「仮面ライダー……か。俺の仲間を殺ったな?」
ベルトさん「この男……まさか!?」
『You break hazard.』
『Break Up……!』
「俺は魔進チェイサー。ロイミュードの番人……同時に、死神だ」
CV:上遠野太洸
キャラクターの詳細はチェイスを参照。
概要
死神の異名を持つロイミュードの殺し屋・チェイスが専用のアイテムである「ブレイクガンナー」を用いて変身する姿。
ロイミュードの進化の邪魔をする敵を排除し、幹部の意に反した目に余る行動をするロイミュードを破壊する、文字通り「ロイミュードの番人にして死神」である。
バイクのパーツがバラバラにくっついた骸骨のように見える外見をしており、仮面ライダーのような複眼を持つが、右目は隠れているのが特徴。
胸部のエンジン「コア・ドライビア-0」を高稼働させることで重加速を引き起こす事ができ、さらに後にメディックの改造によって地面を殴る事で、紫色の超重加速のエネルギーを一定空間内に発動できるようになった。
その正体は、かつてロイミュードが戦ったプロトドライブを解析し、それを基にロイミュードのボディや技術を融合して開発された戦士であり、それ故にシステム的にはロイミュードと仮面ライダーの中間に位置する存在である。
また、プロトドライブのバイクを改造した専用バイク・ライドチェイサーに乗っており、そのバイクの運転テクニックも相当なもので、泊進ノ介曰く彼をカーチェイスで振り切るのは困難だと言わしめる程。
さらに本人が「俺も強化ロイミュードだ」と言っている通り、実は魔進チェイサーはチェイスのロイミュードとしてのもう一つの姿に該当する(実際に、魔進チェイサーの装甲が、強化ロイミュードの体組織サンプルとして使用できた)。
より正確に言うなら、プロトゼロの身体に強化ロイミュードの装甲を纏って戦うと考えれば分かり易い。つまり、事実上この魔進チェイサーがプロトゼロの進化態に相当する姿だと言える。
スペック
基本形態
身長 | 202.5㎝ |
---|---|
体重 | 112kg |
パンチ力 | 7.3t |
キック力 | 12.2t |
ジャンプ力 | ひと跳び24m |
走力 | 100mを6.9秒 |
武装チェイサー
体重 | 127.0kg |
---|---|
パンチ力 | スパイダー:8.6t・コブラ:8.1t・バット:7.5t |
キック力 | 12.5t |
走力 | 100mを7.1秒 |
使用ツール
ブレイクガンナー
チェイスのメイン武器及び、魔進チェイサーへの変身アイテムである拳銃型ガジェット。手でマズルの部分を押し込む事で「ブレイクアップ!」の音声と共に変身する。
近接戦闘用の「ブレイクモード」と遠距離攻撃用の「ガンモード」の2種類のモードを持ち、変身時同様マズルを押し込む事で切り替えられる。また、上部の 『バイラルランディングパネル』にバイラルコアやシフトカーを装填する事で、それぞれに応じた武装や能力を使用できる。
第21・22話では、超重加速を発生させるのにも用いている。
ちなみに、敵怪人側のキャラクターの武器であるのにも拘わらず、バンダイからは「変身拳銃DXブレイクガンナー」という商品名で発売されている。
チェイサーバイラルコア
第5話でハートからチェイスに直接手渡された3つのバイラルコア。通常のバイラルコアとは異なり、メインカラーが明るい銀色になっているのが特徴。
武装チェイサーの装備を使用するのに使用する他、シフトカーのように自立して動く事も可能で敵を偵察する用途でも使用される(第21話でバットバイラルコアに飛行能力も確認されている)。
第46話での対ゴルドドライブ戦では、チェイサーマッハとなった剛の援護に登場して彼と融合して強化した。
ライドチェイサー
チェイス専用のバイク。トライドロンに追随できる程の機動力を持つ。
プロトドライブがかつて使っていたバイクを改造したものであり、その為に仮面ライダーマッハのライドマッハーと合体する事で、「ライドクロッサー」へと変形できる。
当初は、マッハの操作権が優先されていたようだが、後に改造でチェイサー側からも合体・制御を行う事が出来る様になった。
なお、ロックマンXに登場する同名のマシンとは無関係。
武装チェイサー
ドライブのシフトカーに相当する専用アイテムである「チェイサーバイラルコア」をブレイクガンナーに装填しノズルを押すことで、「チューン チェイサー○○」の音声と共に武器が装備される。
強化武装した状態はいずれも「武装チェイサー○○」という名称となり、切り替えを行う時は同一の武装が変形してそれぞれの形態に変化する。
武装は背中の「サーキュラーダイナミクス」にあるコネクターと接続され、ここからエネルギーが供給されている。
それぞれの状態でブレイクガンナーのマズルを押し込むと必殺技が発動する。
必殺技名は「エグゼキューション○○」となる(例:「武装チェイサースパイダー」→「エグゼキューションスパイダー」)。
ファングスパイディー
チェイサースパイダーバイラルコアを使って装備する、超硬化金属を削りだして作られた、蜘蛛を模したクロー型の武器。
クローの先端でエネルギーをスパークさせ、刺した敵を内部から破壊することが出来る。盾として使うことも可能だが、パワーで勝るタイプワイルドダンプの必殺技は防ぎ切れなかった。
ちなみに大きさは異なるが「重甲ビーファイター」に登場するライバル戦士ブラックビートの使用武器「スティンガービュート」と同タイプに見える。
エグゼキューションスパイダー:先端にエネルギーを纏わせ、それを飛ばすかそのままぶつける。
テイルウィッパー
チェイサーコブラバイラルコアを使って装備する、特殊な液体金属によって作られた、コブラを模したムチ型の武器。
硬度を自在に変化させることができ、相手に打撃を加えたり巻き付けて締め上げるなど多彩な攻撃が可能。
エグゼキューションコブラ:チェイサーの腕から分離し、まさに蛇のごとく相手に何度も襲い掛かる。
ウィングスナイパー
チェイサーバットバイラルコアを使って装備する、蝙蝠を模した弓型の武器。
高密度のエネルギーニードルを射出して攻撃する。さらに装備を背中に戻すことでロイミュード(バット型)が持つそれと同型の翼を展開して飛行する事も可能。
エグゼキューションバット:背中に装備して加速しながらのキックを放つ。
ブレイクガンナーの玩具CMでは劇中未使用の射撃タイプも披露している。
デッドリベレーション
全てのチェイサーバイラルコアを連続使用する事で変形する形態。
上記3つの武装を組み合わせた形状をしている。
発動時はブレイクガンナーからは発声せずチェイサー自身がトリプルチューンの掛け声とともに発動する。
エグゼキューションは劇中未使用。
シフトカー
ブレイクガンナーを通してシフトカーの能力も使用する事ができ、第5話ではマックスフレアを奪い火炎弾を発射する能力を見せた。第21話ではメディックによって洗脳されたタイヤ交換用のシフトカーからバーニングソーラー(太陽エネルギーを射出する)とファンキースパイク(棘を連射して攻撃する)を使用している。
逆に第16話ではこの互換性を逆手に取られ、強制的にデコトラベラーを装填されたことで演歌演出に巻き込まれてしまい、一時的に行動不能になった。
第23話では、霧子がマッドドクターを装填し、瀕死の重傷を負っていたチェイスを治療するのに使用している。
第30話では、チェイスがシフトスピードプロトタイプを装填することで、自分の過去をビジョンとして投影している。
番人、再臨
仮面ライダーチェイサーに変身するようになってからは、長い間登場していなかったが、第45話でゴルドドライブの攻撃によりマッハドライバー炎が大破してしまったことにより変身。ゴルドドライブの攻撃から詩島剛を庇うが…。
スーパーヒーロー大戦GP
終盤に行われた「ライダーグランプリ」に刺客として登場。放送中の作品の幹部が春のスーパーヒーロー大戦シリーズに出るのはシュバルツ将軍に続いて2人目である。
ライドチェイサーを駆使してドライブを追い詰めるものの、ドライブに加勢すべく乱入してきたRXのライドロンの猛攻を受け、あっさり退場してしまった(生死は不明)。
なお、ショッカーの手下になっていたことから、恐らくロイミュードもショッカーの軍門に下っていたと思われる。
仮面ライダージオウ
「仮面ライダーと一緒にするな。俺は死神。仮面ライダーなど凌駕する!」
EP47より登場。
「仮面ライダーのいない世界」から出現(ウォズによると、ソウゴがドライブウォッチを継承していた事により、仮面ライダードライブがいない状態でドライブの歴史が解放されたため、チェイスを始めとするロイミュード達も倒されなかった事になっており、今回現れたチェイスはマッハこと詩島剛の事も知らなかった)したため、 仮面ライダーチェイサーではなくこの魔進チェイサーの姿で登場する。
ライドウォッチの破損により各ライダーの歴史が開放され、世界の破滅が進む中で下級ロイミュード(ナンバーなし)や初級インベス、マスカレイド・ドーパントらを率いて出現。その場で別の怪人と戦っていたゲイツとウォズに立ちはだかる。重加速やデッドリベレーションを披露しながら両者を翻弄し、原典からでは考えらない程の謎の異常に強大な力でゲイツリバイブ疾風とウォズギンガワクセイフォームを変身解除に追い込む(とは言え2人はボロボロになっているわけではなく、無限に再生する怪人達との戦いで消耗していたのもある)。
本編同様に「仮面ライダー」に対して明確な敵意を表しており、それは生身のゲイツに向かって殴りかかるほど。しかし「仮面ライダーは抹殺する」という彼の理念に対し、ゲイツは「存在しないはずの仮面ライダーが何故敵になる!?」と事実と理念の矛盾を指す(ウォズ曰く、「時空の乱れが進んでいる」とのこと)。その問いにチェイスは何も答えられず、直後にゲイツの発した「詩島剛」という言葉に反応し、あるはずのない記憶が蘇り、悶え苦しむこととなる……。
余談
テレ朝公式サイトでは「ロイミュード」の項目内には魔進チェイサーの姿は見られず、単独で項目が設けられている。このため「『仮面ライダーBLACK』におけるシャドームーンのような敵サイドの仮面ライダーポジションなのではないか」という見方もあったが、上述の「俺も強化ロイミュードだ」という発言や仮面ライダーチェイサーの存在などから、厳密には「仮面ライダーに近いロイミュード」に区分される存在と思われる。
ジオウEP47にて登場した際、「ライダー不在のドライブの歴史」からの出現とあったが、これに則って考えると、先代ドライブのチェイスはドライブにならないままロイミュード000=心優しいロイミュードであり、グローバルフリーズで悪玉ロイミュードたちと戦ったという事実はなくなる。
そうなると、グローバルフリーズでハートに敗れ、ブレンに記憶処理されたという事実もなくなり、魔進チェイサー誕生には繋がらない。
これについては、ゲイツが指摘した仮面ライダーという存在に対する認識の矛盾と同様、時空が乱れたことによりあり得ない事象が起こっていると推測できる。
後に「魔進」の名を持つスーパー戦隊が制作・放映されており、上遠野氏も反応している。
関連イラスト
関連タグ
チェイス(仮面ライダードライブ) プロトゼロ(仮面ライダードライブ)
ナイトローグ、ブラッドスターク:銃型武器で変身する擬似ライダー達。両者とも後に変身者達が仮面ライダーに変身している。
ヴァルバラド:乗り物がモチーフで紫の疑似ライダー。変身アイテム兼遠近両用武器を使用する、変身アイテムにキーアイテムを装填する事でそれぞれに応じた武装や能力を使用できる、片目が隠れたデザイン、初登場の時期が同じ、変身者が疑似ライダーと怪人を経由して3号ライダーに変身した、変身者が仮面ライダーになってからも変身アイテムが武器として使用されると共通点が多い。こちらもスーツアクターは今井氏だが、諸事情で第8話からは中田裕士氏が担当している。