「俺には守るものがある!犠牲を超えて、戦う価値がある!!」
演:松田岳
変身する仮面ライダー
概要
プロフィール
TV本編では、貴族をイメージした制服(トランプカラーのコート)を着用。※なお、他メンバーとの差別化としてレザーブレスレット、蔦柄のカフをアクセントとしている。
本名 | 不明※渾名『ザック』は第1話、シドの台詞が初出 |
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性別 | 男 |
年齢・生年月日 | 不明※遅くとも1998年以前生まれ |
家族構成 | 不明 |
経歴・学歴など | 不明 |
居住 | 沢芽市 |
所属 | チームバロン |
ライダー名 | アーマードライダーナックル |
使用アイテム | 量産型戦極ドライバー / クルミLS / スイカLS / ??? / ??? |
黒髪で長身、精悍な顔つきをした青年。
喧嘩に明け暮れる日々を送っていたが、ダンスとの出会いが彼の人生を変えた。
柔軟な思考力をもち、性格は実直。
甘党ではないものの新作スイーツの試食会には快く応じ、フルーツティーを飲んでいた。英会話も堪能。※1
ライダーとしては、近接格闘戦を得意とする。熱血漢ではあるが自分の力量は冷静に分析しており、積極的に仲間を頼る。※2
所属など
ダンスチームの頂点に君臨し、不敗神話を築いたチームバロンのナンバー2。
チーム(ひいてはリーダー)の為に粉骨砕身する献身的なサブリーダー。戒斗から絶大な信頼を受けており、彼の右腕として貴重な地位を確立している。そのためか、チーム内では彼のみ戒斗に対しタメ口かつ「戒斗」または「お前」「アンタ」と呼び捨てにしている。
活躍
「なんなら、自分でインベスと殴り合ってもいいんだぜ? お嬢ちゃん」
序盤
第3話にて、戒斗がアーマードライダーバロンに変身する過程で「バナナ!?」と叫び、戒斗に「バロンだ!」と突っ込まれる。
序盤はこの発言を除けばあまり目立った活躍はしておらず、チーム鎧武に対しても高圧的、容赦のない態度で接していた。特に内輪意識が強く描かれており、他チームのインベスゲームをペコと共に妨害し、卑怯なやり口を嫌悪する戒斗に叱責されたこともある。
アーマードライダーの登場以降
ライダーの登場により、それまでのチーム勢力バランスが大きく崩れることとなった。
その影響はバロンにも及び、今まで不動であったチームの首位を失う事態となった。しかし、そんな危機的状況下で戒斗はどことなく楽し気であり、ザックは彼の本心を察知する。
第15話にて、舞に「インベスゲームの廃止」を提案された際には「今ゲームを禁止にしたら、鎧武はずっとトップに居座るって事だろ? ちょっと虫が良すぎるんじゃねぇのか」と難色を示した。
また、鎧武が小手先でインベスゲームを無双する姿に対しては、「あんなベルトがあったら…そりゃ強いよなぁ」と呟いていた。
第18話 さらばビートライダーズ
「お前たちだけに戦わせない!――変身!」
失墜したビートライダーズの信用回復の為、舞・チーム鎧武は《合同ダンスイベント》の開催を企画するが、その提案を戒斗は一蹴。しかし、「踊りたい」というペコの懇願を受けた戒斗はとある決断を下す。
「やりたいなら好きにすればいい。俺には関係無いことだ」
「どういうことだ?」
「俺はチームバロンを抜ける」
「戒斗、どうして……!?」
「こいつは餞別だ」
戒斗はチーム脱退を宣言。かくして、ザックはドライバーとチームを託されることとなった。
そしてザックは、ダンスイベントへの参加を表明。チーム鎧武と共にイベントを実施するが、凰蓮や城乃内の妨害工作によって、イベント会場はインベスが 暴れ回る事態に。インベスに対抗するため、イベントを――そして仲間を守るため、彼はアーマードライダーナックルへと変身を遂げた。
初陣であったにもかかわらず、助太刀に現れたバロンと共にインベスを撃破。無事イベントを大成功へと導いた。この際、戒斗から「お前はもっと強くなる」と激励を受ける。この言葉はのちに、ザックにとって大きな意味を持つ信条となる。
純粋なヒーローとして…(第19話以降)
イベント成功により、他チームと和解。チーム鎧武との確執も解消された。鎧武ガレージにも普通に出入り(ちゃっかりマグカップも持ち込んでいる)するようになり、舞たちと連日ダンス練習に励む、落ち込む城乃内を慰める、衝突しそうな紘汰と光実を仲裁する、と(第1話の頃と比べたら最早別人としか思えないくらいの)爽やか好青年・よき兄貴分的存在となった。装備は低スペックながらも、仲間を愛する心は本物。多くのインベスから沢芽市民を守るうちに、強い責任感と 戦う意味、誰かを守る誇らしさ を知っていった。※3
病的なまでにお人好しな主人公、それと真っ向から対立する孤高の2号、どんどん目のハイライトが消えていく 3号……(そして生死不明になった4号)。二癖も三癖もあるメインライダー鼎立の中で、緩衝材として、除湿剤として、清涼剤として、時には貴重な癒しとして活躍。セラピー犬よろしく、番組の良心ともいえるポジションにいた。
強さやランクなどは関係なく率先して変身し、何度でも立ち上がる。怪生物に怯える市民を全力で救出する。紘汰や戒斗のように複雑な事情を抱えないからこそ(登場当初不良崩れのようだった)ザックは確実に英雄として成長を遂げていた……
――はずだった。
紘汰達を襲う運命の荒波は、ついにザックさえも呑み込んでいく。
「お前も力を手に入れた」
「ならば未来は、己の手で勝ち取ってみせろ」
第44話にて彼はとある悲痛な覚悟を迫られる……。
他キャラクターとの関係性
葛葉紘汰
「ザック、姉ちゃんを頼む」
「任せとけ!」
チームとして和解して以降、共にインベス駆逐の為奔走した。
ストーリーの構成上、孤独になりがちだった紘汰をサポートし、頼れる仲間であった。現金輸送車襲撃事件やハカイダー襲来など、己の手に余ると判断した際にはすぐさま紘汰に協力を仰ぎ、共闘した。反対に、紘汰が思い悩む際には「心配するな」と励まし支えになった。本編後半ではグータッチをする、紘汰が姉の安全をザックに託すなど、しっかりとした信頼関係を築いていた。
また、そのように隣で戦う日々を送ったことで、ザックは紘汰の戦法をよく観察・吸収している。のちにそれが切り札となった。
駆紋戒斗
「なかなかやるじゃねぇか。名前は?」
「……駆紋戒斗」
志を共にする良き相棒。チームバロン結成から4年程、ペコらと共に過ごしていた。
戒斗がチームリーダーを務めていた頃は、あの戒斗から信頼され、ザックは副官として彼を支えていた(のちにザック自身は「一番近くにいて、一番分かってるつもりだった」と追懐している)。戒斗がチームを抜けた後は、彼を頼る訳にはいかないと自らを律しながらもユグドラシルに利用される戒斗を心配していた。
そんなザックをもってしても、戒斗の独特な強者哲学は難解で手に余るものであった。しかし、ザックの中では「弱い奴らの為に強さを求めた」と、戒斗の生き様を解釈しており、ただ弱者を虐げる為だけの卑怯な力ではないと自分なりに考えている様子。そのため、戒斗やバロンの名を騙り、その理想を曲解することは彼の逆鱗に触れる。実際にとある男がバロンの名を土足で踏み荒らした際には、目の色を変えて激昂した。
なお、別のとある青年が戒斗に扮し、瓜二つの容姿ではしゃいだり、まともに踊れていないダンスを披露したり、無邪気に絡んできた際には、相当面食らったようで、「まあでも、あんな戒斗も良いな」と笑う紘汰を「いや、どうかな」と間髪入れずに否定していた。
呉島光実
「ミッチも無茶だけは絶対にするなよ」
「わかってる。ありがとう」
チームとしての和解以降、チーム鎧武のメンバー達と同様に「ミッチ」と呼ぶようになる。第21話では共にダブルライダーキックを放った。紘汰と同じように《仲間》として光実を信頼していたため、彼の裏切りを知った際にはショックを受けていた。
第46話では、ぼんやりとフリーステージを眺める光実に気付き、必死に声を掛ける。が、光実はかぶりを振ってその場を去ってしまう。しかしその 約2年後、光実は、あの時のお礼にとザックに救いの手を差し伸べる。抜け殻のようであった光実にとっても、ザックの存在は『僕を見捨てず、仲間だと言ってくれた』命綱のひとつだったのだ。
後日談を描いた小説版では、自身を「力不足で情けない」と嘆くザックに、光実は「僕だってそうさ」と強い共感を覚えていた。性格や戦闘スタイルを補完し合い、非常にバランスの良いコンビとして描写されている。
高司舞
「舞まで拐われたとあっちゃ、黙っていられない」
…という台詞が第39話で登場したが、物語序盤ではお世辞にも「仲が良い」とは言えず、むしろはっきりと敵対関係にあった。ザックは彼女を格下と見下しており、また舞の方も一切譲らず睨み合いが続いていた。
しかし第18話以降はその険悪な雰囲気がまるで無かったかのように打ち解けており、日々ダンス練習を重ね更に良好な関係を構築していった。※多くの視聴者が戸惑ったこの様変わりに敢えて理由をつけるのであれば、舞の適応力、両者にあった「ダンスを愛している」「守りたいものが同じ」という根本的な共通点が大きかったと推測される。
ペコ
「……誰もが、戒斗さんみたいに強いわけじゃない」
「覚えてるか? チームバロンの名前が決まった時のこと」
最も長い年月を共にしている同志。戒斗の背を支える者として強い結束力がある。
ペコは(変身能力を持たないこともあって)諸々の犠牲になりやすく、その度にザックは心を痛めている。またとある不法集団からペコを救い出す際には電話1本で帰国、課された負け戦に対しても危険を顧みずに挑んだ。
そして、仲間としての思いはペコも同じであり、拉致されたザックの救出を戒斗に訴える、自衛隊相手に食い下がる、病室でザックの意識回復を待ち続ける...といった確かな絆を見せている。
城乃内秀保および凰蓮・ピエール・アルフォンゾ
「うぁぁあああぁあ!?!?」
「ちょっと! 何で急に止まるのよ!」
「あれ見ろあれ!」
番組前半では対立していたものの、中~後半では彼ら3人がセット扱いされることもしばしばあった。基本的にコメディ担当となり、シリアス全開の番組における癒しパートでもあった。
城乃内に対してのザックの言動は、親しみを込めてか、揶揄ったり軽口を叩いたりとやや他の者より雑な扱いが散見された。城乃内が落ち込んだ際には、肩に手を置き慰めるなどもしている。また外伝では、力無くとも前線に出ようとするザックを「その身体じゃ無理だよ!」と城乃内が案じた。
凰蓮(ザックは「シャルモンのおっさん」と呼んでいる)に対しては、特にその従軍経験に全幅の信頼を寄せている。※4
本編以外での活躍
■ | 天下分け目の戦国MOVIE大合戦 |
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ビートライダーズとしてダンスを披露。戒斗が異世界から帰還した際、ペコと共に喜んだ※5 | |
■ | サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!、およびコラボ回 |
サッカーチームバロンのゴールキーパーとして登場。戒斗が負傷した際、初瀬亮二に対し威嚇していた。イメージとしては、TV本編初期のガラの悪さが引き継がれたようなキャラクターになっている。ナンバー2を狙っていたペコから奇襲にあうが… | |
■ | MOVIE大戦フルスロットル |
新作スイーツの試食会で登場。城乃内に光実の近況を訊かれ、笑顔で答えていた。メガヘクス襲来を知るも変身能力を失ったザックは指をくわえて見ているしかない状況であり、負傷した光実を心配するのみであった。仮面ライダードライブと共闘しそのまま姿を消そうとした紘汰を「また黙って消える気かよ」と呼び止め、僅かな時間ではあったが再会を喜んだ | |
■ | ファイナルステージ |
バロン、マリカと共闘。能力を失った鎧武の傍に屈んで、その異変を心配していた。世を去ったバロンに対し「戒斗は戒斗のまま、変わらないでいてくれてよかった」と笑った | |
■ | 小説仮面ライダー鎧武 |
主に光実、ペコと行動。とある不法組織を壊滅させたことから、裏社会の人間からも警戒されている。多勢のギャ×グに「ぶっ×せ!」と襲われてもなお平然としている(どころか挑発する)剛胆さを見せた | |
■ | 舞台仮面ライダー斬月-鎧武外伝- |
彼自身は出演しないが、モチーフとなった人物がいる |
Vシネマ『鎧武外伝』
2015年、Vシネマ第2弾にて彼の変身するナックルがついに主役に。第1弾にて主役を務めた斬月、バロンに続いての大抜擢である。詳細はこちらを参照。またこの作品はオリコン総合で1位を獲得、 5年ぶり史上2度目の快挙となった。
■ | 斬月 |
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■ | バロン |
天真爛漫にはしゃぎまわる戒斗を見、呆気にとられる(熱せん妄を心配したほどである)。同じく混乱した紘汰に「戒斗のやつ、何かあったのか!?」と訊かれるが、「俺にも分かんねえ…」と笑うしかなかった。 その後、戒斗を洋菓子店シャルモンへと見送るが、やはり心配だったのか様子を窺いに来た | |
物語後半では、とある人物によって重傷を負わされ、戒斗ととある少年をおびき出す為の人質となる。血相を変えて駆け付けた戒斗に対し「チームを出ていったお前を、頼るつもり無かったんだけどな」と己の無力を悔やみながらも気絶した | |
■ | デューク |
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■ | ナックル |
「お前なら、もっと強くなる」 | |
主役に抜擢。バロンの名を守るため、戒斗の遺志を継ぐために、ザックは新たな変身を遂げる。同時に、光実の成長やペコの葛藤も描かれた。そしてこの外伝によって、《駆紋戒斗》とザックが唯一の○○であったことが明らかとなった | |
■ | グリドンvsブラーボ |
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キャラクターソング
♪『Never Surrender』TEAM BARON
♪『Dance With Me』TEAM BARON※6
2014年(放送当時)の英雄祭にはガワの出演さえ無かったが、2016年では素顔でゲスト出演。主演外伝の主題歌『Dance With Me』をまさかのセンターで歌い上げた。
彼の本心・過去※ネタバレ注意!
「戒斗は、いつだって何かと戦ってきた。あんな力を手に入れて――ユグドラシルもオーバーロードも倒した後で、アイツが次に牙を剥く相手が誰なのか……ずっとそれが心配だった」
第44話以降
「戒斗は俺が止める」
究極の変身を遂げた戒斗に対し、ザックは彼の味方になると表明。紘汰に対しても冷たい表情を浮かべるようになった。しかし紘汰がいよいよ追い詰められた瞬間、ザックは「今は退け」と耳打ちし彼を逃がす。このシーンによって、ザックは実際には寝返っておらず、ただとある計画の為に闇堕ち演技をしていた、ということが判明する。戒斗の信頼に付け込み、ザックが企てた計画とは……
ダンスへの想い
ザックはかつて、捨て鉢な喧嘩に明け暮れていた。そんなある日、ザックは一対多の喧嘩で袋叩きに遭う。地に倒れたまま転がっていた彼に、ひとりの女性が駆け寄り手当を施す。その女性はアザミといい、ペコの姉であった。そして彼女はザックにダンスを教え、彼に〈生きる意味〉と〈夢〉を与えてくれた。
ザック、アザミ、ペコ、他数名で構成されたダンスチームは、沢芽市でトップのチームとなった。※この当時はインベスゲームは無く、純粋に人気のあったダンスチームと言って良いだろう。ちなみに衣装はボーダー。※7
TV本編各話での活躍※ネタバレ注意!
話数 | 主な言動 |
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1話 | チーム鎧武のパフォーマンスに乱入 |
2話 | 鎧武ガレージに乗り込む |
3話 | テレビ液晶に突き刺さったトランプに驚く。バロンだ! |
4話 | 連合チーム結成に動揺する |
5話 | サロンにてダンス練習に励む |
6話 | チームの生存戦略を戒斗に問う |
8話 | 『Never Surrender』解禁※挿入歌 |
9話 | 助力を求めた紘汰と光実を拒絶 |
12話 | 戒斗のインベスゲームを見守る |
13話 | 腕を負傷したペコを心配する |
15話 | インベスゲーム廃止案を拒否 |
16話 | インベスから舞とチャッキーを救う。戒斗からクルミLSを渡される |
18話 | 初変身 |
19話 | ダンスイベントの成功を喜ぶ |
※op映像テロップが『ザック』→『ザック/仮面ライダーナックル』に変更 | |
20話 | インベスから市民を護る |
21話 | 強盗を追跡。龍玄とダブルライダーキック |
25話 | 一触即発の紘汰と光実を仲裁 |
26話 | 紘汰、舞、光実の衝突に腰を浮かせる。戒斗のゲネシスドライバー入手を目撃 |
28話 | 紘汰の無事、貴虎の協力意向を喜ぶ |
30話 | ハカイダーによって変身解除まで追い込まれるも、再度紘汰に加勢※8 |
31話 | 満身創痍の紘汰に駆け寄る。戒斗とダブル変身 |
32話 | デェムシュ相手に善戦。黒影トルーパーの様子を戒斗と窺う |
33話 | ガレージにて作戦会議 |
34話 | ペコにキレる凰蓮を慌てて阻止。レデュエの宣戦布告に激怒、ガレージを飛び出す |
35話 | 混乱するニュースを凝視、頭を抱える |
36話 | 光実の裏切りにショックを受ける |
37話 | サッカーができない戒斗にフリーズ、目を点にする |
38話 | ガレージ外の騒ぎを聞きつけ、助太刀に入る。凌馬の提案を訝しむ |
39話 | 戒斗に続くかたちで紘汰への協力を決意。無恥厚顔の凌馬を呆れ顔で一瞥する。スイカLSを巧みに扱う |
40話 | リカやラット、晶たちを救出 |
42話 | 市民救出後、紘汰と共闘しようとするも晶の警護へまわる。戒斗の理想の一端に触れ、静観。暗雲立ち込める世界の命運に項垂れつつも、カレーを食べる |
44話 | 究極の変身を遂げた戒斗に激しく動揺、愕然とする。葛藤ののち〈己の求める未来〉の為、戒斗への加勢を決意。妨害する紘汰を白眼視するが、追い詰められた鎧武に「今は退け」と囁く |
45話 | ペコを介し、凰蓮に小型爆弾の製造を依頼。卑劣な作戦への心情を吐露、苦悶するが覚悟を決める。戒斗の強固たる意志を再度確認し、暗殺を謀る。が、湊に妨害され失敗。自身の責任を果たすため、決死の覚悟でバロンへ立ち向かう。結果として敗北したものの、どこか嬉しそうな表情を最後に浮かべ、気絶した |
46話 | 松葉杖をついて登場。新生ビートライダーズを穏やかに見守るが、背後の光実の気配に気付く。一緒に踊ろう、ミッチは今もなお仲間である、と必死に訴えかけるが、光実は「そんな資格はない」と踵を返してしまう |
※op映像テロップが『ザック/仮面ライダーナックル』→『ザック』に変更 | |
47話 | 襲来したコウガネに対し生身で挑み、変身できないことに苛立ちを覚える。事件終息後、光実の元へ駆け寄った |
公式サイトでの紹介文(引用)
1-11話 | チームのために 粉骨砕身する行動派 |
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12-23話 | 熱き魂を持つ チームバロンの新リーダー |
24-32話 | 街を守るために 雄々しく戦う熱き男 |
33-43話 | いつしか皆のリーダー格になった 男気に満ちた戦士 |
44-47話 | 皆の信頼を得た 男気に満ちた青年 |
ブログ版※現在閲覧不可 | |
前半 | 実直で献身的な側面が認められ、戒斗の貴重な右腕としての地位を確立している。おそらく戒斗がいなければ問題なくバロンを率いるであろうほどの実力者で、優秀なNo.2である |
後半 | 仮面ライダーナックルに変身する青年。戒斗の脱退を受けて、チーム『バロン』の新たなリーダーに就任。ダンスのスキルも高く、新たなビートライダーズの中心となって活動する |
注釈・補足や詳細(裏話)
※1 | プロフィールについて |
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【氏名】ビートライダーズの渾名は、チャッキー、リカ、ラット、ペコ、というように、実在する人形(ぬいぐるみ)がモチーフ。しかし、ザックに関しては元ネタが分からず、現場では「ザキヤマ」「サク」などの予想がされていた | |
【性格や容姿】※以下、個人による主観を避けるため、個別に出典を掲載 | |
「精悍な顔つきの青年」→『小説 仮面ライダー鎧武』に記載有 | |
「考え方が柔軟な熱血漢で」→『仮面ライダ- 平成 vol.0』に記載有 | |
「実直で献身的な性格」→『仮面ライダー鎧武キャラクターブック』に記載有 | |
なお、仲間に対しては「くれぐれも無茶はしないでほしい」「無茶だけは絶対にするなよ」と釘を刺しているザックだが、当の本人は「無茶はしないで」と泣かれてもなお限界突破してしまうきらいがある | |
【年齢】小説にて運転免許を所持している | |
【居住】『仮面ライダー鎧武キャラクターブック』に記載有 | |
【服装】当初「ロングコートは戒斗とザックのみ着用」という設定であった。また、カフは撮影の途中で破損、26話辺りから着用しなくなっている。なお外伝の撮影にあたって再度作り直したとのこと。ちなみに携帯電話およびタブレット端末のカバーも、赤黒の配色である | |
【好物】小説にて「ザックは並んだケーキの中から、甘さ控えめでありそうなバナナのシフォンケーキを摘まみ上げ、かぶりつく」という表現がある。なお、平行世界におけるザックはアイスティー(?)・フルーツパフェを頼んでいるため、似て非なる部分がある | |
※2 | ナックルについて |
【スーツアクター】佐藤太輔(他 龍玄) / 永徳(他 バロン) / 渡辺淳 | |
【変身ポーズ】イメージは「手が映える」「ダンスのように」 | |
使用する量産型戦極ドライバーはベルト部分がシルバー、フェイスプレートは無地である | |
ナックルへの変身者は「ビートライダーズの誰かから」「黒影の上位互換」「黒影トルーパーの中隊長」など複数案が存在したが、バックダンサーとしての存在感があったザックに白羽の矢が立った。チームの橋渡し、精神の成長、憎まれ役からの変身の可能性を期待し、虚淵氏より見出された | |
第18話でナックルが撃破したセイリュウインベスは、初め鎧武オレンジアームズとバロンバナナアームズでは歯が立たなかった強敵。また、複数の初級インベスをパンチ数発で撃破する描写からして、低くない戦闘実力がうかがえる。さらに、スイカアームズを使いこなす戦闘センスも持ち合わせている。※木の実組、黒影とグリドンは上級インベスどころか初級インベスすら撃破したことが無い(グリドンは後に心身共に成長し、ライオンインベスを撃破) | |
(戒斗がユグドラシルから拝借した)量産型戦極ドライバー+クルミロックシード(C+ランク)という、ナックルは決して恵まれた装備とはいえない(…というよりも、主要ライダーとしてはほぼ最低スペックといえる)。しかし、その不屈の精神とポテンシャル、過去の経験や恵まれた体格によってその性能差を埋めていると推測される。実際、生身での戦闘力もそれなりにあるらしく湊に対し奮戦、ブラーボとの戦闘もそこそこ食い下がった末、ロックシードも奪われずに済んだ | |
そしてまた、その特徴的な武器からパンチ一辺倒のライダーと思われがちなナックルだが、実はキック技もかなりの見所があるという設定。革靴を履きながらも凰蓮と互角の瞬足、伊達ではないようだ | |
「近接格闘戦を得意とする」→『東映ヒーローMAX』に記載有 | |
「冷静沈着で頼れる」→『仮面ライダーOfficial Perfect File』に記載有 | |
※3 | 大出世、そしてヒーローへ |
ザックやシドといった氏名がカタカナ表記のライダーは、当初モブ予定だったキャラクターである。ザックに至っては、番組開始から3カ月でフェードアウトする可能性もあった | |
放送当時の公式ブログでは、「おそらく戒斗がいなければ問題なくバロンを率いるであろうほどの実力者」と紹介されていた。この時点ではザックの変身(リーダーへの昇格)は決定していなかったと思われるが、実際に言葉通りのストーリー展開となった | |
暗躍し謀略を企てるゲネシスライダーを筆頭に、戦う理由に様々な思惑を持つ他のアーマードライダーと違い、シンプルに街の平和や人々を守ると言う理由で戦っているため、他の役者などから「やっぱヒーローなんだよな」「実は一番まともなヒーローなんじゃないか」「いちばんヒーローらしいヒーローだった」「正統派のヒーローらしい性格」「生きざまを応援したくなる、まさにヒーロー」などと評されていた | |
そしてついにライナーノートにて『別のシリーズなら主役を張ってもおかしくない「正統派ヒーロー」的な側面を持った人物』と紹介されるに至る | |
またしばしその「好青年への豹変っぷり」がネタにされるものの、演者である松田氏によれば、舞に啖呵を切る(第1話冒頭)シーンを全力で「悪いヤツ」として演じたところ、ストップがかり、監督からは「本当はいいヤツなんだよ」という演技指導を受けたようである。確かに後付設定やこじつけなども(なお、リアルタイム型の特撮作品ではさして珍しくない)散見されるが、第2話ではチームメイトをインベスから庇う等の描写もあり少なくとも根は腐っていない人間として認識されていたようである | |
なお放送時点で最高視聴率を記録したキカイダーコラボ編にて、変身したのは鎧武、ナックル、マリカのみ(しかもマリカはデータ収集時の一瞬)。そもそも共闘関係に無いゲネシスライダー達・修行で多忙なグリドン&ブラーボはまだしも、2号、 3号、 4号が当て馬になれない複雑な状況・悲しい関係であった。…そんなこともあって、ナックルが繰り上げ的においしい役どころとなったのだろう。なお松田氏は「チーム鎧武、バロン、シャルモンの間で自由に動かせる、使い勝手の良いキャラクターだった」と振り返っている | |
※4 | 他キャラクターとの関係性 |
【戒斗とザック】第45話の決断と覚悟は『戒斗と強い絆で結ばれてきたザックが抱いた、一種の使命感のようなもの』。この一件は、凰蓮から「アナタは正義の味方よ」と励まされ、城乃内からは「相当策士だね」と感心されている。ちなみに、クルミの花言葉は〈知性〉〈戦略〉〈謀略〉 | |
ステゴロは戒斗の方が強い、という描写があるがその際のザックに戦意があったか(つまり本気だったか)は微妙なところである | |
【光実とザック】第46話やその後、ザックが光実を気にかけていたのは自分も『仲間を、そして共に歩んできた友人をも欺く辛さ』を知っていたが故の行動である | |
このザックの声掛けに対し、光実は「立ち直るきっかけをくれた人」として感謝の意を込め、外伝にて強化アイテムを渡している。なお「バロン」と「マロン」という似た語感に対して、松田氏は「感慨深い」とコメントしている | |
【城乃内とザック】松田岳氏、松田凌氏は「(ザックや城之内のような)強くないライダーが戦う姿に共感してもらいたい」と語っている | |
※5 | 音声はミュートされているが、読唇すると「戒斗! お前、心配したぞ!」だと推察される |
※6 | キャッチコピーは〈鎧武外伝の戦いに一つの決着。戦い続けるアーマードライダーたちに捧げる魂の叫び〉。ちなみに、アーティスト名としては戒斗ではなくザックが先頭となった |
※7 | 外伝・ダンスとザック |
外伝での強化フォームに使用するマロンELSは、何の因果か、ピーチのリペイントである。また、ゲネシスコアは戒斗のドライバーから転用した遺品である | |
ガンバライジングでも、ダンスを意識した台詞が採用されている。第5話ではペコと共に、ダンス練習に励むカットもあった。沢芽市に平和が戻ってからは、渡米し本格的にダンサーを目指すようになるが…※ネタバレ注意 | |
2011年頃、戒斗が(文字通り力ずくで)前身チームを強奪し、ジャズダンスを主流とするメンズチームへと再編成。アザミは追放されることとなってしまった。※その強引さに当初、特にペコは反感を覚えていた。チームバロンの名には「貴族のように誇り高く生きる」「最下層から天下を獲る」という意味が込められているが、ザックは素直に受け入れたのに対し、ペコは「何だよ、勝手に名前なんて付けて」と不満そうであった | |
ザ・ガイドの外伝や英雄伝に則れば、沢芽の青年らはいわゆる暴走族やギ×ングのごとく荒れており、時には死人さえ出る喧嘩も日常茶飯事であった。彼らはその抗争におけるチームを、表向きはダンスチームであると白々しくも名乗っていた。しかしユグドラシルによる都市開発により、赤字財政地域であった沢芽は"城下町"的に急速に発展。統制・整備が進むにつれ、喧嘩とダンスの立場が逆転する。そして変化に馴染めず〈踊れない者〉は、段々と淘汰されていった(戒斗はこの変化を《矯正》と表現している)。ザックもまた、その独特な閉塞感に日々鬱屈し、破滅しかけていた青年のうちのひとりであった――のならば、アザミの行動は救いの手であったに違いない | |
恩人であるアザミに対し、ザックが好意を寄せているかは明記されていない。松田氏はあくまで「大切な存在、守りたい存在」「人生を変えてくれた人の1人」として表現したと語り、「あのザックが色恋に達者とも思えない」「はっきり表現しない方が、ご覧になった方の想像も広がりますからね」とコメントしている | |
※8 | ザックと戦極凌馬とのファーストコンタクトがコレ、そして次に会ったかと思えばコレ である… |
余談 | |
① | 【毛利氏(脚本)とザック】脚本の毛利氏はザックという人物について「黙して語らない」「本当の気持ちは軽々しく口にしない」人間、と語る |
毛利氏は キカイダーコラボ回、ウィザード共演映画、戦隊コラボ回、Jリーグコラボ回…と、主にコラボストーリーを執筆。本編では虚淵氏と共に第11・19・18話(ナックル初変身回)を担当している。彼はのちに『鎧武外伝』にてバロン編・ナックル編を描くことになる | |
バロン編公開にあたり、毛利氏は「担当した第18話がまさにチームバロン回」「欲を言えば、思い入れのあるチームバロンを(尺の都合で削ってしまったため)もっと掘り下げたかった」と語っていた。そして念願叶ったナックル編においては「その(18話)後も一人ぐらいはダンスを続けていたヤツがアーマードライダーの中にいてもいいんじゃないか」「(外伝の)企画が決定した時点ですでに、選べるならザックを書きたいと思っていた」とコメントしている | |
② | トークショーでは「変身ポーズが格好良い」と称賛され、無人島に連れていくなら?という質問には小林氏がザックの名を挙げており(素潜り要員)、また、好きなライダー指名の際には青木氏によりナックルの名が挙げられた。松田氏本人はザックに対して「ボコられ担当」という意識があるとコメントし、「そろそろ血反吐を」と語っている。 |
③ | ライナーノートでは、彼(ザック)のような存在が、これからの沢芽市に希望をもたらしていくに違いないと語られており、これからの伸びしろが更に期待される人物であろう。…………まあ、崖から落ち海を漂流し拳銃で撃たれても大丈夫などこかの誰かさんが、そのハイスペックにチート級金棒を携えている時点で、沢芽は安泰といって良いだろうが…… |
中の人について
・キャスティングは望月卓氏
・松田氏は、ザックが木の実組ゆえに初瀬るのではないかと心配していた。
(出典松田岳オフィシャルブログ「GAKUREKI」2014年02月16日)
・また、上記同記事にて「くるみ」についてのエピソードも書かれている。中学生時代のダンスの亡き恩師が「くるみ」と言う名前であり、奇しくもかつての先生の名を持つ「くるみ」のライダーとなることにとても感動したとのこと。
・各イベントやBDの特典では「名前ややこしい芸人」としてのネタが頻出している。
※佐野 岳氏(葛葉紘汰役)、松田 凌氏(城乃内秀保役)、松田 岳氏(ザック役)
・X(旧Twitter)では、「戒斗は変身しなくともトランプで充分戦えるのでは」「ばらまかれたトランプは誰が片付けているのか」「(紘汰と戒斗がユグドラシルに囚われた際に)凌馬がテレビのようにならなくて(トランプが突き刺さらなくて)良かった」といった、トランプに関する呟きを複数残している。
参考資料など
■各項目の出典、引用語句の出所など
【単行本、ムック類】
『仮面ライダー鎧武ザ・ガイド』, 『仮面ライダー鎧武 超全集』, 『仮面ライダー鎧武/ガイム 完全読本』,『小説 仮面ライダー鎧武』,『仮面ライダー鎧武キャラクターブック (VOL.ZERO~TWO)』 , 『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン 公式ヴィジュアルブック』, 『平成仮面ライダー vol.0』, 『平成仮面ライダー vol.15』,『ACT-Heroes』,『平成仮面ライダー英雄伝Ⅱ』,『仮面ライダー大全 平成編 下』,『超解析 平成ライダー新世紀!』,『平成ライダー20作記念!「仮面ライダー」2000-2018全史』,『平成仮面ライダーぴあ』,『全アーマードライダー激バトルブック』
【雑誌類】
『宇宙船』, 『東映ヒーローMAX』,『THE 仮面ライダーEX』, 『ハイパーホビー』, 『キャラクターランド』,『仮面ライダー鎧武 スターターブック』,『TVガイド』, 『LOVE! HERO』, 『GOOD COME』, 『W!』 , 『仮面ライダーOfficial Perfect File』
■インタビュー、役者のコメントなどの参考
『語れ! 平成仮面ライダー』, 『証言!仮面ライダー』, 『武装果実録』,『HERO VISION』, 『S.H.T』,『NEO HEROES』
【その他】※補完的資料として
本編,外伝,各種イベント・ショー, オーディオコメンタリー,ガンバライジング,メイキングコメント,ライナーノート,ブックレット,座談会(DVD/BD特典),各種パンフレット,報知新聞,仮面ライダーサウンドウェブ, 仮面ライダー図鑑,東映およびテレビ朝日の公式HP・ブログ 等。
関連タグ
ザック:pixivではこちらのタグが付けられたイラストが多い。
関連・類似キャラクター
- シュラ:『鎧武外伝』第2弾に登場した、かつてのチームメイトにして宿敵。
- 城乃内秀保:チームのリーダーで人間としてもヒーローとしても大きく成長した木の実組。
- 三原修二:人間としても戦士としても大きく成長を遂げたサブライダーの先輩、「敵対する大企業によって開発された変身ベルトを使用して黒いライダーに変身」「主人公や2号ライダーよりも後にライダーになった」「ライダーになってから物語が展開された」「2号ライダーとはチームメイト(クラスメイト)の関係にあり、強く信頼している」「2号ライダーの行き過ぎた言動に疑問を抱く事もある」「戦う決意を固めてからは大切な仲間達を守る為にどんな強敵にも立ち向かうようになる」「2号ライダーから戦力を与えられる」「初変身した時の戦闘では2号ライダーのサポートを受けながら奮闘する」「物語が進むにつれて主人公とも打ち解け合い、強く信頼するようになる」「2号ライダーに反発してまで主人公の味方についた事がある」「2号ライダーが戦死してからもその思いを胸に抱きながら戦い続ける」「最終決戦後も生き残る」といった多くの共通点がある。
- 加賀美新、万丈龍我:最初から登場しているが、物語中盤からライダーに変身した熱血漢。パワーファイトやクールな性格の赤いライダーとタッグを組んでいる点も共通。
- 不破諫:パワーファイター型のサブライダーの後輩、「兄貴肌な性格」「最初は主人公と対立するが、徐々に協力的になる」「物語中盤以降は主人公にとって唯一の純粋な味方」「物語終盤で仲間の暴走を止めようとするが、変身ベルトとキーアイテムが破損する」等の点が共通。
- 牛島光:最初から登場しているが、後にライダーになってから物語が展開されていった人物。