デジモンカードゲーム
でじもんかーどげーむ
概要
『デジタルモンスターカードゲーム』と題して1999年6月から展開された。
育成ゲームやアニメと並んでデジモンというコンテンツを支えた主力商品の一つであった。
デジモン全盛期を生きたというpixivユーザーに馴染みがあるのはこちらのシリーズだろう。
進化元がデジモン毎に(厳密には同じデジモンでもカードによって違う)細かく設定されているのが特徴で、デジモン達の進化ルートやデジモン図鑑に記載されていない得意技を知るための貴重な資料という側面も持っていた。しかし、シリーズの成長と共に種類が増えてきたコンテンツである為、今見ると進化元が違和感ありまくりというケースも往往にして見られる。アニメと同様にワープ進化、アーマー進化、スピリットエボリューションも可能で、当初はアイテムを使って進化する所まで再現されていたが、途中から行程の簡略化の為にオミットされた。
また、通常のデジモンの枠は青いが、X抗体持ちは赤いのが特徴。
アニメ作品でも登場し、現実世界に極めて近い世界観で構築されたデジモンテイマーズでは子供達の趣味として登場するだけでなく、劇中ではディーアークに読み込ませてデジモン達のサポートをするという秀逸な販促方法が成された。また、『デジモンフロンティア』放送時にはバーコードが記載されたが、これは玩具版のディースキャナで読み取るためのもの。
ゲームでもこのカードゲームをテーマにした『デジタルカードバトル』や『デジタルカードアリーナ』が展開されていた。
完全体と究極体以外のレベルの表記が本家とは異なっており、幼年期は存在しない。また、フリー種に属していたデジモンは三属性のどれかに割り振られ、バリアブル種はそのままの表記かフリー種と同様の扱いになっている。
2006年に『デジモンカードゲームα』が展開されるに伴い、シリーズは終了するが、アニメ『デジモンクロスウォーズ』の放送終了後にシリーズ生誕15周年記念で『デジモン15thアニバーサリーボックス』がプレミアムバンダイ限定で販売されるという形でまさかの復活。以降、バンチョーやオリンポス十二神族、歴代主人公のパートナー、ロイヤルナイツといった当時いなかったデジモンが次々と収録されたり、劇場版の特典として配布されるなど往年のファン向きの展開がなされた。しかも、『ディーアーク ver. 15th Edition』に至っては『ディーアークVer.15th』のカードスラッシュ機能に対応しているというファンには堪らない仕様であった。この復活したシリーズは『LASTEVOLUTION絆』の頃まで続いたが、現行作の展開に伴い、終了した。
(※)といっても、旧作にいなかったデジモン全てをカバーし切れているわけではないので、オリンポス十二神族の進化元はチグハグである他、クロスウォーズ登場デジモンの世代が定まる前であった為、彼らの世代も現在の設定とは噛み合わない。
レベルの表記
レベル表記 | 備考 |
---|---|
レベルⅢ | 成長期に相当。共通の初期状態でデジモンボックスに置かれる。 |
レベルⅣ | 成熟期やアーマー体に相当。アーマー体ベースのバイオデジモンもこの世代 |
完全体 | 本家と同じ |
究極体 | 本家と同じ |
ハイブリッド体 | この世代自体は本家にも存在する(※) |
(※)ただし、他のカードとは違ってデジモンによってどの世代に相当するかが決まっている。例えばストラビモンやフレイモンはレベルⅢ相当、ヒューマン形態がレベルⅣ相当、ビースト形態が完全体相当となっている。
『デジタルモンスターカードゲームα』
アニメ『デジモンセイバーズ』開始に伴い、展開された新シリーズ。
基本ルールは旧作に倣っているが、カードの裏面が異なっているので、デッキに組み込むのは不可能。
この裏面は『D-αコード』と呼ばれ、DCD『究極対戦!!デジモンバトルターミナル』で読み込ませて遊ぶためのもの。また、『究極対戦!!デジモンバトルターミナル』から排出されるカードは読み取り用のバーコードが記載されている事以外は本シリーズと同一規格で作られている為にデッキに組み込む事が可能。
しかし、2008年1月下旬に最後のブースターである『デジタルモンスター カードゲームα 四聖獣君臨編』を最後にシリーズは終了、連動していた『究極対戦!!デジモンバトルターミナル』も同年4月に稼働終了した。
『デジモンセイバーズ』を推していた時期という事もあって、アグモン系の亜種の殆どはセイバーズ版と同様に腕にベルトを付けているが、特に新規設定は設けていない。
デジモンカードゲーム
2020年4月24日からバンダイより商品展開された現行作。単に『デジモンカードゲーム』というとこの作品だけを指す。
初めて販売されたのは『デジモンカードゲーム スタートデッキ ガイアレッド【ST-1】』、『デジモンカードゲーム スタートデッキ コキュートスブルー【ST-2】』、『デジモンカードゲーム スタートデッキ ヘブンズイエロー【ST-3】』の三種の構築デッキ。いずれも『デジモンアドベンチャー:』に合わせた内容であり、ブースターは『デジモンカードゲーム ブースター NEW EVOLUTION【BT-01】』と題して2020年5月15日に販売された。
新規層もコア層も幅広く遊べるようにルールが丸ごと一新され、この世代からレベル2(幼年期Ⅱに相当)が参戦、ハイブリッド体の世代もヒューマン・ビーストがレベル4、融合形態がレベル5、超越形態がレベル6と再定義された。幼年期Ⅰはイラストで登場している。
また、デジモンのみならず、歴代キャラクターがテイマーカードとして参戦している。そのカバー具合は尋常ではなく、漫画やゲーム版、果ては『デジモンクロニクル』シリーズまで網羅しているガチっぷりである。
X抗体はもちろん、キングホエーモンなどの事実上のアニオリデジモンや、デスジェネラルのような近年、世代が設定されたデジモンも参戦しており、設定は現在の公式設定に準じている(デジモン図鑑に掲載されていないデジモンの場合はここが設定の初公開という事になる)。
なお、狭義的にはデジモンではないが、デジモンから誕生するデクスモンはデジモンとしての参戦となっている。
ルールで指定されている条件を満たしている場合に限り、特定の進化ルートという概念はないが、特定のデジモンから進化できるカードがあったり、ファンからはイラストに描かれている別のデジモンや同弾に収録された同属性のデジモンが進化系統と見なされる事が多い(例えばBT-05収録の紫属性デジモンの場合はギギモン→ギルモン→ムシャモン→ヴァジラモン→ザンバモンorタクティモンと言った具合)。
つまり、事実上、進化ルートが明確でなかったデジモン達にも進化ルート例が示唆されているのである。これもまたこのゲームの楽しみだと言えよう。
効果によってはアーマー進化やジョグレス進化を再現したものもある。
なお、本作の展開開始を以って、同じくバンダイから販売されている『バトルスピリッツ』のコラボブースターは発売されなくなった。
また、特定のカードイラストには関連のあるデジモンが描かれている事があり、アニメや公式設定での繋がりを意識したものが多く、こうした芸コマな点もファンを喜ばせている。
一例として『しょうりつ60%』のパラレルイラストには歴代主人公のパートナーが描かれているなどである。
それだけではない、『テーマブースター クラシックコレクション【EX-01】』ではパラレル版が旧デジカ風デザインになったりと旧シリーズファンを取り入れる試みもなされているのだ。
pixiv上でも各イラストレーターが担当した仕事絵がアップされており、ほのぼの系からカッコイイ系まで力作を堪能できる。
世代
カードの色の傾向
色によって所属するデジモンの傾向が別れている(徹底されているわけではないので注意)。基本的にはそのデジモンの姿形や属性で決まる事が多いが、中には体色で決まっているという例もある。
ジョグレス体やアーマー体デジモンは複数の色を持っている事が多い他、同じ種類のデジモンでも弾によって色が異なるというケースも往々にしてある。
色 | 全体の傾向 | 勢力の傾向 |
---|---|---|
赤 | ドラゴン系や鳥系など | DR、WG、VB |
青 | 水棲系、獣系、ブイモン系など | DS、WG、NSp、VB |
黄 | 聖獣系、天使系など | VB、WG、NSp、三大天使 |
緑 | 植物系、昆虫系、鳥系、獣系 | JT、WG、NSp、DR |
黒 | ウィルス種やメカ系、プロトタイプデジモンなど | ME、UK、NSp、DR、D-ブリガード |
紫 | 堕天使型や魔人型など | NSo、NSp、DR、七大魔王 |
白 | 特別なデジモン | - |
カードの種類
- デジモンカード、デジタマカード・・・デジモン、デジタマが該当、これらを育成(進化)させ、相手を守るセキュリティカードを突破し、セキュリティをゼロにした状態でダイレクトアタックを宣言した方が勝利となる。
- また、カードに記載されている所属の中には「クロスハート」などのアニメ限定の所属もある。
- バトルの際には互いのDPを比較して低い方が敗れる。同世代のデジモンであってもDPの差は激しい。
- テイマーカード・・・デジモンのパートナーが該当。主にデジモンのサポート役。アニメ版の登場人物の他、堂本コータやVテイマー01版の太一など他媒体で活躍したキャラクターも収録されている。
- 第4弾ブースターパックから『デジモンフロンティア』に登場したハイブリッド体のデジモンカードが追加されたことで、『成熟期相当のハイブリッド体に進化させる時にテイマーを成長期相当のデジモンとして扱える』効果が登場。これにより、『フロンティア』以外の子供たちもスピリットエボリューション出来るという、色々な意味で恐ろしい展開が公式で発生した。つまりマサルダイモンがアグニモンになっちゃったりできるのだ。
- オプションカード・・・必殺技や『テイマーズ』に登場した『プラグイン』シリーズ等が該当し、デジモンカードに必殺技が記載されていない。
- カードイラストにはアニメの名場面をそのまま使用しているものもある。ネタ的なネーミングのものもあれば、「空舞う勇者!」や「不死身の王者」のような楽曲タイトルを引用したオマージュ系までバラエティ豊かなカード群である。
参戦キャラ
アニメ
名前 | 参戦作品 |
---|---|
本宮大輔 | 『デジモンアドベンチャー02』(2000) |
一乗寺賢 | " |
デジモンカイザー | " |
井ノ上京 | " |
火田伊織 | " |
高石タケル | " |
八神ヒカリ | " |
及川悠紀夫 | " |
ウォレス | 『デジモンアドベンチャー02 前編・デジモンハリケーン上陸‼︎/後編・超絶進化‼︎黄金のデジメンタル』 |
松田啓人 | 『デジモンテイマーズ』(2001) |
李健良 | " |
牧野留姫 | " |
秋山遼 | " |
加藤樹莉 | " |
塩田博和 | " |
北川健太 | " |
李小春 | " |
アイ&マコト | " |
アリス・マッコイ | " |
神原拓也 | 『デジモンフロンティア』(2002) |
源輝二 | " |
織本泉 | " |
柴山純平 | " |
氷見友樹 | " |
木村輝一 | " |
大門大 | 『デジモンセイバーズ』(2006) |
トーマ・H・ノルシュタイン | " |
藤枝淑乃 | " |
工藤タイキ | 『デジモンクロスウォーズ』(2010) |
蒼沼キリハ | " |
八神太一 | 『デジモンアドベンチャー tri.』(2015) |
石田ヤマト | " |
武之内空 | " |
泉光子郎 | " |
太刀川ミミ | " |
城戸丈 | " |
高石タケル | " |
八神ヒカリ | " |
望月芽心 | " |
西島大吾 | " |
姫川マキ | " |
八神太一 | 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(2020) |
石田ヤマト | " |
武之内空 | " |
泉光子郎 | " |
太刀川ミミ | " |
城戸丈 | " |
高石タケル | " |
八神ヒカリ | " |
メノア・ベルッチ | " |
八神太一 | 『デジモンアドベンチャー:』(2020) |
石田ヤマト | " |
武之内空 | " |
泉光子郎 | " |
太刀川ミミ | " |
城戸丈 | " |
高石タケル | " |
八神ヒカリ | " |
天ノ河宙 | 『デジモンゴーストゲーム』(2021) |
月夜野瑠璃 | " |
東御手洗清司郎 | " |
ゲーム
名前 | 参戦作品 |
---|---|
アナログの少年 | 『デジモンワールド』(1999) |
タイガ | 『デジモンワールド リ:デジタイズ』(2012) |
四ノ宮リナ | 『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』(2013) |
相羽タクミ | 『デジモンストーリーサイバースルゥース』(2015) |
白峰ノキア | " |
真田アラタ | " |
漫画
名前 | 参戦作品 |
---|---|
八神太一(Vテイマー01) | 『デジモンアドベンチャーVテイマー01』(1999) |
その他
名前 | 参戦作品 |
---|---|
堂本コータ | 『デジモンクロニクル』(2003) |
武者ユージ | " |
クールボーイ | " |
その他
略称する際、過去に商品展開された「デジタルモンスターカードゲーム」と区別するため、、ゲームプレイヤーの中では「新デジカ」または「令和版デジカ」と呼ばれる事もある。
関連リンク
- 公式サイト
- 公式Youtubeチャンネル
- 毎週木曜20時には対戦番組「デジモンカードバトル」が配信されており、司会はハライチの岩井勇気氏と「sherbet」のメンバーである青山ひかる氏が担当している。バトルはこゝろやモシモシといった芸人や夏乃さやか氏などのe-sportsプレイヤーなどのゲストが行う。
- 岩井氏はデジモン公式番組の『デジナビ』やバトスピ公式番組の『バトスピエクストリームゲーム』にも出演している。