テツノイサハ
てつのいさは
基礎データ
他言語版の名称
英語 | Iron Leaves |
---|---|
イタリア語 | Fogliaferrea |
スペイン語 | Ferroverdor |
フランス語 | Vert-de-Fer |
ドイツ語 | Eisenblatt |
韓国語 | 무쇠잎새 |
中国語 | 簡:铁斑叶 繁:鐵斑葉 |
概要
『ポケットモンスターバイオレット』に登場する、ビリジオンのみらいのすがたと思われるパラドックスポケモン。
これまでの未来のパラドックスポケモン同様に、ビリジオンをロボット化させたような容姿を持ち、しなやかな金属質ボディの緑色はビリジオンより濃く艶やか。接合部分はビリジオンが伝説のポケモンであるからか、ミライドンと同じ白主体のカラーになっている。
頭頂部と首から生えた2枚の葉の先端はマゼンタの発光体になっており、ここからエネルギーの刃を長剣のように一瞬で伸ばし、斬撃を見舞う。
名前の由来は「鉄の斑葉」という仮称からで、難しい読みだが意味は解りやすいネーミングが多いパラドックスポケモンの中でも、かなりマイナーな単語を起用している。
斑葉(いさは)とは表面に斑点のある葉っぱを指し、発光部内に見える粒子が由来となったのかもしれない。
このポケモンが本当にビリジオンの未来の姿なのか定かでないが、最大3本の光剣を振るって戦う姿は、三銃士の聖剣を1体に集約しているかのようである。
ウネルミナモ共々、現在最低限の図鑑説明も作られていない状態らしく、ポケモンHOMEでも「生態"分析中"です」と表記されている。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
テツノイサハ | 90 | 130 | 88 | 70 | 108 | 104 | 590 |
ビリジオン | 91 | 90 | 72 | 90 | 129 | 108 | 580 |
比較 | -1 | +40 | +16 | -20 | -21 | -4 | +10 |
種族値合計がトドロクツキ・テツノブジンと同じくパラドックスポケモンとしてはやや高い。
全体的な種族値傾向は物理型のビリジオンという感じであり、高い攻撃と物理・特殊ともそれなりの耐久を持つが、反面素早さは4下がっている。
タイプはナッシーやセレビィと同じ「くさ/エスパー」。実は禁止級でないポケモンとしてはナッシー以来実に27年ぶりに登場した複合タイプである。
むし4倍を含む弱点7つがネックだが、一方で耐性も6つと多くなかなかに相手を選ぶ複合。
専用技はエレキフィールド上で威力が1.5倍になる「サイコブレイド」。
現環境ではエレキフィールドの発動が難しくウネルミナモ程のシナジーは無いとはいえ、エスパー物理技としては悪くない性能である。
なおエスパータイプにもかかわらず、どういうわけかテツノイサハが覚えるエスパーの攻撃技は物理特殊ともテラバーストを除けばこれしかない。サイコカッターもしねんのずつきもサイコキネシスも覚えられないのである。テツノブジンはエスパータイプが外れたのにどれも扱えていたのだが、未来人の技術はどうなっているのか……。
更に、実はくさ物理技の選択肢も微妙に狭い。
習得できるのは「くさわけ」「リーフブレード」「ソーラーブレード」の3つのみ。
後述するがどちらかと言えばサイクル戦向けなので「くさわけ」は微妙に使いづらく、「ソーラーブレード」はお膳立てが必要になってしまうためほぼ必然的に「リーフブレード」頼りになる。
この通り一致技の選択肢は狭いが、サブウェポンはビリジオン譲りのかくとう技を始めでんき技のワイルドボルトやあく技のつじぎり・むし技のメガホーン・はがね技のスマートホーン等サブの範囲は割かし広めになっている。
特に一致技を悉く半減するはがねや、意外とくさ半減タイプとの複合になっている事が多いあくに通せるかくとう技の存在は非常に重要になる。
変化技はリフレクターとひかりのかべを覚えなくなった代わりにエレキフィールドやサイコフィールド、グラスフィールドを覚えられるように。
残念ながらミストフィールドだけは習得できない。
エスパータイプらしくサイドチェンジやさきおくり、他にもちょうはつといったテクニカルな技も覚える。
その多弱点多耐性のタイプから、サイクル戦に対する適性が高め。
イダイナキバやテツノカイナ等刺さる相手はけして少なくはない。
一致技の火力が若干控えめで、高火力技がインファイトに頼り気味になる点も噛み合っている。
テラスタルとの相性も悪くはない。無難なテラス先は、後述の専用技の威力を高めるエスパーか、ひこうは一貫してしまうが、むし4倍とあくを半減、かつインファイト等の火力を上げるかくとうが主になってくるか。
じゃくてんほけんとの相性も悪くはないが、無理に弱点に突っ張らせるよりは的確に刺さる相手に出す方が向いているため難しいところ。
また、くさタイプ故の粉技無効やダブルバトル屈指の強者モロバレルやヘイラッシャ相手にタイプ一致で弱点を突ける点も決して見逃せない。ダブルバトルでは火力とサポート性能を兼ね備えたポケモンとしての活躍が期待できる。
欠点は前述の多弱点多耐性もそうだが、攻撃面での融通の利かなさがある。
物理で習得できる技はなんと全て直接攻撃、おまけに状態異常や能力低下の追加効果を持つ技どころか連続技のようなテクニカルな技すらほぼ習得できない。
精々「かわらわり」で相手の壁を破壊する程度であり、ビリジオンモチーフにしてはあまりにも漢(?)らしすぎる仕様になっている。
故に直接攻撃に反応する特性及びゴツゴツメットに引っかかりやすく、特性がんじょうやきあいのタスキを始めとした行動保証も突破するのも苦手。
また、ダブル適性の高さに反して範囲攻撃も何一つ覚えないのも歯がゆい。
総評すると、確かな強さは持っているもののそこはかとない物足りなさがあると言ったところ。
どちらかと言うと攻めの問題なので、この辺りは今後の技追加に期待と言ったところか。
ランクバトルでは少なくとも9月いっぱいまでは使用不可。7月から始まるレギュレーションDでは、ポケモンHOMEとの連携が行われたことで解禁された過去作の準伝説やヒスイポケモンも軒並み使用可能なのだが、ウネルミナモとテツノイサハは解禁されなかった。というかパルデアに連れてこれる禁止伝説以外のポケモンの中で、レギュレーションDで使えないのはこの2体だけである。
テラレイドバトル
2月28日0時〜3月13日の8時59分までの間、バイオレット版のみ☆5としてレイドバトルに挑め、スカーレット版でもポケポータル経由で参加できる。
現時点ではこのイベントの期間のみしか入手する機会がなく、元が準伝説ポケモンだからか、最強シリーズ同様入手できるのは一回だけである。
戦闘開始時にターンを消費せず「エレキフィールド」を使い、「クォークチャージ」を発動させる。個体値によっては攻撃ではなく特防が上がることもあり、これで個体値の判別がつく場合もある(が、味方ポケモンが事前にいかくしていた場合は個体値に関係なく攻撃が上がらなくなるので、早とちりせぬよう注意は必要である)。
使用する技は「サイコブレイド」「リーフブレード」「メガホーン」「つるぎのまい」。
三重に強化された「サイコブレイド」が特に強烈で、大抵のポケモンはエスパー半減でも半分以上削られてしまう程。
上述の「つるぎのまい」に加えて「リーフブレード」の急所狙い効果も危険で、フルバフで急所に当てられてしまうとLv100の鋼ポケモンであっても甚大な被害を受ける。
攻撃は物理攻撃のみなので、「ちょうはつ」でつるぎのまいを封じたり、「リフレクター」などで守りを固めるのも良い。唯一テツノイサハの火力上昇に寄与しない「ミストフィールド」で上書きしてしまえば、不可逆に攻撃力を削ぐ事も可能である。
そのため、耐久面のサポーターを使う場合はこの3つの技全てを覚え、サイコブレイドを無効化できて他の技で弱点も付かれないオーロンゲが使いやすい。もう1枠はひやみずで更に火力を下げれば盤石。
あくタイプ単体は「メガホーン」で2倍ダメージを食らうため、はがねタイプ複合のドドゲザンなど、むしタイプ技で弱点を突かれず、リーフブレードのダメージを半減できるポケモンが有用である。当然弱点を突かれるテツノカイナとマリルリはNG。
他の候補ははがねタイプ複合で虫技を覚えるハッサムや、つるぎのまいを特性「てんねん」で無効にできるラウドボーン、全ての技を半減にでき「ちょうはつ」で敵強化を阻止しつつビルドアップとつけあがるによるワンパンを狙えるアーマーガア、同じく全ての技を半減にできイカサマにより相手のこうげきを逆利用するデカヌチャンなどが挙げられる。
また、リーフブレード半減に加えサイコブレイドも無効であり、特性「わざわいのたま」で相手の特防を下げ、「ちょうはつ」で「つるぎのまい」を封じながら悪巧みを積んで殴れるイーユイも候補に挙がる。
普段ならイーユイを野良のテラレイドで出すのは控えるべきなのだが、前述の通りわざ構成が物理一辺倒なおかげで味方への特防ダウンを気にする必要もない。ただしあくテラスタルするとメガホーンが抜群になってしまうので、極力テラスタルを使うまで追い込まれることが無いように注意。
イーユイ自体の物理耐久は低いため、レイド用に耐久にも努力値を振っておく事。金策用のCBベース個体がいるのならば、技構成をレイド用に調整するだけで役に立ってくれる。
強力なボスには違いないものの、極めて厳格なメタを要求してくる☆7最強シリーズと比べると、☆5レイドでレベル75なので、適正レベル以上でタイプ相性に気をつければソロプレイでのクリアも難しくない。
どのボールを使用しても確定で捕獲できる本作のレイドの仕様から、オシャボで捕獲を狙うプレイヤーも多かった。緑色をベースに赤い色がアクセントとして入ったデザインのフレンドボールが特に人気が高かった模様である。
なお、当初はテツノイサハではなくタマゴを入手し、テツノイサハがゲットできなくなるバグが発生していたが、その後にバグが修正され、ウネルミナモ・テツノイサハレイドの第二弾が行われたことで、タマゴを受け取ってしまったプレイヤーも改めてテツノイサハをゲットできた。
余談
奇書バイオレットブックには、エリアゼロ中層以降に棲息している小型かつ残忍な謎のポケモン達の特徴を元に「エリアゼロに幻のポケモンがいるならどういう見た目か」と描かれた想像図(イメージ)が記載されていた。
その図はビリジオンをベースにコバルオン、テラキオンら三闘を一つにしたかのような姿だったが、実際に解禁されたテツノイサハはビリジオンの特徴しか見られず、他の仲間も別のポケモンとして出てきている。
あくまでも想像図でしかなかったという事だろうか。
関連タグ
1009.ウネルミナモ→1010.テツノイサハ