はじめに
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概要
二次創作は原則として、ファン活動の一環として権利者の黙認のうえで成り立つグレーゾーンである。ファンアートなど二次創作は一般的に許容されているが、中には様々な理由から二次創作に対して厳しい姿勢を取る作品もある。
無断アップロードに関してはYouTubeではコンテンツIDを利用して完全に抜け道を塞ぐ形で対策を取った企業も少なくない。
厳しくする理由は
のいずれかのケースが多い。そういった作品の二次創作は一定の節度をもって慎重に取り扱う必要があり、公式の定めたガイドラインに従わないなどの逸脱した創作を行った場合、下手すると権利者に訴えられるリスクもある。
二次創作に厳しい主な作品
二次創作ガイドラインも参照。
グロやエロを正式に認めている作品や企業もありますが、ここでは限定的にガイドライン上で認めてある及び全面禁止しているものに限ります。それらを認めている件については上記リンクへお願いします。
※他にも知っている方がいましたら、随時追加お願いします(解説も)。
※追加時は50音順にお願いします。
同人、二次創作に厳しい作品
- 映像研には手を出すな!:※該当事由 : 1
作者が性的な二次創作を見ると執筆に支障をきたすと自身のTwitterで公言しており、冗談抜きで「訴訟沙汰になりかねない」と念押ししている。
なお、厳しい姿勢を取るのはあくまでも性的なもののみで、逆に全年齢向けの二次創作に関しては寛容である。なおこれは、作者がエロ表現が嫌いだからではない。詳細は作品の記事を参照。
公式Twitterより二次創作を容認する声明が出されているものの、本作及びプロデューサーが過去に度々ヘイト創作のターゲットになったことから、運営批判的な要素を含む二次創作にはかなり過敏である。誹謗中傷行為などを含む同人活動を行なった創作者に対しては「全ての同人活動」を禁止するとの声明を出している。また、ボードゲームを含むゲームやサンリオデザインのボクカワウソとキリン改二の二次創作や、R-18が含まれるコスプレ写真集の頒布は一切禁止されているので注意。ちなみに、R-18が含まれるコスプレ写真の頒布の禁止は「1」が該当事由である。
2020年には、オンリーイベントで著作権侵害や肖像権侵害が発生し、問題を起こした複数の人物が損害賠償金を支払うことになった。→神戸かわさき事変
2021年~2022年には、舞鶴で開催された複数の非公式オンリーイベントが権利者によって潰される事件が発生した。
- GANTZ:※該当理由:1
作者の奥浩哉氏がTwitterで「エロ同人作られるのは嫌悪感しかない。リスペクトのかけらも感じない。」と発言したことから、R-18二次創作は全面的に禁止と考えられている。
またその他の二次創作に関しては「リスペクトが感じられればOK」との事で、純愛物などは黙認するそうだがそれ以外のキャラのヤンデレ化など、いわゆる大幅な性格改編を伴う二次創作などはR-18でなくても許されない可能性が高い。
なお、AIについては、twitter上で「AI技術が素晴らしすぎて、怒る気もしない。バンバンやってくれ。」と発言している。
- デッドオアアライブ※該当事由:2?
DLsite等にメーカーより18禁作品の配信停止申請が出されていたことが発覚している。
ゲームの3Dデータを抜き出していたのが原因ではないか、とされているが真相は不明。
- ドラえもん※該当事由:1
肉あぶく氏による「野比のび太と我成栄一郎のBLネタ」がバズった際、小学館に目を付けられたらしく、関連作品を自主削除している。この他にも、ドラえもん最終話を題材にした同人誌が大きな話題になった際に同人誌作者に対して著作権侵害を通告している。アニメ版も同様に二次創作に厳しい(詳細は後述の「MAD作品に厳しい作品」も参考)。
- ブシロード作品群※該当理由:1
ボードゲームを含むゲームの二次創作や、R-18が含まれるコスプレ写真集の頒布が禁止されていることが明記されている。
- ぶいすぽっ!※該当事由:1
VTuberグループとしては珍しく二次創作の制限を規定しており、「暴力的、グロテスクなもの、または性的描写に該当する一次創作コンテンツの利用や二次創作活動」が2021年6月1日以降禁止事項となっている。
改定当初は「大人向けのコンテンツに該当する一次創作コンテンツの利用や二次創作活動」だったが、記述が曖昧だとして、2024年7月1日に文章が変更され、より明確化された。
このため、コミックマーケット準備会は「『ぶいすぽっ!』の成人向け作品の頒布は、いかなる理由でも一切お断りする」と警告が出されている。
- フロム・ソフトウェア作品群※該当事由:1
「営利目的での公開と見なされるもの、公序良俗に反するもの、倫理的に問題がある内容のもの、ゲームタイトルのイメージを著しく損なうものなど」を禁止している。『ARMORED CORE VI FIRE OF RUBICON』では、ゲーム内企業のマスコットキャラの創作が活発だが、ガイドラインに反しているかどうかは今のところ不明。
- 墨香銅臭作品群※該当事由:2
『魔道祖师』や『天官赐福』などの著作物のファンによる二次創作作品やコスプレなど同人活動に関して、著作権や海賊版対策の観点から購入や販売に関する明確な規約が多い。
- 魔女の家※該当事由:1
他の作品のキャラと混在させる、現代的な舞台にする、別エンディングを創作する等、作品の同一性が保持されない創作物は原則全面的に禁止である。
注:ウマ娘プリティーダービー(該当事由:3)についても、二次創作のガイドラインで性的描写等を禁止していることからこれに当てはまるが、諸般の事情により詳細は省略した。
MAD作品に厳しい作品
アニメーションや実写作品から映像を直接抜き出し、素材として使用する二次創作作品について厳しい態度をとる権利者は珍しくない。
しかし、単品の静止画像によるコラについても動く程の対応をしている例は現在のところ確認されていない(シンエイが限りなくこれに近いが)。
- アニプレックス作品全般
『鋼の錬金術師』や『化物語』などのアニメ作品のMAD動画が削除対象となっている。
原作者の長谷川町子が存命中の頃勝手に観光バスにキャラを描いた会社が現れ、裁判沙汰になったが故に著作権に厳しくなった。作者が死去して30年以上経ってもアニメのソフト化がされていないのもその影響。
niconico界隈にて天魔シンエイとあだ名される程厳しく、たとえ本編映像1フレームであっても即時削除対象となる。ちなみに、音楽はシンエイ動画の著作物ではない為削除されにくい。
- 創価学会作品全般※該当事由:2・3
久本雅美を題材にした動画が使われたことで権利者が激怒、もれなく発信者情報開示が請求されるため、絶対に使用してはいけない。
- 円谷プロダクション作品全般※該当事由:2
タイのチャイヨー・プロダクションとの間にウルトラマン訴訟があったが故に、特に切り抜き動画などMAD系への著作権に厳しくなった。
また『SSSS.GRIDMAN』にはガイドラインが制定されており、二次創作が許容されている(委託販売・グッズ作成は禁止)。
切り抜きなど動画コンテンツでなければ二次創作は黙認されているが、二次創作作品による営利目的の活動は自粛すべきである。
前述のシンエイ動画がアニメを製作しており、本編映像を使ったMADは皆無といって良い。
最近ではのび太のBIOHAZARDシリーズが削除対象となっている。こちらはゲームという形であるがアニメ版の音楽や音声を使用している。
- バップ作品全般
『デスノート』のアニメ作品のMAD動画が削除対象となっている。
噂レベルで二次創作に厳しいとされる作品
よく「二次創作に厳しい」もしくは「二次創作を禁止している」などと言われているが、実際はそんなことはなかった作品もある。
作者の井上雄彦の「同人誌は発展性のない内輪の遊び」発言や「作者自身にスラムダンクの18禁BL同人誌が送りつけられた」等のエピソードがネット上で言及されているが出典は提示されて居らず、現状では「ネットで語られる都市伝説(噂)」という認識であると言える。
少なくともアニメMADでもない、一から描いた二次創作絵などについて井上自身が強い対応に出た例、禁止や制約を明言した例は確認されていない。
このような噂が流れたのは末次由紀による「スラムダンク」トレパク事件が原因と思われる。この事件は当時テレビのニュースでも大きく報道され、井上が末次の作品の批判をあえてするに至った経緯をファンが予想し、その一部が事実のように広まってしまったのではないかとされる。
- ディズニー作品全般
ディズニーの著作権への厳しさについては「夢の国チキンレース」などとネタ扱いされる風潮があるが、二次創作については基本的に歓迎のスタンスであり、他の権利者と比べても特段に厳しくはない。たとえ性的・不謹慎要素を含むファンアートや同人誌を描いていても、作者が特別に過激な挑発をしない限りはディズニーから訴えられた例は確認されていない。詳細はディズニーへ。
- スタジオジブリ作品全般
こちらも著作権が厳しいとされており、動画サイトへ作品をそのまま投稿、または作品を流用したMADを投稿すると速攻で削除されるというか、現代では全地域へのジオブロックを受け違法アップロードの隙を完全に塞いでいる。もっともジブリに限らず作品をそのまま利用したMADを動画サイトへ投稿したら余程寛容でもない限り著作権侵害で削除されるのは当然で、ジブリの場合は対応が早いだけである他、YouTubeではコンテンツID管理用のアカウントが存在しているため、YouTube上における違法アップロードに関してはかなりの効果があったようで当初よりも更に激減したといえる。ちなみに手描きMADであれば削除されることはなく、さらに同人誌に関しては「常識の範囲内であればご自由に」とのスタンスのためむしろ寛容で、R-18に関してはグレーであるがジブリからのアクションは行われていない。
- 葬送のフリーレン※該当理由:1
元々「ファミリー向けアニメ」として制作、公開されてきた作品だが、2024年2月にFANZAに対してR-18同人作品の配信停止が通告され話題になった(その後、FANZA運営から当該措置がFANZAの自主規制であったこと、『フリーレン』のR-18二次創作販売が禁止されたわけではないことが発表された)。
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