概要
ヒューマンバグ大学の三門シリーズと瓜生シリーズに登場する華族の流れを汲む権力者の一族。
子宝に恵まれなかったからという理由で一方的に三門家を切り捨てたことに加え、一族の関係者がエルペタスの理念に強く賛同しているそぶりを見せ、政敵を積極的に暗殺しているなどきわめて罪状が多く、実際に作中でも大規模暗殺を決行しようとしていた。加えてエルペタスは一般国民を大切にしているために暴走した雷一族との同盟を切る方向なのに対し、こちらは暴走する雷一族に更なる圧力をかけるなどより手段を選ばない様子がある。
そういった冷酷さや強硬で手段を選ばない姿勢から、エルぺタス以上に完全なる悪役としての側面が強い。
銀田家とは対立関係にあり、過去には三門一郎太を刺客として送り込んでいる。
登場当初は秋月義一が当主を務めていたが、彼がストーリーの途中で死亡したことにより、現在は秋月秀一が当主を務めていたのだが、エルペタス戦争の中盤にて三門及びモーリーの面々(瓜生・金鳳・鵺弟)が債権回収のために襲撃、雷一族の万雷、そして当主である紫電が三門と瓜生に敗れた後、居場所をあっさりとバラされて追い詰められた末に三門により秋月家の財産は全て回収されてしまい、当の秀一は逮捕(本人曰く多くの恨みを買ったせいで殺されると言っていた事から遠からず命を狙われる様子)、更に護衛であった雷一族も離反したことで秋月家は崩壊の一途を辿ると思われる。
本編に登場しなかった一族のメンバーがどういう考え方を持つのかは明らかになっていないが、仮に良心があれば関係を切っている(もしくは切られている)方が自然であり、また全体を通して小さい子どもも確認できなかったため、残ったメンバーでは再興も絶望的だろう。
一族のメンバー
- 秋月義一(あきづき ぎいち) ×
秋月家の先代当主にして現職の国会議員。京紫色の髪をオールバックにした顎髭を生やしている。
政治家としては戦時中の大東亜共栄圏構想に近い考えを持ち、さらには日本の核武装までをも唱える過激派であり、エルペタスの唱える「日本アジア統合計画」に強く賛同している。
秋月家当主としては感染症による観光業の業績低下という建前のもと、子宝に恵まれなかった三門家を切り捨てる判断を下した。三門家当主の必死の懇願を何の躊躇もなく一蹴した上に、秘密保持のため新たに雇った殺し屋の雷一族に彼を暗殺させた。
本編では反対派24名の一斉粛清を計画していたが、自派閥の議員経由で銀田栄山に情報が漏れたことで、モーリー側の最優先暗殺対象となる。刺客として送り込まれた瓜生と智也は雷一族により対処されたが、聴衆として偶然居合わせた金鳳智により護衛2名を瞬殺され、義一自身も為すすべなく頸椎を折られて死亡した。
そして、彼の死によりエルペタス戦争はより激化していくのであった…
- 秋月秀一(あきづき しゅういち) ×(今後恐らく)
秋月家の現当主。京紫色の髪とスクエアタイプのメガネが特徴的な男性。義一が嫡男(=本家の長男)であることから義一の弟の可能性が高いが、何故か義一の事を呼び捨てにしていた。
先代当主の義一が死亡したことに伴い、秋月家当主の座を引き継いだ。その後、前当主である義一暗殺に対する報復を紫電に指示した。
しかし、最終的には美濃高嗣の暗殺に関連した三門の取り立てを受けて全財産を失い、挙句横領で豚箱に送られ(金はギャンブルに使ったことにされた)、社会的に破滅し、多くの人々を犠牲にしてきた代償を払うことになった。現状絶命した描写こそないものの、恨みを買い過ぎてこの後殺されると考えられている。天羽組の米倉敏文や宮本のように刑務所にヒットマンを送り込まれて殺害される可能性もあるが、仮に出所できたとしても周囲は敵だらけであるため尚更長生きは不可能だろう。
- 秋月家の血縁者A
緑色の和服を着用した老人。秋月家の集合絵に写っていたことから本家の人間だと思われる。
- 秋月家の血縁者B
紺色の上着に水色のズボンを着用した黒髪の青年。秋月家の集合絵に写っていたことから本家の人間だと思われる。
- 秋月家の血縁者C
模様の入った赤い服を着た金髪の青年。秋月家の集合絵に写っていたことから本家の人間だと思われる。
- 秋月家の血縁者D
銀髪でクリーム色のスーツを着用した男性。三門家当主に対して三門家を切り捨てる意向を伝えた人物ということもあり、義一が当主であることが判明するまでは彼が当主と思われていた。
しかし、後に三門家を切ったのが秋月秀一と確定したため、秀一本人である可能性も(この場合、デザインが違うのは初期登場故の設定ブレと考えられる)指摘されている。
雷一族
三門家の後釜として秋月家に雇われた暗殺者一族であり、護衛や政敵の暗殺を担当していた。
エルペタスとも関わりがあり、出向していた者もいた。
本記事では雷一族の中でも特に重要なキャラクターのみ紹介する。
雷一族の統領。服装も他の雷一族の人物と異なっている。
秋月義一の専属護衛だったものの、モーリー陣営に隙を突かれて義一を討ち取られてしまう。この失態により失いかけている信頼を取り戻すため、彼は凶行へと動き出す。エルペタスから同盟を切られることに。瓜生に敗北後、秋月家から離反。カタギとしてやり直すことを瓜生に誓う。
雷一族の幹部。秋月家の命令で三門一郎太の父を殺害した張本人。しかし、一郎太に一蹴された。
- 雷電 ×
秋月家の意向でエルペタスに出向しており、現在は世良班所属の一般幹部として活動している。
しかし、雷一族の暴走に巻き込まれる形でエルペタスからの離脱を余儀なくされ、のち雷一族の一員に戻った。
瓜生に敗北して戦死したが、彼が遺した最後の言葉が一族が新たな道に踏み出すきっかけになる。
政財界の関係者
- 田辺
秋月家が主催する政治パーティーの参加者。
職業は明言されていないが、作中の描写から察するに九州地方の有力者だと思われる。
- 桐谷議員
秋月派の議員。とあるコンパニオン会社の役員でもある。
女遊びが好きらしく、秋月義一のことを水着パーティーに招待した。義一は大きな地盤を持つ有力者としての利用価値があるため彼の接待にも応じているが、内心ではクズ議員扱いしている。
なお、水着パーティーでの第一声が「絶景かなぁあ!」であり、少なくとも潜入中のカリンからはドン引きされていた。
かつて関係のあった一族
三門家
秋月家子飼いの暗殺者一族。かつては秋月家の依頼で敵対者を暗殺していたが、子宝に恵まれなかったことが災いして秋月家から見捨てられてしまった。
三門家長男。鵺一族の長男と張り合えるだけの戦闘力を誇る実力者だが、暗殺以外のスキルを持ち合わせていなかったために一家離散後は途方に暮れていた。しかし、偶然出会った夏目に闇金経営に必要な実務スキルを叩き込まれた後、ナツメ金融の2代目社長に就任した。
秋月家による不当解雇や父の死については少なからず不満を抱いている。そのこともあってかエルペタス戦争では瓜生からの頼みに一度は株式会社モーリー陣営に協力していたものの、本音では秋月家に関わりたくなかったのでモーリーと距離を置いていた。しかし、エルペタスに殺害された美濃の妻がナツメ金融に訪問したことで改めて参戦を決意した。
- 三門家当主 ×
一郎太の父にして師匠。先述のように懇願も空しく秋月家により一族ごと切り捨てられてしまい、挙句には秘密保持のために万雷に殺害されてしまった。
- 三門家当主の妻 ×
一郎太の母。存在のみ言及。彼女の病死により秋月家は三門家を切り捨てる判断を下したと述べられている。
- 一郎太の妹
三門家長女。存在こそ言及されているが、現在の状況は不明。
対立関係にある一族や個人
銀田家
華族の流れを汲む権力者一族 "銀田家" の末裔。兄は現職国会議員。弟は元CODE-ELのトップ。銀田家自体が秋月家と対立関係にあることに加え、現当主の栄山は個人的にも秋月家と対立している。
鵺の一族
対立する銀田家に仕える忍びの一族。
株式会社モーリー
毛利公平が社長を務める会社で智也も社員の一人。エルペタスと戦争中だが、銀田栄山や兄者と同盟したことなどもあり秋月家とは戦争状態にある。
ナツメ金融
先述の三門一郎太が社長を務める闇金業者。社員には元警察特殊部隊出身の部南忠志と受付嬢の大貫桃子がいる。先述の経緯から社長の三門がエルペタス戦争に参戦していたが秋月家との因縁に決着を着けた後はモーリーとの同盟を解消し戦争から離脱。
関連タグ
秋月氏:歴史上実在した秋月姓の華族。28代当主・秋月種繁、29代・秋月種英の2代に渡り子爵に列せられていたが、戦後に華族令が廃止されたと同時に爵位を喪失した。
その他の名族出身者たち
華族の流れを汲む "伊集院家" の末裔である日本の拷問ソムリエ。茂夫の父は実業家として活躍したが政治的な陰謀に巻き込まれて両親や使用人と共に暗殺されてしまった。
華族の流れを汲む権力者一族 "堂馬家" の当主。伊集院家や天羽組と対立関係にあり、伊集院家断絶計画にも加担していたが、それとは別件で伊集院に目をつけられてしまい、壮絶な拷問の末に死亡した。
華族の流れを汲む権力者一族の一つ。堂馬と同じく伊集院家断絶計画に加担していたが、こちらも別件で伊集院に目をつけられてしまい、息子共々拷問にかけられて死亡した。
天羽組の武闘派極道。名家出身であること以外のプロフィールは未だに不明。
天王寺組の武闘派極道で城戸派のNo.2。府議会議員の家柄の次男坊だったが勉学に些か劣ったため両親や兄たちから疎まれグレて極道になった。
エルペタスの最高戦力の一人で世良班のトップ。浅倉と同じく地方議員の息子。
元戒炎の幹部で現在は裏神の幹部。医者の家系の出で東帝大医学部卒。
- 佐郷/佐郷利男
どちらも伊集院シリーズに登場した罪人。前者は極右テロ組織「護国蒼天会」のトップ、後者は女性アスリートを食い物にしていた国会議員。血縁関係は不明だがとちらも名家出身。