データ
概要
『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』の主役ウルトラマン。
3000万年前の地球で暴れていた闇の勢力を宇宙の彼方に封印し、その後自らも火星で眠りについたとされる光の巨人。火星の街が突如現れた闇の怪獣ゴルバーに蹂躙される中、植物学者のマナカ・ケンゴの意志に呼応し、悠久の時を経て甦った。
GUTS-SELECTの開発した「GUTSスパークレンス」にスマートキー型の「GUTSハイパーキー」を装填して変身・タイプチェンジを行う。人工物に光を宿した形の変身アイテムは、後から人の手で変身アイテムが用意されたウルトラマンガイアのケースに近い。
ティガ同様にタイプチェンジ能力を持っている他、共通してサークルアームズという真円型の取っ手に刃がついた可変武器で戦闘を繰り広げ、必要に応じて三形態に可変する。
現時点では、原点のティガ同様トリガー本人の明確な自我は描写されていない。
また、最近の饒舌なウルトラ戦士達と違い、喋る場面がないに等しいと認知されるくらいに少なく、掛け声のみを発していることも特徴。ただし、変身者であるケンゴが、他のウルトラマンと会話する事は可能である。
ニュージェネレーションシリーズお馴染みの必殺技使用時の技名コールもない(トリガー自身だけでなく、インナースペースにいるケンゴもコールしない。尚、サークルアームズでの必殺技使用時のみ、システム音声という形で技名コールは行われている。ただし、あくまでイメージで戦い方を学んだだけで、ケンゴ自身が技名を知らないという可能性がある)。
ちなみに掛け声はエコーがかけられており、劇場作品におけるティガのそれに近い。
また、古代の記憶があるとはいえ変身者のケンゴが戦闘経験が皆無である事が一因なのか、当初は戦い方に拙い部分が目立っていた。
前作、前々作が新人とはいえ宇宙警備隊の一員として事前に戦闘訓練で鍛えている事と、変身者が職業柄戦闘経験がある事もあったためそういう印象を受けやすい事もあるかもしれない。また、戦闘経験が少ない変身者でもサポートが充実していたり、兄弟である事を活かしたりする先輩もいる。
ただし、本来は戦闘とは無縁であったが、トレーニングを続けた事でウルトラマンとしての戦闘スタイルが改善された変身者もいるように、戦闘経験を積み重ねており、第6話にてヒュドラムから初戦時に比べて動きが良くなったと言われている。
容姿
これまでのTDG戦士にはない手足の金色のモールドが共通してデザインされていて、どことなく東南アジアなどの仏像を思わせる雰囲気を漂わせている。
カラータイマーの形状も珍しい菱形。
頭部はティガのように一部が大きく削られた造形ではないものの、過度な装飾のない全体的にシンプルなフォルムになっている。
胸部のプロテクターや手足のモールドには、古代の壁画やティガのOP映像の背景を思わせる複雑な紋様が彫られている。
顔付きはティガに似ているが、印象はむしろエックスにも近い。
また、ウルトラ戦士の中でも非常に小顔であり、歴代の中ではそれなりに小顔だったティガと比べても顔の小ささが際立っている。
変身形態名、身長、体重はいずれもティガと同一という特徴がある。また、TDG25周年という事もあってか、ティガ以外の平成ウルトラマンの要素を取り入れたかのようなデザインになっている。
形態
GUTSハイパーキーの換装によりタイプチェンジが可能。
ティガ同様額の前で交差させた両腕を左右に振り下ろす動作で変身を行うが(SEも同じ)、インナースペース内ではその度にケンゴが口上と共にスパークレンスを起動させている。
タイプチェンジの際には色だけでなく容姿そのものが変化するが、その際には一度ティガのように色だけが変化した中間形態となったうえで各タイプの姿へと変化する珍しい形式をとる(故に各タイプの色になったマルチタイプやパワータイプなどの珍しい形態が登場している)。
このため、タイプチェンジの際にぐんぐんカットは発生しない。
また、パワーまたはスカイからマルチへのタイプチェンジは、インナースペースでのシーケンスを省略している。
なお、ティガとは違い、各形態がGUTSハイパーキーで変身する方式になったのは、3000万年前の戦いで実体化したスカイタイプとパワータイプが闇の三巨人に敗れた際に石版に力が吸収され、その力を石版から解析しGUTSハイパーキーへと移した為。マルチタイプも初変身の際にトリガーの石像から発生した光の力がハイパーキーに宿った事で変身が可能になった。
「未来を築く、希望の光!!」
基本形態。メインカラーは赤と紫。
片手剣「サークルアームズ(マルチソード)」が武器で、必殺技はティガと同じ「ゼペリオン光線」。
「勝利を掴む、剛力の光!!」
パワーに秀でる形態。メインカラーは赤と黒。
ハサミのような爪「サークルアームズ(パワークロー)」が武器で、必殺技はティガと同じ「デラシウム光流」。
「天空を翔ける、高速の光!!」
スピードに秀でる形態。メインカラーは紫と水色。
弓形の「サークルアームズ(スカイアロー)」が武器で、必殺技はティガと同じ「ランバルト光弾」。
ただし、サークルアームズの各形態は、他のタイプでも使用可能(スカイタイプでマルチソード、マルチタイプでパワークローなど)
「未来を染める、漆黒の闇…!」
ケンゴの夢の中に登場した闇の巨人で、トリガーに酷似した頭部とカラータイマーを持つ。
必殺技は「ダークゼペリオン光線」。
元ネタであるティガも闇の巨人としての姿を持つが、今のところ関連性は不明。第11話から本格的に物語に参戦する。
なお、先んじてこの巨人を夢で見ていたケンゴはトリガーの石像を初めて見た際、この巨人の石像と思い警戒していた(闇の巨人でないことはすぐに気づいたが)。また、第4話でケンゴが見た夢の中にて、超古代文明の街を破壊する闇の三巨人と対峙した際、自身の身体が闇のオーラに覆われていたが…?
「宇宙を照らす、超古代の光!!」
トリガーの最強形態。メインカラーは銀・金・オレンジ(朱色)。
必殺技としてグリッターティガ同様にグリッターゼペリオン光線を放てる他、専用武器のグリッターブレードを駆使し、トライアングルクリスタルを選択して様々な必殺技を繰り出せる。
凄まじい力を秘めるがコントロールが難しく、エネルギーの消費が激しい。
- ???(リンク先ネタバレ注意)
ティガとの関係
身長、体重、タイプ名、カラータイマーの音声に至るまでがティガと全く同じであるが(厳密にはカラータイマーの音は加工されている)、肝心のティガとの関係については結局最後まで明かされることはなく、現時点で公式からの見解も出ていないため、不明のままとなっている。
「過去作の主役戦士とよく似た姿に全く同じ必殺技を持つがオリジナルの武器も持つ、元号3作品目の戦士」という点は初代ウルトラマンに対するウルトラマンジャックを思わせるが、ウルトラセブンに対するウルトラセブンXのような同一人物説や二世ウルトラマン説も囁かれている(ちなみに、ティガは親子二代が変身した稀有なウルトラマンである)。
また、近い時期に制作された『ウルトラギャラクシーファイト・大いなる陰謀』での設定から、トリガーはティガの並行同位体である可能性も指摘されている。そのワードが登場した『UGF・TAC』の監督を担当するのが本作と同じ坂本浩一氏であるため、無関係とは言い切れないが……。
一部のファンの間では、「アブソリューティアンが過去に何らかの干渉を行ったことによって、ネオフロンティアスペースの歴史から枝分かれした可能性世界なのではないのか?」という疑問が上がっている。
そして第9話にて、本作の重要人物シズマ・ミツクニが『ティガ』及び『ダイナ』の舞台だった「ネオフロンティアスペース」の出身にして、元はTPCの情報局員という経歴を持った異世界人である事が判明した。
しかし、同時に「ネオフロンティアの人間が流れ着いた先が、同じように超古代文明に関わるウルトラマン達が存在する世界」という単なる偶然の一致では片付けられない点が浮き彫りとなり、より謎が複雑化している。
また、トリガーの各形態名はティガと同じだがデザインや技はネオフロンティアに登場したティガ以外の巨人達(石像や人造も含む)を彷彿させており、この理由についても不明。
『トリガー』の物語は『エピソードZ』での戦いを最後に終結し、結局多くの疑問を残したまま幕を閉じてしまった。
しかし、『ティガ』の後がそうであった様に、本作の世界もまた次なる戦いのステージへ移ろうとしていた…。
尚、上述の事情から、トリガーは現状新世代シリーズ始まって以来初となる歴代ウルトラマン・怪獣の力を借りない戦士となっている。
余談
名称こそ引き金を意味する「トリガー」だが、引き金要素は精神面以外では銃に変形するGUTSスパークレンスぐらいで、実際にこれがトリガーというタイトルの由来となっている。ティガっぽい発音にできるのは偶然だとか。
ティガがインドネシア語で3を意味していたように、ラテン語やギリシャ語で3を意味する「tri」に引っ掛けたのか、さらに深い意味があるのかは不明。
監督の坂本浩一は『ティガ』25周年を意識して「T」より始まる名前になった経緯があり、同時に過去の新世代ヒーローズの流れを継ぎつつ、新しい世代のウルトラマンを作っていく引き金になって欲しいという思いが込められていると語っている。
トリガーの各形態の容姿は、ティガのTV本編に登場したイーヴィルティガと破壊された2体の巨人を彷彿とさせるが関連は不明。なお、ダイナ本編では3体の巨人の破片を元に人造ウルトラマンが造られたが、最終的に火星で破壊されてしまっている。トリガーも火星で復活したという類似点がある。
デザイナーの後藤正行氏曰く、坂本監督の要望によりマスクの目のスリット(俗に"ウルトラマンの瞳"などとも呼ばれる覗き穴)を瞼に相当する上側に変更しており、その結果従来よりも小顔のマスクにすることができたという(他にも上スリットの戦士は、ネクサス、ゼノン、メビウス、ヒカリ、ニュージェネ戦士ではエックスがいる)。
歴代戦士のマスクはスーツアクターサイドの事情も考慮して下側になっていたが、最近ではアクションの事情から下スリットは難しくなっていたらしい(曰く、上に着けるとウルトラマンの目のふくらみが視界の下側を遮ってしまう。そのため提案するのは自重していたとのこと。)。『ウルクロZ』の提供場面でティガと並んだ際に、その小顔ぶりが話題となった。
顔の表情は一見すると同じように見えるが、各タイプで微妙に細部を変更している。また、アーマーの紋様もタイプごとに異なるモールドが取り入れられている。
なお、PVでトリガーがアクションを魅せていた場所が古代都市、海底、空と『THE FINAL ODYSSEY』にてティガと闇の巨人たちが戦った場所を思わせており、ヴィランとして彼らをリブートした闇の三巨人が登場する。
久々の喋らないウルトラマンとして設定されており、戦闘時の掛け声もケンゴ役の寺坂頼我氏が担当している(ケンゴが喋る場合も基本的にインナースペースに限定されている)。喋らないウルトラマンの復活について、坂本監督としては「今の子ども達は新世代ヒーローズの影響で喋るウルトラマンに慣れているが、『ティガ』要素を抽出するのならば神秘性を帯びた喋らないウルトラマンに戻した方が良い」との考えに至ったという(全く喋らないというわけではないが)。
寺坂氏との打ち合わせの末に掛け声はティガに寄せたものとなっており、マルチタイプは「タ行」、パワータイプは「ダ行」、スカイタイプは「サ行」と各タイプによって意識している掛け声も異なる(『【ウルトラマントリガー】寺坂頼我さんが、トリガー愛を語り、ティガ関連演出も匂わせる!? いよいよクライマックス!【MonoMax BEAMS特撮部】』-yahooニュース2021/12/3(金)掲載分より)。
なお、『トリガー』本編と同時に配信されるボイスドラマの主役には、ウルトラマンリブットらギャラクシーレスキューフォースが抜擢されているが、おそらくは『ギャラファイ』との兼ね合いとともに喋らないトリガーの代わりという事情も関係していると思われる。
ティガが1つの完成形であるとの意識から、各形態および必殺技の名称、ポーズはティガと同一になっている。
関連タグ
イーヴィルティガ/F計画/マサキ・ケイゴ:現在わかっている情報ではこれらの事件を彷彿とさせる。
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