データ
身長 | 2m |
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体重 | 120kg |
出身地 | ペガッサ星 |
別名 | 放浪宇宙人 |
声 | 日笠潤一、千葉耕市(昭和版)/佐藤正治(平成版の侵略派)、外村ひろき(平成版の穏健派)/潘めぐみ(ジード版のペガ及びウルトラマンクロニクルZERO&GEED版) |
概要
「地球人の貧弱な科学で、あの強大な宇宙都市を……嘘だ!!」
宇宙でも有数の技術と文明を誇る宇宙人。しかし、母星は既に荒廃しており、現在は宇宙空間に存在する人工巨大都市ペガッサシティ(公式には「宇宙空間都市ペガッサ市」)に居住し、宇宙を放浪しながら生活している。
ペガッサシティの動力系が故障し、地球と衝突の危機に陥ったため、地球に軌道変更を要求。そしていざという時のために地球を破壊するための工作員を潜ませる。
この工作員が第6話「ダーク・ゾーン」のメインとなるペガッサ星人である。彼は事故で負傷しており、「ダークゾーン」という技術で姿を隠してアンヌの部屋に潜む。そしてその状態でアンヌやダンに接触し、談笑するまでの仲になるが、彼らと交流するうちに地球の軌道変更が不可能だと知ってしまい、悩みながらも地球を爆破することを決意。アンヌにダンと共に地球を脱出するよう忠告する。
しかし、ペガッサシティは逆に地球防衛軍に破壊される事になり、ダンの提案もあって事前にウルトラ警備隊が破壊を通告し脱出と地球への移住を促したものの応答は全くなく、やむなくそのまま破壊されてしまった。
地球破壊爆弾を仕掛けた直後に駆け付けたダンからその事実を知ると復讐を誓い、ペガッサガンを用いてウルトラセブンと戦うも敗れて負傷。その後はどこかへと去っていった。地球破壊爆弾もセブンによって宇宙へ運ばれ処分されている。
ウルトラシリーズでは勧善懲悪では割り切れない敵が度々登場するが、「侵略の意図の無い宇宙人と利害が対立し、結果として地球人側が加害者となってしまう」、という図式の代表例である。
放送当時に朝日ソノラマから発売されていたソノシートに収録されているドラマ「三大星人の逆襲」にてこの時のペガッサ星人が再登場。ゴドラ星人やワイアール星人と共にペガッサシティの復讐を企むが、アイスラッガーとエメリウム光線で倒された。
なお、ペガッサ星人はペガッサシティが破壊されたことで大きな人的被害を被ることとなったが、滅亡したわけではなかったらしく、以降のシリーズで生き残りと思われる個体が何体も登場している(後述)。ただし、マルチバースを取り入れたことやそれ以前からパラレルワールドとして展開していたため直接の関係者は平成ウルトラセブン版のみ。
またペガッサガンは後にウルトラ警備隊によって回収され、ワイルド星人との戦いの時にキリヤマ隊長が使用している。
地球人を『動く岩石の上で暮らしている』と評していたが、今回地球人の前に現れたペガッサ星人は母星暮らしを経験していない、ペガッサ市で生まれた世代だからか、それともペガッサ市での生活が長すぎて惑星が軌道を変更できないものである事を忘れていたからなのだろうか。
しかし、ペガッサ星人も悪意が無かったとは言え、宇宙の星々のおおよその数を把握できる科学力を持っていながら、他の惑星が自分達と同じ科学力を持っているとは限らないという点に思い至らなかった事が悲劇を生んだ原因だと言える。
何故、彼らがペガッサ市から地球に一旦避難しなかったのかは謎のままであるが、食料や水などが自動で生産されるペガッサ市での生活を手放せなかったのか、ペガッサ星人と人間は共存できないと断じた為なのか…その真相はダーク・ゾーンの中である。
平成ウルトラセブン
オリジナルビデオ作品である『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』に登場。ただし、テレビ版と同一のペガッサ星人は登場しない。
ペガッサシティを脱出できたわずかな生き残りではあるのだが、かつてペガッサシティと多くの同胞の命を奪った地球人を激しく憎み、侵略を試みる復讐派と、ただ平穏な暮らしを求め、地球人との共存を目指す穏健派とで対立している。
復讐派ペガッサ星人
ペガッサ星が滅びた際にペガッサシティに移らず他の天体に避難したペガッサ星人達に応援を頼み、攻撃兵器として改造したダークゾーンを使った地球攻撃を企んだ。この段階でイナガキ参謀の造反もあり、地球防衛軍の将校に成りすましたペガッサ星人が紛れ込んでいた。
最初にカザモリ・マサキと接触したのはこちらのペガッサ星人で、セブンの力を受け継いでいたカザモリをセブン本人だと思い、正当性は自分達にあると主張したが、サイジョウ参謀に撃たれて死んだ(サイジョウ参謀はペガッサ星人が紛れ込んでいた事に気づいていなかったと思われる)。
穏健派ペガッサ星人のリーダーによってダークゾーンを無効化され計画は失敗したが、今度は同じく地球に潜伏してオメガファイルを狙っていたゴドラ星人と結託し、サイジョウ参謀、イナガキ参謀、ウルトラ警備隊のメンバーを除き上層部含め成りすまして、地球防衛軍本部を制圧していた。
穏健派ペガッサ星人
ペガッサシティ崩壊後地球に避難し、地球人に紛れてひっそりと暮らしていこうとしている。
この穏健派の1人がウルトラ警備隊と接触し、穏健派と復讐派、復讐派の計画について説明した。
そのうちのリーダーである女性ペガッサ星人(演:桜井浩子)は地球の保育園の園長であるサユリ先生に変身し、たくさんの地球の子供たちを育ててきた。その中にはウルトラ警備隊の新隊員であるキサラギ・ユキも入っていた(こうなった理由はかつてのペガッサ市爆撃の時に子供を亡くした事も関係する)。
復讐派が攻撃用ダークゾーンをつかい、侵略しようとしてることを知り制御するための装置を作っていた。
しかし、復讐派の抵抗によって部品を損失し重力異常を探知したウルトラ警備隊と接触することとなった。
復讐派ペガッサ星人が地球攻撃用ダークゾーンを展開した際、リーダーはオルゴールの中に隠されていた装置を使いダークゾーンと運命を共にした。
また、リーダーはカザモリにも協力を頼み部品を回収してもらったが、セブンの力がまだ覚醒していないことを知り、宇宙からの声を聞け(宇宙から降り注ぐミュー粒子を頼れ)と助言を残している。
ウルトラマンオーブ
第22話『地図にないカフェ』に写真のみで登場。
ブラック指令の営むカフェ・ブラックスターの常連だったようで、メッセージボードには「地球にお立ち寄りの際にはぜひブラックスターへ★」というメッセージが残されていた。
他の宇宙人と同じく、地球を後にしたと思われる。ウルトラセブンとは別次元の世界なので、穏健派でも復讐派でもない個体だったのだろう。
ちなみに、第6話では「現代のダーク・ゾーン」という台詞が登場し、同話の「サブタイを探せ!」の答えになっているが、この台詞は次回予告で先に使われてしまっていた。
何気に擬人化計画でのアニメの伏線とも言える。
ウルトラマンジード
主人公の朝倉リクの相棒として、ペガッサ星人ペガと呼ばれる少年ペガッサ星人が登場する。
こちらは温厚な性格であり、リクの良き相棒として描かれている。
容姿が幼い印象になり衣服も来ている。
詳細はリンク先を参照。
ウルトラマンクロニクルZERO&GEED
第2話「「見切るぜ!偽物!!」第3話「制すぜ!決闘!!」に登場。声優はペガと同じ潘めぐみ。
前述の朝倉リクとペガが授業を受けるビヨンド学園ゼロ組でペガの席に座っていた。
そのためかリクはペガと勘違いしている。
前述の通りペガとペガッサ星人では見た目が異なるのだがリクは、雰囲気が変わった、背が伸びた程度にしか認識していない。
その上で見た目について「目に鋭さがあってかっこいい」「眉目秀麗」「顔立ちに鋭さがあって精悍」「寡黙さに雰囲気が宿ってる」とべた褒め。
見た目以外にもペガを含む従来のペガッサ星人と異なり地球の言語はうまく喋れないようだがその点も「声変わり」、ペガと異なり衣服を着ていないことも「野生的」と好意的に受け止めていた。
一応本人はリクに対してペガでないことを伝えようとしていたのだが、言葉が喋れないこととリクの勘違いによって誤解が解けないままミラーナイトによる偽物についての授業を受けることになる。
授業自体は楽しんでいた様子。
その後第3話にて名前がペガッサ星人ベガであり、AIBのエージェントであることが判明。
『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』第24話に名前だけ登場したペガッサ星人であり、番組を跨いで約半年前の話題を持ち出すという前代未聞の伏線回収が行われた。
なお一部や写真と言った状態ではない普通のペガッサ星人がTVシリーズに登場するのは初出のウルトラセブン以来である。
この個体とは別に教室内にはセミ人間やピグモンと共に写真が貼られている。
ウルトラマンキッズ
ウルトラマンM730ウルトラマンランド
ペガッサ博士
怪獣スクールの科学担当教師。
ヤング・ペガッサ
音楽バンドエイリアンファイブのベース担当。
ウルトラマンプレミアステージ2
アーマードダークネスを狙う宇宙人軍団のうちの一体。ウルトラマンとセブンの加勢により倒される。
のちに宇宙人少年ニコの絶望が生み出した幻として登場。メビウスのメビュームスラッシュを受けて消滅した。
ウルトラ怪獣擬人化計画
円谷プロ公認(!)の擬人化企画で美少女化されたペガッサ星人。
正式名はペガッサさん。ゴスロリ風のファッションに身を包んでいるのが特徴。
ペガッサガンと思われる武器もちゃんと携行している。痴漢の撃退くらいならできるよ!
キャッチコピーは「気弱なかくれんぼ宇宙人ペガッサさん」。原作でアンヌ隊員の部屋に身を隠していたことを反映したものだろうか…でも、気弱っていうのは違う気がするが……。
ちなみに、この「気弱な性格」と言う設定から、『ジード』に登場したペガの原型になったのではないか…という説もあるが、真相はダーク・ゾーンの中である。
漫画版
主人公のゴモラ・ベムスターの属する怪獣図鑑制作部の新部長として登場、準レギュラーとして活躍中。
年齢の割に身長が低く、幼児体型気味であり、自身もそのことを気にしているような言動がたまに見られる。ガッツからは何かと構われ若干ウザがっている節もあるにはあるが、基本的には良い友人関係を築いており、彼女が防寒のためとはいえベムスターにモフモフした際はふてくされるなどペガッサの方も普段の関係がまんざらではないと感じているような描写もある。
また、第16話で原典同様ダークゾーンを作り出せることが判明。ただし、幼少期にガッツ星人にいたずらされそうになったため、現在はダークゾーンの形成を控えているようだ。
小説版
ペガッサ星人の魂を宿す怪獣娘:沢中イズミとして登場。
GIRLSの研究・開発部門に所属しておりソウルライザーの開発にも深く携わっている。彼女の尽力によりソウルライザー量産化の技術的問題が解決することとなった。ダークゾーンを作り出す能力はこちらでも健在。
エンジニアのようなポジションでの登場は元々のペガッサ星人の「高度な科学力・技術力をもつ」という設定を反映したものとも考えられる。
怪獣娘(黒) ~ウルトラ怪獣擬人化計画~
新作アニメーション作品にも登場が決定。ブラック指令と共に主人公を務める。
演じる八木はこれが初の劇場版アニメ出演となる。
詳細は平賀サツキを参照。
余談
- アンヌ役のひし美ゆり子氏は一番愛着のある宇宙人としてペガッサ星人を挙げている。
- 三面鏡台の前に座るアンヌの背後に立ち、あたかも襲いかかろうとしているかのような画像が有名であるが、TBSの番宣用に撮られたスチール写真であり、本編にそのようなシーンは存在しない。
- 小説版「ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント」によると、ペガッサ星人が地球に持ち込んでいた地球破壊用の爆弾に備えられていた装置(岩石を音波で砂レベルで破砕するシステム)は後にウルトラ警備隊によって解析され、最強の地底戦車マグマライザーに実装される事になったと言う。つまりは、ペガッサ星人は図らずも地球防衛組織の最高技術「メテオール」を最初に地球にもたらした事になり、後のガッツ星人やゴース星人からすれば、「余計な事をしてくれた」と喚きたくなる最悪の事態だったと言えよう。
- 更に地球破壊爆弾そのものも解析され、後のウルトラシリーズに登場する惑星破壊兵器のベースになった可能性が非常に高く、ギエロン星獣やムルロア、ガウス等の犠牲者を生み出す羽目になってしまったと考えると皮肉な話である。
- 但し、前述したように「ダーク・ゾーン」劇中では地球破壊爆弾はセブンにより宇宙に運び出されて爆破されており、小説版の内容と矛盾する(ペガッサガンも星人が持ったままであったが、こちらは「後日、別の現場で偶然回収」の流れが成立しなくはない)。これに関しては、そもそもメビウスの作品世界が「これ」に先んじて「過去の作品を同一の世界/時間軸の出来事として扱う」物として成立した経緯が有る為、「ウルトラセブン」本編から分岐した平行世界の一つとして考えれば問題は無い。
- PS『スーパーヒーロー作戦』では、キングジョーによってペガッサシティの航行システムが破壊され、原作通りの結末を迎えることとなった。なお、キングジョーを製作したペダン星人は本作においてはメフィラス星人配下の宇宙脱獄囚の結成した犯罪結社「ETF」の構成員であり、この行為も「緊急避難とはいえ、罪のないペガッサ星人を殺害した既成事実を作り、その罪状を押し付けて地球を銀河連邦警察の管轄外にする」という作戦の一部であった。ペガッサ星人は全くこの事実を知らされておらず、結果的に殺され損になってしまった。
- 小説仮面ライダークウガに登場するとある掲示板に『夜中に走って何してるんだ。ペガッサ星人か』という書き込みがある。