基礎データ
他言語版での名称
英語 | Drifblim |
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イタリア語 | Drifblim |
スペイン語 | Drifblim |
フランス語 | Grodrive |
ドイツ語 | Drifzepeli |
進化
フワンテ → フワライド(Lv.28)
概要
『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(第4世代)から登場したフワンテの進化系で、風船から気球へとランクアップした。
名前の由来は「フワフワ」+「RIDE」で、他の人に流されやすいという意味の「付和雷同」もかかっているなかなか秀逸なネーミング。ノリの良い鳴き声も印象的。
フワンテ同様、口はテープで止められているわけではなく、ただの模様である。
手のような部分も本当に手らしく、劇場版や『NEWポケモンスナップ』では、物を器用に掴む姿が確認されている。
「気球ポケモン」の分類通り、その飛行能力はフワンテ時から格段に向上し、風を捉えさえすれば、複数の人間やポケモンを抱えて浮き上がれる程。
体内で空気より軽い独自のガスを生産したり吐き出したりする事で、そらをとぶ高さを調整している。
だが見た目通りのん気な生活で、空をあても無く風に流されるがまま飛ぶ事を好む為、どこにたどり着くかは風任せでフワライド自身にすら定かでは無い。
まさに「付和雷同」。その為、好んで乗りたがる者はあまりいないらしい。
ただし、そらをとぶを使えばちゃんと目的地へ運んでくれる。どうやって運んでいるのかは不明だが、考えられるものとして、フワライドの腕にトレーナーがぶら下がる、フワライドがトレーナーを抱いて上昇する、フワライドに専用のゴンドラを付けるのどれかだと思われる。アニポケXY編にてサトシが頭の上を歩いた事があるあたり、頭の上に乗る事は可能らしいので頭の上に乗っている可能性もゼロでは無い。
青空が似合いそうだが、大抵の個体は夜行性らしく、昼間は寝ぼけて浮かんでいる模様。
そして夕暮れ時になると活動し始め、大群になって宵闇を音もなく飛んでいくが、その行き先は誰も知らず、じっと観察していてもいつのまにか姿を消している模様。
このように見た目通りの可愛らしい生態と思いきや、世代を進んでいく毎、図鑑説明には恐ろしいものが増えていき、
- 夕闇を風に乗って飛ぶフワライドに捕まると、あの世に連れていかれるという噂が
- フワライドに乗って旅に出た男が、そのまま行方不明になった事件がある
- 実は体内のガスの原料はポケモンや人間の魂で、しぼんでくると調達のため攫おうとしてくる
- 一説では無念の死を遂げた魂が集まった姿とも
等々、ゴーストタイプらしい生態がてんこ盛りである。
先述の行方不明者の件から、人の手持ちになったフワライドでも油断できないという点が、より不気味さを加速させている。とはいえ、『NEWポケモンスナップ』ではパールルを運んであげたりするなど全ての個体が害をなすというわけでは無いらしい。
『LEGENDSアルセウス』では、黒曜の原野・群青の海岸・純白の凍土の夜に通常出現、紅蓮の湿地では時空の歪みで出現。フワンテと共にヒスイ地方のほぼ全域で夜間ふわふわ浮いている。
進化前共々かなり好戦的で、フィールド上でプレイヤーを見つけるな否やシャドーボールが飛んでくる。
さらにに高レベルの野生個体はじばくを覚えており、プレイヤーに対し何度も自爆特攻を試みてくる恐怖の殺人気球と化している。
一方で仲間にできれば高いHPとさいみんじゅつによって本作の肝である捕獲を強くアシストしてくれる。
またマジカルフレイムを自力習得できるようになっており、相性補完はもちろん攻めの力を下げることで格上の相手もある程度応戦できるだろう。
ゴーストタイプなので、捕獲したいポケモンがすてみタックルで自滅してしまうのを防げるのもポイント。
ただし牙を持つポケモンからはだいたいかみくだくが飛んでくることに注意。
ゲームでの性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
150 | 80 | 44 | 90 | 54 | 80 |
ゲームではゴーストタイプにしては珍しくHPがあるポケモンとして人気。
主に使われる技はシャドーボールやおにび・だいばくはつ・さいみんじゅつなどが人気。フワンテとは違い、「そらをとぶ」を覚えられる。
ふわふわ浮いているだけなのかと思えばアクロバットなんて芸当も出来る。今までのイメージからするとちょっと何かがおかしい気はしないでも無い。
また、飛行タイプでありながらも10まんボルト、かみなりを覚えられる珍しいポケモンでもある。
ポケダンでは2段階も回避が上がり凶悪な小さくなるだったが、BWからは本編でも2段階上がるようになった。おっとりした外見に反して本編でも外伝でも結構凶悪なポケモンの一匹だったりする。
『ブラック・ホワイト』では野生でも登場するようになったほか、
隠れ特性「ねつぼうそう」を与えられている。この特性は自分がやけど状態になると、とくこうが1.5倍に上昇する。道具『かえんだま』を持たせておく事で、徐々にダメージ&物理火力を犠牲にする代わりに、特殊火力が一気に高くなる。
何気にこの特性、フワライド一族の専用特性だったりする。
ちなみに「かるわざ」も前作まで専用特性だった。思えば結構恵まれてるポケモン。
上記のような器用さがあるため、いざバトルに出すとなるとありとあらゆる戦術を考えられる、非常にカスタマイズ性の高いポケモンである。
- 「アクロバット」と特性「かるわざ」を生かした速攻物理アタッカー
- 「めいそう」や特性「ねつぼうそう」を生かした特殊アタッカー
- 「かみなり」や「ウェザーボール」を覚えることを生かした天候パ用
- 高いHPと「おにび」、「たくわえる」などを生かした耐久型
- 「かなしばり」、「みちづれ」などの補助技、「だいばくはつ」での自主退場を生かしたサポート型
- 「ちいさくなる」で回避率を高める、およびバトンタッチ要因…
などなど、トレーナーの育て方、技の選択一つでフワライドは何通りもの戦法を見事に使い分ける。
ある意味、「どんな風に育てるか」を特に楽しませてくれるポケモンだと言えるだろう。
弱点は多いが無効化されるタイプは3つもあり、回避率を無効化するいちげきひっさつはぜったいれいど以外はその無効化されるタイプの技で恐れずにちいさくなるを使える。
※上記のものはあくまで例だが、いくつかの戦法を複合した場合も見受けられる。
とはいえ、「いたずらごころ」持ちの「ちょうはつ」、回避率上昇を無効化する特性「するどいめ」、Zワザ、ダイマックス技、ガオガエンの「DDラリアット」等世代が進むごとに対策も進んでいるため、これらの対策も踏まえて運用する必要がある。
『LEGENDSアルセウス』ではゲーム全体の技の種類が大きく振るい落とされたため、ひこうタイプであるにもかかわらずひこうタイプの技を教え技を含めて一切覚えないというまさかの事態となり、結果ひこうタイプが完全にお飾りとなってしまった。そのかわりマフォクシーなどが覚える、ひこうタイプの技よりも有効打が多いほのおタイプのマジカルフレイムを覚えるようになり、技のバリエーションの広さに関しては弱体化してないといえるだろう。
Zワザ、ダイマックスが存在しない上にあくテラスタルで「いたずらごころ」の乗った「ちょうはつ」を無効化できるポケモンSVでは、「ちいさくなる」耐久型として強化された。「DDラリアット」が事実上削除されたのも大きい。ただし、必中扱いの「呪い」で詰むので過信は禁物。
この世代では害悪枠としてランクバトル上位陣の間において一定の需要がある。生命線の「ちいさくなる」をほぼ確定の枠とした、「たくわえる」や「ちからをすいとる」で粘る耐久型、「みがわり」と「バトンタッチ」を足したエース御膳立て型が主流となっている。
テラスタイプは弱点のゴーストを補完できるあくやノーマルが主流。前者を選ぶ理由としてはフワライドの元のタイプ上かくとうに出くわしにくいというのもある。
使用トレーナー
ゲーム版
- メリッサ:ジムリーダー(シンオウ)
- オーバ:四天王(シンオウ)
- マツバ:ジムリーダー(ジョウト)、再戦時
- シキミ:四天王(イッシュ)、強化後
- アセロラ:四天王(アローラ)
- ペリーラ:ギンガ団警備隊隊長
- アキラ:テラレイドバトルサポートトレーナー
アニメ版
- メリッサ(DP93話~)
- トニオ(ディアルガVSパルキアVSダークライ)
漫画版
- メリッサ(ポケスペ)
- ヒオリ / 怪盗ポケモン7(快盗!ポケモン7)
番外作品
『ポケモンGO』
2018年10月24日、ハロウィンイベント開催とともに新実装。初登場時のダイヤモンド・パールではやや特殊な立ち位置のポケモンだったが今作では通常通り野生で出現し、色違いも実装された。
性能面に関しては強力なシャドーボールこそ覚えられるものの攻撃力がそれほど高いわけではないためアタッカーとしての性能は今ひとつ。一方で体力が非常に高い上に格闘タイプに対しては三重耐性を持っているのもありハピナスやカビゴンの後ろに配置するにはうってつけなポケモン。
圧倒的攻撃力と防御力を盾に、格闘タイプに強いフェアリータイプやエスパータイプをハピナスやカビゴンごと狩れるメタグロスに対しても大きな負担を掛けられる点も地味に見逃せない点であるが、タイプ相性の関係上バンギラスは呼びやすい。また、技構成によってはメルメタルでゴリ押しされる危険性もあるため過信は禁物。
『ポケモン不思議のダンジョン』
探検隊シリーズでは進化前のフワンテ共々、文句無しの最強ポケモンとして君臨している。
- 何を間違えたのか、特性「かるわざ」の効果が「持ち物を持たなければ常に2連続攻撃」に変更されている。
- 一定確率で全能力が上がる全体攻撃、「あやしいかぜ」「ぎんいろのかぜ」を両方とも覚えてしまうため、上記の「かるわざ」と合わせてこのふたつを2連続で撃てる。しかもポケダンでは敵一体ごとに能力の上昇判定が行われる仕様のため、部屋の中の敵が多いほど能力上昇の確率が上がる。
- ポケダンの仕様では、「すばやさ」が上がると行動回数が増える。つまり、「あやしいかぜ」「ぎんいろのかぜ」で能力が上がればさらにもう一回撃てる。おかわりもあるぞ!早い話「ずっと俺のターン」。
- 回避率を上げる「ちいさくなる」、相手を拘束できる「かなしばり」「あやしいひかり」まで覚える。
- 空を飛んでいるため、壁の中以外ならどこでも行ける。
- かしこさも非常に優秀で、「くうかんはあく」で全体マップを最初から見ることができ「カンがいい」の効果で階段のおおよその方向もわかるため、探索だってお手の物。
- 「わなふまず」「しりょくじまん」を会得するとフィールド上の罠が無効に。
- スカイジェムがトレジャーバッグの中にあれば、天候がはれである限り常に倍速。
- 「てがはやい」で通常攻撃の回数も2回になる。すなわち、かるわざ・スカイジェムと合わせると驚愕の8回連続攻撃が可能。
- やっとの思いで倒したとしても、「ゆうばく」で瀕死の主人公たちに追い打ちをかけてくる。
…マグナゲートには登場しないのでホッとしている人も何処かにいるはず。
次回作の『ポケモン超不思議のダンジョン』では全種類のポケモンが登場することが明かされたが、過去作で大暴れしたポケモンは弱体化される事が多かったため、例に漏れずフワライドも大人しくなると思われていた。
……が、そんな淡い希望はラピスのごとく粉々に打ち砕かれた。
蓋を開けてみればそこにいたのは、BW以降強化され、探検隊とは異なり離れていても使うようになった2連続ちいさくなるで回避を上げまくり、あやしいかぜを連発してビルドアップしていく以前よりも凶悪な気球の姿だった。
さらに進化前のフワンテは序盤のダンジョンに登場するため、しょっぱなから心折られた冒険者も数知れず。
さらにさらにアクロバットまで実装されているため道具を持っていないことの多い敵フワライドの猛攻が2連続で続くなんてことも…
ただし今作は特性が一つしか持てないため必ずしもかるわざを持っているとは限らず、ゆうばくの方は性能が見直されて弱体化しため、かるわざを封じる際に(仮にゆうばくであったとしても)アイテムを強引に押し付けるデメリットが無くなった他、あやしいかぜを始めとしたゴーストタイプの技はノーマルタイプにはダメージを与えられなくなったりと弱体化した面もあり、本作自体難易度が非常に高いのもあってフワンテ系列が特別話題になることはあまりない。
『ポケパーク』
ピカチュウたちの移動手段として登場する。
最初はきのみ(ゲーム内では通貨扱い)が必要だが、仲良くなると無料で移動させてくれる。
「ぷわー」と鳴きながらピカチュウたちを抱きかかえて飛ぶ姿がかわいらしい。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- メリッサのフワライド
- DP93話でメリッサがタマゴから育てたフワンテがサトシのピカチュウとのバトル中に進化。相手の攻撃をかわすのが上手くなり、ピカチュウに直接タッチしての「さいみんじゅつ」でピカチュウを眠らせてサトシを降参させた。
- ジム戦時にはサトシの「カウンターシールド」を応用した「カウンターシールド返し」でピカチュウ、ブイゼルを立て続けに倒す。しかしヒコザルの素早い攻撃とサトシがとっさに編み出した作戦「カウンターシールド返し返し」で倒された。
- トニオのフワライド
- 劇場版『ディアルガVSパルキアVSダークライ』でトニオがアラモスタウンの観測用に使っているポケモンで登場。
- XY40話
- この回では大群が登場しているが、サトシが浮かんでいるフワライド達の上に飛び移って崖をわたっていた(しかも、帰りは気を失ってるユリーカを背負いながら)。
その他
XY | 62話(回想) |
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SM | 72話・81話・83話・94話 |
新無印 | 74話 |
劇場版 | 氷空の花束 |
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
- 1話:冒頭で登場
関連イラスト
関連タグ
0425.フワンテ → 0426.フワライド → 0427.ミミロル