ペガサス・J・クロフォード
ぺがさすじぇぃくろふぉーど
TCG「マジック&ウィザーズ」(アニメ版ではデュエルモンスターズ)を生み出した天才ゲームデザイナーにして、アメリカ合衆国に拠点を置くゲーム産業企業「インダストリアル・イリュージョン社」の名誉会長。企業家であると同時に、決闘界の頂点に君臨する無敗の王者でもある。
千年アイテムの一つ「千年眼(ミレニアム・アイ)」の所持者であり、ある目的から、海馬コーポレーションの乗っ取りを企む。そして、KC幹部から出された承諾条件「武藤遊戯を倒す」を達成するために、その祖父たる武藤双六の魂を「千年眼」の力でカード(原作漫画版ではビデオテープ)に封印し、自身が企画した大会「決闘者の王国(デュエリスト・キングダム)」へ遊戯を招いた。
遊戯との決闘の後、何者かに襲撃されたことで「千年眼」を奪われ、瀕死の重傷を負う。ただしペガサスも遊戯との決闘で「千年眼」の使い果たしていた。
その後の生死は媒体によってばらつきがあり、原作におけるエスパー絽場戦にて「(今は霊界にいる)悲劇のゲームデザイナー」として語られ、原作の続編『遊戯王R』にて死亡したことが明言される。しかし、アニメ版では生還を果たしており、アニメ版オリジナルストーリーの『ドーマ編』や、アニメ版の続編『遊戯王GX』、更に遊戯王シリーズの劇場版2作にも登場し、いずれも重要な役割を担っている。
ラスベガスの資産家の息子として生まれ、実家は裕福。かつては絵を描く事が好きなさわやかな性格で、画家として有名になる夢を掲げていた。
14年前、父親の友人の娘である資産家令嬢のシンディアと出会い、生涯を誓い合う恋人同士となるが、17歳の頃にシンディアが病に侵されたのちに帰らぬ人となり、心に暗い影を落とし、数ヶ月に渡って無気力な生活を送っていた。しかし古代エジプトにおける魂の言い伝えを聞き、シンディアと出会う術があるかも知れないとの一念から、エジプトに足を運んだ際に千年アイテムのトラブルに巻き込まれ、千年眼の所持者になると同時にシンディアと一時の再会を果たした。
それからはエジプトの壁画を調査し、それをヒントに古代の神官たちと魔物(カー)の戦いを再現したカードゲーム「マジック&ウィザーズ(デュエルモンスターズ)」の開発に着手し、立ち上げたI2(インダストリアルイリュージョン)社を通して世界的に普及させるに至った。
海馬瀬人のDEATH-T(遊戯への復讐)失敗により海馬コーポレーションが傾いた際は、その買収をBIG-5と密約しカードゲーム大会「決闘者の王国」を開催する。最終的には遊戯に敗北し、その野望も潰えることとなった。ペガサスが起こした一連の買収騒動は海馬コーポレーション社内を混乱させ、時には海馬兄弟の生命を脅かした。だが、その裏には同社の技術のよって亡き恋人 シンディアのより高精度なソリッドビジョンを作り上げたいペガサスの個人的な思惑があった。
「カタコトでジョークを混じえつつ軽快な調子で話す」という、所謂「昔の日本人が思い描いた欧米人」をそのまま表したような人物。しかし、飄々とした振る舞いの裏で策謀を張り巡らせる策士でもある。
好きな物はワインとゴルゴンゾーラチーズで、王国編では、遊戯が予選を戦っている姿を見物しながら、優雅に嗜んでいる姿が何度か見られる。
また、幼少の頃から漫画(特にカートゥーン)を愛好していて、後述するように自身専用のカードとして創ってしまっている。
決闘では「千年眼」の相手の思考を読み取る力『マインド・スキャン』を利用し、それによって相手の行動を先読みする戦法を得意とする。
前述した行いは「千年眼」の影響も強かったようで、アニメ版で再登場した後はすっかり改心しており、企業家として精力的に活動しつつ、有望な社員や決闘者の発掘に尽力している。
(実際、原作者から『彼は千年アイテムにより、デュエルモンスターズ(M&W)を製作して世に出すという役割を与えられた者でもある』と解説されている)
『光のピラミッド』では海馬に対し、「今の自分こそが力に溺れた者の末路であり、そうなってはいけない」と語り、自戒のために亡くした眼の方に義眼を入れていない様子を窺わせた。時折、決闘することもあるが、「千年眼」が無くとも十分な実力の持ち主である。
映画『超融合!時空を越えた絆』では未来の世界の崩壊を作ったとしてパラドックスにより抹殺されるが、ペガサスの死に呼応して『GX』と『5D's』の世界が崩壊しかけたため、後続作品の世界はペガサスの生存を前提に成り立っていることが窺える(最終的には遊戯達の活躍により復活した)。
スマホ向けアプリ『遊戯王デュエルリンクス』に登場する電脳世界デュエルリンクスでは、パラドックスとのデュエル前に自分が死んでも遊戯王は残り続ける』という旨を告げた。
また『デュエルリンクスにいるペガサス』は本物なのかという疑問を2人の遊戯は抱く。
大別してトゥーン・ワールドを中心としたファンシーなカードと、幻想モンスターと呼ばれる特殊なカードを中心として使用する。ペガサスをしてトゥーンは「決して私を裏切らない、死ぬことはない」無敵の生命体で、トゥーン以外のモンスターに倒されることはない。ペガサス本人は自身が幼少期より愛好していたトゥーンの一つ「ファニーラビット」の、フィクションゆえの生存性を喩えている。
もう一つの幻想モンスターは王国編ラストバトルで登場し、サクリファイスのように禍々しい風貌のカードを用いた。死ぬことはないペガサスの幼年期の象徴であるトゥーンが消し去られた先に顔を見せたこのモンスターは、自らの代わりに他者を生贄にして生きながらえる幻想の魔法使いである。
またトゥーンと名の付かないトゥーンサポートカードもある。
使用デッキの中核を担う自分専用の魔法カード。
原作では自分のモンスターをトゥーン化させ、トゥーンモンスターとして扱う特殊な効果を持っていた。
全てのドラゴン族を封印する罠カード。
原作ではモンスターカードとして扱われ、攻撃力100の幻想系モンスターの1体となっていた。封印したドラゴン族モンスターの守備力を吸収し、遊戯の『デビル・ドラゴン』や海馬の『青眼の白龍』を封印。特定のカード対策の威力を見せ付けた。
また、分かりにくいが海馬とのデュエルでは前述のトゥーン・ワールドの影響により地味にトゥーン化している。
壺魔人
『ドラゴン族・封印の壺』の効果で封印されたドラゴン族の封印を開放し、そのコントロールを得る強奪効果を持つモンスターカード。
遊戯戦では、この効果で『デビルドラゴン』のコントロールを得た。
海馬戦では、その効果を元にペガサスが挑発的な心理戦で海馬に攻撃を誘い、『コピーキャット』の効果でコピーした『死のデッキ破壊ウイルス』コンボで彼のデッキを破壊した。
こちらも、分かりにくいが地味にトゥーン化している。
なお、『壺魔人』は炎属性であり、本来であれば『死のデッキ破壊ウイルス』の媒体には出来ない。
ペガサスが最初に召喚したトゥーン系カードにして、トゥーンの中でも唯一の通常モンスター。
大抵は彼が最初に召喚するカードであり、壁役である。
OCGではトゥーンモンスターではないので注意。
ペガサスがトゥーン・アリゲーターを倒された次のターンで召喚したモンスター。
ドラゴン族でありながら、『パロット』というだけあってオウムの要素がかなり強い。
海馬のルード・カイザーを戦闘破壊するべく攻撃を仕掛けるが、催眠術の効果(原作では攻撃力を800下げる効果を持つ)で弱体化してしまい返り討ちにされてしまう。
こちらも見た目がトゥーン系だがOCGではトゥーンモンスターではないので注意。
遊戯の『デーモンの召喚』を『コピーキャット』でコピーし、トゥーン化させた姿。その高い攻撃力を活かし、何度も攻撃を繰り返した。
『予言』の効果で奪った『青眼の白龍』を、『トゥーン・ワールド』の効果でトゥーン化した姿。攻撃力3000と、トゥーンモンスターの中でもトップクラスのパワーを持つが、『青眼の白龍』に強い愛情を抱く海馬にとって、その姿は『惨めな姿』であった為に凄まじい怒りを表した。
『ドーマ編』でペガサスに変装したアメルダが使用したカードだが、『光のピラミッド』の海馬戦や、『GX』のクロノス&ナポレオン戦でもペガサス本人が使用。
今まで、相手を小馬鹿にしたかのようなカードばかり出してきたペガサスが、遊戯にトゥーンを破壊されたことによって出した、切り札の儀式モンスター。
今までのペガサスのカードとは思えないほど不気味な姿をしている。
『サクリファイス』と『千眼の邪教神』が融合した、ペガサスの最後の切り札。