サケブシッポ
さけぶしっぽ
「ぷりぃぃぁあ!!」
基礎データ
他言語版の名称
英語 | Scream Tail |
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イタリア語 | Codaurlante |
スペイン語 | Colagrito |
フランス語 | Hurle-Queue |
ドイツ語 | Brüllschweif |
韓国語 | 우렁찬꼬리 |
中国語 | 吼叫尾 |
概要
プリンのこだいのすがたと思われるパラドックスポケモン。
名称の由来は「叫ぶ尻尾」からで、仮称がそのまま正式名となったもの。
その名の通り、現代のプリンにある前髪状の部分が異様に長く伸びており、後ろに流してポニーテールのようにしている。鳴き声もプリンに似るが重く反響するようなエフェクトがかかる。
体格はプリンより一回り大きく、特に両足が発達していて指が3本に分かれているのがしっかり確認できる。口からは牙も覗く。また、臀部にもプリンには無かったごく短い尻尾が生えている。
体色は基本的にプリンと同じピンク色であるが、ポニーテールの先の方は色が濃くなり、目の下側にも頬紅状の模様が入る。瞳は通常黄色で、色違いが赤色となる。
プクリンへ進化することはなく、タマゴ未発見につきププリンにあたる進化前も確認できない。ただ、軽い体重とそれに伴う浮遊能力は変わらない模様。
可愛い外見に反して近づくものに襲いかかる凶暴で攻撃的な性格をしており、「月刊オーカルチャー」では原始的な姿と凶暴性から10億年前のプリンではないかという説も出ているらしい。
ちなみに10億年前とは地球では先カンブリア時代、まだ恐竜どころか魚すら存在せず、ようやく原始的な多細胞生物が誕生しようとしていた時期である。ポケモン世界は歴史が異なるとはいえ余りにも大昔すぎるのでは…?
『スカーレット』では、エリアゼロの中で最初に戦うパラドックスポケモンであり、イベントで従来の可愛いプリンだと思い近づいたボタンに対し、凶暴性を顕に襲い掛かってくる。
ただ、『バイオレット』でこのポジションを務めるテツノツツミが生物の常識からかけ離れた動きで得体の知れなさを存分に見せ付けたのに対し、こちらは見た目が見た目なのでイマイチ迫力に欠けたという声もチラホラ…
これを受けてか、後発実装の「ポケモンHOME」においては、威嚇や攻撃時に目がハイライト無き一色へ染まる演出が追加されており、本編よりは怖さが出ている。
対戦での評価
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サケブシッポ | 115 | 65 | 99 | 65 | 115 | 111 | 570 |
プリン | 115 | 45 | 20 | 45 | 25 | 20 | 270 |
プクリン | 140 | 70 | 45 | 85 | 50 | 45 | 435 |
タイプはサーナイトやブリムオン等と同じフェアリー・エスパー複合となっており、元は単ノーマルだったプリンの出自から考えると、かなり異なるイメージのポケモンとなっている。
ステータス的には一回りどころか倍以上高く、プクリンをも上回っている。ただし、ストーリー中の描写に反して耐久面と素早さに偏った配分となっており、攻撃面ではプクリンに劣る。
「かちき」のような火力補強手段も無く(厳密に言うと不可能ではないが、本種の強みを殺すに等しい調整が必要になるので現実的ではない)、本領はダブルバトルやテラレイドバトルのような団体戦になる。
習得技は概ね現行(フェアリー複合後)のプリンに準じており、そこにエスパー由来の技が加わる形となっているため、攻撃技・補助技共に非常に多彩である。
「サイコファング」を初め、「かみくだく」やいわゆる「三色キバ」など、牙由来と思われる技を多く覚える点も本種ならではの特徴と言える。
反面、長く伸びるのはあくまで髪であって尻尾ではないということか、尻尾を用いる技は特に増えていない。
また、タイプ不一致ながら「ばくおんぱ」を覚えられるようになっている。「叫ぶ尻尾」の面目躍如である。一方で「ムーンフォース」を覚えられない点は変わらず、フェアリー特殊技は「マジカルシャイン」止まりのままである。
自身の特性を活用できるほか、味方の火力をサポートする「おたけび」や「てだすけ」など団体戦で有用な技を多く習得できるのもポイント。
他のパラドックスポケモン同様、ネット対戦ではシリーズ2から出場が解禁された。順当にサポーターとしての起用が基本となっている。
「ステルスロック」「アンコール」「でんじは」「ほろびのうた」、両壁に「がんせきふうじ」と、起点作りに必要な技は一通り揃っている。「ビルドアップ」を積んでから「バトンタッチ」する型もある。
いずれにしても相手からの「ちょうはつ」が死活問題となるため、持ち物は「メンタルハーブ」がメイン。
ゴーストタイプが多い対戦環境ということもあり、無効化できるノーマルタイプにテラスタルする傾向がある。本種にとっては皮肉な巡り合わせと言える。
DLC『碧の仮面』では「ほえる」を獲得。起点作りをより強化している。
シーズン12になると「ステルスロック」「アンコール」に「トリックルーム」「ミストバースト」を組み合わせたトリパの始動役を兼ねる型が流行し始めた。
「すばやさ」111は全体的には「高速」と言って差し支えない値であるものの、環境を席巻したオーガポンと、それに対抗するポケモンがことごとく俊足なのでこの値でも十分下を取れるという、ある種この時代を象徴する起用であった。
使用トレーナー
ゲーム版
- ????:ネタバレ注意
余談
『SV』での手持ちアイコンや公式イラストのポーズはプリンと全く同じであり、やはり可愛らしい。デザイン的にも差異がかなり少ない部類であるため、本種を知らない人にコラ画像と説明すれば通用しそうなレベルである。
近い関係のテツノイバラ-バンギラスと共に、原種のメガシンカ形態を取り込んだようなトドロクツキ・テツノブジンともやや異なった、独特なアプローチと言える。
アニポケの無印(カントー)編第74話「げきとつ!ちょうこだいポケモン」には「超古代のプリン」が登場していたが、こちらは黒い模様の入ったプリンといった姿をしており、サケブシッポとの関係は特に無いと思われる。