「腹、ペコリン♪」
概要
第25話「お祭り一発勝負」に登場するマシン帝国バラノイアが開発したマシン獣。
ギョロリとした大きな目玉と唇の分厚い大きな口が特徴の青い身体を持ち、頭頂部に鍋の意匠が見受けられる。上記の台詞が口癖。
途轍もない大食いかつ大酒飲みで、100人前の寿司をペロリと平らげるどころか、周囲の器物すら見境無く食べる程の悪食振りを見せつける。
その性質上、強靭な顎と鋭い牙を兼ね備えており、あらゆる物を噛み砕くことができる。
更に頭部から光線を発射する攻撃手段を併せ持ち、ボディもキングブラスターを弾く程の防御力。
劇中では高温多湿の夏の気候に便乗して「七色のカビカビ菌」をばら撒き、地球の食物を駄目にして人間を飢餓地獄に叩き落す作戦ため為に送り込まれるが、本人はそのユーモラスな外見に違わず、食事や飲酒だけでなく祭り好きと、前回登場したバラカッカ以上に人間臭い性格の持ち主で、人間社会を好きにすらなってしまう。
倒される時も他のマシン獣のように爆散して果てるのではなく、天使のように昇天して逝く最期だったが、それは彼にとってせめてもの救いだったのかも知れない。
活躍
新田家の父親・一郎の誕生日の団欒に乱入し、祝いの食卓に出された寿司を平らげてしまう。
家族を逃がす新田家の父親にお代わりを要求するバラハングリーは、追加で注文した寿司を100人前をあっという間に食い尽くし、テーブルまで食べる始末。娘・清美が警察を呼ぼうとすると、電話機まで食べてしまう。
混乱した父親がバラハングリーに酒を飲ませて酔っ払うと、偶然点けたテレビに映った祭りの神輿を見て踊り出す。その隙に新田家の家族から殴り掛かられるも逆にゴルフクラブを食べてそのまま眠ってしまう。
すると外を歩いていたロボット研究家の辺名小太郎が反応をキャッチし、新田家に上がり込み、バラハングリーを解体しようとするが頭部から出て来た七色のカビに襲われてしまう。
今度はオーレンジャーが駆けつけて事の顛末を知ると、その危険性を考慮した上で処理場まで連れて行き、爆破処分されそうになる。しかし、物陰から様子を見ていたアチャが目覚ましスイッチを入れたおかげで目を覚まし、バラハングリーはその場から逃走する。
実はバラハングリーは、日本の蒸し暑い夏の気候を利用し、「七色のカビカビ菌」なるカビを日本中にばら撒き、繁殖させ、人間達の食物を駄目にして人類を餓死させる作戦に送り込まれたマシン獣だった。
だが新田家でのドタバタを経て、バラハングリーはすっかり人間社会が好きになってしまっていたのだ。そんな彼を某所の倉庫でアチャは説教し、任務の遂行を促す。
アチャ「お前の使命は、人間共から食糧を奪うことです。日本全国に七色のカビカビ菌をばら撒くんです。ムシムシした暑い夏こそ、カビカビ菌を繁殖させるのには最適」
コチャ「人間共は食べ物が無くなって、餓死地獄になるぞ~!」
2人に命じられるまま、街中に七色のカビカビ菌を散布するために行動を開始するバラハングリー。バラノイアの目論見に気づいた三浦参謀長からその始末を命じられるオーレンジャーは、新田家の人々の「祭囃子で踊っていた」という証言から彼がお祭り好きであることを見抜く。
かくしてオーレンジャーはオーレンジャーロボを御神体とした神輿を用意し、バラハングリーを誘き出す「お祭り作戦」を決行。思惑通り誘いに乗って現れたバラハングリーも自らを御神体とし、バーロ兵に神輿を担がせての喧嘩神輿を繰り広げた。
自分達が負けると同時に法被を脱ぎ捨てたバーロ兵が向かって来ると、5人は超力変身して立ち向かい、[バーロ兵を一掃。残ったバラハングリーとの決戦に挑む。
強靭な顎でオーレンジャーを苦戦させるバラハングリーだったが、再度お祭り好きな性質を利用され、一旦変身を解いた5人の祭囃子で踊らされてしまう。更に三浦参謀長に酒を振舞われたことで酔っ払い、身動きが取れなくなったところに新たな必殺武器「オーレバズーカ」を叩き込まれて倒される。
直後にアチャに投げ飛ばされたコチャにより、巨大化エネルギーを注入されて巨大化。
噴射したカビカビ菌で動けなくなったオーレンジャーロボを攻撃するも、三浦参謀長のお祭作戦に三度引っ掛かって踊り出したその隙に、オーレンジャーはレッドパンチャーを召喚。バスターオーレンジャーロボへの超砲撃合体を許してしまい、止めのビックキャノンバーストを喰らって戦死するが、さながら天使のような姿になって昇天して逝った。
余談
モチーフは鍋。
声を演じた山本女史は劇場版でもカボチャンプキンの声を兼任している。
2024年4月18日に亡くなったため本作が最初で最後のスーパー戦隊シリーズ出演となった。
関連タグ
ロボコン(がんばれ):山本女史が演じたことで有名な東映特撮作品のロボットキャラ。
ザキュラ:『海賊戦隊ゴーカイジャー』に登場する後輩。
スナカケババア:昨年登場した怪人で、こちらも人間達の食べ物を駄目にしようとした。ちなみに山本女史は、『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメシリーズで砂かけ婆を演じたことがある。