江戸言葉

えどことば

てやんでい!　江戸言葉たぁ、東京都中心部の方言のことでい!

あいよ、概要でい!

通称べらんめぇ口調とも呼ばれてる、東京は下町の方言でい!

おんなじ東京弁でも、お侍さん達が使ってた山の手言葉と違って、江戸弁はあたしら町人が使ってる言葉よ。....え、男が「あたし」なんて言うのかって？　ところがどっこい、江戸弁じゃあザラにあンだよなぁ。

江戸弁は徳川家康公の江戸城入りあたりが起源なんだ。方言としちゃあ結構新しい方ってことだな。日本各地から人が集まってくるもんだからよ、周りの関東の方言とはこれがまたずいぶん違ぇんだ。

敬語は「でさぁ」とか「ござんす」とかだし、敬語疑問文は「～かィ？」ってなんのが特徴で、ル音便はてぇげぇ「ン」で潰すのが江戸っ子らしいぜ。一人称は「私」がなまった「あたし」「あたくし」とか、それが崩れた「あっし」。「俺」が崩れた「おいら」だとかなんてのもあンな……

それ以外の特徴ったら、「ぶん殴る」だの「すっこむ」だの、とにかく接頭語はしょっちゅう使ってンねぇ。後はヒとシがごっちゃになって、例ぃば「潮干狩り」は「ヒオシガリ」になっちまうし、渋谷と日比谷を間違えンのもしょっちゅうだ。

震災やら戦争やらあっても、ちょいと前までは普通に使われてたけどよ、ラジオやテレビで標準語が広まってよ、おまけに高度成長期に若ぇモンが郊外へどんどん行っちまって、今じゃあ使うヤツも少なくなってきてるのがちと悲しいねェ。

※作品名別50音順