概要
風都の裏側とも言うべき、異空間に存在する街。
どのような経緯でこの異空間が発生したかは現在の所不明だが、ある時期を境に万灯雪侍/オーロラ・ドーパントがこの空間に出入りするようになり、彼の同士たるハイドープ達が住まう街が作られた。
その街は今も拡張されており、ガイアメモリを使う者たちの住処になりつつある。
実験以外の商売も兼ねていた旧組織とは異なり、基本的にはハイドープやそれに近しい者を幹部がスカウトする。
そうして住人と認められた者は「ビゼル」と呼ばれるICカードのようなアイテムを利用することで、風都から裏風都への自由な出入りや経済活動が可能となる。
パズル・ドーパントの話によると、正式な裏風都住人であるなら何億もの金が容易に手に入るようになるらしい。曰く「缶ジュースを買う感覚で億単位の金を動かせるようになる」
こちらでもガイアドライバーが幹部=上級市民の証とされており、ハイドープとしての成果をあげることで専用のガイアドライバーrexが譲渡される。
特徴
風都に似ているが、いつも風が吹いている風都とは異なり、全く風が吹いていない。紫に妖しく光る夜とも昼ともつかぬ空、倒れたり錆びた風車、黒い道(立つと虹色のような光を纏う影が現れる。光源は不明)、謎の言語で書かれた看板や標識、青だけの歩行者信号機、室外機(アニメでは赤く発光している)だらけの建物など、非常に不気味な雰囲気。最大の相違点として、風都の象徴たる風都タワーの代わりに巨大な城のような塔(横から見ると巨大な風都タワーを思わせるシルエット)が街の象徴のように建っている。
フィリップの見立てでは、現実の風都とは座標に数メートルのズレが存在するらしい。
また、フィリップが万灯を検索した際には、裏風都に住む以前の情報しか得られなかった事実から、地球に存在しながらも地球から認識されないある種のマルチバースと化している模様。
街の建築には大勢のロード・ドーパント軍団が携わっている。
偶然迷い込んだ人間や、ハイドープになれず知性を失い彷徨うドーパント達をロードがほぼ無差別に捕食して街を拡張するエネルギーとしている為、非常に危険な世界となっている。
概要の通り、欲望のままに動くドーパントにとっては住みやすい街ではあるが、それ以外の人間にとっては地獄でしかない。
なお、ディープ・ドーパント事件で明らかになったことだが、数メートルほど座標軸にブレがあるとはいえビゼルで風都と裏風都を出入りする際には「両世界の互いの場所に対応するポイント」に出現できるようだが、(上述のロード・ドーパントらに街、ひいては裏風都という異界そのものを創らせている副作用か)裏風都の座標には『地下』というものが存在せず、『風都市の地下にある場所』には裏風都側の空間からは入り込めないという欠点が存在する。
「街」の関係者
頂点
幹部
準幹部
- 二階堂守/リアクター・ドーパント(初代)
構成員、実質的配下
- 美原睦夫/メガネウラ・ドーパント
- ポール東城/パズル・ドーパント
- 鳥羽音吉/オウル・ドーパント
- 王道学習塾講師/バイオレンス・ドーパント(×4)
- ORIGINメンバー/アームズ・ドーパント
- 風吹鉄男/クラブ・ドーパント
- 蒼炎群メンバー/コックローチ・ドーパント
- 矢ノ神夜一/デス・ドーパント
- コッパ/クエスト・ドーパント
- 一般構成員/ロード・ドーパント
裏風都を徘徊するドーパント
街に入れたは良いものの、元の風都に戻れずハイドープにも至れなかった者たち。
既に人間としての理性も喪失しており、末期症状まで進んだロードと同じ獣のような状態となっている。
作中ではトライセラトップス・ドーパント、ビースト・ドーパント、スイーツ・ドーパントなどが描写されている。
外部協力者
- 鏡野キク/アルコール・ドーパント
- ビリー佛田/トラッシュ・ドーパント
- 羽柴ひろみ/シザーズ・ドーパント
- 玄道修一朗/ディーバ・ドーパント
元メンバー
余談
「街」メンバーの名前
裏風都に属する主要人物の名前は、
万灯雪侍→一万円札+福沢諭吉
千葉秀夫→千円札+野口英世
五条一葉→五千円札+樋口一葉
二階堂守→二千円札+守札門
双見光→二千円札+光源氏
……と、「日本紙幣」+「その紙幣に描かれた人や物」の組み合わせとなっている(一葉のみもじりではなく漢字の読み換え。光は『双』が『二』に該当)。
小ネタ
現在YouTubeで公開されているアニメ版ED主題歌「罪と罰とアングラ」のイラストでは、線対称になった風都と裏風都が描かれており、裏風都側が左にズレている。
裏風都の文字は英語で、文字もアルファベットを上下左右反転させたうえで点と線で簡略化したものとされている。(例としてビゼルにはpassと書かれている)尤も、公式から発表があったわけではないので注意。
関連タグ
仮面ライダーエターナル:ガイアメモリのドーパント能力ありきで存在しているこの人造空間にとっては世界そのものの天敵になりうるであろう存在。後年作品の「ジオウ」本編でも、エターナルは下記にある『能力で作り出された急ごしらえの小世界』をその力で破壊している。
ムーンサイド:雰囲気が似ている。
歴代仮面ライダーシリーズに登場する異世界
怪魔界:『仮面ライダーBLACK_RX』に登場する異世界。地球の影とも呼ぶべきかのような、地球に近くて遠い異次元に存在しており、50億人の人口を誇るクライシス帝国が統治している。もともとは環境汚染が酷くなる前の地球のような豊かで美しい自然にあふれた世界だったとのことだが、帝国の発展しすぎた超科学文明の副作用もあり加速度的に環境が荒廃の一途を辿っており、このままでは遠からず滅び国民も生きていけなくなるため、移住する新天地として地球征服に乗り出していた。
ミラーワールド:『仮面ライダー龍騎』に登場する鏡の中の異世界。こちらは昼夜はあるが世界が鏡写しになり人がおらず、不気味なモンスターがいるなど裏風都と似て非なる点もある。
アンダーワールド:『仮面ライダーウィザード』に登場する、人の心の中を具現化した異世界。ファントムは、強い魔力の資質を持つ『ゲート』と見定めた人間の「過去の大事な記憶エピソード」が具現化されたこの世界に干渉し、そのゲート認定された人間が絶望するようにエピソードを改悪し、それによって心を壊してゲートを消滅させ、壊したゲートに応じた新たなファントムを生み出させており、ウィザードはそのファントムの改悪行為によるアンダーワールド崩壊とゲートの死を阻止する為に戦っている(崩壊前にファントムを撃破し改悪を阻止すればゲートは助かる)。
ヘルヘイムの森:『仮面ライダー鎧武』に登場する異世界。太古の昔から宇宙を渡り歩き、通りかかった星々に、異形の進化や変容(破滅にせよ適応・繁栄にせよその結果の良し悪しは問わない)を齎すヘルヘイムの意志がその星に現れたあたりから繋がり・行き来が「クラック」という空間を開閉するジッパーのような形で顕在化する。そこはヘルヘイム特有の生物であるインベスたちが生きる森であり、その森の果実を食べたり毒素を浴びたりした動植物を蝕み、最終的には「ヘルヘイムの森の動植物」に変えてしまう、生態そのものが他の世界に対し侵略的な異世界。なお、森の実は森に入った者に「それを食わせたい」と思わせる誘惑の力があるが、戦極ドライバーやゲネシスドライバーを装着しているとその誘惑の力を遮断できるうえ、その状態で実を手に取った場合はその実はアーマードライダーへの変身やインベス召喚に使うロックシードに変化する。
眼魔世界:『仮面ライダーゴースト』に登場する異世界。地球とは別の星に存在しており、地球とは「ガンマホール」と呼ばれる超空間の穴で繋がっている。弥生時代に地球に生じたガンマホールを通じて移住した者たちが長い年月をかけて築いてきた帝国が存在するが、こちらも上述の怪魔界と同じく帝国の力となってきた超技術の弊害として酷い環境汚染が発生しており、その解消を求めた紆余曲折・試行錯誤の果てに、その解決策として帝国の誇る武力・技術で地球への侵攻を始めた。
アナザーワールド:『仮面ライダージオウ』に登場する異世界。アナザーウォッチで奪ったディケイドの力でアナザーディケイドに変身したスウォルツの力で作り出された、『もしかしたらありえたかもしれないが、現実にはそうはならなかったifの世界』。このアナザーワールドは劇中では基本的に【スウォルツが目をつけた人物が望んだが叶わなかった「その願望が成った瞬間」】を軸に生み出されており、その中では『軸となった人物の願望が達成されるまでのわずかな時間』がエンドレステープのように繰り返され、軸の人物はその願望に心を囚われ閉じ込められている自分に気付くこともできないという、アナザーディケイド謹製のインスタントな異空間牢獄でもある。アナザーディケイドはこの空間の作用を応用し、本来の歴史では仮面ライダーに敗北した筈のダークライダーや怪人たちを現実世界に召喚することもできていた。
ワンダーワールド:同じ異世界でありながら、似て異なる世界。こちらはどこか幻想的。
ウロボロス界:『仮面ライダーガッチャード』に登場する異世界。
最新話ネタバレ注意!
144話にてときめから語られる内容によると、裏風都を創設したのは万灯だけではなく、「トワ」と呼ばれる人物や謎のドーパントが関わっていることが明らかとなった。
彼女が言うには裏風都は現在のような不気味で荒廃していたような場所ではなく、街としての体裁や秩序は最低限保っていたことがうかがえる。
先代の支配者(創設者?)
- ???・ドーパント
後の裏風都となる世界を創造したドーパント。現時点でのメモリ及び能力は不明。腰に巻いたガイアドライバーはかつてミュージアムが使っていたものと同じ形状となっている。
神話の天使や神々を思わせるような翼を生やし、人々が思い描く楽園或いは天国の景色を人型に押し込めたような姿をしている。顔は知恵の実に手を伸ばそうとする小さな二体の天使がおり、頭部の役割を担っている様子。
現在の時間軸での動向は不明。