概要
盆ノ木至による漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて2015年30号より連載されている。既刊25巻(2023年8月現在)。
ミミズ以下のクソ雑魚吸血鬼ドラルクと、苦労人の吸血鬼ハンターロナルドのコンビが織りなす抱腹絶倒ギャグ漫画。しかし、後述から分かる様にシリアスな一面もある。主な略称は『吸死』。
登場人物
主要人物から脇役(ゲストキャラも結構な割合で再登場する)までかなりの人数となる。『吸血鬼すぐ死ぬの登場キャラクター一覧』を参照。
用語解説
本作の舞台となる町。神奈川県横浜市新横浜駅周辺。日本でも屈指の吸血鬼多発地区であり、退治人や吸対が市民とも親しい。
- 伊奈架町
第1死の舞台となった埼玉県にある町(元ネタは恐らく同県の伊奈町と秩父郡)であり、ドラルクとジョン、そしてキックボードのガキがかつて住んでいた町。
現在はロナルド達とのアクシデントで爆破された、『ドラルク城・跡地』がある。
動植物や器物から変異するタイプの吸血鬼。往々にして知能は低いが、中には人語を解する者もいる。下等吸血鬼化した生物は往々にして不味い。人間以外の生物を襲撃し、倍々ゲームで増加していくものが多い。
吸血鬼の弱点であるニンニクももれなく吸血鬼化し、ロナルドが下等吸血鬼の一掃に利用したが、今度はそのニンニクをハントしなければならないので、利用は現実的ではない。なので、家庭での一番効果的な討伐方法は殺鬼剤を噴射する事である。
なぜか新横浜は下等吸血鬼が日常的に現れる為、かなり治安が悪い。
ちなみに、吸血ニンニクの声はヒナイチ役の日岡なつみ氏が自身のTwitterにて演じた事をツイートした。
- 高等吸血鬼(バンパイアロード)
人間に近い姿をしている吸血鬼。該当項目参照。台詞は角張ったフキダシで表現される。
高等吸血鬼と人間のハーフ。作中では半田桃、籠目原ミカヅキ、神在月シンジなどが該当。
吸血鬼のように尖ったエルフ耳と牙を持つが、性格は大人しく、人間と同じ様な生活を営める。寿命も人間と大差ない。こちらのフキダシは人間同様丸い。
人間や吸血鬼にはない吸血鬼感知能力を有しており、退治人ギルドや吸対からは重宝されている。ダンピール用の血液錠剤が存在し、半田は飲むと一時的に身体能力をブースト出来るが全員が可能な訳ではない(参考ツイート1、2)。
ちなみに親吸血鬼の血を呑むとそのまま吸血鬼化し、ダンピールに戻れなくなる。
- 吸血鬼退治人(バンパイアハンター)
吸血鬼を退治するハンター達の集まり。普段はギルドにいる事が多いが、ロナルドやミカヅキの様にフリーの退治人もいる。人気商売で人に覚えて貰う事が第一のため、全員特徴的な格好をしている。吸血鬼対策課と連携をとる事も。
吸血鬼の起こす事件を担当する警察組織。通称『吸対』。武器は刀や銃が使用される。
覆面したヤクザに似たどっかで見た様なロゴな出版社、日々部数増を目指し新入社員を培養し、オータムヒグマが跳梁跋扈する魔境。編集会議の担当決めは、社員同士のガチ決闘。
- よくないもの
CV:杉山里穂
明確に名前が付けられてる訳ではないが、作中に度々登場する危険な存在。アニメでは『影』と表記されている。
人間を餌だと見なし吸血鬼とは対立している様だが、その正体は今のところ不明。
ギャグ漫画らしさを感じさせない存在で、常夜神社と関係がある様な描写が見られる。
新横浜や鶴見川周辺に生息する、凶暴なダチョウの様な何か。
その名の通りスネ毛がボーボーのオッサンの足に歯茎剥き出しの歯を持ち、ドスの聞いたやかましい声で鳴く。こんな外見だが食用にもされる他、どこからともなく現れたおばちゃんの乗り物としても使われる。トランシルバニアに外来種として定着している模様。
作中の世界にて発売されている伝説のクソゲー。
新横浜の神社で危険地帯。夏は祭りが開かれる。
- 1885年
作中の世界観において重要な出来事があった年。第296&297死にて、反人間派の急先鋒である“傀儡女”ガブリエラが、吸血鬼によるロンドンへの大侵攻を計画していた年だと判明した。
単行本の巻末に掲載されている、本編とは全く異なるシリアスかつ人間と吸血鬼の間で物騒な戦いが行われている世界の嘘予告。
アカジャなどで度々取り上げられる事があるため、「本編とも全く無関係ではないのでは?」と考察されている。詳細は該当記事を参照。
TVアニメ
2020年5月7日にアニメ化が発表された。制作会社はマッドハウス。
2021年10月から同年12月にかけてAT-X、TOKYOMX、テレビ神奈川(作品の舞台地)、サンテレビ、KBS京都、静岡放送、BS11にて放送された。
原作が(一部前後編を除いて)一話完結形式であるため話の順番がシャッフルされたり、アニメ化されなかった話もあるため、それに伴い描写が変更されている(例えば、原作では月光院希美回はボサツ回より先の話だが、アニメではボサツ回が先)。
特に連載初期の話は、時代やコンプライアンスに対応して台詞の言い回しなどが改変される事もある(ヒナイチへの発育の弄りなど)。コゼンラニウムも、原作ではケツだけ星人よろしく尻を露出していたが、アニメではゼラニウムに人の足が生えた様なデザインになっている(一応、丸出しではないだけで尻がある様に描写されている)。ただし、ロナルド達の女装・全裸シーンや、マリアのお色気シーンは修正されずにそのまま描写されている(原作でも謎の光などで恥部を隠す描写がある)。
また第8話の様に、原作者の申請から描写が追加修正される例もある。
第1期の放送終了後、第2期の製作が発表され、2023年1月から3月にかけて放送された。
スタッフ
主題歌
一期
OP
『DIES IN NO TIME』
歌:福山潤
作詞:福山潤、松井洋平
作曲:SPVRK(猟平、めんま、41730)
編曲:神田ジョン
ED
『Strangers』
作詞:畑亜貴
作曲:黒須克彦
編曲:西岡和哉
二期
OP
『NEW DRAMA PARADISE』
歌:福山潤
作詞:松井洋平
作曲・編曲:佐藤純一
ED
『Cozy Crazy PARTY!』
歌:TRD(小野大輔・近藤孝行)
作詞:畑亜貴
作曲:黒須克彦
編曲:西岡和哉
前代未聞の人気投票
アニメ化を記念してキャラクターの人気投票が行われたが、吸血鬼人気投票の神が発表した制度が大きな話題を呼んだ。
それはハガキ1枚で好きなキャラクターに何票でも投票できる自己申告制投票である。しかも他漫画のキャラクターや実在の人物まで投票可能で、ドラルクも「竈門●治郎くんに5千兆票とか入れていいんですか」と聞いた。
その結果、20潤2溝400億3187万2259無量大数1158不可思議9994那由他7923阿僧祇5925恒河沙3394極17載227正5013澗7636溝3129穣701杼8436垓3237京5482兆1365億2080万2682票という文字通り天文学的な票が集計された。
なお編集部が行った送られたハガキの仕分けは、5時間かかったとの事。肝心の計算は担当が夜なべしてやったと公式Twitterで報告していて、死にかけた模様。
ちなみに上位入賞者への商品として、4位になったキャラクターのメイン回が掲載されることになっていたが、4位には原作者の盆ノ木至本人がランクインした。
舞台化
2023年2月2日に舞台化が発表され、2023年6月2日から11日にかけて上演された。
舞台化が発表された当時は純粋に驚くファンの他に、コイツやコイツの様に現実ではアウトな連中は舞台化でどうなるのかと注目するファンも多く見られた。
余談
ギャグ漫画だが、作中の吸血鬼の設定は割とガチ。
例えば、ドラルクがアルマジロのジョンを使い魔にしているのは、映画『魔人ドラキュラ』でドラキュラ城にアルマジロが登場している事が元ネタだったり、野菜が吸血鬼化するのも、イスラム教にて長い間放置したカボチャやスイカなどが吸血鬼になるという伝承が元ネタであり、ツクモ吸血鬼も同様にイスラム教の吸血鬼の伝承が元ネタである。
更には『タンバリンの音に引き寄せられる』、『吸血鬼は衣類に執着しており、靴下を盗まれると弱体化する』といったマイナーな設定も使われている。
また悲鳴や絶叫のレパートリーが多い漫画であり、アニメ化の際も大きな改変もなく、ほぼそのままの形で放送されており、改めて声優の本気を堪能出来る。
関連イラスト
関連動画
関連タグ
一般タグ
二次創作タグ
users入り
コラボ展開
- 実は私は:チャンピオン2016年13号にて「ノリと勢いのみ」でコラボを果たし、ドラルクが諸晴高校の朝陽達のクラスに転入してくるという内容の漫画が掲載された(単行本では3巻に収録されている)。ちなみにドラルクは宇宙人、ロナルドは痴女、ジョンは半吸血鬼推しである。
- 浦安鉄筋家族:上記の『実は~』と並んで、作中で「いいか!今流行ってるのは悪魔モノと吸血鬼モノだ!」とネタにされている。また、チャンピオン2016年31号にてコラボキャンペーンが開催された。
- 魔法少女サイト:週チャン50周年イベント回(第181死)にて「魔法少女サイトの世界に送ってやろうか」と、上記の2作品と同じく作中でネタにされている。また2018年にアニメ化された際、Twitterのアニメ公式アカウントにて盆ノ木氏によるカウントダウンイラストが投稿されている。なおこちらは中尾隆聖、(モブキャラとして)清水彩香が出演されている。
- 魔入りました!入間くん:コラボを果たしただけでなく、本作の人気投票回において入間とカルエゴが登場するコマを作者の西修先生に描いてもらったり、第171死の本誌版では「OKこのページで“完”にして入間くんを10p増やすぞ」と発言したり(ネタが通用しない単行本では「あと9pは全部メモ帳にするぞ」に書き換えられた)、214死の本誌版で盆ノ木氏の痔の話になった際「吐き気がしてきた人は入間くんのページに飛ぼう」と描いたりして(単行本版では上記と同様の理由で削除)、Twitter上で西先生が「大草原」と反応するなど絡みが深い。
- ヴィジュアルプリズン:一期と同期放送された吸血鬼(ヴァンパイア)アニメ。この作品にも本作でシリーズ構成を手掛けた菅原雪絵が関わっている。ロナルド役の古川慎が出演されているため、その際にコラボPVの他、衣装を交換したコラボビジュアルが製作・公開された。ついでに偶然だからか、第4話では福山潤と田村睦心がモブキャラとして出演された。
- 八景島シーパラダイス:横浜繋がりだからか、二期の放送を記念とした期間限定コラボが行われた。
その他
- ドン・ドラキュラ:週刊少年チャンピオンにて連載された吸血鬼ギャグ漫画繋がり。やはり吸血鬼が死んで復活するオチが多用されている。
- 月姫:作風こそ違えど「吸血鬼を殺し、その後再会する」という展開などの共通要素がある。そのため、一部ファンからは本作が「ジェネリック月姫」と評されてしまう事もちらほら。
- となりの吸血鬼さん:少しオタクな吸血鬼とのドタバタな日常をテーマにした作品繋がり。『人間と吸血鬼のダブル主人公が同居する』点も共通している。
- ヴァニタスの手記:一期の前期または後期にアニメ放送された吸血鬼題材作品繋がり。
- ぶらどらぶ:一期の前期に放送された吸血鬼とのドタバタコメディアニメ繋がり。『となりの~』と同様に『人間と吸血鬼のダブル主人公が同居する』点も共通している。
- 月とライカと吸血姫:一期と同期放送された吸血鬼アニメ。関西地方では本作の前枠として放送されたため、続けて見る視聴者の一部からは「スーパー吸血鬼タイム」と呼ばれたりもした。
- ノケモノたちの夜 / 久保さんは僕を許さない:二期と同期に主役がOP主題歌を担当したアニメ作品。どちらもサントラを手掛ける音楽会社が同じ。
- ChooChooTRAIN:二期OPの冒頭にて、ジョンを持ったドラルク、ロナルド、ヒナイチ、半田、ショット、サテツの順で『ChooChooTRAIN』の動きをし、一番後ろに御真祖様が居たため全員がビビる(ドラルクはビビりすぎて砂になる)という動きがある。
- 悪魔合体:二期第3話のサンズ初登場回にて、サンズがロナルドを前にしド緊張し「合体」と口にした際、ロナルドの脳内ではサンズと共に悪魔合体のカプセルの様なものに入っている自分を想像していた。
- ノーザンライトスープレックス / シャイニングウィザード:同じくサンズ初登場回にて、前者は日頃のバトルの癖が出たのかロナルドにわざと抱き着いたサンズがかけた。後者は話のオチでキレたサンズが、ドラルクに対して喰らわしている。ちなみに、両方ともキッチリと技名を言っている(後者は喰らわされたドラルクが言う)。
外部リンク
個別
pixivision
- 新横浜で大騒ぎ!吸血鬼すぐ死ぬのイラスト特集(2021年10月22日投稿)
- アニメ二期も大人気!「吸血鬼すぐ死ぬ」のイラスト特集。(2023年2月27日投稿)