ソウル(カービィ)
ほしのかーびぃのうらぼす
ゲーム『星のカービィ』シリーズに登場する、ラスボスの総称。
「ソウル」という概念は、2005年発売の『タッチ!カービィ』にてラスボスの形態変化として登場し、以後は「真・格闘王への道」及び「真・勝ち抜きボスバトル」のラストや、エクストラモードのラストなどに登場している。
それぞれのソフトの最終ボスを原型としているものの、元の姿からかけ離れていたり、おどろおどろしい風貌になったりしている者が多い。また、差異はあるものの使用する技に似通った部分があり、ソウル形態という概念に考察の余地を持たせる要素にもなっている。
注意
この先には星のカービィシリーズの最後の最後のネタバレが含まれます。
本当に見ますか?
この先、ネタバレに対する配慮は一切ありません!
それでも後悔しませんね?
『タッチ!カービィ』のラスボス。
長い年月を経て意志を持った絵画の魔女・ドロシアの真の姿で、絵の具の塊のような怪物。
本作のみ本編で戦うラスボスの第2形態であるため裏ボスではない。
『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』のラスボス。
利用したカービィに一度は敗れ去ったマルクが、ギャラクティック・ノヴァの残骸を吸収して復活した巨悪の魂。
本作以降「ソウル=クリア後のモードで戦えるラスボスの強化版」という図式が定着する。
『星のカービィWii』のラスボス。
マスタークラウンの持つ無限の力と、覇王達の憎悪と執念に魂を支配されたマホロア。
本作のみ真・格闘王への道だけでなくエクストラモード本編のラスボスとしても登場し、双方の使用技に大きな変化はない。しかし、リメイク版では……?
『星のカービィ トリプルデラックス』のラスボス。
美と支配に執着して心を歪めた末に、カービィの手で息絶えたフロラルドの女王・クィン・セクトニアが捧げ物によって甦った悲愴な骸。
本作では初めて第2形態が登場、そちらは本編と全く違う行動パターンとなっている。
『星のカービィ ロボボプラネット』のラスボス。
銀河の彼方で栄えた文明の技術を再現したマザーコンピューター・星の夢が、未知のダメージにより変異した姿。
『星のカービィ スターアライズ』のラスボス。
ハイネスが集めた負の感情によって復活した破神、エンデ・ニルに新たに宿った魂。
なお「ソウルオブニル」名義なのは第4形態のみで、第1形態~第3形態は強化版にこそなっているが名前は変化しない。
『星のカービィディスカバリー』のラスボスの一形態。
かつて新世界に降り立ち、原生種が去った後も復活を試みた宇宙生物・フェクト・エフィリスの思念。
詳細は項目に譲るが、裏ボスではないどころか戦いさえしない稀有な立ち位置にある。
ソウル形態とは何らかの関係性があるボス
星のカービィ スターアライズ以降でソウル化したボスには、ソウル形態から派生した形態が存在する。
※付きはソウル形態自体が存在しないボス。
『スターアライズ』のボスラッシュ「Theアルティメットチョイス」に追加された真の最終難易度、「魂が飛び出る辛さEX」のラスボス。
善にも悪にもなり得る、無限の力と可能性を秘める生誕の希望にして煌めき星。
厳密には「星誕」部分は二つ名で、ゲーム内における正式名称は「ニル」。第1形態~第3形態は「真 破神エンデ・ニル」名義となる。
『ディスカバリー』のラスボス。
夢見鳥と原生種たちの数多のソウルが混ざり合って生まれた魂沌新種。
『星のカービィWiiデラックス』の追加モード「マホロアエピローグ」のラスボス。
心に潜む闇を増幅させる支配の冠・マスタークラウンが、果実の欠片に寄生した結果変貌した王亡き樹冠。
上述した通り、一部の技の性質は非常に似通っている。
括弧内は個別の技名、太字は通常形態でも使用する者、斜体は似た技を使う非ソウルボス(上述した一覧に掲載されていない者)。
似通った技名のもの
- シューターカッター
使用者:ドロシアソウル、マルクソウル、セクトニアソウル第2形態、星の夢.SoulOS第4形態後半、ソウルオブニル/星誕ニル(正式技名不明)、カオス・エフィリス第2形態(ブレーザーカッター)、マスタークラウン(双葉の舞/双葉乱舞)
4方向に円弧型のカッターを放つ。ボスによっては連発してくることも。
吸い込むとカッターをコピーできる(マスタークラウンのみリーフ)。
- スプラッシュラッシュ
使用者:ドロシアソウル、マルクソウル(スプラッシュマルク)、セクトニアソウル第2形態、星の夢.SoulOS第4形態後半(スーパーバイザコール)、カオス・エフィリス第2形態後半(スプラッシュロッシュ)、マスタークラウン後半(双葉円舞)、ギャラクティックナイト(トゥエルブエナジーシャワー)、クラウンドローパー(エナジーショットシャワー)
体を無数の塊に分裂させ、上空から降り注がせる。多段ヒットするためガード削りが凄まじく、左右どちらかの端が安置(ドロシアのみタッチか虹のラインで消せる)。
発動中は無敵だが、吸い込んで貫通弾を作るチャンス。基本的にはスカだが、マルクのみ端安置ではないものの吸い込むとペイントをコピーできる。
星の夢は分裂せず、本人の代わりにダクーガ・パタ・ボルムを召喚する。吸い込むとそれぞれポイズン・スパーク・ボムをコピーできる。雑魚敵召喚ではないが、分裂の代わりに飛び道具を放つタイプは非ソウルボスにも使う者がちょくちょくいる。
エフィリスは自機狙いで吸い込みも無効。走り回って避けよう。
- バウンドポンド
使用者:ドロシアソウル、セクトニアソウル第2形態後半(デッドリーバウンド・サン)、ソウルオブニル/星誕ニル(カケッコ)、カオス・エフィリス第2形態後半(インパクトポンド)、マスタークラウン後半(王亡き帰還)、グランドローパー(正式技名不明)
背景の空中で3回ほど跳ねた後、こちらに向かって押し潰してくる。大抵は球状のボスが使ってくる。
セクトニアのみ後述のデッドリーサンとのコンボ。ニルとエフィリスは衝撃波が発生する。
マスタークラウンのみプレス+地割れの2段階攻撃。どちらもガード不可だが、本体に攻撃が通る。
- デッドリーサン
使用者:ドロシアソウル、マルクソウル(デッドリーボウル)、セクトニアソウル第2形態後半(デッドリーバウンド・サン)、星の夢.SoulOS第4形態後半(デッドリー・ハート)、星誕ニル(正式技名不明)、カオス・エフィリス第2形態後半(デッドリーサン・グレーザー)、グランドローパーEX(正式技名不明)
左右どちらかの端から炎を纏って突進する。マルクと星の夢は2つに分裂する。
セクトニアのみバウンドポンドとのコンボで、バウンド攻撃が終わった後に突進してくる。
エフィリスに至ってはガード・回避のどちらも不可で、積み上がった岩に登る方法でしか避けられない。
- ブラックホール
使用者:マルクソウル、マホロアソウル、星の夢.SoulOS第2形態(インストール・ホール、通常版は第3形態で使用)、ソウルオブニル(イタダキマス)、カオス・エフィリス第2形態(ソレデハご覧ください)、スフィアローパーEX/Re:ホロ・ローパーズ(ミニブラックホール)
カービィを吸い寄せるブラックホールを設置、吸い込まれると多段ヒットして大ダメージを受ける。発動中の相手は無敵かつガード不可なので左右どちらかの端に走って避けることを考えよう。
マホロアは『Wiiデラックス』の強化版だと2つ設置するため、逆に中央をキープする必要がある。
ニルは小さな分身から発生させる。氷属性か電気属性の攻撃を当てれば分身を倒せるほか、レバガチャで脱出可能。なお星誕ニルは何故か未使用。
エフィリスは「それではご覧ください!」のボイスと共に攻撃してくるためインパクトは絶大だが、ニードルで地面に刺さっていれば回避できるほか、無敵ではないためレンジャーなどの遠距離技を使えば攻撃が通る。
その他の技
技名はキャラによってバラバラ。複数名が使用した物を記載。
- テレポート
使用者:ドロシアソウル、マルクソウル(ワープ)、マホロアソウル、セクトニアソウル第2形態、星の夢.SoulOS第4形態後半(フェイト・ハート)、カオス・エフィリス(空間転移能力)
連続して瞬間移動、もしくは高速移動する。どこに来るか予測して攻撃する必要がある。
- 極太ビーム
使用者:マルクソウル(マルク砲)、マホロアソウル(マホロア砲)、セクトニアソウル第1形態(デスブルーム)、星の夢.SoulOS第1・第3形態(スタードリーマー)、ソウルオブニル/星誕ニル(オオキナウタ)、カオス・エフィリス(ソル)、ギャラクティックナイト(時界大閃斬)、クラウンドローパー(ディメンションレーザー)
巨大なビームを発射する。ボスによっては薙ぎ払うように動く場合も。
ほぼ全員が通常版でも使用してくる。
- 反射・交差ビーム
使用者:マホロアソウル(マホロア砲(ワープタイプ))、セクトニアソウル(フローラルカノン)、ソウルオブニル/星誕ニル(オオキナウタ)、カオス・エフィリス(メーザー・III/メーザー・X/ダブル・ダブルスター)、ダークマインド(ダークレーザー)
極太ビームの派生。射出される角度が途中で変更されたり、途中で交差したりする。
普通のビームよりも多段ヒットしやすく、当たってしまうと大ダメージは不可避。
- 回転ビーム
使用者:星誕ニル(タノシイユメ)、カオス・エフィリス第2形態(プラネタリウム・ドリームツアー)、マスタークラウン後半(憎悪と執念のミストルティン)、 エンデ・ニル第3形態 (巨悪と執念の冠)
これも極太ビームの派生。全方向に薙ぎ払う多数のビームを発射。
エフィリスは回る向きが変わることがあるが、発射される球体を破壊すると本数を減らしたりキャンセルさせたりできる。
- 攻撃が通らない箇所からの突進
使用者:マルクソウル(シャドウアッパー)、マホロアソウル(ワープホールアタック)、カオス・エフィリス第1形態(ローゼンブリッジ・エッジ)、グランドローパー/クラウンドローパー(ディメンションホール)
ワープホールや地中に隠れ、いきなり飛び出してくる。出てきたところを狙おう。
- 武器を持っての薙ぎ払い
使用者:マホロアソウル(ウルトラソード)、カオス・エフィリス第1形態後半(ジャイアント・インパクト)、バルフレイナイト(極楽冥王斬閃)
巨大な武器を持ち、薙ぎ払うように動かす。
七つの大罪との関連性
これはあくまで考察です。
ドロシアソウル 嫉妬
- 原因は現実世界の『嫉妬』から。
- 対応する悪魔レヴィアタン(リヴァイアサン)の意味は「捻れた」「渦を巻いた」という意味をもち、絵の具を混ぜたような見た目をしたドロシアソウルを思い浮かぶ。
- レヴィアタンは水(海)から生まれ、雄は全員殺されたとされている、ドロシアソウルも水(絵の具)から生まれ、公式から女性と明言されている。
- さらに、「タッチ!カービィ」のエンドロールには本編には関係無い「海」が存在する。しかも、"唯一"である。
マルクソウル 怠惰
- ノヴァを呼び寄せるミルキーロードはカービィに任せ、自分は願いを言うだけの『怠惰』な計画を立てた。
- 対応する悪魔ベルフェゴールはバアル・ペオルの前身なのだが。バアルは「主神」、ペオルは「裂け目」という意味を持ち、特に後者は倒される際のマルクソウルを彷彿させる。
- ベルフェゴールは発明を手助けする堕天使であり、マルクはカービィにノヴァの知識を教え、計画を手助けさせている。
- さらに、「幸福な結婚は存在しない。」と考えており、本編の「太陽と月が喧嘩している」というのは太陽と月は男女の象徴であり、上記の理論に基づいている。
マホロアソウル 強欲
- マスタークラウンを手に入れるためにはカービィ達をも利用する『強欲』なマホロアの末路。
- 対応する悪魔マモンは「人の信頼するもの」「不正な富」という意味を持ち、今まで仲間として「人(プレイヤー)を信頼させ」たマホロアも「不正な富(ローア)」で身を固めていた。
- マモンは「地獄に落ちてもなお、宝石や黄金を求めている」という1面を持つが、そもそもマホロアはハルカンドラの種族ではなく、ローアも地獄のような火山、デンジャラスディナーにて発掘している。
セクトニアソウル 色欲
- 自らの『色欲』に執着した結果、美しく散ってしまった。
- 対応する悪魔アスモデウスは、動物を組み合わせたキメラの容姿をしているが、セクトニアもたくさんの動物に寄生し、後の作品にて多様な生物の特徴を持っていることが明かされた。
- さらに、トビト記に記述れてる物語によると、「アスモデウスは美しいサラという女性に取り憑き、彼女と結婚した夫を7回殺した」とされているが、これはタランザ含む妖精たちの数と一致している。
星の夢.SoulOS 傲慢
- カンパニーの繁栄の為、『傲慢』にも生命体など必要無いと見下していた。ハルトマンの心が無いとただの壊れたマシンでしかないのに……
- 対応する悪魔ルシファーはラテン語で「明けの明星」という意味があり、本編ではこのバトルが終わったときに、朝になっていたため、ポップスターからみると明けの明星に見えるかもしれない。
- ルシファーは天使だった頃、最も美しい大天使だったが、創造者である神に謀反を起こし、自ら堕天使となったが、星の夢もマシンの中では「最高級」だったが、制作者であるハルトマンに反逆し、生命体を根絶やしにしようとした。
- さらにルシファーは「私は天に上り、王座を神の星より高く据え、神々の集う北の果ての山に座し、雲の頂きに登っていと高き者のようになろう。」という言葉が記述されているが、星の夢もハルトマンを乗っ取ったあと、高く上っている。(更に言えば戦闘場所はポップスターよりも高い所にある。)
ソウルオブニル 暴食
- 多くの闇エネルギーを食らい、更には三魔官やハイネスも食ってようやく蘇った『暴食』の始まりであり、終わりの神。
- 対応する悪魔ベルゼブブはあたり中を飛び回るハエの王であり、ニルもそこら中を飛び回り、無数のニルの1つがエンデ・ニル、ハエの王と称している。
- しかし、ベルゼブブは実際は悪魔ではなく、「豊穣の神」と呼ばれ、入植者によって邪教神とされた。事実、ニルは星のカービィで唯一「明確な悪行を行っていない」ラスボスであり、邪教神とされたのも記録だけの存在かもしれない。(技名にも悪意は感じられないし)
- さらに、ローマなどの神殿にて、生贄を捧げていたとされ、三魔官やハイネスを彷彿させる。時間がかかるのもハエらしい。
ソウル・フォルガ 憤怒