「これは世界を作り替えるゲームだ。さぁ始まるぞ…新しい世界が」
ナレーション:塩野潤二
概要
『仮面ライダーギーツ』作中で開催される生き残りゲーム、及びそのゲームが行われる世界のこと。
参加者たちは各々仮面ライダーに変身し、有刺鉄線のような結界で囲まれたジャマーエリアに現れる謎の敵・ジャマトの脅威から街の平和を守ることを目的としている(クリア条件はミッションごとに異なる)。なお、舞台は現実世界にて行われる。
ジャマーエリア内からはミッション終了まで脱出不可能であり、閉じ込められた一般人は逃げ場のない中、積極的に殺害しに来るジャマトから逃げ惑う羽目になる。ただしジャマトもエリア外へ侵出する事はできず同じく閉じ込められた状態であるので、逆説的に言えば「ジャマーエリア外には危険は一切なく安全を保障されている」とも言える。
そして、勝ち残った者は「デザ神」の称号と共に《理想の世界を叶える権利》が得られるとされる。
デザ神が決定した時点でゲームは終了し、デザ神と運営を除くゲームに関わった全ての人間の記憶はリセットされてしまう。しかし、ツムリに選ばれライダーコアIDを手にすると記憶が戻る。
しかし、上記の内容および「途中で別ミッションが入ると強制中断されその時点でに条件をクリアできていなければ脱落」などのルールや、何より「命懸けのゲームでありゲーム中に死亡(退場)したら生き返れない」事も、「脱落した場合に何が起こるか」も、極めて重要な事項がいくつも事が起こるまで参加者には知らされないというかなり鬼畜な仕様となっている。
基本的にジャマトの撃破がゲーム全体のルールであるため、ライダー同士が武器を向け合うことはないが、裏を返せばルールに抵触さえしなければどんな手段を使っても問題ないということ。劇中では勝利するために他の参加者を蹴落として退場に追い込んだ悪辣な参加者もいた模様。
略称はDGPだが、ゲームやデザグラと表記・呼称されることも多い。
ルール・ミッション
世界を守るゲーム、その真実(ネタバレ注意!)
第16話「謀略IR:キツネ狩り」ラストにて、運営側のやらせが発覚してその回のデザイアグランプリは中止となり、その時点で残っていたプレイヤー達に次回のデザイアグランプリへの優先参加権が与えられたと同時に、ついにデザイアグランプリの真実が公開された。
その正体は次元を超越したリアリティライダーショーである。
実はデザイアグランプリには、「オーディエンス」と呼ばれる多くの観客がおり、プレイヤー各自が理想の世界を賭けた死闘を、「世界を救うエンターテイメント」と称して提供していたのであった。
しかし、デザイアグランプリはテレビでもネットでも配信されていない理由、記憶封印してまで事実を知らされない一般人とオーディエンスを選別する根拠、ジャマトの出自等、この時点では謎が多かった。
第22話「乖離Ⅵ:追跡!チラミ鬼をつかまえろ!」でジャマト側にヴィジョンドライバーを強奪されたことでゲームを一時中断せざるを得ない事態となってしまった。
主なプレイヤー
詳細はプレイヤーを参照。
主要人物
運営
運営側に属するキャラクターは全員目に関する動作が名前の由来と思われる(ツムリ「目を瞑る」ギロリ・ニラム「ギロリと睨む」サマス「目を覚ます」など)
運営幹部の一人でゲームプロデューサー。
ゲームの公平性を監視し、スポンサーと直接やり取りする他、ゲームマスターとは同格以上の立場。
必要とあれば独断で未実装のアイテムを転送する権限もある。
ニラムの部下を務める女性。
ゲームマスター
デザイア神殿に赴任しているゲームの進行役。
コンシェルジュとして常駐している謎の人物。デザイア神殿のサロンを休憩所として、参加者達にお茶菓子などを与える。ルールにも詳しく、ルールを破ろうとした道長に警告していた。
ある理由でギロリの後任としてデザイア神殿に赴任し、駐在するようになった人物。
ギロリとは性格や言動が正反対で明るく陽気で、お茶目な所がある。
ナビゲーター
ルール説明などを行う謎の人物。デザイアドライバーとIDコアを参加者達に与えて回っている。
現在のナビゲーター。英寿とはタメ口で会話するほどの付き合いであるようだが、口調通りの人物関係になっているかは不透明である。
かつてのデザイアグランプリでツムリの前任としてナビゲーターを務めていたとされる女性。
浮世英寿の母親とされる人物だが、現在の消息は不明と謎の多い人物。
ジャマーガーデン
植物園のような「ジャマーガーデン」でジャマトを飼育している謎多き老人。
怪人であるジャマトを我が子のように愛しているなどの異常性が垣間見えている。
運営側としてジャマトを派遣しているが、「デザイアグランプリの破壊」を目論んでいるようで…
オーディエンス
サポーター
オーディエンスの中でもプレイヤーのサポートも行う者たち。
名前は感情に関するオノマトペが由来だと思われる(ジーン「じんとくる」ケケラ「ケラケラ笑う」ベロバ「ベロベロバー」キューン「キュンとくる」)。
ギーツのサポーター。英寿の活躍を心から楽しむ一方、彼の秘密にも興味を抱いている。
タイクーンのサポーター。景和がデザ神になることを望んでいる。
バッファのサポーター。ジャマトのスポンサーも務めておりデザイアグランプリの崩壊を望んでいて、仮面ライダーを倒す力を求める道長に興味を抱く。
ナーゴのサポーター。
スポンサー
デザイアグランプリに出資しているスポンサーの一人。祢音の父。
他にも晴家ウィンの祖父など多数のスポンサーが存在する。
使用される道具や施設
俗に言うアイテムボックス。
デザイアグランプリへの招待状代わりであり、基本装備が入っている黄色の001と、グランプリ内で入手できる強化装備入りのピンクの002が存在する。乖離編以降のシークレットミッション報酬用のボックスは、各ライダーのデザインに合わせたものになっている。
- ユニフォーム
参加者が着用するユニフォーム。
Tシャツ、パンツ、ジャケット、ベストの4点+コンバットブーツ・ニーパッドの構成で、メインの4点は商品化もされている。
Tシャツのみ個人で色・デザインが異なり、それ以外は黒と紺のツートンカラーにアクセントで白のラインが入っている。
また、黎明編ではコートも着用していた。
参加者の所持するスマホ型デバイス。クモ型のスパイダーモードに変形し、攻撃や索敵を行う。またスマートフォンモードでは、デザイアグランプリでのスコアが表示される。
ゲーム内での活動時間に応じて得られる専用通貨。
サロン待機時の服などを買うことができる。
いわゆるゼニーやゴールド。
バックルは購入不可だが、デュオ交替チケットの購入等ゲームの内容次第では有利に働く
参加者各々の願いが掛かれたカード。理想の世界はこれに沿って叶えられると思われる。
参加者たちの集会所。またツムリやギロリはここに居座っている模様。上記にもあるが、この場所で戦闘行為を行うと理由の如何を問わず即失格となる。
派生ゲーム
『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』に登場。
謎のゲームマスター・コラスによりデザグラが乗っ取られ、作り替えられた“最悪のゲーム”。
第32話にて道長がジャマ神となって本編にも登場することとなる。
ヴィジョンドライバーを強奪したベロバが開催したジャマトの為のデザイアグランプリ。
余談
- 「デザイア」とは「欲望」の意味を表す英語(desire)である。(他には「熱望」「切望」など)
- デザイアグランプリの根本を司る要素である「転生」と「生き残りゲーム」は、プロデューサーの武部直美が企画段階の時点で持っていた構想を下地にしている。
- 第1話の時点で主人公が優勝した上、作品自体が世界改変ものであると同時に、その結果が1話で即時発揮された展開はファンの予想考察を超えた斬新なもので、今後の動向により関心が高まっている。
- 『龍騎』のバトルロイヤルや、『エグゼイド』の『仮面ライダークロニクル』とは異なり、第1話の時点で「優勝者の理想の世界を実現させる権利」が嘘で無い事が証明されている。また自分以外がデザ神になった場合でも、叶えた願いが別の内容に上書きされることは無い模様。
- 近年現実で流行している、『ギーツ』のモチーフ元とされるバトロワ系ゲームは大体プレイヤー同士が戦い合い最後の1人まで勝ち続けるものだが、デザイアグランプリはプレイヤー同士で戦わず、共に共通の敵を撃破するという意外にも対照的な内容となっている(フォートナイトのワンタイムイベントがプレイヤー同士で共通の敵を撃破するとデザイアグランプリに近いが、ワンタイムイベント以外では結局プレイヤー同士の対戦になる)。
- この手のバトロワ系ゲームに付き物であるストームや安全地帯に相当するものは今後登場するかは不明。
- 赤いきつねと緑のたぬきとのコラボCM「赤いぎーつね」では…。(当該記事参照)
- ロゴのデザインは、おそらく逃走中をモデルの1つにしていると思われ、あちらもアルファベットに矢印の意匠がある。
関連タグ
サバイバルゲーム デスゲーム ヒーローごっこ ライダーバトル
デザイアエントリー:二次創作タグ
仮面ライダー関連
- ゲゲル、ブラッドゲーム:別作品の悪役達が行うデスゲーム(というか殺人ゲーム)。知っての通り本質的には全く別物だが(ルール無用に等しい後者はともかく)、前者は単純な様で厳格なルールが設けられている、動(植)物の力を持った姿に変身する者が行う、失敗が死に直結する、完遂すれば気の向くままに殺戮ができる(≠理想の世界が叶う権利が与えられる)等、近いものがある。
- 仮面ライダー龍騎、仮面ライダーエグゼイド:複数のライダーによるデスゲームという共通点を持つ。加えて前者は「生き残った者には願いを叶える権利が与えられる」という点、後者は「重要事項が事が起きるまで知らされない」も近い。
- ただし、両方ともルール上デザイアグランプリよりも脱落が死に繋がりやすい。例を挙げると、前者は契約破棄によりミラーモンスターに襲われ、後者はゲーム病により消滅する。対するデザイアグランプリは致命傷さえ受けなければ変身資格とデザイアグランプリに関する記憶を失うのみ。
- バトルファイト:こちらは動物の祖先によるサバイバルゲームという内容。他のゲームとは規模が異なり、勝者には子孫の動物が地球上を支配できる権利と神の座を与えられる(つまり、デザイアグランプリ同様に世界レベルでの干渉となる)。
- SHOCKER:『仮面ライダー THE FIRST』の敵組織。改造人間の候補者に「おめでとう」と言って祝福しながら怪人に改造する。
- 仮面ライダー鎧武:複数ライダーによる黄金の果実争奪戦が繰り広げられ、手にしたものには旧世界を破壊し、新世界を創造する権利が与えられる。
- アナザーライダー:「今日からあなたは仮面ライダーです」、というフレーズから連想できる怪人。
他作品関連
- 暴太郎戦隊ドンブラザーズ:こちらも、桃井タロウと桃谷ジロウ以外のメンバーは、ある日突然半ば強制的に戦士に選ばれ、報酬であるキビ・ポイントを貯めることで願いを叶えられるという点が類似している。ただし、消費量によっては重大な不幸が発生するという違いはある。また、ヒーローとしての力そのものを個人的なことに使うなど不適格とされた者が失格になることも共通している。
- GANTZ:ルール等に類似性や共通点が見られる作品。
- ハンガー・ゲーム:配信されているデスゲーム繋がり。
- 牙狼VR:不特定多数の人間を巻き込んだデスゲーム繋がり。しかも物語開始の時点で何度か開催されているのも共通してるが、こちらはヒーローになる権利を勝ち取るデスゲーム。
- デスノート:同じくルールが作中外に書かれる作品。ただしこちらはアイキャッチで語られる。
- フォートナイト、ApexLegends:「生き残りゲーム/バトルロワイヤルゲーム」の例として挙げられたゲームで、モチーフのひとつ。ちなみにMOVIEバトルロワイヤルでは前者の特徴のオマージュと思わしき能力を持つ「仮面ライダーシーカー」が登場している。
- ソードアート・オンライン:多数の人間を巻き込んだデスゲーム繋がりで、こちらは運営側が仕掛けており、黒幕が主催者であった。デザイアグランプリにもそういった部分が出てるが果たして…?そして、今作でデザイアグランプリのゲームマスターが変身する仮面ライダーの変身ベルトのシステムボイスを演じている声優は、あちらではデスゲームを終わらせた主人公を演じているのはなんの因果であろうか…
- ゴチになります!:コンセプト的にこちらに近い。ただ、こちらの場合は、バラエティー番組の企画で、番組が設定した金額に近づけるかどうかのチキンレースであり、設定金額に一番遠かったものは食事代を支払うことになる(ただし、デザイアグランプリにおけるデザスターつまり料理の値段を知っているライアーを見破るライアーゴチは例外であり、設定金額に一番遠かった者がライアーを見破った場合、そのライアーが食事代を支払う。)。
デザイアグランプリの正体
ここからはネタバレ注意
第23話「乖離T:いざ!推しのためなら」にてジャマーガーデン攻防戦の中でデザイアグランプリのとんでもない真実が判明した。
英寿「『時元を旅する観光客』、『既に終わっている大昔の世界』、そして…『世界を創り変える女神』、その言葉が全てを物語る。デザイアグランプリの運営とオーディエンスの正体…、お前達は、遥か未来の存在…。」
ジーン「ああ…そうさ。君達がギリシャ神話や戦国時代をエンターテイメントとして楽しむように俺達も楽しんでいるんだよ。この素晴らしき3,5次元の世界を!」
実はデザグラの実態は遥かな未来から来た未来人が運営する3.5次元、つまり現代世界を含め様々な時代を舞台にしたゲームであった。
第24話の緊急特番では既に遥か未来だけでなくローマ時代や戦国時代、さらには近未来などで幾度無く開催されており、多くのデザ神を輩出している(その中には歴史上の偉人もいたらしい)事や敵であるジャマトもまたデザグラの為に生み出されたやられ役に過ぎなかった事が判明しており、つまりは未来人による自作自演であったのである。
そして理想の世界を叶える力の真相は、ゲームで犠牲となった一般人の幸せを吸収しそれを力の糧とすることが判明した。
予期せぬ方向へ物語が進むに連れ、デザイアグランプリの始まりが明らかになる。
独自に調べていたジーンによると初期のデザグラは今とはルールが全く異なっており、命を賭けるような危険なものではなかった。参加者は誇りと名誉を賭けた大会のような形式で行われており、デザ神には理想の世界ではなく勲章代わりの金貨が与えられていた。少なくとも参加者はライバルであり、お互いをリスペクトする仲間でもあった。
ルールが変わったのはミツメがナビゲーターの座を退いてからであり、それからデザイアグランプリは他人を蹴落とすような命を賭けたゲームへと変化していった。同時にオーディエンスたちもより強い刺激を求めて熱狂するようになっていったらしい。
真の関連タグ
刀剣乱舞、大河ドラマ:こちらは我々現代人が過去の歴史に独自の解釈が加えられたものを見て楽しむエンターテインメント作品。だが、こちらは所詮「フィクション」「2.5次元」であるため、実際に干渉できるデザイアグランプリの恐ろしさがよくわかる。
逃走中:こちらも未来人によるゲーム繋がり。