概要
本来の意味は左翼側が用いたものでファッションとしての左翼運動を行う連中を揶揄する意味で使用した言葉であった。
意味
本来左翼勢力が「特に政治的ポリシーも知識もなく、ファッション的なイメージで左翼的活動を行う」中途半端な連中を揶揄して用いたものであるといわれる。この点に関しては資料等が少ないためあまり詳細に記述できない。
新たな意味
小林よしのりにより、別の意味、「極度のオポチュニスト的な左翼的思想を持つ人々」という意味となり現在では主にネット上で用いられ、蔑称・レッテル貼りとしても使用される。
社会主義の失敗を目にして変質……もとい本質を表した個人、または集団といわれている
時に戦後左翼・サヨク、更なる蔑称としてネット左翼・ネットサヨク」とも呼ばれる。
現状は(リベラルを自称しながらもそれと対極に位置する)極度の不寛容や二重基準(ダブルスタンダード)を多用したり、度を超えた、或いは無理筋な権力批判を乱用するという、本来の左翼系からも逸脱したあまりに歪な政治思想を振りかざす者に対して、本来の左翼と区別する目的で「サヨク」、或いは「パヨク」と表記する場合が多い。
共産主義の失敗の影響
共産主義、たとえばトロツキー思想に基づく国際革命を信奉する派閥や、ソ連共産党シンパであるとかスターリンの信奉者、あるいは社会主義を信奉する団体などがかつて存在した。
ところが彼らがペレストロイカ( ソ連がゴルバチョフ書記長時代に行った行政改革、ロシアにおける社会主義体制の崩壊につながった )などの「社会主義国の改革」後に自らの理想としていた「社会主義の崩壊」を目の当たりにし、その心のよりどころを失ったため、思想を転換する必要が生じ、社会民主主義( 労働者の貧困、失業などの問題を議会や政府の管理と介入により軽減・解決し、実質・実態としての政治的・経済的・社会的な公正や機会平等、人権擁護、環境保全、国際協調と国際社会との共生を追求する思想 )に切り替わった。そして自分たちの歴史からソ連やコミンテルンの影響を徐々に消していくことで「自分たちは冷戦の勝ち組」という一種の歴史修正を行った。
しかし、経済においてはマクロ経済学が台頭したことで左翼の居場所が無くなっており、これらが経済問題を除いて形骸化していった結果、文化左翼(経済を語れない左翼、いわゆるキラキラした運動には熱心だが身近な問題などには興味がない)化が進行した。このため、主語が大きい話題については熱心な一方、身近な問題には興味が無い傾向がある。
日本における状況
日本における左翼運動では、左翼とは言っても純粋に社会主義の信奉者というわけではないいわゆる反日左翼という特殊な思想を持ったものが存在した。日本においては1970年の華青闘告発からこの兆候が発生したといわれる。
彼らは主たる目的を「日本を社会主義や共産主義を主とした国とする」よりも「日本の旧悪を暴露・断罪、あるいは利点をつぶすことにより日本人に自己批判を強要する」ことが目的であり、既成左翼の中にも無自覚にこの考えが取り入れられていった。
(左翼に愛国か否かも無いはずだが、ことこの国に至って本来の意味は愛国左翼と区別される)
こう呼ばれる人々は主な傾向として「平和憲法・国際協調・人権擁護・民主主義・環境保全」等を表向きにしてはいる。スローガンに反することを異常なまでに排除したり、プロ市民と化したり、現在のおよび過去の日本政府・日本人を時には必要以上に批判・糾弾しようとしたり、自らと主張が近い団体等を擁護する、あるいは主張が異なる団体を不当に批判することが多いため、結果的に「売国奴」などとレッテル貼りされることがある。
レッテル貼り
ネット上では上記行動を行うユーザーやネット右翼と思われるものと敵対していたり、日本政府や首脳を時には過度に糾弾していたり、あるいは見えない敵と戦う人々に対し、レッテル貼りとして用いられることがある。
レッテル貼りとして用いるものの中には「にわかな右翼的思想を振り回す頭の悪い人」が存在しており、過剰にその傾向が見られる。
選挙などで「到底実現不可能な絵空事」(ゼロ公約など)や極論を公約に掲げて票を獲得するような
一部の政治家・議員・政党、あるいは同様に政府の批判を行うマスコミなどと本質的に類似する面がみられる。
行動例
非武装平和
( 武装を行わず、多国間との協約により中立を実現し平和を実現させる )という思想は理想としては魅力的ではあるが、実現が極めて困難か不可能、ないしは実現させる事自体に決して無視出来ないデメリットが存在するため、通常は公言しないものであるが、「それが出来て当たり前」、ないしは「出来なきゃおかしい」と言わんばかりに押し付けて来る場合があったり「福祉等の予算拡充」を訴えているにもかかわらず、財源に関しては明言しない、などがあげられる。
非武装平和論が難しくなるにつれ、「日本は国防をせずアメリカに任せるべき」という左右どっちなのか分からないようなのも増えた。
出羽守
何かにつけて「〜欧米では」「〜北欧では」と、時には具体的な国名さえ言及せず、ある種のユートピアか何かのように北欧・西欧・北米諸国などの文化を引き合いに出して利用し、日本やその文化を一方的に非難する。欧米諸国の高い犯罪率やイスラム教系移民との対立、テロの頻発、国民皆保険制度の不在(アメリカ)、キリスト教右派の台頭といった重大事象には一切言及せず、自らの主張にとって都合のいい側面のみを切り取った仮想的な欧米のイメージで日本を貶める。さらに比較対象として、アメリカの共和党優勢地域、東欧に多い右派系国家、トルコ、ロシア、イスラム諸国、中国などの名を挙げ、「日本もこいつらと同様」と罵って他国をも貶める。また韓国については韓国左派と連携する傾向にあり、逆に韓国右派や大企業の失態が出た場合には「韓国は日本並に酷い」などといって結局差別意識丸出しで罵る。現実にはユートピアな欧米諸国などというのは幻想でしかない。
また欧米は白人が多い国であることがポリコレ的に問題になるため、「欧米には有色人種を受け入れてるから好き~」などとする一方、「移民のイスラム教徒は遅れている」「中国人が多すぎる」などと一貫性がない。
サヨクの中でもサヨク学者・メディアの受け売りを専業とする者は、古典と格闘していた古き良き左翼やまともな右翼に比べ、J-POPなどでへんな英語を独学する過程で欧米のサヨクに憧れを抱いた割合が高く、一般に英語力が致命的に低いこともあって、正しい情報を入手できず、他人から聞き齧った情報を鵜呑みにしている。
右翼とまではいかないものの、応分に保守的な思想を持つことの多い昨今のオタク層は、萌えコンテンツの影響を受けるなどして英語のみならずフランス語やドイツ語、イタリア語、ロシア語、ラテン語などをかじるケースも多く、二次元コンテンツの横文字タイトルには英語以外の外国語が用いられることはそれほど珍しくないこともあって、語学力に長けた人間も多い一方、サヨクの中には横文字を見ただけで全て英語だと思い込み、「"La Soleil"って英語、なんて意味ですかー?」などと頭お花畑な発言も人前で平気でしてしまうような人間も多々見受けられる。
表現規制推進
表現規制論は宗教右翼とポリコレ左翼の両者が存在していたが、右側で表現規制が退潮する一方、なぜか左側のほうがこの地雷を拾ってしまう。俗に言う萌えフォビアである。彼ら彼女の言い分によると日本はポリティカル・コレクトネスが行き届いておらず、オタク文化蔓延のため性犯罪セクハラ大国であるという。
実際には欧米の性犯罪率は軒並み世界最多レベルの高さであり、全女性人口の1/5はレイプ被害者などという末期症状を呈している国も多い。「欧米と違い日本の警察が手抜きをしている」と陰謀論を唱えるものも増えた。
むしろ、日本の性犯罪発生件数は、不同意性交罪の不存在や、セカンドレイプのリスクに起因する暗数などを加味しても、世界屈指の低さであり、レイプ犯には死刑がデフォルトのイスラム諸国を除けば、世界で最も性犯罪リスクの低い国である。逆にここまで性犯罪に対して甘々で罰則が低すぎ、被害者に対する社会的な当たりがきついにもかかわらず、イスラム諸国並みの低発生率を維持できているのは、彼らが「ジャップオス」と非難する日本人男性のモラルの高さの証でさえある。