路線データ
路線名 | 水郡線 |
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路線愛称 | 奥久慈清流ライン |
ラインカラー | 緑 |
路線区間 |
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路線距離 |
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軌間 | 1,067mm |
駅数 |
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非電化区間 | 全線 |
最高速度 |
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単線区間 | 全線 |
閉塞方式 | 特殊自動閉塞式(軌道回路検知式) |
保安装置 |
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大都市近郊区間 | 東京近郊区間
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ICカード乗車券エリア※ | Suica首都圏エリア
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運転指令所 | 水戸総合指令室(CTC) |
第一種鉄道事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
※水戸は対応駅、上菅谷・常陸大宮・常陸大子・常陸太田は一部対応駅、その他は利用不可
概要
東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線の一つで地方交通線。以下の2系統から構成される。
安積永盛駅を経由する全列車が東北本線郡山駅まで乗り入れる他、本線と常陸太田支線の直通運転も行われている。
途中久慈川沿いに走行し、沿線には日本三名瀑の一つ「袋田の滝」がある。2011年(平成23年)からはこれらを由来とした愛称「奥久慈清流ライン」が用いられている。
2009年(平成21年)3月14日に仙台近郊区間及び交通系ICカード乗車券「Suica」の仙台エリアが拡大され、東北本線との接続駅である安積永盛駅及び郡山駅で利用可能になった。
また水戸駅〜常陸大子駅間及び常陸太田支線沿線は水戸市近郊区間としての色合いが強く、2014年(平成26年)4月1日から東京近郊区間に設定された。同時に交通系ICカード乗車券「Suica」首都圏エリアに設定され、導入時から使用可能だった水戸駅に加えて水郡線内では上菅谷駅・常陸大宮駅・常陸大子駅・常陸太田駅で一部機能に限られるが利用可能になった。
但し首都圏エリアと仙台エリアを跨いで利用する事は出来ないため、水郡線を全線乗り通す場合は磁気乗車券を用意するか、車内で精算する必要がある。
車両基地
常陸大子駅構内にある水郡線統括センターが運行の拠点であり、水郡線の全車両が所属する。
沿革
開業〜国有化まで
- 1897年(明治30年)11月16日:太田鉄道の路線として水戸駅〜久慈川駅(額田駅〜河合駅間。廃止)開業。
- 1899年(明治32年)4月1日:久慈川駅〜太田駅(現・常陸太田駅)間延伸。
- 1901年(明治34年)10月21日:水戸鉄道への事業譲渡により同社の路線となる。
- 1918年(大正7年)6月12日:上菅谷駅〜瓜連駅間延伸。
- 1918年10月23日:瓜連駅〜常陸大宮駅間延伸。
- 1922年(大正11年)12月10日:鉄道省大郡線として常陸大宮駅〜山方宿駅間開業。
- 1925年(大正14年)8月15日:大郡線山方宿駅〜上小川駅間延伸。
- 1927年(昭和2年)3月10日:大郡線上小川駅〜常陸大子駅間延伸。
国有化〜国鉄民営化まで
- 1927年12月1日:水戸鉄道が国有化及び大郡線を編入し水郡線となる。
- 1929年(昭和4年)5月10日:水郡北線として笹川駅(現・安積永盛駅)〜谷田川駅間開業。水郡線を水郡南線に改称。
- 1930年(昭和5年)4月16日:水郡南線常陸大子駅〜東館駅間延伸。
- 1931年(昭和6年)10月10日:水郡南線東館駅〜磐城塙駅間延伸。
- 1931年10月30日:水郡北線谷田川駅〜川東駅間延伸。
- 1932年(昭和7年)11月1日:水郡南線磐城塙駅〜磐城棚倉駅間延伸。
- 1934年(昭和9年)12月4日:磐城棚倉駅〜川東駅間延伸に伴い全通。水郡南線・水郡北線を統合し水郡線に改称。
- 1982年(昭和57年)10月1日:常陸太田支線の貨物営業廃止。
国鉄民営化後
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴いJR東日本が第一種鉄道事業者として継承。本線の貨物営業廃止。
- 1992年(平成4年)3月1日:水郡線営業所(廃止)発足。
- 1992年3月14日:キハ110系導入に伴いワンマン運転開始。
- 2009年(平成21年)3月14日:仙台近郊区間及びSuica仙台エリア拡大に伴い、安積永盛駅・郡山駅での取り扱いを開始。
- 2011年(平成23年)3月11日:東日本大震災による被災の為全然運休。
- 2011年4月11日:本線常陸青柳駅〜郡山駅間及び常陸太田支線運転再開。
- 2011年4月15日:全線運転再開。
- 2011年7月16日:愛称が「奥久慈清流ライン」に決定。
- 2014年(平成16年)4月1日:本線水戸駅〜常陸大子駅間及び常陸太田支線全線が東京近郊区間に設定及び、Suica首都圏エリア拡大に伴い上菅谷駅・常陸大宮駅・常陸大子駅・常陸太田駅での一部機能の取り扱いを開始。
- 2019年(令和元年)10月13日:台風19号の影響で橋梁の落橋、流出が発生し全線で運休。
- 2019年10月15日:本線水戸駅〜常陸大宮駅間及び常陸太田支線運転再開。
- 2019年11月1日:常陸大宮駅〜西金駅間及び常陸大子駅〜郡山駅間運転再開。
- 2020年(令和2年)7月4日:西金駅〜袋田駅間運転再開。
- 2021年(令和3年)3月27日:全線運転再開。
- 2022年(令和4年)3月12日:水郡線営業所廃止。水郡線統括センター発足。
現在の運行形態
旅客列車
国鉄時代は急行「奥久慈」が運行されていたが、現在の定期旅客列車は全てワンマン運転の普通列車で運行される。
全線通しで運行される列車は少なく、下り5本、上り6本の運行。この他に常陸大子駅で接続する場合がある。
水戸駅〜常陸大宮駅間は毎時1本程度、水戸駅〜常陸大子駅間は2時間に1本程度設定される。常陸大子駅〜郡山駅間は4時間程間隔が空く時間帯が存在する。一部磐城棚倉駅・磐城石川駅発着の列車が設定されている。
常陸太田支線は日中は毎時1本程度線内運用列車が設定されているが、2時間程度間隔が開く事もある。
朝夕は水戸駅〜常陸太田駅間の直通列車が運行される為、本線水戸駅〜上菅谷駅間は直通列車を含めて最大1時間あたり3本運行されている。
夏休みや冬休み期間中はキハ48形「びゅうコースター風っこ」を使用した臨時列車が水戸駅〜常陸大子駅間で運行される。
西金工臨
水戸駅〜西金駅間で設定されている不定期の砕石輸送列車。
2022年11月29日運行分まではDE10形ディーゼル機関車とホキ800形ホッパ車の組合せで運行されていた。その後は列車が設定されていないが、後継車両のGV-E197系が水郡線内で試運転を行なっている。
駅一覧
本線
駅名 | 乗換路線 | 備考 |
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水戸 | ||
常陸青柳 | ||
常陸津田 | ||
後台 | ||
下菅谷 | ||
中菅谷 | ||
上菅谷 | 常陸太田支線 | |
↓常陸太田支線常陸太田まで直通運転 | ||
常陸鴻巣 | ||
瓜連 | ||
静 | ||
常陸大宮 | 当駅発着あり | |
玉川村 | ||
野上原 | ||
山方宿 | ||
中舟生 | ||
下小川 | ||
西金 | ||
上小川 | ||
袋田 | ||
常陸大子 | 当駅発着あり | |
下野宮 | ||
↑茨城県/↓福島県 | ||
矢祭山 | ||
東館 | ||
南石井 | ||
磐城石井 | ||
磐城塙 | ||
近津 | ||
中豊 | ||
磐城棚倉 | 当駅発着あり | |
磐城浅川 | ||
里白石 | ||
磐城石川 | 当駅発着あり | |
野木沢 | ||
川辺沖 | ||
泉郷 | ||
川東 | ||
小塩江 | ||
谷田川 | ||
磐城守山 | ||
安積永盛 | 東北本線新白河方面 | |
↑非電化/↓交流電化 | ||
郡山 |
常陸太田支線
使用車両
現在の使用車両
- キハE130系0番台(メイン画像)
水郡線統括センター所属のワンマン運転対応気動車。
全ての定期列車で使用される。
- キハ48形「びゅうコースター風っこ」
仙台車両センター小牛田派出所所属のジョイフルトレイン。
臨時列車として水郡線内でも運用される。
- DE10形
ぐんま車両センター所属のディーゼル機関車。団体列車の牽引で使用される他、2022年まで西金工臨でも使用された。
ぐんま車両センター所属の波動用客車。DE10形に牽引されて団体列車として運用される。
過去の使用車両
国鉄民営化以降の車両のみ記載。
常陸大子運輸区(後の水郡線営業所)所属。国鉄民営化直後に使用されていたが、水郡線営業所発足によりワンマン運転対応のキハ110系が運用開始された為転属した。
キハ40系・キハ47形は後年新津運輸区(現・新潟車両センター新津派出所)所属車によるリバイバル運転が行われた。
- キハ110系100番台
水郡線営業所所属のワンマン運転対応気動車。キハE130系による置き換えまで全ての定期列車で使用された。
- ホキ800形
勝田車両センター所属のホッパ車。西金工臨で使用された。
その他
- GV-E197系
高崎車両センター所属の砕石輸送・散布用に製造された事業用気動車。西金工臨では使用されていないが、試運転時に水郡線に入線した。