航空機を作成する、あるいは作成にかかわる業務を行うメーカーである。
メーカーにも得意とする種類が存在し、軍用機を得意としたり旅客機や貨物機などの大型機やビジネス機といった小型の民間機、飛行艇やヘリコプターやグライダーなどの特殊なものを製造するメーカーも存在する。
また、航空機以外の乗り物(船舶や自動車などの車両)を製造したりする会社も存在する。
現存メーカー
アメリカ合衆国
- ボーイング
- ロッキード・マーティン(ロッキードとマーティン・マリエッタ社が合併してできた会社)
- シコルスキー・エアクラフト(ロッキード・マーティン傘下)
- ノースロップ・グラマン(ノースロップとグラマンの合併会社で、軍艦も製造する)
- セスナ(軽飛行機の代名詞になっている)
- ベル・ヘリコプター
- ガルフストリーム・エアロスペース(元グラマンのビジネス機部門で、現在はジェネラル・ダイナミクス傘下)
- リアジェット(ボンバルディア傘下)
- パイアセッキ・エアクラフト(回転翼機部門はバートルとして独立ののちボーイング傘下へ)
ヨーロッパ
- エアバス(EU)
- ATR(フランス・イタリア)
- BAEシステムズ(イギリス)
- アグスタウェストランド(イギリス・イタリア)
- SAAB(スウェーデン。自動車部門も存在した)
- アレーニア・アエルマッキ (イタリア)
- アントノフ(ウクライナ:旧ソ連では設計局だった)
ロシア
ソ連時代の設計局を源流とするメーカーが多い。2006年に国営企業の統一航空機製造会社(OAK)が発足しており、全ての航空機メーカーが傘下に入っている。
その他
- 三菱航空機(日本:MRJ製造目的で設立)
- イスラエル・エアロスペース・インダストリー(イスラエル)
- ヒンドスタン航空機(インド)
- 韓国航空宇宙産業(韓国)
- 中国航空工業集団(中国)
- エンブラエル(ブラジル:リージョナルジェットで格安航空会社などによく採用される)
現存しないメーカー
会社の合併や分割、あるいは倒産等の理由により現存しない会社も存在する。この項目ではそのような会社を扱う。
アメリカ合衆国
ボーイング系列
ロッキード・マーティン系列
ノースロップ・グラマン系列
- ノースロップ
- グラマン
- フェアチャイルド、ドルニエ
- →フェアチャイルド・ドルニエ
- コンソリデーテッド・エアクラフト、ヴァルティー・エアクラフト
- →コンベア(一度ジェネラル・ダイナミクスに買収され、カナダ政府に売却されてカナディアとなった後、ボンバルディアが買収)
イギリス
BAEシステムズ傘下
ドイツ
- メッサーシュミット(戦後メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム、ダイムラー・クライスラーの航空機部門を経てエアバスに統合)
- ユンカース(メッサーシュミット・ベルコウ・ブロームに併合。)
- フォッケウルフ(同上)
- フォッカー(創業はドイツ、後オランダ。エアバスグループになるが倒産。)
- CASA(エアバスに統合される)
- ドルニエ(フェアチャイルドに買収される)
日本
- 川西航空機(戦後自動車部門と産業機械部門に分割、自動車部門はダイハツに吸収され、産業機械部門は新明和工業)
- 川崎航空機(川崎重工業に吸収合併)
- 中島飛行機(戦後解体され富士重工)
- 愛知航空機(戦後自動車部品製造へ転換)
- 九州飛行機(戦後自動車部品製造へ転換、2001年解散)
航空機部門を持つメーカー
航空機専業ではなく、他の業種のほかに航空機の部門を持つメーカーをここに記載する。
- ジェネラル・ダイナミクス(アメリカ:コンベアを買収したものの、カナダ政府へ売却。F-16などを製造した独自の軍用機部門はロッキードに売却した。現在は上述のガルフストリーム・エアロスペースを傘下に置く。数々の潜水艦を製造している。)
- ボンバルディア(カナダ:上述のカナディアを買収したことをきっかけにCRJシリーズなどで航空業界参入。リアジェットも傘下に置く。他には鉄道車両などを製造。)
- ダッソー(フランス:シュペルエタンダールやラファールなどの航空機製造を本業とするが、大手日刊紙ル・フィガロやソフトウェア企業、果てはワイナリーや不動産業まで営む)
- ブローム・ウント・フォス(英国面、造船、現代では造船のみと思われる。軍用造船会社ティッセンクルップ・マリン・システムズの子会社)
- 三菱重工業(航空機ではT-2、F-2など。他には船舶、産業機械など)
- 川崎重工業(航空機ではC-1、T-4、OH-1など。他には船舶、鉄道、二輪車など)
- 新明和工業(航空機ではPS-1、US-2など。他には特装車や産業機械など)
- 本田技研工業(航空機ではHondaJet。他には自動車、二輪車など)
関連項目
航空会社(似て非なるもの)