『A』第48話に登場したベロクロン二世、『タロウ』第30話に登場した改造ベロクロンについては、ベロクロン二世を参照。
データ(初代)
別名:ミサイル超獣
身長:55m
体重:44,440t
第1話「輝け! ウルトラ五兄弟」に登場。
ヤプールの超獣製造機で宇宙怪獣と珊瑚が合体した超獣にして、異次元人ヤプールが送り込んだ地球侵略用超獣第1号。…一応南夕子が地球に来た理由が地球に来たルナチクス討伐なので、細かいことを言えばルナチクスとワンセットで地球侵略用超獣第1号なのかも知れないが…。
手からは敵の動きを止める金縛り光線「テリブルハンドリング」や、及爪型の光弾「テリブルスラッシュ」を放射し、口からは一億度の火炎を吐く。
全身に見られる突起物はミサイル、ロケット弾の発射口になっているほか、口内にも2連装のミサイルランチャーを装備。
更に舌(唾液)は強酸性であり、ビルなども易々と変質させる。鼻のツノは鉄の5000倍の硬度を誇る。(出典:「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」より)
まさに「全身武器」の超獣である。
弱点は口の中。
最初に出現した福山市で地球防衛軍の戦闘機隊を全滅させた。しかし、北斗星司がタンクローリーで特攻したことによりダメージを受け、異次元に一度撤退。
その後、東京に現れ東京タワーをへし折るなど破壊の限りを尽くす。
一度は北斗が操縦するTACアローにより口の中にミサイルを撃ち込まれて機能停止し、全身から煙を吹くが、しばらくしてから再起動、反撃してTACアローを撃墜する。
その後学校を壊そうとしたところでウルトラマンAが登場し戦闘になる。
Aには全くミサイルが効かず、直撃してもAは微動だにしなかった。しかし手から光弾を放ち、続いて火を吐くとAは怯み、ピンチに追い込む。さらに金縛り光線でAの動きを封じた上で手からビームを発射して苦しめ、格闘戦で一度はAを追い詰めるが、口の中にパンチレーザーを食らって大ダメージを受けてしまい、再び形勢逆転を許してしまう。
最後はメタリウム光線を食らい、倒れて痙攣してから息絶えた(全身からミサイルを撃ち口から火を吐くというのになぜか爆発はしなかった)。
超獣は光線技のみならず切断技で倒された場合すらなぜか爆発するやつまでいるので割と珍しい死に方である。一般にウルトラ戦士は光線技の威力や性質を調整できるので、大爆発させれば大惨事になると考えたエースが倒し方を選んだ可能性もある。
ウルトラマンメビウス版
別名:ミサイル超獣
身長・体重:初代と同じ。
26話「明日への飛翔」に登場。
Aに登場したベロクロンの別個体。ドキュメントTACとドキュメントZATに出現記録が残されている。
外見は初代とほぼ同一だが、違いについては鼻先の角と足の棘が藍色から金色に変化している。全身の赤い突起物から無数の小型ミサイルを、口の中に隠し持った砲門からは強力な大型ミサイルと火炎を放つ。目は照準器の役割を果たすとされ、鉱物を食べることでミサイルを精製する器官が体内にあるようだ。(出典:「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」)
ヤプールの怨念に従って異次元のゲートを開いて地上に巨大なヤプールエネルギーを解き放つのをサポートするために出現。一度はGUYSのリージョン・リストリクターによって次元の扉を閉じられたが、一発のみ通過したミサイルによってサコミズ隊長に一時的に命には別状はないが、眠ったまま動けない状態になるほどの重傷を負わせた。
その後、GUYSの予想よりも早く再出現してヤプールの大攻勢の第一陣として市街地に進撃した。
その圧倒的な火力によってGUYSの戦闘機群を苦しめ、巨大異次元ゲート封印のために飛翔したフェニックスネストも打ち落とそうとするも、メビウスの妨害で失敗。最期は、ガンフェニックストライカーの「インビンシブル・フェニックス」とメビウスのメビュームシュートの連続攻撃を受けて爆死した。
プレイムービーDXウルトラコクピット「出撃!ウルトラゾーンの旅編」ではエースと戦った個体が登場。
ウルトラゾーンの歪みに呑み込まれて、『A』の時代に飛ばされたガンフェニックストライカーに遭遇、ガンフェニックストライカーの援護を受けたエースに倒されるという流れで、映像はほぼ『A』の流用である。
ウルトラギャラクシー大怪獣バトル版
別名:ミサイル超獣
身長・体重:初代と同じ。
第11話「ウルトラマン」に登場。
ヴィンセント島の結界を破って上陸し、ゴモラと対決。途中でドラゴリーが援軍として出現し、さらにゴモラの援軍として召喚したエレキングも現れたため、タッグマッチを行い、得意のミサイル攻撃でゴモラを追い詰めたが、ZAPの攻撃で口のミサイル発射口を破壊され、最期は超振動波を受けて倒された。
大怪獣バトルウルトラアドベンチャー版
漫画『大怪獣バトルウルトラアドベンチャー』ではナックル星人と手を組んだヤプールが、敵対するペダン星人を全滅させるために送り込んだ超獣軍団の一体として登場。
ミサイル攻撃でペダン軍のキングジョーブラックをそこそこ苦戦させるもそれ以降どのコマにも登場せず、最終的にヤプールは超獣を見捨てて全員逃走したため、EXタイラントが落とした隕石によって発生したマグマオーシャンに飲み込まれたと思われる。
ウルトラ銀河伝説版
映画『ウルトラ銀河伝説』ではウルトラマンベリアルの百体モンスロードにより復活し、ウルトラ戦士を迎え撃った。しかしウルトラマンゼロのゼロスラッガーを受けてあっけなく爆発四散してしまう。
『ウルティメイトフォースゼロ アナザースペースアドベンチャー』 版
てれびくん2011年4月号の付録DVDにて、巨大ヤプールの配下として登場。
怪獣兵器ベロクロン
映画『ウルトラマンサーガ』では、バット星人によって改造された怪獣兵器としてアントラー・キングパンドン・ブラックキング・タイラントと共に登場。
他の怪獣は過去にウルトラマンに土を付けた怪獣だが、ベロクロンはそうでもないような…と突っ込むのは野暮である。
最期はエースのメタリウム光線を受けて吹き飛んだ。
なお、このシーンは劇場版ではカットされ、『ウルトラマン列伝』、『新ウルトラマン列伝』、『ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE』、『ウルトラマンクロニクルZERO&GEED』にて放送された。
ウルトラマンギンガS版
ガッツ星人ボルストがチブルスパークを使用してモンスライブし、自身の分身体がライブしたドラゴリーと共に出現した。
ウルトラマンビクトリーをドラゴリーとのコンビネーション攻撃で圧倒し、ドラゴリーがビクトリーを毒の牙で倒すと撤退。再び出現したときはウルトラマンギンガストリウムと戦い、これもドラゴリーとのコンビで追い詰め、UPGのハイパーレーザーも分身することで回避した。そこへ疲労している体に鞭うち地上に現れたシェパードンを新たな標的にし、ビクトリーを庇ったシェパードンに逆上。ミサイル攻撃でシェパードンを殺してしまう。
しかし最後はシェパードンの魂が作ったシェパードンセイバーによる攻撃で逆転。ギンガのギンガスパークランスでドラゴリー共々串刺しになり、シェパードンセイバーフラッシュでまとめて倒された。
ウルトラファイトビクトリー版
ギンガ・ビクトリーに倒された後、ダークルギエルの死によって肉体を取り戻したベロクロンが、再び造物主であるヤプールの配下となったもの。
同じく蘇ったバキシム、ドラゴリーと共に惑星グアにてウルトラマンレオ、アストラ兄弟を迎え撃つ。
途中から戦う相手を合流したエースに変更し、ミサイルで迎え撃ったがかわされ、バーチカルギロチンで真っ二つにされ爆発した。
ウルトラマンオーブTHE_ORIGIN_SAGA
クグツによって意志を奪われクグツ怪獣と化したベロクロンで、王立惑星カノンの軌道上においてクグツバキシムと共にウルトラマンコスモスを迎え撃つが失敗。その後は地上に降り立ち、カノンの防衛軍による攻撃をものともせず大規模な破壊活動を行い戦神に襲い掛かる。駆け付けたウルトラマンオーブ、ウルトラマンダイナ、コスモスとも交戦するが、最終的に倒されることなくサイキによって回収された。その後の動向は不明。
この作品を最後にベロクロンの着ぐるみは使用不可能になり廃棄された。
と思われていたが実際にはイベントでの展示が確認されており、廃棄されたという噂はデマであった。
恐らくだが「スーツの劣化が激しい」という言葉だけが一人歩きしてしまい、廃棄されたという飛躍に繋がってしまったのではないかと思われる。
これに限った話では無いがソースの無いまま、もしくは元のソースを勝手に飛躍させてデマを拡散させるような行為は我々には勿論、制作側にとっても迷惑であるためキチンと注意しなければならない。
もっとも初使用から相当酷使され続けたのは事実なので今後撮影に耐えうる状態かまでは不明。
プラズマ怪獣
大怪獣ラッシュではプラズマ怪獣として登場。全方位に無数のミサイルを放ち辺り一帯を消し飛ばすその圧倒的な火力から「歩く火薬庫」の異名を持つ。
アニメでは弾幕でラッシュハンターズを追い詰めるが、覚醒したマグママスター・マグナに口から発射したミサイルを逆に投げ返されて丸呑みしてしまい、自爆。ラッシュハンターズは間一髪脱出に成功したものの、誘爆に誘爆を重ねた挙句、惑星そのものを丸ごと爆発四散させてしまった。しかし、その影響で伝説のプラズマ怪獣が目覚めることになる。
オリハルコンベロクロン
激レアなプラズマソウルであるオリハルコンプラズマソウルを取り込みプラズマ怪獣へと変貌したベロクロン。属性による相性も受け付けず、通常のプラズマ怪獣化したベロクロンよりも遥かに上回る能力を持っている。
登場したウルトラシリーズ及び話数
第1話「輝け!ウルトラ五兄弟」(初代)
第26話「明日への飛翔」
ウルトラギャラクシー大怪獣バトル
第11話「ウルトラマン」
ウルトラマンギンガS
第10話「未来への聖剣」
ウルトラ怪獣擬人化計画
超獣第1号という実績を買われてか、バキシム、スフィンクスに続く3体目の超獣枠として2017年10月に参戦。デザインは以前エースキラーのリデザインを手がけた活断層氏が手掛けている。
活断層氏にとっても会心の出来と言えるデザインだったようで、Twitter上で何度も宣伝をしていたほどである。
水着のようなハイレグ気味のセクシーな衣装(?)に身を包んでいるのが特徴。珊瑚が合成素材になったという設定を踏まえて、珊瑚→海→水着ということらしい。
ずんぐりむっくりとした外見だった原典を反映してか、体型もかなりむっちりしており、なかなかにグラマラスである。設定によれば短い尻尾と大きなお尻にコンプレックスを抱いているらしい。
また、よく見ると右胸の胸元にほくろがあるが、何を意図して付けられたものなのかは不明。
もちろん、単にお色気全開なだけのデザインというわけでもなく、両腕の甲にミサイルが取り付けられているなど、「ミサイル超獣」らしさもきちんと盛り込まれている。
漫画版
第42話に登場。
学園の近くのパン屋で買い物を済ませた帰りに、近道をしようと塀に空いた穴をくぐろうとしたところ、お尻がつっかえて動けなくなってしまう。
その後、同伴していたエースキラーからその様子を写真に撮られそうになったり、たまたま通りかかったスカイドンからセクハラまがいの行動をされたりと散々な目に遭うものの、最終的には無事に穴から抜け出すことができた模様。
アニメ版ULTRAMAN
RPISODE:9、EPISODE:10に登場。
意思を持たない生体兵器で、イデ隊員からは「超獣」にたとえられている。
埠頭に出現したが、北斗の装着したエーススーツの光刃に敗れる。その後下水道に別個体が出現したが、北斗に首を斬り飛ばされた。
ゲーム版によれば正式名称は「生体兵器(レッド)」らしい。なお、元ネタのようにミサイル攻撃は使わず、格闘技とストンプ攻撃が主な攻撃手段。
酩酊!怪獣酒場2nd
第1話でモブとして登場。
会社帰りらしく、焼き鳥を摘みにビールを飲んでいた。
余談
初代が初出現する場所は当初広島市が予定されており、原爆ドームを襲撃・破壊する場面も撮影されていたが、被爆者や関係者に配慮し、完成版では広島県第二の都市である福山市に変更された。
なお、その撮影時に撮られたスチール写真は現存しており、ネットでも容易に見ることが可能。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の脚本第1稿では、登場が予定されていた。
スーツアクターは初登場の『A』第1話では河井徹が担当し、オープニングのクレジットは「超獣ベロクロン」であった。
のちの「A」第20話劇中で北斗星司は、「スカンジナビア号」の最後の航海が第20話時点の3年前で、北斗がTACに入隊したのと同時期と語っており、少なくとも「A」20話放映時点ではベロクロンが登場する1話からゼミストラーが登場する20話までの間に3年経っている設定だったらしい。