概要
第3世代より登場した特性。「相手が持っている特性を自分の特性にする」という変わった効果を有する。ただし、一部特性はトレース出来ない。
この特性を有するポケモン
トレース出来ない特性
以下の特性はトレース出来ない。
てんきや/マルチタイプ・イリュージョン・バトルスイッチ・フラワーギフト・きずなへんげ・ぎょぐん・リミットシールド・ばけのかわ・ARシステム・スワームチェンジ・はらぺこスイッチ・じんばいったい・マイティチェンジ・しれいとう
※「こだいかっせい」・「クォークチャージ」はパラドックスポケモン専用特性のため、例外としてトレース不可となっている。
トレースの活用
トレースの利点
トレースの強みは相手が想定した戦術をそのまま利用できる点にある。
例えば「いかく」や「マジックガード」などの1VS1性能を上げる特性、「ちくでん」や「ちょすい」などの無効化特性、さらには「すいすい」や「すなかき」といったパーティ単位で活用する特性をコピーすれば、相手と同じどころか場合によっては相手より有利な条件で戦うことが出来るようになる。
「トレース」持ちを1匹手持ちに入れておくだけで、特性を活用した戦術やコンボへの強烈なメタとなりうるのである。
また、トレースした特性次第で(逆にトレースできなかったことでも)相手の戦術を見抜ける場合もある。
ちゃっかり「ふしぎなまもり」も「トレース」の対象であり、その場合は「トレース」を持っていたポケモンの弱点以外の攻撃技はしっかり無効化される。
元の持ち主が持ち主だけにトレースの機会はごく限られるものの、成功すればそれはもう恐ろしいこととなる。
また、「へんげんじざい」も「トレース」の対象となるため、弱点以外無効化まではいかないものの、タイプ相性を変えまくることで複数のタイプを半減ないし無効化させることは可能。
このように、テクニカルかつ不安定であるが「相手に合わせた戦い方が出来る」のが最大の長所である。
トレースの欠点
ひとえに相手依存であることに尽きる。
例えば「せいでんき」をトレースした場合、この特性の持ち主はでんきタイプであり、でんきタイプはまひ状態にならないので一切有利にならない。
(もちろん相手を倒して次のポケモンが出てきた場合は有効活用できるかもしれないが)
ケッキングなどの前に出した日には悲惨な目に遭うこと間違いなし。
仕様上一度トレースすると引っ込めるまで元に戻らないので、望みの特性がどうしても欲しい場合は交代する必要があるのもネック。
また、相手がメガシンカで特性が変わる場合でも「こちらが登場してから相手がメガシンカする」という順番の為、結果メガシンカ前の特性をトレースすることになってしまう。
(メガフーディンの場合は「相手より遅くメガシンカする」ことでメガシンカ後の相手の特性をコピーすることはできるが、進化前のフーディンが素早いので非現実的である)
そして複数戦の場合どの相手の特性をトレースするかはランダムである。
なかなかない例であるが、ヤミラミやオーロンゲのいたずらごころをトレースした際は注意が必要である。
直後に相手に向けた補助技を使ってしまうと、あくタイプなので無効になってしまうのだ。
トレース持ちの中でも特に状態異常等の搦め手を多用するサーナイトを使っていると、1度は経験しているかもしれない落とし穴である。
繰り出す相手、タイミング、引き際をしっかり考えなければこの特性を活用することは難しいだろう。
バトル以外での活用
トレースは野生ポケモンの特性判別にも用いられ、望みの特性を手に入れたい時に重宝する。『XY』のフレンドサファリや『剣盾』のマックスレイドバトルにおいては、その威力を存分に発揮する。
ただし、群れバトルの際にトレースする特性は相手5匹よりランダムで選択されるため、判別には不向きである。
『ポケダン』では
何と、味方からの技でもトレース可能となった。
当然その冒険中のみであるが、狙った特性を意図的に付けられるので使い勝手は向上した。
余談
ミライドンの専用特性「ハドロンエンジン」をサーナイトにトレースさせた場合、
「相手のミライドンの『ハドロンエンジン』をトレースした!!」
「サーナイトはエレキフィールドで 未来の機関を 躍動させる!!」
…という「サーナイトのどこに『未来の機関』があるんだよ!!」とツッコミたくなるメッセージが表示される(勿論、サーナイトは特殊アタッカーなので、トレースした「ハドロンエンジン」の効果を遺憾なく発揮出来るが)。
表現上の「トレース」
「トレース」は、「あついしぼう」など、身体上の特徴をトレースすることも可能。そのため『星のカービィ』の「コピー能力」の様に、「トレース」を持ったポケモンのバリエーションが描かれる。
Pixivでは、主にサーナイトが多め。