「ぐるぁぐるぁあっ!!」
基礎データ
進化
ワシボン(ヒスイ地方でレベル54)→ヒスイウォーグル
※通常種と進化条件は同じ。
概要
『ポケモンLEGENDSアルセウス』に登場するポケモンで、ヒスイ地方の環境に適応したウォーグルのヒスイのすがた。
通常のワシボンから進化し、進化方法も原種と同じ。
原種の頭部のウォーボンネットのような羽根は炎の様に揺らめく紫色の羽根に変わり、特殊なメガネやゴーグルを付けているかのよう。
また、体色も赤と紺から白と黒のカラーリングに変わり、体躯も勇猛で知られる原種より大柄で逞しい容姿となっている。
冬季になると北方から飛来する渡り鳥で、群れを作らず単独で行動することが多い。
不気味な鳴き声にサイコパワーを乗せることで強力な衝撃波を生み出し、それで弱らせた獲物を鋭利な爪で引き裂き捕えている。
野生下では湖面に向けて衝撃波を放ち、気絶して浮かんできた水棲ポケモンを餌にしている模様。
その他、サイコパワーで第六感を研ぎ澄ましトランス状態になる事で、元から高い身体能力を更に向上させることもできる。
ゲーム中ではキッサキ神殿の上空を飛び回っている姿が目撃されており、ワシボン系のテリトリーである純白の凍土にはムクホークの姿が確認できない辺り、ヒスイ地方に生きる飛行ポケモンの中では生態系のトップに位置していたと推測される。
その容姿からモチーフは北海道に生息する猛禽類・オオワシだと推測される。加えて、原種がハクトウワシをモデルとしていたのでその対比でオジロワシがモデルではないかという説もある。何れにせよ、どちらの鳥も渡りを行うという意味では共通項がある。
また、「鳴き声で獲物を仕留める」という生態から、同じく北海道の先住民族アイヌに伝わる怪鳥イワオロペネレプも意識していると考えられる。
現代のシンオウではワシボンすら姿を消した理由は不明だが、設定上は渡り鳥である以上、近年次々と生き残りが確認された他のヒスイ種同様に、どこかの地方で生き残っている可能性もゼロではないだろう。
色違い
色違いは通常の個体で白かった部分が真っ黒になり、頭部の飾り羽の色が青色になっている。
ゲームにおける特徴
ライドポケモンとして
『LEGENDSアルセウス』のポケモンライド要員としても登場。
入手にはキャプテンのワサビに世話されている個体とバトルして、実力を認められる必要がある。
ポジションはひでんわざの「そらをとぶ」に相当するが、実際の雰囲気はORASにおける「おおぞらをとぶ」に近い。
ガラル地方のアーマーガアと同様、彼らの足にぶら下がって運んでもらう形になっている。ハンググライダーと言えばわかりやすいだろう。
本作でも最後に解禁されるライドだけあって使い勝手は良好。
あらゆる地形を飛び越えて目的地までひとっ飛び出来る上、加速や下降も自由自在。ただし、高度は一定かつ搭乗時にしか上がらない(加えて、加速時は降下速度が少し速くなる)ため、意外にも現地点より高所に行くのは適さない。そのあたりは引き続きオオニューラの出番だろう。
説明文にもあるがあくまで滑空であり、移動せずに放置しても徐々に降下する。
オヤブンに見つかった時などの危険な状況からの緊急離脱にも使える。もっとも、ただ飛び上がっただけでは警戒状態は解除されないので、移動しながら警戒が解かれるのを待とう。高度によってはどろかけやシャドーボールなどの誘導弾攻撃に当たるので、尚更止まるのは危険である。
当然だが、洞窟のような天井が低い場所で発動しても無意味である。
重要なのは落下中でもボタンひとつで呼び出せること。これにより崖からうっかり飛び出してしまった時などの心配も無くなる。
これを応用したテクニックとして、現在地のちょうど真下に降りたい足場がある場合、+ボタン押しで一旦ウォーグルを解除して自由落下、地面に激突する直前にまたウォーグルを呼び出して重傷を回避するというものがある……が、タイミングを間違えると本当に激突してゲームオーバーになり、アイテムを失くしてしまうリスキーなテクニックでもある。オートセーブ機能ONでプレイしているなら止めた方がいいだろう。
参考までに、主人公の体力が満タンの場合、ウォーグルの垂直上昇高度いっぱいからの落下は連続2回までなら瀕死で持ちこたえられる(因みに2倍の高さから落下した場合は即死する)。
- 自由落下に関してはプレイヤーの意図しない形で起こることが稀にある。近付くと自動でイベントが起こる場所に飛行中に入ったり、動く木や鉱床にポケモンを当ててからウォーグル呼び出したりする場合がそうで、空中で解除されてそのまま地面に激突する(後者は運が悪いと戦闘が始まった直後にゲームオーバーという事態が起こり得る)。プレイヤーの意思に反して、よく考えずに勝手に空中で解除する主人公も主人公である……。特に前者の場合、各エリアにランダムで出現する野盗三姉妹の探知範囲に気付かず入ってしまうという事故が起こりやすい(一応、遠目から台詞でおおよその居場所がわかるが)。後者の場合は、幸い高低差の激しい地形でもない限りそこまでの高度は取れないので、主人公の体力が満タンなら落下死することは稀である。
- イダイトウと違い、飛行中にほかのライドポケモンと交代することができるが、当然実行するとそのまま落下してしまう。ただし、崖にくっついてオオニューラと交代し、すぐさまウォーグルと交代することで素早く崖を急上昇するテクニックもある。……その場合も、間違えて別のライドポケモンを呼んでしまい、落下死しないように注意。
- 森の上を低空飛行しない限り滅多にないが、木の天辺に足が着いてライドが解除される事もある。そのまま足を踏み外して転落ダメージを負う事も……。
- 余談だが、自由落下中はロックオンはできるがアイテムを投げることができない(落下中にZRを押すと、地面に着地した直後にアイテムを投擲する)ため、飛行するポケモンの上空に位置取り飛び降りながら相手目がけてボールを放つということは不可能である。ギャラドスやジバコイルにボールが当たらないからといって、ヤケになって試したりしないように。
ウォーグルによる飛行には、上空からの偵察という使い方もある。
余計なオブジェクトが表示されず視界も広がるため、ポケモンやアイテムの場所なども上空から確認しやすい。警戒心が強いポケモンに対しては空中から回り込み、一気に急降下して背後を取るなどの戦法も可能(霧の時は見えにくいが)。また、今作では近くに色違いがいると音で知らせる仕様なので、滑空中は耳を澄ませる事もオススメする。
性能面
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒスイ | 110 | 83 | 70 | 112 | 70 | 65 | 510 |
原種 | 100 | 123 | 75 | 57 | 75 | 80 | 510 |
変化分 | +10 | −40 | −5 | +55 | −5 | −15 | ±0 |
原種ウォーグルの攻撃と素早さを大きく削いで特攻に注ぎ込み両刀寄りにし、何故か防御・特防を5ずつ減らしてHPに回す……という、はっきりと申し上げてかなり無駄の多い配分にされてしまった。
原種の攻撃面に特化したシンプルな配分を強引に「特殊寄りの両刀」にしようした結果か、色々な部分が中途半端になってしまっている。
特にエスパーが加わって弱点が増えたにもかかわらず素早さが大幅に下がっている点が痛く、同作のバトルシステムとも噛み合っていない。
HPが高く、「はねやすめ」により弱点を減らしつつ回復も出来るので、うまく扱えばそこまで脆さを痛感することは無いのが幸いか。
なお本作では「あべこべやき」なる、こうげき・とくこうとぼうぎょ・とくぼうの能力値を入れ替えるアイテムが登場しているが、もしこの道具が説明通りの効能を発揮するのであれば、あべこべやきを使うことでヒスイウォーグルはHP110・防御83・特防112というそこそこの耐久値に化けた上ではねやすめを使うことができる。
この辺りを意図した調整である可能性も無くはないか。
習得技は特殊技がタップリ追加され、原種由来の豊富な物理技と併せて威力も申し分無い、優秀なラインナップ。
しかし「ビルドアップ」で強化できるとは言え、素の攻撃は大した事が無いので、無理せず素直に特殊型にして「マジカルフレイム」や「マジカルシャイン」といったエスパー譲りのサブウェポンに頼る方が良いこともある。
専用技の「オーラウイング」は特殊技であり、低い素早さも補えるので尚更である。
なおエスパー・ひこうタイプはメンバーがかなり多い複合だが、LEGENDSでは本種のみ。
第9世代
『ポケモンHOME』にて解禁。
ダイオウドウ同様、とくせい「ちからずく」によって豊富な攻撃技を有効活用できるポケモンとなっている。
タイプ一致の「サイコキネシス」や「ぼうふう」「エアスラッシュ」はもちろん、サブウェポンである「いわなだれ」や「ねっぷう」など物理・特殊ともに火力を大きく補強できる。
一方で優秀な専用技「オーラウイング」の素早さ上昇効果も打ち消してしまう点には注意。いちおう急所に当たりやすい効果は失われないが、「ちからずく」型なら素直に「サイコキネシス」を採用した方がよいだろう。
隠れ特性は「いろめがね」。一致技が半減されやすく、逆に特性適用下では大半のポケモンに等倍以上のダメージを通せるようになるのでコチラも有用。「オーラウイング」も十全に活かすことができる。
結果的にサブウェポンに頼らなくても良い場面が増え、「ちからずく」型よりも技スペースに余裕が出来るのがポイント。
原種がゴリゴリの武闘派だったせいかエスパータイプとしては変化技の選択肢がかなり少ないものの、「おいかぜ」「めいそう」「ビルドアップ」「はねやすめ」と有用なものは揃っている。いずれもうまく活用できればステータスの中途半端な部分を補える。
テラスタイプは一致に始まり、「いろめがね」+「はかいこうせん」という戦術と好相性のノーマル、弱点を補完するでんき、あくが目ぼしい所。
ライバルとなる同複合はいずれも能力の方向性が異なるので差別化自体は簡単なものの、やはり鈍足凡耐久である事には変わりないので、そこをどうケアするかで大きく変わってくるだろう。
使用トレーナー
ゲーム版
番外作品
ポケモンGO
2022年7月31日の11:00~14:00に開催のイベント:レイドデイにて実装された。さらに、実装と同時に色違いも追加され、さらにこれまでのレイドイベント同様、イベント開催中は色違いの出現率が上がっていたため、多くの人がイベントに参加したものと思われる。
その後、2022年10月14日~17日に開催の「光のイベント」で再度レイドボスに選ばれている(この時は色違いの出現率は上がっていないので注意)。
現状では、この2つのイベントに参加することでしか入手ができず、他のリージョンフォームと同様、ワシボンから直接進化させることはできない(ただし、アローラナッシーやアローラガラガラのように、何らかのイベント限定で直接進化できるようになる可能性もある)。
性能はというと、原作における両刀型の種族値配分や素早さの低さを加味されてか、原種と比べて総合CP値が低くなっている。
技は、通常技が「しねんのずつき」と「エアスラッシュ」、ゲージ技が「サイコキネシス」「ブレイブバード」「あやしいかぜ」「マジカルシャイン」となっている。
原作で習得技が豊富であったことを反映してか、今作においてもゲージ技が4つも用意されているというかなり豪華なことになっている(その分、わざマシンを使って覚えさせたい技を選択するのに苦労することになるが…)。
ちなみに、習得するひこう技は原種とまったく同じである。
ただ、習得する技は「あやしいかぜ」を除いてPvPではエネルギー消費の多い技ばかりで、さらに一致技の1つである「ブレイブバード」は使用後にぼうぎょが2段階下がるというデパフつきで、かなり使いづらい。
レイドバトルでは、ステータスの変動もなく、技もPvPと比べて小出しにしやすくなるため多少は使いやすくなるが、今度は高くもなく低くもない微妙な攻撃力がネックとなってしまう。正直なところ、こいつを育てるよりもエスパータイプならミュウツー・フーディン・サーナイト・エーフィ、ひこうタイプならムクホークやトルネロスあたりを育てた方が火力になってくれるだろう。
このように、ジム・レイド、PvPのどちらで使用するにもどうにも中途半端な性能になってしまっている感は否めず、現状ではコレクション用の存在としての側面が強い。
せっかく鳴り物入りで登場したのに何とも勿体ない話である。
ポケモンローカルActs
北海道美瑛町に地域応援ポケモンであるアローラロコンと共にデザインされたポケモンマンホールが設置された。概要で記述されている通り、北海道のオオワシからだろう。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0627.ワシボン→0628.ウォーグル(ヒスイウォーグル)→0629.バルチャイ
同複合タイプ
その他