概要
『ゾイドワイルドZERO』(及び続編のゾイドワイルド戦記)に登場する帝国が保有している軍隊で、共和国軍とは対立関係にある。イメージカラーは赤。
首都は「ネオゼネバスシティ」と呼ばれる「ネオヘリックシティ」と同様の巨大宇宙船を中心に築き上げられた大都市。
帝国人の祖先は共和国よりも1年遅れて地球に到着したとされる。そのため現在の保有国土は共和国よりも狭小なようで、単純な国力という点では共和国に劣ると言われている。
加えて現皇帝のフィオナが穏健派なこともあってか向こうとの全面戦争は極力避け、基本的に未開拓領域における領土の確保を優先し、戦闘行為も国境線での監視と牽制、あるいは共和国軍施設への小規模な破壊工作に限定し、ゾイドの発掘所を巡る攻防など共和国との関係はどちらかというと冷戦や紛争に近い小競り合い状態に留まっている(ジェノスピノによる共和国領土への侵攻も一部将校の独断専行であるとし、あくまで帝国政府に開戦の意思はないとの姿勢を貫いていた)。
作中では詳しい様子は明かされていないが真帝国の反乱以前は国内情勢は安定しており、下記の真帝国での内紛でも「真帝国は国民の支持は得られない」という台詞がありフィオナ体制の支持の高さや政治地盤も固かった模様。
所属する軍人達は良くも悪くも堅物揃いで、ゾイドを兵器と割り切って使う者がほとんどである。その反面、個人レベルで好戦的な人間は多いものの共和国との開戦を唱える主戦派の人間はむしろ少数で、トップの穏健路線の方が主流であるなど全体的にガイロスやディガルドやデスメタルなど過去シリーズの帝政型国家と比べるとだいぶ理性的である。
しかし、物語中盤で帝国政府および軍本部から一部の将校と部隊が離反し、さらに皇家の傍流の人間を担ぎ上げて自分たちの正当性を主張する「真帝国」を名乗った彼らによるクーデターまで巻き起こるなど、国自体が内紛状態に陥っていたが、首謀者の逮捕によって反乱は鎮圧された。
当初は付け狙っていたサリーを匿うレオ一行も同様に追跡対象として各方面の部隊に伝令を出していたが、軍の内外で騒動が起こるようになるとなし崩し的に彼らへの追求はなくなっている。
所属する人物
上層部
- 先代皇帝:第31話で故人
- 帝国皇帝フィオナ
- ジーン・エレシーヌ・リネ
- コリンズ准将:第11話終盤で病没
- レメック准将
- ジョナサン・シーガル准将:第23話で離反
- フランク・ランド:第23話で離反
パイロット
- クリストファー・ギレル中尉:第23話で少佐に昇進
- エルヴィン少佐
- ナイト中佐
- ハイノー隊長
- リュック隊長
- アーク大尉:ゾイドワイルド外伝で離反:戦死
- マニノフ中尉:戦死
- シェル軍曹
- ダグラス・アルドリッジ少佐:第22話で離反
- リチャーズ少佐:第34話で離反
- ノックス大尉
- バーン・ブラッド二等軍曹:第5話で離反(但し、これは相棒の為である)
- レイモンド少佐
- ビクター・スピーゲル:第26話で離反
- ミヤーチ軍曹:離反
- カッター・ベルグ中尉
- ハンナ・メルビル少尉:第23話で離反したが後に帰順
- レイカ・リン准尉:ゾイドワイルドEX-ZEROで離反
- ナップ軍曹
新地球環境保護団体・ダリアーズ
- ジェシー
- エナオ
- ジュン
『ゾイドワイルド戦記』
- アルベルト・コリンズ隊長
- ブレイズ・ジュール大尉
- ハンス・シュテイン
- ポーラ・ブリッツ中尉
- ユキヤ・ツチオ少尉
帝国軍のゾイド
共和国軍のゾイドとは異なり帝国軍が保有するゾイドは兵器としての改造が施されており、帝国軍の象徴且つゾイドの意思と行動を制御するための「Z-Oバイザー」や「拘束キャップ」が取り付けられているといった点が大きな特徴。さらに劇中では前作の敵勢力であるデスメタル帝国のメンバーが搭乗していたゾイドを中心にフリーダム団やシュプリーム団のゾイドの一部も配備されており、これらのゾイドにも例外なくZ-Oバイザーが装着されている。
他にも共和国から亡命してきたというフランク博士の手によってワイルドブラストの衝撃から人体を守る「耐Bスーツ」やゾイドの自我を制限するアイバイザー型アイテム「Z-Oバイザー」(Z-O:ゾイド・オペレート)が開発される等、科学技術の面では共和国軍以上に発展している(耐Bスーツは共和国軍も使用している)。
進化解放(エヴォブラスト)を行使するレオのビーストライガーを含めた共和国軍の「進化ゾイド」に対し、あとから改造で取り付けられた武装による兵器解放(マシンブラスト)を行使するこれらのゾイドは「兵器ゾイド」と呼ばれている。
なお、アニメにおける帝国軍のゾイドはライダーが搭乗する際に何らかの機器が耐Bスーツの背中に接続されているのが確認できるが、この機器が操縦にどのような影響を与えているのかは不明。
兵器ゾイド
前作から登場するゾイド
- スコーピア
- ギルラプター
- ガブリゲーター
- ナックルコング
- ラプトール
- ディメパルサー
- クワーガ
- ファングタイガー:反乱軍(真帝国軍)が主に運用
- キャタルガ
- ハンターウルフ:反乱軍(真帝国軍)が主に運用
- デスレックス:設定(第20話のセリフ)のみ。軍用ではない野生体は登場している。
ゾイドワイルド戦記より登場するゾイド
余談
- オールドファンに向けたファンサービスなのか、帝国軍関係者の担当声優の多くはかつてのゾイドアニメシリーズ出演経験者が起用されている。
- 前述したように帝国軍のゾイドはZ-Oバイザーで目を覆い隠しているが、キットにはこれまでと同じく外装を付けていない骨格状態に取り付ける眼球状のパーツが付属しているため、要改造だがバイザーを外したゾイド本来の姿も再現できる。
- 首都はネオゼネバスシティと呼ばれているが、バトストに登場したゼネバス帝国およびネオゼネバス帝国との関連性は不明。
- 共和国側と違い、国章はゼネバス帝国やネオゼネバス帝国のものより、ガイロス帝国のものに近いデザインである。
関連タグ
反逆者組織:真帝国軍(ゾイドワイルドZERO)