概要
フィクションにおいて、吸ったものを泣かせる架空のガスで、相手を行動不能にするために使用されることが多い。
同じくフィクションに登場する、吸ったものを強制的に笑わせる笑いガスのバリエーションとして考案されたと思われる。
トラウマを刺激するなどの感情操作の効力を持ち、とてつもない悲しみや、絶望や恐怖を与えて犠牲者を泣かせてしまう。
過去には害虫駆除用の農薬として開発された警戒フェロモン様化学物質が、脳が発達した人間に対しそのように働いてしまったこともあったといわれる。
中には自傷行為や自殺衝動すら引き起こす強烈なものもあるという。
現実には涙を流させる催涙ガスが存在するが、これは刺激性の物質を用いているだけであり、こちらには感情操作能力は無い。
マイナーだと思われるかもしれないが、毒ガス放出能力を持つ敵が、勇ましかったり格好良かったりするヒーローやヒロインをガス責めで無様に号泣させ、敗北させる展開が琴線に触れる者は意外に多いのである。
なお笑うと泣くという感情は表裏一体であるようで、マジックマッシュルームなどが持つ脳の中枢神経に働きかける毒は、笑いの発作を起こさせるだけではなく、条件次第で現実にありえないほどの恐怖心を抱かせ、泣き叫ばされるバッドトリップという状態を引き起こすことがあるのだという。
しかし、泣くと強くなるタイプのものに使用した結果、逆転されてしまう危険性も…
創作での使用キャラクター
笑いガスの使い手が併用する場合が多い。
おもにスーパー戦隊シリーズに使用キャラクターが登場するが、人々を悲しくさせて泣かせるガスとは異なる魔法的な特殊能力を持つものも多数登場する。
類似した能力のもの
- デスフィアス(星獣戦隊ギンガマン)※悲しみを与える嘆きの仮面を使用。
- ギガノイド第10番「悲劇的」(爆竜戦隊アバレンジャー)※悲しくさせて行動不能にする「悲劇スモーク」をばらまく。
- オカクラゲ(侍戦隊シンケンジャー)※浴びた者を悲しい気持ちにさせる雨を降らせる。
- 所属組織外道衆の目的自体が、人の悲しみによって三途の川をあふれさせて現世に襲来することである。
- アイガロン/アイスロンド(獣電戦隊キョウリュウジャー)※人から哀しみの感情を集めるために様々な能力で人々を悲しませるデーボモンスターを創造。
- 妖怪エンラエンラ(手裏剣戦隊ニンニンジャー)※いじけてしまう「イジケムリ」をまき散らす。
- アキャンバー(宇宙戦隊キュウレンジャー)※部下のミクロサイズの戦闘員ミクロツヨインダベーが脳内に侵入し感情を暴走させる。
- テンタクル/オクトパス/プロフェッサーK/レディーM(星雲仮面マシンマン)※超科学で子供アレルギー解消のために子供を泣かせる。
- デスター(兄弟拳バイクロッサー)※ダイヤを吐き出す魔神ゴーラ像に捧げるため数々の超科学で子供を泣かせる。
- 鬼怪獣オニオン(ウルトラマンレオ)※催涙効果のあるタマネギガスをはく。
- モグージョン(ウルトラマンブレーザー)※掌にある器官を発光させて、対象の脳にある扁桃体を刺激することで、最も恐れるものの幻視させパニック状態に陥れる。
- リオンネッター(OVERMANキングゲイナー)※「恐怖具現」のオーバースキルで、苦手なものに襲われる幻を見せてくるオーバーマン。
- 怪僧プリーチャ(マシンロボクロノスの大逆襲)※宇宙犯罪組織ギャンドラー所属のそれぞれが恐怖する幻覚を見せる術の使い手。
- スケアクロウ(バットマン)※吸ったものに一番恐れる幻覚を見せる恐怖ガスを使用。