この記事ではブラウザゲーム『艦隊これくしょん』と関連作品に登場する『白露型』について解説する。
史実については「白露型駆逐艦」を参照。
概要
最大の特徴は実在した10隻全てが艦娘として実装済であること。
サービス開始当初から白露・時雨・村雨・夕立・五月雨・涼風の6隻がおり(五月雨は初期艦娘で選択可能)、2014年夏の『AL作戦/MI作戦』で春雨が、2015年夏の『反撃!第二次SN作戦』で海風と江風が、2016年秋の『発令!「艦隊作戦第三法」』で山風が追加された。
サービス開始から全員揃っていた暁型(ただし特型としては未コンプリート)と1人しかいない島風型を除くと、駆逐艦娘では初のコンプリートである。
日時の詳細は以下の通り。
「無印」「改二」はその形態の実装日、「改」はグラフィックの差し替えがあった日を表す。
無印 | 改 | 改二 | |
---|---|---|---|
白露 | 2013/04/23 | 2013/11/20 | 2018/7/12 |
時雨 | 2013/04/23 | - | 2013/10/23 |
村雨 | 2013/04/23 | 2013/12/04 | 2018/1/17 |
夕立 | 2013/04/23 | - | 2013/10/04 |
春雨 | 2014/08/08 | 2014/12/01 | - |
五月雨 | 2013/04/23 | - | - |
海風 | 2015/08/10 | - | 2019/6/25 |
山風 | 2016/11/18 | - | - |
江風 | 2015/08/10 | - | 2016/4/22 |
涼風 | 2013/04/23 | - | - |
特徴
慣例上幼げな容姿をしている駆逐艦娘の中では比較的年齢層が高めの容姿を持ち、規格外とまではいかないが駆逐艦らしからぬプロポーションを持つ艦娘が多数いる。
「改二」で規格外と互角にまで成長する艦も出てきた(村雨改二、海風改二)。
艦これでは実艦の形態に合わせてキャラデザインが変えられる傾向があるが、本型ではその境界に規則性が見られない事も特徴で、以下のような組み合わせとなっている。
区分 | 駆逐隊 | 絵師 | 声優 | |
白露 | 前期 | 第二七駆逐隊 | 玖条イチソ | タニベユミ(旧:谷邊由美) |
時雨 | 前期 | 第二七駆逐隊 | 玖条イチソ | タニベユミ |
村雨 | 前期 | 第二駆逐隊 | 玖条イチソ | タニベユミ |
夕立 | 前期 | 第二駆逐隊 | 玖条イチソ | タニベユミ |
春雨 | 前期 | 第二駆逐隊→第二七駆逐隊 | 玖条イチソ | 金元寿子 |
五月雨 | 前期 | 第二駆逐隊→第二七駆逐隊 | 雨宮千遥 | 種田梨沙 |
海風 | 後期 | 第二四駆逐隊 | 玖条イチソ | 石上静香 |
山風 | 後期 | 第二四駆逐隊 | 玖条イチソ | 橋本ちなみ |
江風 | 後期 | 第二四駆逐隊 | 玖条イチソ | 石上静香 |
涼風 | 後期 | 第二四駆逐隊 | 雨宮千遥 | 種田梨沙 |
服装 | |
白露~春雨 | 黒を基調として所々に赤いアクセントを付けた半袖のセーラー服に、プリーツ付きのスカート。 |
五月雨・涼風 | 白を基調として所々に青や黄色のアクセントを付けたノースリーブのセーラー服に、プリーツ無しのスカート。 |
海風・山風・江風 | 黒を基調として所々に青いアクセントを付けたノースリーブのセーラー服(※)に、プリーツ付きのスカート。 |
※他と比べ裾部分が花弁状に分かれて広がっており、川内型軽巡洋艦娘に近い構造になっている。
これは他の型式にも言える事だが、手袋や靴下の形状で更に細かな個体差が存在し、江風は改二で青色だった部分を全て赤色に変えるなど、後天的な改造によって拡大していく傾向がある。
村雨改二に至っては、アシンメトリーとして自身の左右でも意図的に着崩してしまった。
最初は雨宮千遥氏担当の五月雨・涼風のみの特徴であったが、夕立改二以降玖条イチソ氏担当の艦娘にも後天的に獲得する者が出始めた(追加一人目の春雨のみ、先天的に入った状態で登場)。
グラデーションの配色は「1つ下の妹のメインの髪色になる」という法則があるようで、どうやら絵師間でも協調しているらしい。
例を挙げると、五月雨は水色髪で毛先が白色だが、1つ上の姉となる春雨はピンク髪に水色の毛先を持ち、1つ下の海風も白髪の艦娘として登場している。
また、「改二」になると側頭部に獣耳状の部分ができるようになる。
夕立改二を「狂犬」に準えた事から始まった統一イメージであるが、現時点で雨宮千遥氏担当の二名はどちらも「改」止まりであり、こちらも全員に波及するかどうかは未知数である。
艤装も担当絵師ごとに異なり、イチソ艦は吹雪型の基本形に近いが、大型煙突を有する背中の機関ユニット(時雨のみ異なり、ガンキャノンと仇名される連装大口径砲を背負う)と、両腿にゴツい鉄環で留めた四連装魚雷発射機、手持ちの主砲で構成される。各パーツも大ぶりで重装備に映る。
雨宮千遥デザインは雪風に近く、背には四連装魚雷発射機1基のみ、主砲を両手に携えるが、これも小ぶりで軽装な印象。
また、内8隻を担当する絵師・玖条イチソ氏の活動が活発かつ4隻を担当する声優・タニベユミ氏が艦これ開発チームの前身である「C2機関」に所属していたという縁があり呼びやすいのか、該当キャラは期間限定グラフィック・ボイスの実装やメディアミックスの出演に非常に恵まれている。さらに、2016年の秋の秋刀魚祭りでは白露~夕立によるキャラソン「艦娘音頭」も登場している。
【注釈】
初春型5番艦・6番艦と分類されている『有明』・『夕暮』は『友鶴事件』・『第四艦隊事件』を受けて1番艦『初春』と同じ改修をされながら差異も存在し、1933年12月15日の艦艇類別等級別表で初春型から外され、白露・時雨・村雨を加えて『有明型駆逐艦』として新設され翌年10月13日にはここに夕立・春雨も追加された。
しかし夕暮までと白露以降では設計が大きく変更されていた為、同年11月19日に有明・夕暮は初春型に戻され、白露以降を『白露型』と改められた。ここに『五月雨』が含まれていなかった為艦これではこの事をデザインで差別化を図った可能性もある。
しかし未だ有明・夕暮のデザインが発表されていない為関連性があるデザインになるかも不明であり、五月雨と涼風が同デザインになっている事を説明する事が出来ない。
艦これ運営鎮守府公式カレンダー2019の8月はイチソ氏が担当し、白露改二&時雨改二を描いているのだが、一緒にこれまでイチソ氏がデザインを担当したどの艦とも髪型・髪色の一致しない謎の艦が2隻小さく描かれている。
確定情報は何も出てきていないものの白露・時雨と関係ある艦と考えた場合真っ先に思いつくのが初春型5番艦『有明』と6番艦『夕暮』で、もしこの描かれた2隻がそうだとすれば制服のデザイン次第で五月雨から制服のデザインが変わっている理由の答えが提示されるかもしれない。
容姿に関してはバラバラな白露型であるが、逆に性格面では統一性がかなり高い。
ほぼ全てが「とびきり元気」または「穏やかで心優しい」のどちらかに該当し、他の艦級にいるような個性が強すぎる艦娘はいない。
しかし、それでいて個性が薄いわけでもないため、誰と誰を組み合わせても違和感なく描きやすい。
さらに、史実の白露型は戦歴豊富な艦艇が多く、二次創作としてもネタに困る事が少ない。
このため、白露型内だけでもしらしぐ・しぐさみ・村春雨・夕時雨・夕村雨・はるだち・はるさみ・さみだち・さみすず・海江風・山江風とカップリングタグが豊富に存在する。
ちなみに二次創作で一作品中に複数の白露型が出る際には、白露~夕立が4人1組(春雨や五月雨を入れる場合も)であったり、五月雨・涼風コンビや海風・江風コンビは独立していたりと、史実よりもデザインや実装時期の影響を受ける傾向がある。
また、白露型全員を愛する提督も少なからず存在するため、人数の多さの割に集合絵もよく描かれている。
余談だが、イラスト内のキャラが多くタグを節約するためにスラッシュで区切って一つのタグに収める書き方(白露/時雨/村雨/夕立/春雨/五月雨/海風/山風/江風/涼風)にすると、ピクシブタグの上限文字数である30文字ぴったりになる。
艦娘一覧
白露(しらつゆ)→白露改二
「はいっ、一番艦です!」
何かと一番を主張したがる元気な一番艦。ポーズもいっちばーん!ちなみに、一番最初に「改」のグラフィックが変更された。
時雨(しぐれ)→時雨改二
「いい雨だね」
クールで優しい二番艦。「呉の雪風 佐世保の時雨」と言われる程の幸運艦で、終戦間際まで生き残っていた。
村雨(むらさめ)→村雨改二
「村雨の、ちょっといいとこ、見せてあげる!」
明るくノリが良い三番艦。その裏で色っぽい発言もする。抜群のプロポーションを持ち、駆逐艦の中でも屈指のお色気枠である。
夕立(ゆうだち)→夕立改二
「さあ、素敵なパーティーしましょう?」
つかみどころのない四番艦。史実では第三次ソロモン海戦で敵艦隊に単艦で突撃して大暴れしたっぽい。
春雨(はるさめ)
「おいしそう…ってその春雨とは違います!」
従順で控えめな五番艦。史実では数々の激戦をくぐり抜けており、護衛・輸送任務に対して強いこだわりを見せる。
五月雨(さみだれ)
「提督、一生懸命がんばります!」
健気でドジっ子な六番艦。史実では数々の作戦に参加しながら、時雨に次いで戦争終盤まで生き残った。初期艦娘の1隻としても高い人気を誇る。|
海風(うみかぜ)→海風改二
「はい、一応海風型としては…あぁ、ごめんなさい。改白露型です」
穏やかな七番艦。海風型(改白露型)一番艦であることをしきりに押してくるあたりは長女にそっくり。史実では激しい対空戦闘で中大破を繰り返した苦労艦である。
山風(やまかぜ)
「やめてよ…放っておいて」
自虐気味の八番艦。白露型の中で最初に戦没したせいか、自尊心が低く病んだような発言が多い。しかし太平洋戦争最初の水上艦戦の勝利者であるなど、全く活躍していない訳ではない。
江風(かわかぜ)→江風改二
「あ、読み方、間違えンなよ」
勝気でお転婆な九番艦。口癖に「ン」を多用しその表記も独特。かつて川内の麾下にいた史実から、彼女を先輩として慕っている。史実ではガダルカナルの戦いで突入回数一位を誇る。
涼風(すずかぜ)
「私が艦隊に加われば百人力さー!」
浦賀生まれのせいか江戸っ子気質の十番艦。しかし、同じ浦賀生まれの時雨・五月雨・山風と違い、なぜ涼風だけ江戸っ子なのかは不明。
駆逐隊
第二七駆逐隊
開戦時は初春型の有明・夕暮(未実装)と白露型の白露・時雨による四隻編成だったが、有明と夕暮が戦没し第二駆逐隊でも村雨と夕立が戦没したことで春雨と五月雨が編入され、白露型四隻による駆逐隊となった。
艦これでも白露型四隻による第二七駆逐隊の編成任務が実装されている。
白露改二実装と同時に時雨改二との第二十七駆第一小隊任務が追加された。
第二駆逐隊
開戦時編成で全ての艦娘が実装されている駆逐隊であり、五月雨の図鑑内で触れられている事から比較的話題に上がることが多い。
村雨と夕立が戦没し、残された春雨と五月雨が第二七駆逐隊に編入されて消滅したが、のちに夕雲型駆逐艦による駆逐隊として再編成されている。
また、戦後の「むらさめ型護衛艦」にも全員の名前が引き継がれている駆逐隊でもある。
第二四駆逐隊
後期白露型四隻による駆逐隊。涼風以外の実装が遅かったことから話題に上ることは比較的少ない。
しかし、公式四コマで涼風が江風との再会を喜ぶなど、話題になることも増えてきている。
関連イラスト
関連タグ
改白露型:7番艦の海風をはじめとする後期型。
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白露型駆逐艦(日本海軍):白露-時雨-村雨-夕立-春雨-五月雨-海風-山風-江風-涼風
白露原人:明日葉友婁氏の漫画シリーズ、及びそのキャラクター達。
駆逐艦級名