「これは俺がユナを守るために作ったんだ…!俺がこの手で光の巨人に…お前じゃない!!」
「約束する!俺はユナと一緒に戦う!そして俺も守る!俺が守るのはユナ!俺はユナの笑顔を・・・守るんだ!」
データ
概要
GUTS-SELECT隊員にして、チームの開発担当を務める。
18歳で、共に所属するシズマ・ユナと同様、高校生と防衛チーム隊員の二つの顔を持つ。
歳は主人公マナカ・ケンゴよりも下だが、隊員としては先輩に当たる。
若くしてGUTSスパークレンスやGUTSハイパーキーといった装備や、ナースデッセイ号などのチームが使用するガジェットやライドメカも開発した天才科学者。
シズマ財団会長・ミツクニにその並外れた才能を買われ、エンジニアとして入隊した経緯を持つ。
元々は身寄りのない孤児であり、幼少期にシズマ家に引き取られ育った経緯を持つ。そのためユナとは家も高校も同じと姉弟同然の関係であるとともに、彼女に仄かな想いを寄せており、その分彼女に気安く接する人物から厳しく守ろうとする。
また、彼がユナに異常に固執するのには別の事情もあるらしく…?
ミツクニとも懇意であり、その頭脳を買われ巨人やユザレの秘密などの解明を全面的に託されている。
性格は無口かつ不愛想であり、ユナやケンゴ以外の隊員とはあまり関わろうとせず、特に熱血タイプの操縦士サクマ・テッシンが苦手でスルー気味。ケンゴに対しては毒舌で、彼に対する口癖は「ウザい」。一方で戦闘中は哨戒任務にあたり、GUTSファルコンの援護を行うなどをしっかりこなしている。
ケンゴがウルトラマントリガーと一体化していることを知る数少ない人物の1人で、当初は自分が変身するつもりだったトリガーと融合したケンゴのことを快く思っておらず、嫉妬の感情を抱いてキツく当たっていたが、ミツクニのフォローや諸々の事情を経て態度は軟化していき(憎まれ口をたたくのは相変わらずであるが)、苦戦するケンゴにパワーアップアイテムを渡して戦術のアドバイスをする等、彼をサポートするようになる。
他方で現実主義な部分があるのか、彼が掲げる未来像である「皆が笑顔でいられる世界」については、「デカい口叩いて」と呆れ気味に認めていない。
普段はドライで現実主義的であるが、ユナや死んだ両親に関しては感情的な言動をとることがあり、両親の仇であるデスドラゴが出現した際には命令違反の結果、謹慎処分となっている。
過去
6年前、当時から「天才」と謳われていた彼は科学者である両親と共に世界を守る為の研究に取り組んでいた。
しかし、ある日怪獣デスドラゴによって両親を失ってしまう。
活躍
- 第1話
終盤に登場。
シズマ邸にてユナと共に火星での怪獣・巨人出現のニュース番組を視聴していた。
巨人の出現に沸き立つユナとは対照的に怪訝な表情を浮かべ、ブランクのハイパーキーを握り締めながらニュース映像を見つめていた。
- 第2話
顔合わせにやってきたケンゴとナースデッセイ号内部で初対面する。
しかし、先述の心境から心を開かず、ユナに近づいた彼を力づくで制止する等ぞんざいにあしらってしまう。
その後、町に現れたダーゴンとの戦いで惨敗した彼を責め、自分が選ばれなかった不満を爆発させてケンゴに当たってしまうが、冷たく接する自分にすらも笑顔にしたいと言うケンゴの真っ直ぐな目を見たことや、ミツクニからそのサポートを頼まれたことから多少心境も変化し始める。
そして、再戦に向かうケンゴにパワータイプのハイパーキーを渡し、その勝利に貢献した。
戦いの後、ケンゴから正体を黙っていてくれたことにお礼を言われるも、「お前の為じゃない」とどこか照れ臭そうにしながらツンデレ発言で返していた。
- 第3話
ユナとケンゴの仲睦まじい姿を見てやきもちを焼く、彼女がケンゴの教育係になると知って驚きのあまりズッコケる等コミカルな姿を見せていく。
学校からの帰り道、ユナを付け狙いシズマ邸に現れたイグニスと戦闘になるが、こちらはケンゴと二人であったこと、イグニス自身もあっさり退散したことから、このときは事なきを得る。
なお、イグニスにユナを"ゴクジョー"と言われ、「ユナは俺の…」と言いかけ吃る一幕があった。
次の日、今度は闇の三巨人の一人であるヒュドラムが現れユナを拉致されてしまうが、このときヒュドラムをイグニスの宇宙人としての姿(あるいは戦闘形態)と誤解する。
その後、ヒュドラムに攫われたユナはイグニスに助けられるも、現場に駆けつけた際にユナが彼と一緒にいるのを見て、イグニスに対して先程の誤解が解けていなかったこともあり、早とちりで彼に向かって発砲してしまう。それが原因でユナはユザレに覚醒し、イグニスを庇った後に気絶してしまう。このとき、ユザレの名を呼んでおり、ケンゴにユナの秘密を知っていたことを明かした。
ユザレ覚醒のためにヒュドラムが差し向けたガゾートを止めに行くケンゴにユナ介抱を頼まれる。また、ケンゴにスカイタイプのハイパーキーを渡し、彼の戦いを見守った。
戦いの後、拉致事件で垣間見えたユナの秘密についてミツクニと共にケンゴに明かし、心配を掛けない為にも彼女には秘密のことを言わないよう頼んだ。この件でケンゴも「アキトはユナの笑顔を守りたい」のだということを知る。
また、闇の巨人達がユザレ目的でユナを狙っており、彼女自身が超古代文明の謎を解く鍵となる存在であることを確信していた。アキトがユナに固執していたのは恋愛感情のみならずこうした事情も関係していたためであった。
元ネタ
18歳という設定は『ウルトラマンティガ』で登場したGUTS隊員でコンピューター操作やプログラミングの天才であるヤズミ・ジュンと共通しており、防衛チームの開発担当という設定はGUTS開発担当のホリイ・マサミが元ネタと思われる(やや強引であるが、苗字の聖を英語に変換すると「Holy」となる)。
また、イーヴィルティガの変身者であるマサキ・ケイゴは、物理学者かつホリイ曰く高校生の頃から「天才」と言われており、超古代文明と光の巨人を独自に研究していた人物である。
余談
ケンゴと対立する場面や上記の元ネタと思われる要素から、「かつてのマサキのようにウルトラマンの力を得る為に手段を選ばず暴走したり、ケンゴ/トリガーと戦うことになるのでは?」といった不穏なストーリー展開を予想するファンもいる。
今作では敵勢力に他者を誑かしたり唆すことに秀でたスーパーヴィラン達もおり、場合によっては彼らから「ケンゴ/トリガー打倒の為に、その屈折した想いを利用されてしまうのでは?」と警戒するファンも少なくない(主人公の仲間や顔見知りが敵に唆されて闇堕ちするパターンは、新世代ヒーローズでも前例が複数ある為尚更である)。
ちなみにマサキが巨人の力を欲していたのは「自分がウルトラマンとなり人類を導く」という、悪く言えば独善的、良く言えば彼なりに人類を想っての理由だったのに対し、彼の場合は「ユナを守りたい」といった、割と個人的なもの。
ウルトラヒーローに限らず、昨今のヒーローが抱く正義感は世界などの大きな枠組みよりも自分の身の回りや近しい人々に向けられることが多いので、ある意味現代的と言える。裏を返せば「世界のこと等お構いなしでプライド優先な身勝手な思い」とも取れられかねないが、彼自身防衛隊の一員としての責任感や自覚があることは劇中の行動から見ても分かる為、決して「ユナ以外はどうだっていい」という意味合いではないことは留意しておきたい。
ミツクニから窘められたことによる部分が大きいとは言え、自身が嫉妬しているケンゴに対してちゃんと的確なサポートを行う等、自らの都合よりも事態解決を優先し、情に絆されず最適な行動が取れる辺り、彼自身の中で一定の線引きは出来ている模様。さらに言えば、アキト自身がユナを守ろうとする行動原理も、恋愛感情のみならず彼女の秘密が深く関わっており、単純な私情として片付けられるものではない。
若い故に暴走しやすい危険性も孕んでいるもの、今後彼もまたケンゴ達と共に物語の中で成長していくであろうキーパーソンなのは確かであり、いずれにせよ今後の動向が気になるところである。
無愛想な印象こそあるが特空機3号キングジョーストレイジカスタムのペダニウムを見た際にウッキウキな反応をする等メカニックなキャラらしく未知の技術への興味もある。
演じる金子隼也は、子役時代はEテレ『天才てれびくん』のてれび戦士として有名だった。なお、平成世代ながら両親の影響で、幼少期は初代『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』、『ウルトラマンレオ』を観て育ったという。
関連タグ
GUTSスパークレンス、GUTSハイパーキー:アキトが発明したガジェット。
一条寺友也、高田ルイ、オオタ・ユカ:新世代ヒーローズにおける防衛チームの科学・開発担当の先輩キャラ。中でも友也は同じく主人公のライバルキャラ(かつ男子高校生)だった等共通点が多い。
高山我夢:天才科学者かつ、地球人ながらウルトラマンへの変身アイテムを開発した点で共通している。
愛染マコト/チェレーザ:ウルトラマンへの憧れを抱き、自らの手でウルトラマンへの変身アイテムを開発(複製)したキャラ。
ウルトラマンヒカリ:新世代戦士達の変身強化用ガジェットを次々と生み出してきた、光の国随一の天才科学者。あまりにも発明品が多い為「博士が過労で病んでしまう」などとネタにされていたが、今回のアキトの件を以て「やっと休ませてもらえた」というジョークを飛ばしたファンもいるとか。
ウルトラマントレギア:元々は光の国の科学者。若かりし頃に開発したあるガジェットが親友の息子(及びその仲間)の変身アイテムとなった。
ナイト(SSSS.DYNAZENON):直近の円谷作品の登場キャラ。自分に近しい女性に優しいが、不用意に近づいてくる人物を力づくで止める点が共通している。
歌星賢吾:同じく主人公のサポーター。主人公にキツく当たっているところも共通している。また、奇遇にも名前の読みはアキトがサポートする主人公と同じである。
ジャグラスジャグラー:高い能力を持ちながら光に選ばれず、その後は主人公のサポートに回るが、周囲との軋轢等から闇に堕ちてしまった人物。