うのは大量の別の動きを撮影し合成しているからであり、「分身=予算がかかる」というわけではない。
ちなみにガタキリバで使われた予算約1000万円は通常の仮面ライダー1話の半分から3分の1程の予算である。そのため、一部の特撮ファンからは『1000万=1ガタキリバ』、『予算がガタガタガタキリバ』と揶揄されることも(例としてウルトラマンネクサス1回あたりの予算が1ガタキリバほど)。
なお、ガタキリバには分身以外にも電撃やカマキリソード、キックや特殊能力が他にもあるが、これらの能力は亜種でも発動できる能力であり、わざわざ負担の大きいガタキリバコンボに変身してまでやる必要がなく、そもそもアイデンティティである「分身」を使う機会に恵まれないので必然的に出番が減ってしまうのである(もっとも、上記の通りクワガタとカマキリの亜種形態も途中から登場しなくなったが)。
カマキリソードは当初は腕に固定されていたのだが、撮影の際に扱いづらいということで手持ち式に変更された(その為、撮影より先に開発されていた初期の玩具は当初の固定式で発売された。
ガシャポンの商品であるデジタルグレードシリーズにおいてタトバとラトラーターが商品化されたのに対し、なぜかガタキリバがラインナップからハブられた。その後、デジタルグレードシリーズそのものが諸事情で発売延期になり、ガタキリバは結局商品化されなかった。
また、ガンバライドでは05までガタキリバ以外のオーズはレジェンドレアがある(ガタキリバの最高レアリティはスーパーレア)だったのだが06でようやくレジェンドレアの仲間入り。しかも体力と必殺に極限まで特化したステータスと劇場版で披露した合体必殺技をもっての参戦となった。
これでオーズは劇場版を含み全ての純正コンボがレジェンドレア入りを果たした(スーパータトバコンボがカード化されレジェンドレアで登場したのはさらに後だが)。
余談
ちなみにクワガタムシと雷属性自体は全くの無関係というわけでもなく、北欧においては落雷で焼けた大木の中からクワガタムシが現れた様からトールの使いとされていたという伝承を持つ(参考1/参考2)。
ドイツ語でヨーロッパミヤマクワガタを「Donnergugi」と表記するが、「Donner」はドイツ語でトールや雷を意味する言葉となっている。
仮面ライダーシリーズでは昔からストロンガーやライジングフォームなど電気と甲虫を結びつける傾向があったが、あながち間違っていなかたと言える。
関連イラスト
関連タグ
タカキリバ、ラキリバ、ガタトラバ:コアメダル一つ違いの亜種形態。
仮面ライダークウガ、仮面ライダーギャレン、仮面ライダーガタック、仮面ライダーオーバーデモンズ:クワガタムシがモチーフのライダー。クウガは主役ライダー。ギャレンは分身能力を持つ。ガタックは二刀流で戦う。
アルティメットリバイ、アルティメットバイス:こちらはギファードレックスバイスタンプを地面に押印することで無限に分裂可能(倍バイスの名付けがある)。
マンモス怪人:特撮界隈で単位と化した怪人。
蝗害:気候的な要因によりバッタが大量発生して起こる生物災害。空と地上を埋め尽くさんばかりの大群となったバッタは、移動しながら進路にある農作物を食い荒らしてしまう。まさに数の暴力の典型例といえる存在。
メタルクラスタホッパー∶上述の蝗害がモチーフに含まれる形態。