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まだ見ぬ世界、まだ見ぬ仲間。新たな旅が、始まる。

コンセプト

テレビアニメシリーズ第1話サトシピカチュウの出会いと一部のエピソードをリメイク、再構築し、さらにホウオウとの再会を誓った約束の続きが映画オリジナルのストーリーで展開される。

これまでの劇場版はタイトルの中に必ずといっていいほどメインとなるポケモンの名前が入っていたのに対し、今作にはそれがない。

タイトルの「キミにきめた!」は、主人公・サトシの決め台詞の一つであり、無印編第1話のタイトル「ポケモン キミにきめた!」のフレーズでもある。

そうした原点回帰が打ち出されている一方、純粋なリメイクではなく、旅仲間2人は本作オリジナルキャラクターである。本来ならカントー地方には生息しない第2世代以降のポケモンも多く登場する。タイトルには入っていないものの幻のポケモンマーシャドー」も登場する。

また、ファンサービス的な要素として過去作のキャラクターがモブキャラとしてところどころに登場しており、じっくり見てみると面白かったりする。

クレジットロールではサン&ムーン以前の旅仲間が登場しており、こちらを見る表情はサトシとの初対面の際の反応を描いている。

ほかに、「サトシが生死をさまよう」「明確な死(または不可逆的な肉体の変化)が描かれる」「キーアイテムが悪しき人心に触れると変色し禍を引き起こす」という意味で、劇場版の第一作『ミュウツーの逆襲』と第五作『水の都の護神~ラティアスとラティオス~』、所謂無印世代の最初と最後の劇場作品との共通点が描かれてもいる。

企画当初は「例年通りにTVシリーズに合わせたサン&ムーン編の映画」「サトシの歴代の仲間集合のオールスター映画」という2つの案があった。また、カスミとタケシは本編にも登場させる案が存在したが、2人の登場に際して説明を入れる必要が生じる等の理由で断念されている。

キャラクターデザイン

サトシの帽子のマークは『無印』時代のものと『サン&ムーン』のものを合わせたような本作オリジナルデザインになっている。リュックも無印時代のものではなく劇場版オリジナルのデザインに変更されており、衣装もよく見ると若干デザインが変更されている。また、テレビ放映時の該当シーンではサトシがゴム手袋をしていたが、本作では着用していない。

プロモーション

ポケットモンスター サン&ムーン』第7話(2016年12月15日放送)にて、予告の第一弾が解禁された。

ポスターは、『ポケットモンスター』シリーズの公式イラストで知られるアートディレクター・杉森建のラフ原案を元に作画されている。サトシとピカチュウに加え、ホウオウの姿もある。

前売り券特典は各アニメシリーズのサトシの帽子をかぶった特別なピカチュウ。受け取り期間によって帽子の種類が変わり、技構成も異なっている。

劇場配信はマーシャドー。またポケモンUSUMで使用できる本作のサトシの帽子をかぶったピカチュウが手に入るガオーレディスクも貰える。

pixivでは4月15日まで「ポケモンキミにきめたイラコン」が開催された(詳細はそちらを参照)。

8月1日から20日までセブンイレブンポケモンフェア第二弾で主要3人のポケモン、サトシのリザードン、マコトのポッチャマ、ソウジのルカリオが期間限定配信された。

後にポケモンセンター各店舗でもランダムで配信されるが、一回に付一匹までなので、目当てのパートナーを選ぼう(実質ひとつのロムで二匹入手が可能)。

スタッフ

20年映画の監督を続けた湯山邦彦監督は、今作を最後の監督にする腹積もりであり、矢嶋哲生を来年以降の映画の監督にする予定で今作の副監督にしたという。

脚本は米村正二が初登板したが、初期テレビシリーズからの引用が多く首藤剛志の名が「一部脚本」としてクレジットされている。

オープニングテーマは初代OP「めざせポケモンマスター」のアレンジ版「めざせポケモンマスター -20th Anniversary-」で映画公開に先駆けアニメ本編のOPにも使用されている。劇中では無印編を中心にAG編などで流れたBGMが多数アレンジされている。

主題歌は第10作『ディアルガVSパルキアVSダークライ』の劇中曲に使用された「オラシオンのテーマ ~共に歩こう~」で、第6作『七夜の願い星』の「小さきもの」を担当した林明日香が再び担当した。

興行成績

公開初週の興行収入ランキングでは2週間前に公開された『パイレーツオブカリビアン最後の海賊』や前日公開の『実写版銀魂』、同日公開の『カーズ/クロスロード』などの強力ラインナップをおさえ、『ディアルガVSパルキアVSダークライ』以来10年ぶりとなる1位を記録。

第14作『ビクティニと黒き英雄ゼクロム』『ビクティニと白き英雄レシラム』から下降を続けていた劇場版ポケットモンスター興行収入は本作で回復。35.5億円と3年ぶりに30億円台に乗せた。前年の興行収入を上回ったのも同作以来である。

ストーリー

「キミはオレが嫌い?オレはキミが好きだよ!」

マサラタウンに住む少年サトシは、ポケモントレーナーになる資格を得ることができる、10歳の誕生日の朝を迎えていた。

まだ見ぬポケモン、まだ見ぬ世界への憧れを胸に、オーキド研究所で仲間となるポケモンをもらうはずが、大寝坊をしてしまったサトシに残されていたのは、人間に懐こうとしない、残りのポケモンのピカチュウだった。

ぶつかり合いながらも、少しずつ友情を深めていくふたりだったが、旅立ちの日に空を飛んでいたホウオウを見上げ、虹色の羽根を手にサトシとピカチュウは「いつか一緒に、あいつに会いに行こうぜ!」と誓ったのだった。

こうして世界一のポケモンマスターになるため、旅を始めたサトシとピカチュウは、途中でトレーナーのマコトソウジに出会い、ホウオウに関する言い伝えを聞かされる。

「虹色の羽根に導かれ、ホウオウに会う者、虹の勇者とならん。」

いつの間にかサトシの影に潜んでいた、謎のポケモンマーシャドーに導かれるようにして、ホウオウが住むテンセイ山を目指すサトシたちだったが、そこに強敵が現れる。

ふたりはホウオウにたどり着くことができるのか、旅立ちの日に誓った約束を果たす為、今ふたりが「本当のパートナー」になるまでの冒険が始まる。

登場キャラクター

その他のキャラクター

シゲルゼニガメを連れて行く後ろ姿のみの登場でテレビ版では詳細不明だったフシギダネのトレーナーとヒトカゲのトレーナーも後ろ姿のみだが初登場し、前者は少女、後者は少年だった。

登場ポケモン

ちなみにカントー御三家は進化系統を含み、全て登場している。

スタッフ

原案 - 田尻智

監督 - 湯山邦彦

脚本 - 米村正二 / 首藤剛志(一部脚本)

作画監督 - 一石小百合

音楽 - 宮崎慎二

製作 - ピカチュウプロジェクト

配給 - 東宝

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