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学校感染症(がっこうかんせんしょう)は、学校保健安全法(旧・学校保健法)に定められた「学校において予防すべき感染症」の通称である。


児童小学校)、生徒中学校高校)、学生大学)または幼児幼稚園)が学校感染症にかかっている、またはかかっている疑いがある、あるいはかかるおそれのある場合、校長はこれを出席停止にすることができる。また、学校の設置者(都道府県市町村学校法人)は、学校感染症の予防上必要があるときは、学校の全部または一部を臨時休業にすることができる(一般には休校学級閉鎖などと呼ばれる)。

医師に学校感染症と診断された場合は、学校にその旨を届け出ることにより、出席停止となる(ただし、診断書の提出が必要な場合もある)。また、出席停止となった後は、医師により感染のおそれがなくなったと診断されれば出席停止が解除され登校が可能になる(医師により感染のおそれがなくなったことを証明する書類が必要な場合もある)。


学校感染症の種類編集

学校感染症は、感染力罹患した場合の重篤性などに基づき、第一種・第二種・第三種の3つの区分に分類することができる。

()は感染症法における分類。

第一種の感染症編集

感染力や罹患した場合の重篤性などに基づく総合的な観点からみた危険性が高い感染症

感染症法の1類感染症2類感染症(結核を除く)を規定している。

出席停止の期間:完全に治癒するまで出席停止。なお、患者は隔離病棟に強制的に入院させられる。

第二種の感染症編集

罹患した場合の重篤性は高くはないものの、感染力が高い感染症。

出席停止の期間:疾患によって異なる。

  • 結核(2類) : 病状により医師において感染のおそれがないと認められるまで出席停止
  • 流行性髄膜炎/髄膜炎菌性髄膜炎(5類) : 病状により医師において感染のおそれがないと認められるまで出席停止
  • インフルエンザ(5類) : 発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで出席停止(つまり、最低でも1週間は出席停止)。ただし、鳥インフルエンザ・新型インフルエンザ・再興型インフルエンザは第一種の感染症とする。
  • 百日咳(5類) : 特有のが消失するか、5日間の適切なによる治療が終了するまで出席停止
  • 麻疹(5類) : 解熱後3日を経過するまで出席停止
  • 流行性耳下腺炎/おたふく風邪(5類) : ほっぺの腫れが出現してから5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで出席停止
  • 風疹(5類) : 発疹が消失するまで出席停止
  • 水痘/水疱瘡(5類) : すべての発疹がかさぶたになるまで出席停止
  • 咽頭結膜熱/プール熱(5類) : 発熱充血といった主要症状が後退した後2日を経過するまで出席停止

第三種の感染症編集

感染力は高くはないものの、放置すれば流行が広がってしまう可能性がある感染症。

出席停止の期間:病状により医師において感染のおそれがないと認められるまで出席停止

その他の感染症編集

予め学校感染症に定めているわけではないが、場合によっては第三種の感染症に準じた対応を行う可能性がある感染症。

学校で通常見られないような重大な流行が起こった場合に、その感染拡大を防ぐために、必要があるときに限り、校長が緊急的に措置をとることができるもの。

出席停止の期間:病状により医師において感染のおそれがないと認められるまで出席停止にすることがある。

「その他の感染症」として扱われる可能性がある疾患の例を以下に列挙していく。

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