※どうぶつの森の住民についてはこちら⇒ハルク(どうぶつの森)
概要
天才物理学者ブルース・バナー博士はガンマ線爆弾実験中、誤って大量のガンマ線を浴びてしまう。死には至らなかったものの、感情の昂ぶりによって巨人ハルクに変身してしまう身体になってしまった。
(2度目の実写化である『インクレディブル・ハルク』では経緯が異なっており、未完成の超人血清を投与したことが原因でハルクになったという、MCUでの繋がりを意識した設定に変更されている。)
しかし、何もしなければおとなしい一方で、少しでも危害を加えられると怒りに身を任せて暴れまわり、圧倒的なパワーでありとあらゆる物を破壊してしまうハルクを危険視した軍上層部は、ハルク/バナーを亡き者とする事を決定する。
国家権力から命を狙われることになったバナー博士は、元の体に戻り少しでも平穏な生活を得る方法を見つけ、なにより生き延びるために逃亡生活を送ることになる。
プロフィール
本名:ブルース・バナー
種族・人種:人間 / アメリカ人
能力・技能
MARVELのヒーローの中でも最強クラスの怪力・耐久力・跳躍力を持ち、戦うときはもっぱら肉弾戦。
手を叩くだけで、自分よりも巨大な敵をまとめて吹飛ばしたり、衝撃波や暴風を発生させ、敵を攻撃したり燃料の詰った軍用ヘリの爆発を吹き消したりなどもできる。
- 「サンダークラップ」という有名な技であり、かなり強い技とされる。
その脚力とスタミナゆえに、高速戦や長距離の移動だけでなく、(調子が良ければ)ほとんど飛行能力といっても過言ではない跳躍もできる(一度のジャンプで少なくとも1610キロも跳べるので、飛行能力がなくてもついていける)。クイックシルバーやシルバーサーファーと戦闘が可能なので、至近距離からのミサイルや銃弾などは余裕でかわして掴む。泳ぐスピードも時速150キロを記録している。
これだけで充分強力なのだが、更には、怒れば怒るほど巨大化したり無制限に強くなる特性をもっている。核爆発を何個か吸収してフィン・ファン・フームよりも遥かに巨大化したこともある。
なお、ガンマ線を使った衝撃波の放射や腕からビーム状にして放つなどの技も持つ。
吐く息も武器になる。
(冷静時には)、武器の扱いにも手馴れているようで、怪力を利用して身の回りにある道具を武器として使う応用力にも優れている。好みの武器は車や戦車などの車両系らしく、戦車の上部を引きちぎって使う「戦車ハンマー」は度々使用されているのが見られる。
異星で剣闘士として戦わされていた頃には鎧を身に着け、大きなハンマーと斧で武装していた。
得意技(兼口癖)は「ハルクスマッシュ!!!」
ハルクスマッシュは、その気になれば周囲の人間を気絶させることもできる。
(激怒時には)アニメやゲームでは特にハチャメチャ度がとどまる所を知らず、時には物理原則や宇宙の法則をねじ曲げるほどのパワーを発揮する。
- 一度の跳躍で大気圏を突破して地球サイズの隕石を正拳の一撃で粉砕する。
- 本来は力の強弱関係なく高潔な者にしか扱えないソーの神槌ムジョルニアを力だけで持ち上げる
- 物理攻撃が無効なはずのオンスロートの鎧を破壊する
- 次元の壁を破壊する。
などなど枚挙に遑がない。
当然ながら、スピード・回復力・皮膚の防御力もそれに見合った速さ・早さ・堅牢さを誇り、(ただし、それを貫通する注射針も存在するので、パワー同様に精神状態に左右される可能性が大きい。)体表面ではなく、体内の肺活量や内臓機能もハイレベルであるので、水中で呼吸したり水中や宇宙空間でも生存・戦闘可能である(長時間活動するなら当然ながら防護ヘルメットは必要である)。
精神的な防御力も意外と高い。また、普通なら不可視で干渉不能なアストラル体も見ることができるだけでなく干渉も可能(ブルース自身の能力であり、いうなれば幽霊を見るだけでなく触れる事もできる)。
(更に)落ち着いた状態なら、(冷静な分パワーは落ちるが)のパワーで博士由来の知恵と冷静さで立ち回れる。
ハルクの質量は、別次元の世界や地獄などから来ているという説もある。
また、ハルク自体が黒魔術の力でパワーアップされているらしい。
これほどの強さを誇るがゆえに、公式並びにファンからも「MARVELヒーローの強さの上限基準」として認知されているところもあり、同時にMARVELヴィランズに対してもハルクを単騎でどの程度相手に出来るかが彼らの危険度を示す基準点ともいえる状況にある。
要するにバランスブレイカーに対する抑止力としての役割も、図らずも担っているわけである。
ワールド・ウォー・ハルク
ハルクを語る際に欠かすことの出来ない有名エピソードとして、「プラネット・ハルク」及び「ワールド・ウォー・ハルク」がある。
ハルクが暴走して周囲に甚大な被害が出る事を危惧したアイアンマン、ミスター・ファンタスティック、ドクター・ストレンジ、ブラックボルト達が結成したヒーローの秘密会議イルミナティによって、廃棄衛星の処理と騙され、宇宙船に乗せられ遠く離れた惑星へ飛ばされたハルク。
本来は緑豊かな無人の惑星に送られるはずだったが、騙されたことに怒り宇宙船内部で暴れたため軌道がずれ、辿り着いた惑星「サカー」はアスガーディアンや怒りが少ない時のハルク並みの戦闘力をもつ輩がウジャウジャしている星だった。その奴隷たちが競わされているコロシアムで優勝、星の独裁者レッドキングを粉砕して星の王となり、極めて優秀な女戦士カイエラと結婚し、子作りを果たす。
だが、乗ってきたロケットが謎の爆発を起こしたことで星は壊滅。カイエラも彼女が身ごもっていた子も亡くなってしまった。生き残った仲間と共にハルクはイルミナティへの復讐のため地球に帰還。
この時のハルクは極限までの怒りを秘めながら会話もできる冷静さを併せ持つというチート状態で、ハルク迎撃に当たったインヒューマンズ、二つに分離していたアベンジャーズ、X-MEN、ファンタスティック・フォー、アントマン、チャンピオンズ、ゾムという強力な悪魔を召喚したドクター・ストレンジといった並みいる強豪ヒーロー、チームを殆ど一人で全員叩き潰して壊滅寸前まで追い込む(ゴーストライダーは互角の勝負を繰り広げ、「本気を出せば今のハルクにも勝てる」と周囲から期待されたが、ハルクの真意を悟ると「復讐の資格有り」として撤退してしまった)。
イルミナティの面々を捕らえたハルクは、かつて自分が惑星サカーでそうされたように、彼らを剣闘士として互いに戦わせ、命を奪わせようとする。だが、ハルクには死なせる気はなかった。ハルクの目的はあくまでも彼らに罪を自覚させることにあり、最初から誰も殺すつもりはなかったのである。
そこへ現れた最強のヒーローにしてハルクの親友セントリーとの死闘の末、辛くも勝利する。しかしこれで変身が解けた事で、「先ほどまでのハルクこそ王」と考えていた仲間の一人が、ロケットが爆発したのはイルミナティの仕業ではなく、かつて打倒したレッドキングの元家臣の仕業であったこと、そしてそれを黙っていたと聞いて知り、再度ブチギレそうになるが残った理性で押しとどめ、敢えて衛星兵器の攻撃を受け入れ、倒された。
友人・家族
ベティ・ロス=バナー
元同僚。後に結婚する事となる。しかし、ハルク(ブルース)の放つガンマ線の放射線を被爆し続けた結果、命を落とす事に…と、見せかけて実は生きていたらしく、最近バナー同様の変身能力を得て真っ赤なシーハルクになりました。
ハルク追跡部隊の指揮官。ベティの父親。あくまで軍務でハルクを追っかけてるので、バナー自体にはそんなに恨みは無い。当初は娘の結婚に反対していたが、死の間際に戦うバナー=ハルクの姿を見て、彼を認めて息を引き取った…と、見せかけて娘同様実は生きていた。
最近はスーパーパワーを得て真っ赤なレッドハルク(通称Rulk)になり、2013年現在はヒーローチーム・サンダーボルツを率いている。ちなみに、レッドハルク自身は、怒りを爆発させると、身体から熱波を出すことができる。ゴーストライダーの能力(バイク含む)も身に着け、現在ではヒーローチーム「サンダーボルツ」のリーダーをも務めている。
MCU版では、『インクレディブル・ハルク』の事件の後も活動を続けており、現在はアベンジャーズの支援者の1人となっている。ハルクの一件もあって、ヒーローたちに対して「国家に制御されるべき化け物たち」とみている。
バナー博士の従姉妹である弁護士。スーパーパワーのルーツは負傷した際ブルース・バナーの血液を輸血した為である。
ドク・サムソン
本名:レナード・サムソン。ガンマ線を浴びた事によって超人となった精神科医。実はMCUにはインクレディブル・ハルクで登場済みだったりする。
スカー
ハルクの息子のひとり。ハルクが惑星サカールでカイエラと愛し合った末にできた子。
『ワールド・ウォー・ハルク』ラストにて姿が確認できる。(日本語版・小学館プロより)
ウルヴァリンの息子であるダケンとは仲が悪い(ちなみに父親同士の中もよろしくない)。
地球人と宇宙人のハーフ、実はブルースがハルクに変身する様にスカーは緑の巨人から少年の姿に変身できる。
バナーがハルク化するきっかけとなった事故を起こしてしまった少年。
それ以来、ハルクの親友でいつづけている。
アベンジャーズ結成にも噛んでおり、キャプテン・アメリカといったヒーローとの親交も有名。
ワールド・ウォー・ハルクの際にも友人としてハルクを説得に現れ心を通わせる。
後述のアボミネーションに似た怪物A-Bombに一時なってしまったこともあるが、知性がやや失われた程度で、ハルクのことを友と呼び助けていた。
アマデウス・チョ
アジア系アメリカ人の少年。知能指数200点、いやそれ以上とも言われる天才少年。世界で八番目に賢いらしい。
リック・ジョーンズに継ぐ相棒のポジションだったが
ある事件により彼自身にもガンマパワーが宿りハルクファミリーの仲間入りした。
人間の人格を保持したままで安定。今現在は事実二代目ハルクとなっている
ごぞんじ「X-MEN」のキャラクター、実はハルク紙面からのデビューであり、その後も原作アメコミではハルクと数多くの対戦を果たしている。気質が似てるからかよく衝突する。一方で協力し合った際にはウルヴァリンを怪力ヒーローが投げるファストボール・スペシャルの投げ役としてコンビを見せる。
アベンジャーズの戦友にして喧嘩仲間。戦うこと10回以上、勝敗はその時の都合による、全くの互角という対等なライバルである。
多くの場合は引き分け、概ねハルクの方が押している場面が多い一方で、ハルク側がパワーアップしているのにソーが一撃で大気圏外まで吹き飛ばしてKOする事もある。因みに大御所スタンリーは「ソーの方が強い」と言っている
ハルク曰く「タフな奴」。喧嘩仲間と言える位には殴り合いをしている反面、腕にぶら下がらせたり、慰めて貰って笑いながら感謝したり、「人間は嫌いだがお前(スパイダーマン)は好きだぞ」と言う位には仲が良かったりする(このセリフはアニメでも使われている)。殴り合いの結果は、ハルクが勝ち越していると思われるが、勝つ時も手こずったりする事が多く、意外とスパイダーマンに負けたりしている。
また、スパイダーマンは放射能を浴びたクモ、ハルクはガンマ線と、「両者とも放射線が原因でパワーを得た」仲間同志だったりする。
ハルクリング
ヤング・アベンジャーズにおけるハルク役。シェイプシフター(変身能力者)で、スクラル人の姫とクリー人の英雄であるキャプテン・マーベルの息子。緑色の皮膚をしているがガンマ線とは関係が無い。
ゲイであり、チームメイトのウィッカンと愛し合っている。
敵
アボミネーション/エミール・ブロンスキー
もともとは軍人(ソ連のスパイ)だったが、ガンマ線を浴びた結果、理性はあるが元に戻らなくなってしまった怪人。見た目は筋肉質な半魚人に近い。映画『インクレディブル・ハルク』や『テン・リングスの伝説』にも登場した。原作の方ではレッドハルクとの対戦により殺されてしまった。
リーダー/サミュエル・スターン
もともとはさほど頭は良くなかったが、ガンマ線を浴びた結果頭が肥大し、超人的な頭脳を手に入れた。人を操ることも可能。映画『インクレディブル・ハルク』に中盤登場した「ブルー」がこれに相当する。映画の続編に登場するかも……と思われていたが、上にあるように、役者が変わって、企画がうやむやな状態になったので、多分出れません。
MCUの裏を描いたコミック版にてナターシャに捕縛されていたことが明かされている。
アブゾービングマン/カール・クリーク
肉体を自身が触れた物質と同じ素材に変化させる能力を持つ。トレードマークは武器の鉄球とスキンヘッド。うっかり不利な物質に触れる行動で倒されやすい。ちなみに妻は同じくヴィランのタイタニア。
Zzzax(ザザックス?)
発電所での事故によって生まれた"生きた電気"。
マエストロ/ブルース・バナー
荒廃した未来世界における年齢を重ねたハルク(の可能性の一つ)。白い口髭を蓄え、頭部は禿げ上げっている。野蛮でずるがしこい性格をしており、またハルクの姿のまま通常会話もできる。
自分が倒した相手の武器を戦利品として回収、身に着けたりしており、その中には何があったのかムジョルニアやキャップの盾、シルバーサーファーのボードやマグニートーの兜、ウルヴァリンの骨格、アイアンマンの顔パーツ、ウルトロンの頭部など味方ヒーローも含めたそうそうたる面子のものが存在している(ちなみにまとっているマントは、ドクター・ストレンジのもの)。
映画
実写で初代ハルクを演じたルー・フェリグノが、2019年現在まで殆どの実写のハルクの声を担当している。
また、実写映画版では宮内敦士が日本語吹き替えを担当している。
変身前のブルースに関しては、マーベルヒーローズの中でも描写や中の人の移り変わりが非常に激しく、なんと2000年代に入ってから3度も役者が変わった(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』をきっかけに同期のスパイダーマンも並んだ)。
- エドワード・ノートンもアンドリュー・ガーフィールドも、二人とも『アベンジャーズ』シリーズの時に、かつて自分達が演じたハルク役とスパイダーマン役へのオファーが来たが、二人とも断っている。エドワード・ノートンはスケジュールの都合で断った。
- エリック・バナにはオファーがなかったと本人が述べている。
- ちなみに、スパイダーハルクやハルクの能力を持つアイアン・スパイダーも存在する。下記のブルース・バンナーもスパイダーハルクの一人。
- また、アン・リー版のベティ・ロス役のジェニファー・コネリーはヴィジョン役のポール・ベタニーの奥方であり、『スパイダーマン:ホームカミング』にてAIのカレンの声を担当している。
- アン・リー版でハルクを演じたのはアン・リー自身である(声はやはりルー・フェリグノ)。
ハルク(2003年版)
大きさ・脚力的に最大最強、そして回復力、肌やパンツの色、怒りによる巨大化やパワーの増加、スピードとジャンプ力、精神面の描写、成層圏→水中での無呼吸状態からの回復、ハルク化の原因、出生、ベティによってハルク化が直るなどの描写含めて最も原作に忠実なのは2003年のアン・リー監督版である。
- ブルースの描写としては、ビル・ビクスビーのドラマが最も忠実だという意見もある。
この作品では、数十km単位のジャンプ、アメリカ大陸を一時間で横断、ミサイルの追尾を逃げ切る、ミサイルを素手でキャッチして弾頭を噛み取り、口から吹き出して米軍の最新ヘリを撃ち落す、激しい傷が血も出ずに数秒で治る、皮膚が凍り低酸素により気を失う程の大気圏から落下しても生還&あっという間に回復などのすさまじい(というより、もはや何でもありと思わせる)能力を見せた。
(なお、皮膚の防御力は後年、特に『アベンジャーズ』版の方が上回っている感はあるが、ハルクに対して使用された兵器の規模が異なるため単純に比較できない)。
ガンマ線の被爆が原因、怒りが増大することによって強くなるというコミックの設定は2003年版の映画だけに適用された。
また、小ネタとして本作で使われたミサイルは後のMCUにも登場するジェリコである。
MCU
ガンマ線の被爆ではなく、スティーブ・ロジャースに投与された「超人血清」を再現したものを投与した結果、変身能力を手に入れた設定になっている。
いずれもMCUの下で、三部作となった自分自身のシリーズを持つアイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーに比べると、ハルクの単独作品は『インクレディブル・ハルク』のみである。
これは、ハルクの単独実写化権がマーベル・スタジオ(現在のディズニー)ではなくユニバーサル・ピクチャーズにあるため。
そのため、マーベル・スタジオは『マイティ・ソー/バトルロイヤル』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』の3作を、実質的なハルク3部作としても制作している。
インクレディブル・ハルク
演:エドワート・ノートン、日本語吹き替え:水嶋ヒロ
MCUにおける、ハルクの最初(で最後)の単独作品。同年に発表された『アイアンマン』に比べると、残念ながら評価はあまり高くなかった。上にあるように、ハルクに至った経緯がキャプテン・アメリカを意識したものとなっている。力に魅入られたアボミネーションとの戦い、そしてベティ・ロスとの悲恋が描かれる。
アベンジャーズ以降
特に有名な実写版のハルクだが、歴代の実写作品でも特に体躯が小さく、2003年版の半分以下。
ノートンが諸事情で出演できなかったため、オーディションを経てラファロが後任に選ばれた。
ラファロ版ブルースは、ノートンやバナが演じたそれに比べ、原作の「眼鏡をかけた気弱な科学者」像に最も近いが、エンドゲームでの描写も含め、「ハルク」としてのキャラクターの原作への忠実性は2003年版に劣るとされる。
アベンジャーズ
インドで貧困層相手の医師として生計を立てている中、スペースストーン捜索のため、リクルーティングされる。訪れたのはブラック・ウィドウ。
事あるごとに自らを「怪物」として卑下するなど、卑屈な言動もするが、基本的には理性的な科学者として振る舞っている。ナターシャを含むSHIELDに対しても心を許してはいない。
文化系つながりでトニー・スタークからは馴れ馴れしい態度を取られるも、慣れたこととして、特に気を悪くしていない様子。
中盤、ロキの作戦でハルクと化し、ヘリキャリアを破壊しまくった挙句、高高度からニューヨークの一角に墜落して、ようやくブルースに戻った。
アベンジャーズと合流したときに、感情をコントロールできる(ハルクに変身しない)秘訣として「いつも怒っているから」と告げ、自らハルクとなり、他の5人とともにチタウリと戦う。
戦闘の中、ロキの足をつかんで床に何度もたたきつけたときは「ちょろい神だ」と吐き捨てた。
また、自ら「ハルクスマッシュ」とは言わないが、スティーブから(他のメンバーへの指示への最後として)「ハルク…スマッシュ(ハルクは…暴れろ)」と言われ、にかっと笑うくだりがある。
エンドクレジットにのみ登場。
同作ではトニーの独白で始まり、独白で終わるが、それはブルースに対して話していたのである。
だが、その語り方あるいは内容が退屈だったのか、ブルースは眠りこけてしまっていた。
ブラック・ウィドウとのロマンスが描かれる。
アベンジャーズの一員としてハルクに自ら変身し、変身解除するときはナターシャに落ち着かせてもらっている。とはいえ、ハルクとして他者を傷つけることは、本人のストレスになっている(『アベンジャーズ』のときは宇宙人相手だったが、今作ではヒドラの戦闘員=人間が相手のため)。
お互い、人間として欠損している(ブルースは感情が高ぶるとハルクになる、ナターシャは子宮がなく子どもが作れない)ことから、ナターシャから思いを寄せられるが、ブルースはその思いを受け止めることができなかった。
ラストでは、ハルクのままクインジェットに乗って、そのまま行方不明となる。
ヘラによる攻撃を受け、惑星サカールへ吹き飛ばされたソーの前に、格闘大会で無敗のチャンピオンとして君臨しているハルクとして現れる。
この作品では、ブルースとハルクの人格の分離が進んでいるらしく、今までと比べて、ブルースの姿でも不安定な様子を見せている。更に、『エイジ・オブ・ウルトロン』から2年間もの間、ハルクの姿を維持したために、ハルクの姿でもある程度の知性がつき、喋れるようになっている。
『バトルロイヤル』の事件の後、アズガルドの人々と共に宇宙船「ステイツマン」で脱出し、地球へと向かっていたが、ロキがインフィニティ・ストーンの1つである四次元キューブを持ち出したばかりに、サノスに目を付けられて襲撃されてしまう(結果としてアズガルドの民はサノス一味によって半滅されてしまった)。
ハルクもサノスに戦いを挑んだものの、肉弾戦で逆に圧倒されてKO負けを喫してしまう(直後にヘイムダルがハルクを地球へと転送したため、命だけは助かった)。
この一件がきっかけでハルクはサノスに対して強いトラウマを抱いてしまったのか、結局それ以降は戦いの表舞台に出てくることはなく(何度かブルースが呼び掛けたものの「嫌だ!!」と言って出てこなかった)、ブルースは終盤のサノス軍との戦いではハルクバスター・マークⅡを装着して戦うことを余儀なくされた。
『IW』ラストにおけるサノスの指パッチンによる消滅を免れ、ソーらとともにサノスを倒すが、消えた人々を取り戻すことは叶わなかった。
その5年後、ハルクとブルースの精神が完全に融合したスマートハルクとなり、市井で生活を送るようになる。かつてNYやインドで破壊の限りを尽くして恐れられていた頃とは裏腹に、市民から自撮りを頼まれるほどに「アベンジャーズの一員」として親しまれている。
そしてスティーブとナターシャ、スコット・ラングに誘われ、ピム粒子を使った「タイム泥棒作戦」に参加する。そのさなか、引きこもりになったソーを迎えにも行くなど、人を慮れる余裕を得たことが示された。
作戦では2012年のニューヨーク決戦(『アベンジャーズ』の終盤の時間帯)に訪れ、エンシェント・ワンからタイムストーンを譲り受ける。その際にスマートハルクの肉体から押し出されたアストラル体は、普通の人間としてのブルースの姿をしていた。
現代に戻ると、人々を戻す指パッチンをする役割を負った。これは、ストーンから発せられる放射線(ガンマ線)に耐えられるのはハルクだけだからである。だが結果として、片腕が不随になるほどのダメージを負った。
その後の最終決戦を経て、ストーンを各時代に返すためにスティーブをタイムスリップさせた。
総じて、これまでハルクが担っていた戦闘力よりも、科学者としてのブルースの能力や知識が発揮されていたと考えられる。
なお、本作を持ってハルク/ブルースのキャラクターアークが完成すると、製作陣は述べている。
エンドクレジットにのみ登場。
ウォン、キャロル・ダンバースと共にシャン・チーの持ってきたテン・リングスを分析し、興味深そうな様子を示していた。
ゲーム
『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES]]』まではバナーと人格が同一化されていたため理知的な性格だったが、『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』ではバナーの理性が飛んだため、話し言葉が片言になっていた。また、ガンマ線を怪獣王の放射火炎の如く特殊攻撃に利用できるようである。
テレビドラマ
「超人ハルク」のタイトルで1977年から1982年まで放送。
ハルクをルー・フェリグノ、ブルース(ドラマではデヴィッド・ブルース・バナーという名前)を故ビル・ビクスビーが演じた。
テレビアニメ
超人ハルク
1982年版と1996年版がある。
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
CV:松田健一郎
主要人物の1人。発表会に参加した。
今作では常にハルクの姿でありやや片言な部分があるが普通に喋っている。
ヒーローの中で1番最初にロキにディスクに封印されてしまう。
ディスクの属性はパワー。
スパイダーマンが所持していたがジョエル・マーフィーに奪われてしまう。
その後ディアブロの錬金術に操られ町を破壊した。
キャプテンアメリカに倒されアカツキ・アキラにDセキュアされる。
ヴィランのいる戦艦に突入時エドワード・グラントの手に渡り彼にDスマッシュされパートナーとなる。
エドとはお互いに信頼し合っている描写が多い。
こぼれ話
- 当初コミックスにおけるハルクの体色は灰色(グレー)だった。しかし、「色指定のG(グレー)を緑のG(グリーン)と間違えた」とか「印刷機の関係で灰色だと色がつぶれるので、緑にした」など諸説ある。
- なお、この灰色のハルクはのちにジョー・フィグジットことグレイ・ハルクとして再登場する。また、このバージョンはゲーム「Marvel Super Heroes」以降、2pカラーとして採用されることも少なくない。
- 物語中盤にて暴れん坊の通常カラー「サヴェッジ・ハルク」とグレイハルク、ブルースバナーの人格を加え、三つの人格が完璧に融合した「スマートハルク(または、『マージ(融合)ハルク』)」という第4の人格がある。だいたい日本語版でみられるハルクはこれである。
- ちなみに、灰色の「グレイハルク」は、知性はやや下がるが、粗暴で好戦的な性格になり、会話も可能。「この俺を倒せるつもりか!」などと、相対した敵に対し言葉を交わしていた。
- そして緑の「サヴェッジハルク」は、知能レベルが下がり、「ハルク、最強!」「ハルク、壊す(smash!)」と、片言でしか会話できない。その分パワーは、ハルクの各形態内では最強。かの「オンスロート」とガチで殴り合い、そのアーマーを単体で破壊した。
- 「スマートハルク」または「マージハルク」は、上記グレイ、サヴェッジ、ブルース・バナーの人格が融合した状態。パワーはサヴェッジよりやや劣るが、常時ハルクのパワーを、知性を有した状態で操る事が可能。また、その性格も粗暴さをやや抑えている。顔つきもサヴェッジに比べ、知性が感じられるそれに。
- ちなみに「オンスロート」を倒した際、現実改変能力で、ハルクの中からブルース・バナーが出てしまった。そしてバナーのみがヒーローズ・リボーンの世界で新たなハルクとなり、劇中で活躍する。一方、バナーを失い、基本世界アース616に残されたハルクは、危機的状況に陥る事になる(リターンでバナーが戻った際、再び融合し事なきを得た)。
- アン・リー版『ハルク』の敵役は、実父が変身した敵ハルクである。その能力は、上記のアブゾービングマンとザザックスを足して2で割ったものである。
- テレビドラマ「超人ハルク」にてハルク役を演じた俳優兼ボディビルダーのルー・フェリグノ氏は、実写映画版にてハルクの声を演じている。バナー博士役の俳優が変更されても、変身後のハルクの声のみは3作品とも同じだった。ちなみに、ルー・フェリグノ氏は、2003年版と2008年版に警備員役でカメオ出演もしている。
- ブラジル人サッカー選手にフッキと言うFWが居るが、つづりが「HULK」である事から「超人」の異名を持つ。
- DCとのクロスオーバーでスーパーマンとの対戦経験がある(結果は敗北)。
- キャプテン・ハルク(スーパーマンに近い恰好)や未来の年老いて白髭を生やした「マエストロ」、ゴリラのような「ブルース・バンナー」、サイボーグ化、アンドロイドなど、さまざまな形態のハルクや関係者がいる。
- 変身前のブルース・バナーの容姿・人格・バックグランドなども実に多岐に渡っており、一見するとどうみても同キャラクターには見えないことが多い。中の人の名前的には、アン・リー版の主役エリック・バナが近い。
- ディープなアメコミマニアにしか知られていないが「ウルヴァリン」はハルク誌面で初登場を果たした。その上当時のマスクは猫のようなデザインだった。
- 1970年、講談社「週刊ぼくらマガジン」にて。池上遼一版スパイダーマンのように、日本人作家により翻案されたマンガが連載された。
※以下はあくまで考察である事に注意。
ハルクは最強なのか
結論
結論から言えば、場合による。イエスかノーかでいえば「イエスでもありノー」。
ハルクが無限にパワーアップするプロセスには「怒れば怒る程」という条件が必要になる。
なので、敵がハルクに匹敵する『パワー』を持ち、なおかつ『策略家』であれば、相性が悪い。
実際、DCとの公式コラボでは策略家バットマンや超人スーパーマンに敗北しており、Marvel内でもスパイダーマンや、マイティ・ソーに一撃KOされた事もあった。
ホークアイに殺害されたり、キャプテン・アメリカに負けた事すらある。
更には、時間を操るコズミック系に人間に戻されて無力化されるケースもある。
また、スタン・リーはファンの質問に対し、「ハルクよりソーの方が強い」と回答している。
ワールド・ウォーも、他ヒーローが対処出来ない場所で怒り狂っていた為、あの状況になっていた。なので、状況が整わねば、怒りを蓄積できない事も多い。
然るべき条件と状況下であれば、最強のパワーを発揮できる。逆に言えば、怒りを散らされたり、策略を弄されれば、パワーを活かせず負けてしまう事も十分にあり得る。
しかし彼がアベンジャーズ等、ヒーローチームのキーマンなのは変わりない。そしてチームが勝つためには、敵に勝てる程の怒りを彼から確実に引き出す必要があり、そのためのチームプレイが必須なのである。言うなれば、彼が最強になる為には「彼の怒りをサポートする味方」、もしくは「彼の怒りを引き出す敵」が必用不可欠なのである。
ハルクがヴィランになったら
また、仮にヒーローではなくヴィラン化したとしても、たとえ配下を引き連れようが最強の存在にはなれない。
MARVELの宇宙には、宇宙意志エニグマが授ける『エニグマフォース』というパワーが存在する。
これは宇宙の危機が訪れた際、エニグマ自身が認めた「世界で最も優れた戦士」に与えられる世界最強の力であり、無尽蔵のコズミックパワーである。これに敵う存在はおらず、守るための力故に、当然ヴィランにはこの力を与えられない。
宇宙最強という概念を体現した力なので、その宇宙で生まれた存在である限りエニグマが与えたパワーに勝つ事は出来ない。
そしてMARVELの基本世界earth616において選ばれたのはスパイダーマンである。
このスパイダーマンの他、アベンジャーズの名だたるヒーローたちを相手にしなければならない。ゆえに、ヴィラン化したハルクは最強にはなれないのである。
…………とはいえ、過去に「マエストロ」という前例はあるが(上記「敵」を参照)。
が、あくまでもMARVEL世界における、ハルクの「未来の可能性の一つ」である事に注意。何らかの理由で、エニグマフォースと相対せずに済んだハルクなのかもしれない。
また、このエニグマフォースも、万能の力ではなく、発動しない事も多々ある。なので、絶対的な指針にすべきでない事にも注意。
※さらに身も蓋も無い事を言えば、マーベルの作中における設定は結構変化する。実際の所、強力なパワーやらなにやらが発動すべき事態になってもならなかったり、最強の力のはずが制約付きだったり、何らかのデメリットや弱点が実はあったと後付説明が付いたり設定変更されたりする事は、劇中で少なからず行われている。現時点ではスパイダーマンがエニグマフォースに選ばれていたとしても、別の者に選び直されたり、エニグマフォースに匹敵する、あるいはそれ以上のパワーが出てきたりする可能性も無くはないので、「ヴィラン化したハルクがエニグマフォース以上の力を有して、世界最強に」という可能性は、「髙くはないがゼロではない」と言える(マーベルの編集部の意向次第という、メタかつ身も蓋も無い話ではあるが)。
関連イラスト
グレイハルク