CV:加藤英美里
※注意
このキャラクターは、その所業故にアンチが非常に多く、時折過剰なキャラヘイト表現や、「似たような人物」など本来の記事内容の趣旨からズレた書き込みが行われる事があり、それが原因となって編集合戦へと発展する事も多々あります。
原則中立性のある記事を保つ為、そして無益な編集合戦及び、演者への風評被害を防ぐ為にも、そういった悪意を含んだ書き込みは極力控えるよう、お願い致します。
概要
キュゥべえとは、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』に登場するキャラクターである。
少女の願い事をひとつだけ叶えてくれる魔法の使者。(公式サイトより)
キャラクター
白くて耳長で猫とウサギが融合したかのような可愛らしい姿をしている。一人称は「僕」。作中男子とみなして茶化されたこともあるが、公式の性別は今のところ不明。
イメージ通りに少年のような可愛らしい声だが、会話は口を動かさずにテレパシーで行う。魔法少女の素質がある人間以外には姿や声を感じる事は不可能。ビー玉のような赤眼で眉もなく、口も動かさないためその姿はまさに人形のようであり、その心の内を表情から読み取ることは困難。
口は開かないわけではなく一応機能しているようで、もらったお弁当を食べたりフライドポテトを貪ったりしている姿が目撃されている。目に関しては7話のように偶に閉じている様子。一応OPのように眠る時は閉じる。背中は開閉して一種の収納スペースのようになっており、穢れが溜まったグリーフシード(魔女のドロップアイテム)を処理する能力も有している。
ボクと契約して、魔法少女になってほしいんだ
キュゥべえは魔女に対抗する魔法少女を増やすことを目的として活動しており、そのためか主人公たちに対し、ことあるごとに魔法少女になるための契約を持ちかける。特にまどかにはかなりの執着をしている。キュゥべえ自身から契約の強制そのものは出来ないようだが、日常だろうと非常事態だろうと、契約に結びつけることは忘れない。その熱心さと巧みな話術は視聴者側が逆に感心するほど。
一方で、契約に関することや魔女と戦う使命などは説明してくれるが、自分の事は「魔法の使者」としか説明せず正体不明。また魔法少女に関する重要事項やデメリットなどに関しては必要になるまで特に説明してくれない。どうやら人間とはかなり倫理観や価値観がズレているようで、ベテランである佐倉杏子でさえ知らない重大な魔法少女の秘密を黙っていたりもしている。
本人曰く「説明を省略しただけ」「聞かれなかったから答えなかった」とのこと。実際、問われれば問われた事に限り嘘偽りなく答えてくれる。
魔法少女になるための願い事は強いものであるほうが好ましいらしく、彼女たちが切実に何かを願わずにはいられない時にその場に居合わせることが多いようだ。
正体と目的
キュゥべえの正体は地球とは異なる惑星で高度な文明を発達させた知的地球外生命体。早い話が宇宙人である。彼らは感情をエネルギー転換できる技術を発明し、その技術と抽出したエネルギーで宇宙のエントロピーの問題解決に役立てようとした(インキュベーターも参照。別の目的が存在する可能性もある)が、肝心の彼ら自身は感情を持たない種族であったため、別の種族にこの技術を応用しようと考え、地球人類に目をつけた。
「増大する宇宙のエントロピーを引き下げるため」、地球の第二次成長期の女性の魂をソウルジェムという宝石に加工し、然る後に少女の希望の感情から絶望の感情によりソウルジェムがグリーフシードに転化する(魔法少女が魔女になる)際に発生するエネルギーを回収することを目的に地球に来訪した。
彼らに個々の個体という概念はなく、全体が一つの意識を共有している。稀に感情が起こるようだが、精神疾患の一種と見なされてしまう。
漫画版で感情があるような表情を見せるが、それはあくまで感情を持つ相手と自然なコミュニケーションをしやすくするための擬似的なもの。彼らは合理性のみに基づいて行動するため、彼らの倫理観や価値観も彼らなりの合理性で成り立っている。
作中のキュゥべえの姿は彼ら本体の姿ではなく、母星にいる本体が操作している一種の端末で、彼らに仲間意識はなく、一つの個体が動けなくなると別の仲間が食べて回収するため、いくら倒しても代わりが登場する。つまり多くの個体が女性からエネルギーを得るために、本体から遠隔操作されて地球に来ていることになる。
ちなみにキュゥべえがかわいらしいマスコットの姿なのは、地球の様々な民族・国家の少女達が興味を抱くために母星にいる本体がデザインした可能性が高い。そして友人と信じ込ませた上で契約させ、最後には少女たちを絶望という名の地獄に突き落とす様は生体兵器として設計されたことは間違いない。
彼らは有史以前から地球を訪れ、地球人=人類と接触し、数多の少女達と契約して魔法少女にさせた。中には時代の転換をもたらし、文明の発展にも大きく関わり、歴史上に名を残す女性にも契約してきた。その中の一人こそがタルト、後のジャンヌ・ダルクである。
黒幕について
母星でキュゥべえ達を操っている存在がいかなる姿なのかは不明。しかし、少なくともそれが極めて高度な知能を持つ知的生命体であることは間違いない。
しかし、これが真の黒幕かと言われると、そうではない可能性がある。というのも、続編マギアレコードの最終盤、柊ねむが「「宇宙の意思」に気づかれないように」諸々の作戦を実行していたことを語っており、キュゥべえの言う「宇宙のエントロピー問題」とやらが、単なるインキュベーター達の妄言ではなく、何者かによって引き起こされていた宇宙規模の策謀の一環だったことが示唆されている。劇中これ以上触れられることはなかったが、もしこれが事実だった場合、円環の理と相対する宇宙規模の存在がキュゥべえ達を操っており、キュゥべえもその母星の本体も究極の黒幕の操り人形に過ぎないと考えられる。
その存在の正体や目的は一切不明だが、今後のいろはたちの敵は、絶望の魔女どころではない、とてつもない強敵であることは確定している。
人間との意識のずれ
そのやり口から「悪魔」「死神」とさんざんに罵倒されるキュゥべえだが、行動目的は「現宇宙を存続させるため」という動機である。いわば宇宙規模のSDGsと呼べ、あくまで「みんなの幸せのため」に行動している。
しかし、彼らの関心の対象はあまりにも視点がマクロ過ぎる上に、ミクロな視点は一切省みない(正確には「自分は手を貸すだけ、あとは本人たちが解決するべき」というスタンス)。なので、契約した少女やその親族ら巻き込まれる側は悲劇そのもの。
ただしマクロな観点で入れば劇中の登場人物はある少女が魔法少女になり、そして魔法少女となった少女が魔女になることで平和な生活を送ることができているので自分が生贄になる時が来た、自分のターンが回ってきただけ、または少女一人の犠牲によってみんなが生活できたらOKなのではないかという意見がマギカシリーズに存在する。実際にマギアレコードでは日本のある村にて村人たちが少女たちを意図的にキュゥべえに捧げ、繁栄していた。
さらに言えば、キュゥべえは「もしあなたたちがこの星に来てなかったら」というまどかの問いに、「君たちは今でも、裸でほら穴に住んでいたんじゃないかな?」と答えている。この発言に従えば、まどか☆マギカの世界では、人類文明はほとんど全て、キュゥべえの手を借りなければ成立し得なかったことになる。ということはつまり古来からの人類の発展と人々の幸福な生活は、数多の少女たちの犠牲によって支えられてきたということも言える。事実かどうかや、ほら穴に住んでいたような頃に「詐欺」とか以前に「契約」の概念があったのかは別として。
「魔法少女かずみ☆マギカ」第5話で見せた勧誘手腕では、まさに悪魔。
漫画版では感情が顔に表れていたり、口を開けて喋っていたりと、アニメ版よりずっと可愛らしく描かれている。当然、醜悪さも顔にでることになり……
/わけがわからないよ\
敏腕営業
キュゥべえの営業トークはまさに営業職の鑑である。
- ちょっとしたことでも必ず契約に結びつける
- 例:「あの二人の戦いを止めたいなら、君が魔法少女になればいい」
- とにかく褒める
- 例:「君は比類なき魔法少女の才能を持っている」
- デメリットについては訊かれない限り説明しない。
- 例:「訊かれなかったからね」
- 契約後に受けられる恩恵については、強い口調で説明しつつも言葉としては『おそらく』『だろうね』といった推測調にすることで、自分は嘘をつかず、相手には望んでいることが叶うのだと誤認させる。
- 例:杏子に無駄だと知りつつ曖昧な言い方で希望を持たせる。
- 逆に、デメリットではない部分でも、魔女化を促すために説明しないこともある。
- 例:魔法少女になっても肉体的には人間のままで、子供を残すことも可能だが、さやかの絶望を促すために黙っている。
- ただし、ミスリードを駆使することはあっても、明確な嘘をつくことはない。「聞かれなければ答えない」が、「聞かれたら答える」のである。そのため、発言の裏を読むことは可能。
- 例1:杏子には「前例はないね」といい、将来の可能性は別であるかのように匂わせたが、冷静に考えれば現実は非情であることは判るようになっている。
- 例2:イザボー・ド・バヴィエールは根掘り葉掘り質問した結果、キューブ(中世フランスでのキュゥべえの名乗り)の真の目的まで聞き出すことに成功した。その結果、自らキューブの全て(魔法少女を契約させ、願いを叶え、エネルギーを回収する)の力を得ることを願い、叶えさせている。
- 執拗に契約を迫ったら一旦引いて様子を見るが、あくまで引く「ポーズ」である。
- 例:「僕としても無理強いはできないからね」
- 本命の周囲の人物から攻め落とし、友人からも契約を誘わせる。
- 例:さやかを契約させ、まどかに対し嫉妬を煽って契約を持ちかけさせる。
- 契約が目的なので、契約を取ったらあとはクレームがあろうが何だろうが放置。
- 例:「僕は自分のエネルギー収集ノルマを果たしたし、あとはこの星の人間の問題」
どう考えても悪徳営業です。
営業マンの鑑!「魔法少女まどか☆マギカ」のキュゥべえに学ぶ会話術ベスト3■新社会人応援スペシャル - エキレビ!(外部リンク)
視聴者からの評判
- 「存在からして怪しい」
- 「口開けて喋れ」
- 「勧誘の手口が悪徳業者」
- 「悪いコエムシ」
- 「耳から耳が生えてる小動物」
- 「クッソ汚い淫獣」
- 「営業マン」
- 「脚本製作者上絶対何か裏がある」
- 「むしろ脚本製作者そのもの」
- 「このアニロワ主催者!」
- 「ゴミクズ」
- 「死んで詫びろ」
- 「CV若本規夫でよかったんじゃね?」
等の心温まる熱い声援が送られている大人気キャラである。
作中でもほむらから、
- 「人間の価値観が通用しない生き物」
- 「奇跡を売って歩いている」
などという温かい言葉をもらっている。
更には、後々他の登場人物からも
まどか「そんな風に思ってるなら、やっぱり貴方は私たちの敵なんだね」
さやか「どうして私たちに、こんな酷いこと…」
杏子「どのツラさげて出てきやがったテメェ…!」
と言われ、さらにスピンオフ作品・『魔法少女かずみ☆マギカ』の登場人物からも、
海香「地球を食い物にする生命体」
カオル「許さない、絶対に許さない!」
と、魔法少女作品におけるマスコットに類を見ない微笑ましい言葉である。
キュゥべえが嫌われる理由は、一人の少女よりも宇宙が大事といった世界観であり
逆に少女たちは宇宙よりも一人、一人の命の方が尊いという信念で行動しているからである。
下にもあるが、「QBを殴り隊」や「害獣」などの関連タグからも大好評である。虚淵玄先生の次回作にご期待ください。
天使キュゥべえ
一方同じスピンオフでも、たると☆マギカの第1話には、
タルト「まぁ!天使様っ!!」
と呼ばれている場面がある。
…こいつのどこを見て聖ガブリエルや聖ミカエルを連想できたんだと読者は思うかもしれない。
しかしこれは他の作品と違い、中世ヨーロッパの戦乱荒れ狂う暗黒時代が舞台であるためである。政治混乱による内乱や裏切りの頻発で国内勢力が安定せず、大勢の人々が殺し合いをしているため作中の人物も荒んでいた。どれぐらいかというと、一向に回復しない治安から農民を止めて傭兵になる者が後を絶たないどころか食い扶持を稼ぐために休農期は積極的に戦争に参加、酷いときは同じ農民を襲う、報酬配当の契約上合法的に略奪が推奨されるといった目を疑うような悪循環が頻発していた。
また、元より確かな医療知識や栄養学も乏しく、貴族平民問わず児童致死率も高かった。犯罪発見率も人権意識も破滅的に低く、なにか事件に巻き込まれてしまえば子供ともなれば猶更安全からは遠かった。これらは何も中世ヨーロッパに限定して起きた出来事ではなく、古今東西戦乱期に突入すれば人類が必ず目にするありふれた悲劇でもあった。
願い事や本人の素質にもよるが、魔法少女になればこれらの諸問題をたやすく解決できるだけではなく、力を得て敵や仇を殲滅できることすら可能であり、機会さえ整えば契約を選択する者が多かったことは想像に容易い。警戒心が強い現代っ子相手に大抵の子は二つ返事で了承してくれると語ったのには、彼等のアーカイブ的にそうした時代の方が大半を占めていたからだと思われる。また敵地で魔法少女から魔女に変貌すれば、敵軍に大ダメージを与えることも可能であるため、まどか世界において英雄の残した伝説や奇譚などはこうした事情から契約した魔法少女たちの行い…と解釈することも出来る。
以上のように、戦乱期の土地や時代は平時と比較して、相対的に契約のデメリットが少ない(元々死亡率が高い)。また、前近代以前の科学的論考に疎い時代、信仰篤い時代・舞台では相手の思い込みを利用して奇跡を装い契約へ結び付けやすく、タルトへの営業からこうした場合はある程度相手に解釈を任せていた一面も見られる。
逆に言えばそうした社会では希望が乏しいため、希望と絶望の相転移で得られるエネルギーは少ないかもしれない。
なお、「元々死亡率が高いが故に、魔法少女契約のデメリットが薄れる」という点は、現代でも紛争地などでは一部当てはまり、宗教問題等が絡むような地域ではより一層奇蹟を装うこともできるだろう。
他作品とのコラボでは、『マギアレコード』と『リコリス・リコイル』のコラボイベントが、まさにこの条件に当てはまる契約を描いていた。
対処法
殺害
地球に長年滞在し、契約を持ちかけた大勢の少女たちから感情エネルギーを摂取する使命を遂行するキュゥべえ。しかし、様々な事情から魔法少女たちからその正体を見破られ目的を知った少女から憎悪の対象となり殺害されることも少なくない。
しかし、キュゥべえは端末であり母星にいる本体から遠隔操作されて地球に来ていることから、母星から絶えずキュゥべえが生み出されていることが推測され、根絶やしにすることは不可能である。ただし、叛逆の物語では魔法少女たちの神であるアルティメットまどかと、悪魔である悪魔ほむらに出会い逃走。マギアレコードでは二木市の魔法少女たちによってキュゥべえ掃討作戦が実施された後、姿を消したことから任務の遂行によって大きな被害が発生する場合にはその場所・地域から逃げる習性があるようである。だが、一番確実な方法はキュゥべえの母星に行き、端末を操っている本体を殲滅することである。
洗脳
キュゥべえは母星から無数に生み出されるので上記に書いた通り倒すには困難を極める。なので、キュゥべえを支配し、または洗脳し仲間にすることでキュゥべえと仲良くしようとする方法・手段も存在する。『魔法少女かずみ☆マギカ』ではプレイアデス聖団の構成員がキュゥべえを殺すことで事件を解決しようとしたが、「自分が一つの意識を共有する群体である」と別の個体が出現する結果で終わる。ならばと構成員たちはキュゥべえの死体を持ち去り、亡骸を自分たちの仲間になるよう改造しジュゥべえを造り上げ教団のソウルジェムを浄化する目的を与えた。叛逆の物語では習性に従い外敵から逃げようとするキュゥべえを悪魔ほむらが捕らえ暴力で支配し、世界に存在する呪いの感情エネルギーを収集することを力ずくで強制的に遂行させる。ラストでは虐待され瀕死状態になるキュゥべえも描かれていた。
だがしかし、キュゥべえは母星にいる本体が操作している一種の端末であり生体兵器であることから反抗することができ、プレイアデス教団の場合はキュゥべえの本能、またはプログラムによって逆らわれソウルジェムの浄化は表面加工を施す程度に終わっており、いつ魔女化してもおかしくなかった。
魔法少女まどか☆マギカポータブル
ほむらルート以外は彼の視点で選択肢を選ぶ場面があり、それによって魔法少女の運命が決まる。
マギアレコード
現在進行中。第一部ではゲーム本編を進めるか核心たる3人の魔法少女の記事を参照。
舞台である神浜市には干渉できなくなっており、神浜市に入った瞬間に意識を保てなくなり活動停止させられる状態となっている。あくまで内部に活動できないだけで、第二部では外部から活動できる魔法少女の集団をけしかけている。
しかし自動浄化システムによるドッペル化ではエネルギー回収効率が悪い事、キモチの制御にはういが必要である事を突き止めると、小さなキュゥべえから自動浄化システムの管理権限を奪い、システムを停止させる。(それ以降神浜市に入れるようになった。)
追い詰められたひめなからドッペルを出すのでシステムを再稼働するよう要請されても、この状況化での魔女化によるエネルギー発生量を観測すべく断っている。
各話、作品ごとのキュゥべえについて
全話、作品のネタバレを含みますので、閲覧には注意して下さい。
TVアニメでのキュゥべえ
第1話
ほむらの攻撃から逃げながらまどかに助けを求め、彼女達に魔法少女の素質がある事を教え契約を迫った。
第2話
自分が魔法の使者である事、そして魔法少女の使命や奇跡の説明をした上で契約を迫った。
第3話
マミの死を前にし、迫る魔女からまどかとさやかを守る為に契約するよう迫ったが現れたほむらによって妨害された。
第4話
「利己的な魔法少女のやり方を非難できるのは同じ魔法少女だけ」と一見正論に見える詭弁で誘導しつつも、それでも恐怖から魔法少女になりたくないとする二人の前から去って行った。……かのように思われたが、まるでタイミングを狙っていたかのように奇跡を欲していたさやかの前に現れ、さやかと契約した。その後何故か杏子を煽る様な言動で後の戦いを引き起こした。
第5話
さやかと一緒に行動していた。現れた杏子と戦うさやかを止めたいと願うまどかに「君が契約すれば止められる」と迫る。
第6話
まどかがさやかのソウルジェムを奪い投げ捨てた際、彼女たちに秘密にしていた驚愕の事実が明らかになった。また、人間の価値観を「わけがわからないよ」と称したように異質な価値観を持っている事などが判明する。
第7話
秘密を黙っていた事に激怒するさやかを軽くかわしつつ、ソウルジェムに刺激を与えて痛め付けるなどして「魔法少女になった利点」をさやかに教えた。因みに唯一契約を迫らなかった話である。
第8話
ほむらと杏子の元を訪れ、さやかの穢れが予想以上に蓄積されている事を伝える。その後、さやかを探して夜の街をさまようまどかの前に現れ、まどかの魔法少女としての才能は桁外れで、「万能の神になれる」と説き、魔法少女になればさやかを救えると契約を迫る。まどかも、それでさやかを救えるのならと契約に同意しようとするが、直前にほむらによって殺害されて阻止される。しかし、まどかがその場を去った直後、何食わぬ顔で再び現れる。どうやら体の替えはいくらでもあるらしく、肉体が死んでも意識や記憶がそのスペアに移るだけで、本当の意味では死なないらしい。ほむらもキュゥべえの正体と目的を知っており、彼の名前の由来でもある正体を明かした。ちなみに、破損して使い物にならなくなった肉体は、新しい方が美味しそうに食べていた。歯があるのかどうかは不明。
第9話
自身の目的、そして魔法少女とは何なのかを遂に明かした。さやかを助けようとする杏子に曖昧な言い方で希望を与え、無駄な戦いをするよう仕向けるなどまどかを契約させるための計画を着実に進行させている。
第10話
まどかの死に涙を流し無力感に打ちひしがれる過去のほむらに言葉をかけ、契約させていた事が判明する。前回『今後人類が自分たちの仲間入りをするための先行投資として魔法少女になってほしい』と言っていたにもかかわらず、地球と人類を滅ぼすであろう魔女となってしまったまどかを産業廃棄物として放置しようとしていた。宇宙を救う気はあれど、人類を救う気など毛頭無いようだ。
第11話
彼らインキュベーターが有史以前から魔法少女を生み出すことで人類の進化が促進されたことが明らかにされた。その程度は彼らが介入しなければ人類は現在でも穴居人のままとされるほど。 しかし同時に、「家畜は保護された家畜であることに納得して家畜として死ね(要約)」と言い放っている。つまり、人間のやっている事と大差ない。否、人間は家畜の子供を残すことには責任を持つが、魔法少女が子供を残すまで生き延びることは少ないので、人間より酷い(設定上は前述のイザボーや、古代エジプトのクレオパトラ7世などが、「子供を残した魔法少女」である)。
最終話(第12話)
まどかの『全時空上の魔女の存在を消滅させる』という願いに対してはさすがに驚きを隠せず「君は神にでもなるつもりかい!?」と声を荒らげていた。全話においてキュゥべえが本気で驚いたシーンはここだけ。その後、円環の理によって再編された世界においては唯一以前の記憶を保っているほむらと行動を共にしていて、一見すれば「きれいなキュゥべえ」にも見える。
ただしこれは、世界が再編されたことによってソウルジェムはグリーフシードに変化しなくなり、エネルギーを得る手段が魔獣を倒してチマチマ稼ぐしかなくなったためである。 つまり単に魔法少女と対立する必要がなくなったに過ぎず、世界再編後も人間との価値観の相違や感情というものに対する理解の欠如は相変わらず。
それを示すように、ほむらが語った魔女化システムに対し「人間の感情エネルギーを収集する方法としては魅力的」と評し、ほむらから「貴方達はそういう存在だった」と言われている。
劇場版叛逆の物語でのキュゥべえ
序盤ではなぜか、まどかの家で暮らしており、「キュッ」「キュキュ」「キュー」などしか喋らず、魔法の使者としてまどかたちとナイトメア退治をしている。ほとんどまどかのそばにいて行動を共にしている。
が、その姿が全てまやかしであることが判明するのは、ほむらがこの世界が偽物であると気づいた時だった。そこでやっと全ての真実を当人が喋る。
アニメ本編最終回でほむらから改変前の魔女化システムや、円環の理=まどかの話を聞いたキュゥべえ。その時は「魅力的だが証明のしようがない」と流したが、その実は効率性の高い感情エネルギー回収方法として大いに関心を抱いており、ほむらが語った魔女化システムを作り出すべく企みを実行する。
まどかによって改変された世界では、魔獣と戦う魔法少女のソウルジェムは、穢れを浄化しきれなくなると、魔女になる前に”円環の理”という概念によって回収・浄化されるようになっていた。キュゥべぇはこれを(円環の理=神と化したまどか)と推測する。
しかし、魔法少女の消失に疑問を持ったキュゥべえは、その謎を解明すべく、長く孤独な戦いで疲弊したほむらを利用する。彼女のソウルジェムが浄化される前に、ほむらの体ごと干渉遮断フィールドに隔離し、円環の理がどう介入してくるかを観察しようとしたのである。
(おそらく干渉遮断フィールドは本体が母星にて製造し、地球に運んだものと推測される。)
観察できれば、円環の理のシステムを解析し、理解できる。理解できれば、システムを改変することは容易い。つまりはまどかを支配し、改変前の世界同様のシステムに戻そうと企んだのである。
結果としてほむらは「孵化しそこなった魔女」となり、そのグリーフシードに変わる寸前のソウルジェムの中で、彼女にとっての理想世界、偽りの見滝原を生み出した。しかし、円環の理であるまどかやさやか・なぎさ達は、ほむらを助け出すため先に策を講じ、力と記憶を失った状態のまどかと、彼女から力を預かったさやか、なぎさが偽見滝原市に潜入。
そのため、キュゥべえが望んだ状況は起こらず実験は停滞してしまい、正体を現したなぎさとさやかによって真実が暴かれる。パニックに陥ったほむらは魔女と化し、まどかを守るために自殺しようとする。そこに、マミと杏子、そして円環の理であるまどかとさやかとなぎさ、そして”元”魔女たちのほむら救出作戦がスタートする。一方キュゥべぇはこの状況を見て、困惑する。(実は、円環の理=神と化したまどかと現世で死んだ魔法少女たち、そして魔法少女から生み出される魔女と使い魔の集合体だったのである。)円環の理の正体を知り、解析不能・理解できずわけがわからないよというしかないキュウべぇ。まどかは自殺しようとするほむらを思いとどませ、二人で矢を放ちキュゥべえを一掃し陰謀を打ち砕いた。
ところが「人としてのまどか」の幸福を願うほむらは、自らの使命を思い出し円環の理として自分を迎えにきたまどかを捕らえ、その一部を奪って世界の法則をさらに改変。新たな宇宙の支配者、悪魔ほむらが出現する。
円環の理の正体、そして悪魔ほむらの誕生を目撃したキュゥべえ。彼は人間の感情は予想以上に危険で制御不可能と判断し、それ以上の干渉を止めて別の天体へ行こうとした。しかし、「宇宙に蔓延する呪いの浄化」のためにと悪魔ほむらに捕らえられ、協力を強要・支配されてしまう。
最後の場面では、一瞬でも可哀想と感じてしまうほど(あるいは、思わず「ざまあみろ!」と快哉をあげるほど)、ボロボロに弱りきったキュゥべえの姿が映し出された。
実は新房昭之監督によれば、今作の副題は『インキュベーターの逆襲』にするつもりだったらしい。
外伝における活躍
魔法少女まどか☆マギカ[魔獣編]
第1話
序盤で可愛らしい動きを見せたほか、さやかと杏子の喧嘩に呆れる言動をした。
第2話
さやかに魔獣襲来を教える。また、マミさんが大物魔獣との戦闘に巻き込まれていることを杏子とさやかに伝える。
第3話
休息もあまり取らずに一人で戦うほむらを心配する。また、魔女やほむらの時間操作魔法について興味を持つ。
第4話
前回同様時間操作魔法について興味を持つ。
第5話
未登場。
第6話
魔獣マドカについて分析する。
第7話
ほむらが廃人になったことに伴い、魔女のエネルギーを利用することを諦め、ほむらを見捨てる。
第8話
意識のない杏子を目撃したマミに対し、「杏子は死亡している」と告げる。
また、大物魔獣の触手に触れると命を吸われて死亡するという情報を伝え、マミだけでも逃げるように忠告する。
最終話(第9話)
まどかによって改変された世界で何故か時間遡行の魔法について覚えており、
叛逆の物語につながるセリフを言っている。
マギアレコードにおける活躍
ソーシャルゲーム『マギアレコード』においては、第1部「幸福の魔女編」では本編には絡まず、アナザーストーリーなどの登場に留まる。彼ら曰く、舞台となっている神浜市には干渉できない状態になっている。
魔法少女達の契約する経緯が描かれている関係上、本編以外での登場は非常に多く、魔法少女によっては特異な対応も見せている。契約の関係で命を救われた魔法少女も少なくない。
第2部「集結の百禍編」では、本格的な介入を開始。他地域の魔法少女をけしかけて神浜市に集結させた。魔女化の代わりに「ドッペル」を生み出す「自動浄化システム」のことを見聞きして、人体実験するつもりらしい。神浜の魔法少女達は魔法少女同士の殺し合いなどしたくはないのに、殺し合いの舞台が整えさせられている。もちろん、コイツのことなので、さらに碌でもない真の動機を持っていそうである。この思惑を聞き出した魔法少女達でも、聞かれてないために言ってないことがあるかもしれないと厳重に警戒している。
さらに、「自動浄化システム」のコアとなっていた小さいキュゥべえが、現在の主と認識する環いろはの元に戻った隙を見計らって乗っ取りに成功。魔女化には効率が劣ると判断しているが、魔法少女を釣る餌として利用しようとしている。
魔法少女の存在を一般人に知らせ、その後起こった事件により魔法少女の迫害を行っている湯国市には出没しなくなった。
- 五十鈴れん
- 落下しながら契約する変態。Magica QuartetはQBの扱いをどうしたいのか…
- 時を超えて鳴らす鐘/常夜の国の叛乱者
- 頼りになるマスコット。『たると☆マギカ』に登場したキューブが登場。出典では世界観の関係からそれほど悪辣ではなかったこともあり、その頭脳を存分に発揮する。
- 伊吹れいら
- 作中屈指の機械的な営業。魔女を倒すとグリーフシードが手に入るという表面上の事柄すら後から教える一方、負傷が即座に治ったことを聞かれるとソウルジェムの秘密まで包み隠さず教えるという他と比べてもなお無機質なキュゥべえ。結果として、れいらはグリーフシードの存在より先にソウルジェムの真実を知る事態に陥った。
- 七瀬ゆきか
- 深碧の巫
- 時女一族の集落では「久兵衛様」と呼ばれ、存在は魔法少女(「巫」と呼ばれる)以外にも認知されている。神官の神子柴(一般人)は魔法少女を生け贄にして私腹を肥やしており(ただし、村のために金を稼いでいた一面もあった)、魔女化(同じく、魔女は「悪鬼」と呼ばれる)の真実を告げるのも神子柴である。そのため、本来はキュゥべえが受ける憎悪も神子柴が一手に引き受けている。ゆえに、魔女化の真実を知っても、キュゥべえに敵意を持たないという珍しい状況が見られる。
- さらに、「感情エネルギーの回収」という真の目的を知らされても、「久兵衛様」に忠誠を誓い続けている。
- Crimson_Resolve
- 二木市では魔女化の真実が魔法少女に広まった結果、キュゥべえを見つけたら殺す文化が定着した。しかし、神浜市と神浜市の魔法少女たちの情報を得るため、不本意ながらキュゥべえと休戦する。
- なお、いくら殺しても湧いてくるように見えるキュゥべえだが、ここでは「ボクも数が無限にあるわけじゃない」と語っている。
散々暗躍してきたキュゥべえだったが、最終盤にねむが「宇宙の意思」の存在を認識した事もあってかいろは達には種族の存続と他星への行動を赦され、展開は異なるが原作本編と似たような形で大人しくなった。
非-魔法少女における活躍
主人公の霧羽こさねは、無脳症で死産するところをキュゥべえの細胞を脳の代わりに埋め込まれて生き延びたという、イレギュラー中のイレギュラーな存在になっている。しかも、キュゥべえを視認できるにもかかわらず、魔法少女として契約できなかった。
さらに、ある事情で本格的にキュゥべえと同化し、感情に容易に心を動かされること無く、飲食の必要も無くなった。
キュゥべえの目的に賛同した魔法少女は他にもいるが、人格までキュゥべえ化したのは彼女くらいだろう。
はるか80万年後の未来。この時間軸では、キュゥべえによると、魔法少女は「ホモ・マギカ」というべき、人間(ホモ・サピエンス)とは別種の生命体へと進化を遂げていた。そして、キュゥべえの手を借りること無くソウルジェムを浄化する力も、魔法だけで新たな魔法少女を創造する力も身に付けていた。
もう、キュゥべえも人類も用は無い。魔法少女がキュゥべえを殲滅できる能力を手にしていたその時、人類もまた、魔法少女によって殲滅されようとしていた。
未来に来てしまったキュゥべえとこさねは、図らずも人類、それどころか魔法少女に殲滅対象とされたすべての生命体の救世主として期待されるのだが……。
まさかのゲーム化
2011年4月1日に上記のキュゥべえの営業を再現した二次創作ゲーム『Incubator(外部リンク)』が公開された。QBの気持ちがわかるゲームと評判なので、彼の考えに不服な人はプレイしてみるのも一興かも知れない・・・・・・が、残念ながらAdobeFlashPlayerがサポート終了してしまったため、2024年現在ではプレイしにくい。
亜種
『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』に登場するキャラクター。
『魔法少女かずみ☆マギカ』に登場するキャラクター。
『マギアレコード』のイベントに登場するキャラクター。
『Magia Exedra』に登場するキャラクター。姿形は似ているが、厳密には「キュゥべえのようでキュゥべえでは無い存在」であり、担当CVも加藤英美里ではない。
その他
- 初期デザインキュゥべえ
脚本やキャラクター原案の段階でデザインされたキュゥべえ。pixivにはイラストが無く、アニメ予告映像で登場する。
二次創作
キュゥべえを擬人化した状態。
余談
名前について
よく間違えられるが3文字目の「ゥ」は小さいウで、「べえ」は平仮名である。初期の公式サイトのキャラクター紹介の画像はキュ「ウ」べえになっていたが、その後の新しいキャラクター紹介ではキュ「ゥ」べえに直されている。公式の発表文書などでは全て小さいゥの「キュゥべえ」になっている。あまりにも入力しづらいのでQBという略称がファンの間で広まりつつある。キュゥべぇという彼の名の由来、本当の名前についてはこちら。
あまりにも入力しづらい名前の入力の仕方については下の表のとおり。
ローマ字入力 | [kyu][lu][カタカナ変換][be][e] |
---|---|
かな入力 | [き][Shift+ゆ][Shift+う][カタカナ変換][へ][゛][え] |
補足
ローマ字入力の場合、小さい字(「ぁぃぅぇぉ」、「ゃゅょ」など)を単独で打つ場合、頭に"L"または"X"を付ける決まりになっているため、上記のほかに[kyu][xu][カタカナ変換][be][e]となる場合がある。
顔文字
キュゥべえを表す顔文字として (◕‿‿◕) がよく使われる。数値参照では(◕‿‿◕) 。「◕」と「 ‿ 」は日本語のどの文字コード・文字セットにも無く、Unicodeにしかない文字である(所謂ユニコード文字)。
特殊な記号なので正常に表示されにくく、こうなることがしばしば。