概要
6年ぶりにセ・リーグを優勝した高津臣吾監督率いる東京ヤクルトスワローズと、25年ぶりにパ・リーグを優勝した中嶋聡監督率いるオリックス・バファローズの対決。
阪急ブレーブス時代の1978年、オリックス・ブルーウェーブ時代の1995年以来26年ぶり3度目の対決となる。また、バファローズとしては大阪近鉄バファローズの2001年以来20年ぶりである。
近鉄を含めて過去の3回はいずれもヤクルトが日本一になっている。
前年同様、新型コロナウイルスの影響で、開催は前年に次ぐ史上2番目の遅さとなる。(前年より1日早い)
開催球場について
ヤクルトの本拠地神宮球場は第52回明治神宮野球大会と日程が重なったため使用できず、ヤクルトのホームゲームは東京ドームで開催される。
上記の1978年の時も六大学野球と重なったため、後楽園球場で試合していたことから、43年ぶりに巨人の本拠地での開催となった。
また、オリックスの本拠地である京セラドーム大阪は第1戦と第2戦では開催されるが、第6戦や第7戦まで進んだ場合、ほっともっとフィールド神戸で開催される。
その理由は、AAAドームツアーと日程が重なったためである。
第5戦終了時点でヤクルトの3勝2敗となったため、3球場での開催は、甲子園・神宮・後楽園で開催された1962年(東映フライヤーズVS阪神タイガース)以来59年ぶりとなった。
出場選手
東京ヤクルトスワローズ
首脳陣
役職 | 背番号 | 名前 |
---|---|---|
監督 | 22 | 高津臣吾 |
ヘッドコーチ | 76 | 宮出隆自 |
投手コーチ | 89 | 伊藤智仁 |
投手コーチ | 98 | 石井弘寿 |
打撃コーチ | 74 | 杉村繁 |
打撃コーチ | 82 | 松元ユウイチ |
内野守備・走塁コーチ | 75 | 森岡良介 |
外野守備・走塁コーチ | 73 | 福地寿樹 |
バッテリーコーチ | 83 | 衣川篤史 |
投手
背番号 | 名前 | 投打 |
---|---|---|
11 | 奥川恭伸 | 右右 |
12 | 石山泰稚 | 右右 |
14 | 高梨裕稔 | 右右 |
16 | 原樹理 | 右右 |
17 | 清水昇 | 右左 |
19 | 石川雅規 | 左左 |
24 | 星知弥 | 右右 |
26 | 坂本光士郎 | 左左 |
29 | 小川泰弘 | 右右 |
34 | 田口麗斗 | 左左 |
37 | スコット・マクガフ | 右右 |
43 | アルバート・スアレス | 右右 |
44 | 大西広樹 | 右右 |
47 | 高橋奎二 | 左左 |
48 | 金久保優斗 | 右左 |
64 | 大下佑馬 | 右左 |
69 | 今野龍太 | 右右 |
捕手
内野手
外野手
オリックス・バファローズ
首脳陣
役職 | 背番号 | 名前 |
---|---|---|
監督 | 78 | 中嶋聡 |
ヘッドコーチ | 88 | 水本勝己 |
投手コーチ | 73 | 高山郁夫 |
投手コーチ | 26 | 能見篤史(選手兼任) |
打撃コーチ | 77 | 梵英心 |
打撃コーチ | 79 | 辻竜太郎 |
内野守備・走塁コーチ | 76 | 風岡尚幸 |
外野守備・走塁コーチ | 81 | 田口壮 |
バッテリーコーチ | 87 | 斎藤俊雄 |
投手
背番号 | 名前 | 投打 |
---|---|---|
11 | 山﨑福也 | 左左 |
13 | 宮城大弥 | 左左 |
16 | 平野佳寿 | 右右 |
17 | 増井浩俊 | 右右 |
18 | 山本由伸 | 右右 |
19 | 山岡泰輔 | 右左 |
21 | 竹安大知 | 右右 |
26 | 能見篤史(コーチ兼任) | 左左 |
28 | 富山凌雅 | 左左 |
29 | 田嶋大樹 | 左左 |
30 | K-鈴木 | 右右 |
35 | 比嘉幹貴 | 右右 |
47 | 海田智行 | 左左 |
52 | タイラー・ヒギンス | 右右 |
56 | グレン・スパークマン | 右右 |
57 | 山田修義 | 左左 |
59 | セサル・バルガス | 右右 |
63 | 山﨑颯一郎 | 左左 |
66 | 吉田凌 | 右右 |
捕手
内野手
外野手
試合結果
☆は勝利投手、★は敗戦投手を示す。
第1戦 11月20日 京セラドーム大阪
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 3 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3x | 4 |
- 【投手】
ヤクルト:奥川(7)-清水(1)-マクガフ★(1)
オリックス:山本(6)-吉田凌(1)-ヒギンス(1)-比嘉☆(1)
- 【本塁打】
ヤクルト:村上1号2ラン(8回)
オリックス:モヤ1号ソロ(7回)
戦評
オリックスは投手五冠の山本由伸、ヤクルトは9勝を挙げた20歳の奥川が先発。
戦前の下馬評通り投手戦となり、両先発は再三走者を背負いながらも要所を抑え、5回まで両軍無得点が続く。
試合が動いたのは6回表。
四番の村上は三振に倒れたものの、三番山田と五番サンタナが四球を選び一死一・二塁の場面で六番中村が先制の適時打を放ってヤクルトが先制点を挙げた。
対するオリックスは7回裏に若月の代打モヤがソロ本塁打を放ち同点に追い付く。
続く8回表、ヤクルトは3番手のヒギンスを攻め、無死一塁で四番村上が勝ち越しの2ランを放った。
8回裏オリックスは2年連続最優秀中継ぎを受賞した清水昇を1イニングで32球投げさせる粘りを見せるも得点を奪えなかった。
3-1で迎えた9回裏、オリックスはマクガフを攻め立てる。
先頭の紅林が安打で出塁すると、続く代打ジョーンズは四球。打順がトップに戻り、福田は犠打を試みたがマクガフの野選でオールセーフとなり、これで無死満塁。
二番の宗が4球目を中堅へ打ち返す2点適時打を放ち、オリックスは土壇場で同点に追い付いた。
そして、無死一・二塁で三番吉田正尚が初球を狙い打ちして、オリックスがサヨナラ勝ちを決めた。
無死から2失点するも後は抑えたヒギンスと一死も取れず3失点したマクガフ。
外国人投手の調子が勝敗を分けた。
第2戦 11月21日 京セラドーム大阪
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
- 【投手】
ヤクルト:高橋☆
オリックス:宮城(7回2/3)★-吉田凌(1/3)-バルガス(1)
- 【本塁打】
ヤクルト:なし
オリックス:なし
戦評
ヤクルトは高橋、オリックスは宮城が先発。
山本に次ぐ勝星を挙げた宮城の前にヤクルトは攻めあぐね、5回まで無安打に抑えられた。
オリックスは3回と5回に走者を二塁まで進め先制のチャンスを作るも後が続かず、息詰まる投手戦の様相を呈していた。
6回表にヤクルトは西浦が宮城から初めて安打を放つと坂口も安打で続き一死一・二塁とチャンスを作るが、塩見と青木が凡退し得点を奪えず、オリックスも6回・7回と2回続けて三者凡退。
両先発が0に抑え続けていた8回表、二死一塁から塩見が安打を打つと、続く青木が中堅への適時打を放って先制点を挙げた。
宮城はここで降板、なおも二死一・三塁と追加点のチャンスだったが、続く山田は後を受けた吉田凌の前に三振を喫した。
その裏オリックスは一死から安達が9球粘って四球で出塁するも後が続かなかった。
9回表、3番手のバルガスから一死でサンタナが四球で出塁。中村が犠打を決めて二死二塁となり、オスナが右翼前に安打を放つが、ここで杉本がファンブル。代走の元山がミスに付け込んで一気に生還し追加点を挙げた。
そして9回裏、オリックスはクリーンナップを迎えたが最後は代打ジョーンズが三振に倒れゲームセット。
高橋が133球5安打完封勝利の大仕事をやってのけた。
このヤクルトの勝利により、2018年第3戦から続いていたパ・リーグチームの連勝が13で止まり、2013年第7戦から続いていたパ・リーグチーム本拠地の連勝も20で止まった。また、この勝利が令和初のセ・リーグチームの勝利となった。
第3戦 11月23日 東京ドーム
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 4 |
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | X | 5 |
- 【投手】
オリックス:田嶋(4回1/3)-比嘉H(1/3)-バルガス(1回1/3)-吉田凌(1)★-K-鈴木(1)
ヤクルト:小川(6)-スアレス(1/3)-田口(1/3)-石山☆(1回1/3)-マクガフS(1)
- 【本塁打】
オリックス:杉本1号2ラン(6回)
ヤクルト:サンタナ1号2ラン(7回)
戦評
舞台を東京ドームに移しての第3戦は、オリックスが田嶋、ヤクルトは石川が先発。
オリックスは3回に一死満塁のチャンスを作り、宗が適時打を放って先制するが、続く吉田正尚と杉本は凡退して1 点止まりとなった。
5回裏、ヤクルトの一死一塁の場面で、オリックスは先発の田嶋から比嘉に交代。山田を三振に打ち取るとさらにバルガスにスイッチ。
しかし、バルガスは村上、サンタナと二者連続で四球を出して満塁になり、六番中村が中堅へ安打を放つと、オリックスに守備のミスが出て走者一掃の3点適時打となりヤクルトが逆転する。
続く6回表、先頭の吉田正尚が左翼への二塁打で出塁すると、四番杉本が右翼へ同点2ラン本塁打を放った。
7回表、ヤクルトは小川からスアレスに交代。
若月の犠打で一死を取った後田口に交代するが、吉田正尚に勝ち越し適時打を打たれ再びオリックスがリード。
二死満塁の場面で石山に交代。代打ジョーンズを空振り三振に打ち取る。
その裏オリックスは4番手の吉田凌に交代。
二死一塁の場面でサンタナが2ランを放ち再びヤクルトが逆転した。
その後8回は両軍とも三者凡退に終わり、9回表、ヤクルトのマウンドに上がったのは、第1戦で救援に失敗したマクガフだった。
先頭の若月は安打で出塁すると、続く福田はきっちり犠打を決めて一死二塁。宗は一ゴロに倒れるも走者は三塁へ進塁。マクガフは吉田正尚を敬遠し、6回に本塁打を放った杉本との勝負を選ぶ。
最後は杉本を一ゴロに打ち取りゲームセット。ヤクルトが2勝目を挙げた。
勝敗を分けたポイントは継投。オリックスは5回、ヤクルトは7回に小刻みな継投を行ったが、オリックスは守備のミスが絡んだために勝利を逃した。
第4戦 11月24日 東京ドーム
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ヤクルト | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | X | 2 |
- 【投手】
オリックス:山﨑颯(5)-増井★(2/3)-比嘉(1/3)-富山(1)-ヒギンス(1)
ヤクルト:石川☆(6)-石山H(1)-清水H(1)-マクガフS(1)
- 【本塁打】
オリックス:なし
ヤクルト:サンタナ2号ソロ(2回)
戦評
オリックスは山﨑颯一郎、ヤクルトは41歳の石川が先発。
ヤクルトは2回、先頭のサンタナが2試合連続の本塁打を放って先制する。
ヤクルト1点リードのまま迎えた6回表、オリックスは二死から福田が出塁すると、宗が右翼前に安打を放つ。右翼手のサンタナがファンブルした隙に福田が一塁から一気に生還し同点に追い付いた。
その裏ヤクルトはこの回から登板した増井から先頭の山田が四球で出塁するも、続く村上の当たりは一直、山田も戻れず併殺となってしまった。
しかし二死からサンタナが四球、中村が安打で繋ぎ、オリックスは増井から比嘉に交代。七番オスナが比嘉の5球目を捉え、適時打を放って再びヤクルトが勝ち越した。
ヤクルトは7回から石川の後を石山→清水→マクガフと無失点で繋いで逃げ切り勝ち。3勝目で日本一に王手をかけた。
石川はプロ20年目にして日本シリーズ初勝利を挙げた。
第5戦 11月25日 東京ドーム
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリックス | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 1 | 6 |
ヤクルト | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 5 |
- 【投手】
オリックス:山﨑福(5回2/3)-吉田凌(1/3)-富山(1)-ヒギンス(1/3)-山岡☆(2/3)-平野S(1)
ヤクルト:原樹理(5回2/3)-田口(1/3)-石山(1/3)-今野(2/3)-大西(1)-マクガフ★(1)
- 【本塁打】
オリックス:ジョーンズ1号ソロ(9回)
ヤクルト:村上2号ソロ(4回)、山田1号3ラン(8回)
戦評
オリックスは山﨑福也、ヤクルトは原樹理が先発。
2回裏、ヤクルトは先頭のサンタナが四球、中村の安打で無死一・三塁とすると、オスナの併殺の間に1点を先制する。
4回表、オリックスは先頭の福田が安打で出塁するが盗塁に失敗。宗も左飛で二死になるが、吉田正尚の二塁打で再びチャンスを作ると、四番の杉本が適時打を放って同点に追い付く。
その裏、ヤクルトは先頭の村上がソロ本塁打を放って再び1点をリードする。
6回表、オリックスは二死から再び吉田がオスナの悪送球を招いて出塁すると杉本が安打で続き、原をマウンドから下ろすと、T-岡田が代わった田口から適時打を放ち再び同点に追い付く。しかし杉本は走塁死し1点止まりとなった。
その裏、ヤクルトは二死から村上が三塁打を放ちサンタナの四球でチャンスが広がるも、中村が2番手の吉田凌に抑えられた。
7回表、オリックスは3番手の石山から先頭の紅林が安打で出塁。続く伏見が犠打を決めて一死二塁とすると、太田がスタメン起用に応える適時三塁打でオリックスがこの試合で初めてリードを奪うと、代打モヤも7球粘って適時打を放って4-2とした。
8回表、オリックスはヤクルト5番手の大西から二死ながら紅林が安打で出塁すると、伏見が中堅前へ安打を放ち、紅林が一塁から一気に生還。これで5-2、リードは3点に広がった。
その裏、ヤクルトはオリックス5番手のヒギンスから塩見と青木が連続で四球を選び無死一・二塁とすると、山田が左翼へ同点の3ラン本塁打を放ち、三度同点に追い付いた。
ヒギンスは第1戦に続いてまたしても背信。一死を取った後に山岡へ交代し、山岡は後続を0に抑えた。
9回表、オリックスは代打ジョーンズが抑えのマクガフから値千金の勝ち越し本塁打を放った。
その裏、ヤクルトはオリックス抑えの平野佳寿から西浦が出塁するが、代打川端は右飛、塩見は三振、最後は青木が二ゴロに倒れて試合終了。
一進一退の接戦はオリックスが制し、決戦の地は神戸へ移ることとなった。
ちなみに5戦終了地点で33失点のうち13失点が外国人の中継ぎ投手からによるものである。
第6戦 11月27日 ほっともっとフィールド神戸
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
- 【投手】
ヤクルト:高梨(4回2/3)-スアレスH(2回1/3)-清水H(2)-田口H(2/3)-マクガフ☆(2回1/3)
オリックス:山本(9)-平野H(1)-能見H(1/3)-比嘉H(2/3)-富山H(2/3)-吉田凌★(1/3)
- 【本塁打】
ヤクルト:なし
オリックス:なし
戦評
ヤクルトは高梨、オリックスは山本由伸が2度目の先発。
これまでの5戦はドームで開催されていたが、この第6戦は屋外のほっともっとフィールド神戸で開催。試合中の気温はわずか6℃という肌寒い環境だった。
両先発は再三走者を背負いながらも要所を抑え、4回まで無得点の状態が続く。
試合が動いたのは5回表、先頭のオスナが安打で出塁すると宮本が犠打を決めて一死二塁。続く西浦は三直に倒れたものの、塩見が左前へ先制の適時打を放ちヤクルトが1点を挙げる。
その裏、オリックスは一死から若月が内野安打で出塁すると、太田が犠打を決めて二死二塁となり、続く福田が左前へ適時打を放ってすぐさま同点に追い付いた。ここでヤクルトは高梨からスアレスに交代し、宗を打ち取り追加点を許さなかった。
6回表、先頭の山田の打球を三塁手宗が後逸、続く村上の打球を遊撃手紅林がファンブルし、無死一・二塁となるが、山本はサンタナを併殺、中村を遊ゴロに打ち取り無得点で切り抜けた。
その後山本は9回まで投げ切り、141球1失点11奪三振という、文句の付けようのない結果を残した。
しかし、オリックスは7回までスアレス、8回から登板した清水を打ち崩せず、特に9回はサヨナラのチャンスに福田が中飛に倒れ、試合は延長戦に縺れた。
ちなみに、レギュラーシーズン及びクライマックスシリーズは延長戦なしというルールだったため、これが2021年シーズン全体で初めて(そして結果的に唯一)となる延長戦となった。
延長戦では、ヤクルトが10回に田口が登板し、二死からマクガフが5試合目の登板し無失点に抑える。
オリックスは、10回は平野、11回は阪神時代の2014年以来7年ぶりの日本シリーズ登板となった能見、一死から比嘉が2人打ち取り得点を与えなかった。
そして、両軍最後の攻撃となる12回表、富山が2人打ち取り二死となり吉田凌に交代。
塩見が左前へ安打を放つと、ヤクルトは代打の切り札・川端を送り出す。
ここで捕手の伏見が捕逸し走者が二塁に進み、そして川端への7球目が遊撃と左の間に落ちて、塩見が生還。ヤクルトが勝ち越し点を挙げた。
そして12回裏、マクガフが一死から山足に死球を与えるも、福田を中飛に打ち取り、そして宗を二ゴロに打ち取って試合終了。
5時間にも及ぶ死闘を制したヤクルトが2001年以来20年ぶり6度目、セリーグ球団では2012年の巨人以来9年ぶりとなる日本一に輝いた。
表彰選手
MVP(最優秀選手):中村悠平
敢闘選手賞:山本由伸
優秀選手賞:高橋奎二
優秀選手賞:ドミンゴ・サンタナ
優秀選手賞:杉本裕太郎
関連タグ
1978年の日本シリーズ《阪急ブレーブス》
1995年の日本シリーズ《オリックス・ブルーウェーブ》
2001年の日本シリーズ《大阪近鉄バファローズ》