浦安鉄筋家族
うらやすてっきんかぞく
概要
週刊少年チャンピオン誌で1989~92年に連載されていた前作『4年1組起立!』の路線を継承・拡大する形として93年10号から同誌での連載がスタートし、第4シリーズ『あっぱれ!浦安鉄筋家族』連載中の2023年で連載30周年を迎えた。週刊少年チャンピオン誌でのシリーズ化を伴う継続連載期間としては最も長い。
2023年9月7日発売予定の『あっぱれ!浦安鉄筋家族』第17巻にて通算100巻を達成する。
週刊少年チャンピオン誌でコミックス100巻以上を達成するのは『ドカベン』以来である。
原作の作品リストは以下の通り。
「浦安鉄筋家族」- 第1シリーズ(無印) 1993年 - 2002年、全31巻
「元祖!浦安鉄筋家族」- 第2シリーズ 2002年 - 2010年、全28巻
「毎度!浦安鉄筋家族」- 第3シリーズ 2010年 - 2018年、全24巻
「あっぱれ!浦安鉄筋家族」- 第4シリーズ 2018年 - 連載中、16巻続刊
数多くの狂気かつ変態染みた奇人変人およびこれまた強烈(濃ゆいとも言う)な個性溢れるパロディキャラが登場することでも有名。
中でも作者が洋画とプロレスのファンであることから、プロレスラーや往年の名優そっくりのキャラが登場することが多い。
そして断末魔に関しては、元ネタが存在し、そこを探すのもまた本作に於けるお楽しみ要素のひとつである。
(例:松五郎「リカオーン」勇子「キタベップー」順子「(後述の大鉄の奇行を見て)あおばー!」など)
1998年にはTBSほかでアニメが放送された。当時TBS系列(ただし毎日放送除く)で放送されていた深夜のバラエティ番組「東幹久 ワンダフル!」の番組内番組という形での放送だった。
2014年にはアニメの2期とも言える「毎度!浦安鉄筋家族」がTOKYOMXとサンテレビで放送されている。
さらに2020年4月からはテレビドラマがテレビ東京系列局(ドラマ24枠)、びわ湖放送、テレビ和歌山に加えて青森テレビや静岡放送(どちらもTBS系列局、蛇足ながら後者は「ワンダフル!」版の放送実績あり)、福島中央テレビとか日本海テレビとかくまもと県民テレビ(いずれも日本テレビ系列局)にて放送されている。
ただコロナウイルス禍の影響で撮影や編集が出来なくなってしまった事もあり、第6話を持って放送休止となった。ピンチヒッターとして大沢木大鉄役の佐藤二朗が出演していた「勇者ヨシヒコと魔王の城」(傑作選)→ミニドラマ「きょうの猫村さん」の40分版→宇宙飛行士が主人公のコメディドラマ「40万キロかなたの恋」が放送された。
しかし、順子役の水野美紀氏が6月13日に投稿したツイートにより大沢木家のシーンを撮影していた一軒家が取り壊されてしまったことが判明、このまさかの事態に主演の佐藤二朗氏も困惑していたことから出演者にとってもスタッフにとっても想定外の事態だった模様。
今後の撮影についてスタッフ一同悩みに悩んだそうだが、6月26日、代わりとなる家が見つかったことと撮影が再開されたことが発表された。そして7月10日、どうにか撮影は完了、8月21日深夜から無事放送は再開された。
因みに、家の内装が変わった件については第9発目で晴郎が実験に失敗して家を爆破してしまい、安いリフォーム業者に頼んだら家の様子が全く違うものになってしまったということになった。
主な登場人物
大沢木一家
演:斎藤汰鷹
- 主人公。愛称は「小鉄っちゃん」。海パン一丁の超おバカ小学生だが、クラスにおけるリーダー的存在として友人達から慕われている。
- 連続登校記録を伸ばすために土日祝日、夏休みだろうと冬休みだろうと欠かさず学校へ行っている。
CV:松山鷹志(TBS版、「毎度!」19話) /一条和矢(「毎度!」、ただし19話除く)
演:佐藤二朗
- 小鉄の父親にして一家の大黒柱。自営業のタクシー運転手だが、何をやるにも超テキトー。
- 重度のヘビースモーカーであり、タバコを長時間吸えないと禁断症状を引き起こして満足に動けなくなり、それが極限状態に達すると今度は逆に超人的な身体能力を発揮する。
- タバコにまつわるネタが非常に多く、『カートン吸い』をやらかしたことも。そしてタバコ値上がりにそなえ、本人なりに金銭事情を考慮してあらかじめ買い込んだはずのたばこを文字通り“すべてを吸い尽くした”本末転倒極まりないをやらかしたことすらある。
- 基本的に意地汚く意地悪。家族の中では裕太にだけは優しかったが最近はそうでもない。稀に親らしい優しいことをすることもあるが、家族に不安がられるほど。
- タバコに関しては神憑り的な才能を持ち、タバコの煙で煙幕を作る、老人に変装するなどタバコの扱い方が異常に上手い。
- テレビドラマ版はこの人が主人公だそうである。
- 愛車は原作は2代目プリンススカイライン、テレビドラマ版は2代目トヨペットクラウン。
演:水野美紀
- 小鉄の母親。年齢の割りに若々しく美人。大沢木家唯一の良心とも言える常識人。
- 問題揃いの一家におけるまとめ役で、まともな人…でもない。怒らせると非常に怖く、恐るべき身体能力から繰り出されるプロレス技で不肖の家族をノックアウトしに掛かる。
- 一家の中でも特に優秀ではあるが、同時に金鉄と並んで被害を受ける側になることも多い。ただし大鉄は殆どの場合順子からの制裁で酷い目に会う。
- 実はものすごい親バカ。
演:キノスケ
- 小鉄の弟。幼稚園生。年の割りに賢くしっかり者。
- 家族の影響からDDTを得意技としており、喧嘩の強さは一級品。通っている幼稚園では番格のように他の園児たちを締めており、その人柄から人望も厚い。
演:岸井ゆきの
- 小鉄の姉。母親そっくりにして、母親譲りの女子力(物理)の持ち主。花丸木という変な彼氏を持つ。
- 普段は母親に次ぐ常識人だが、抑止力となるほどの影響力はない。また、彼氏のことが絡むと周りが見えなくなり暴走する。
CV:一条和矢(TBS版、「毎度!」共通)
演:本多力
- 年の離れた大沢木兄弟の長兄。デブでオタク、そしてニート。某映画解説者にそっくり。
- 父親とはベクトルの違う怠け者のダメ人間だが、自分のオタク趣味に関わる事柄には凄まじい執念と行動力を発揮することがあり、その度に周囲を騒動に巻き込む。
- 定期的に母親によって命の次に大切なコレクションを捨てられており、その度にショックで激ヤセする。激ヤセした顔はニコラス・ケイジそっくりになり極端に美形になる・・・が短期間で持ち直して元に戻り、今度は高木ブーそっくりになった。
CV:坂東尚樹(TBS版)/一条和矢(「毎度!」)
演:坂田利夫
- 小鉄の祖父。博識だが孫たちが大好きのあまり暴走することも。
- 大沢木家の中では母・順子と共に被害を受ける側となることが多い。
ハッチ
- 大沢木家で飼っている犬。白黒のまだら模様であるが黒い毛は小鉄がペンキで塗ったものである。
- 鎖で繋がれているのを悪用し、大鉄に餌をずらされるなどの嫌がらせを行われているため、大鉄のことが非常に嫌いで、隙あらば復讐を行う。
スタスキー
- 大沢木家でなぜか飼っているチンパンジー。ハッチと違い行方不明になることが度々ある。
- ハッチとは飼い主の寵愛とエサを巡るライバル同士。しかし、彼もまた大鉄によって好物のバナナを度々奪われるなど被害を受けており、その復讐のために結託することがある。
小鉄の友人たち(小鉄軍団)
CV:石井康嗣(TBS版)/一条和矢(「毎度!」)
演:細井鼓太
- 小鉄の親友中の親友。家が超貧乏。星型のハゲ(?)がトレードマーク。殆ど無口。
- 普段は大人しいが、物品・金銭への執着が凄まじく、度を越えた貧乏性。
CV:荒木香恵(TBS版)/橘田いずみ(「毎度!」)
演 - 平澤宏々路
- 大阪から引っ越してきた関西弁とツインテールがトレードマークの少女。小鉄とは何かと衝突するが、基本仲は良い。小鉄の家の隣に住んでいる。
- 小鉄らに混ざって遊ぶなど、男勝りで気の強い体育会系。一方で年相応の女の子らしい一面もある。身体能力も高く、体力バカの小鉄と体育で互角に渡り合うほど。
- 小鉄軍団の中では、トラブルメーカーの小鉄ら男子陣にメインで制裁を下す担当。しかし、実は小鉄に次ぐトラブルメーカーだったりもする。
- ちなみに父親がタクシードライバーだったりする。
CV:小西寛子(TBS版)/三森すずこ(「毎度!」)
演:土屋希乃
- 小鉄が惚れている大金持ちのお嬢様。騒動が起きると、いつも不幸な目に合うオチ要員。そのため、美少女キャラなのに顔芸を披露させられるなど、不遇な扱い受けることが多い。
- 見た目によらず気が強く饒舌。その物言いは場合によっては一種の精神攻撃と化し、小鉄らのメンタルを粉砕してしまうことも。
- 潔癖症気味。基本的に不潔なものや気持ち悪いものは大の苦手。
CV:大谷育江(TBS版)/楠田亜衣奈(「毎度!」)
演:小山春朋
- 食べることが大好きな肥満児。好物はアイス、カルピス等。
- 家は八百屋を経営。両親も食べることが大好きなかなりの大食い。最初期は口調も普通な上、小鉄や本田の行為にすぐキレるなど性格も異なったが、後には人畜無害な食いしん坊デブキャラとなった。
- ただし空腹時には暴走する。そのためか春巻や仁よりも裕福であるにもかかわらず似たような遭難ネタ・怪食ネタが度々ある。
上田信彦(ノブ)
CV:岡村明美(TBS版)/楠ひなた(「毎度!」)
演:山城琉飛
- 小鉄軍団の中では普通の優等生。通称ノブ。最初期は髪型が異なり、小鉄と共に悪ガキ達のリーダー格であった。
- 無印後期になるにつれあかねと並ぶ優等生キャラとなり、同時に自宅のアパートをいつも小鉄達に破壊されるなどあかねと並ぶ被害キャラポジションが定着。
- 「元祖!」以降では目立つこと自体が少なくなったが、更に最近は常にテストで78点、勉強も遊びもそこそこにこなすなど「普通」の代名詞などのように扱われる。
CV:生駒治美(TBS版)
- 千葉ロッテマリーンズのファンである野球児。父親ともに某漫画のパロディ。
- だいたいノブと一緒にいたりすることが多かったりレギュラー陣の中にもいたりいなかったり程度の扱いである。「毎度!」では佐渡勇子との絡みが多い。
花子
CV:楠ひなた(「毎度!」)
田中(中田)
CV:西村ちなみ(「毎度!」)
- フルネーム不明。周囲からは「中田」と呼び間違えられる影の薄い生徒だが、「元祖!」から急激に登場し始める。花子と仲が良かったり悪かったり。
星
演:永野宗典
- エイリアンそっくりのクラスメイト。声や書く文字が極端に小さい。
CV:山口祥行(「毎度!」)
金子翼
- 「金子先生」というあだ名を持つオヤジ風の生徒。「元祖!」で小鉄達に見出されてから躍起になっている。
赤門進
- 担任の春巻や小鉄をガムで買収する優等生。共に成績優秀のあかねとは何かとコンビを組むが、彼女からは嫌われている。
野村幸子(ノムさん)
CV:楠田亜衣奈(「毎度!」)
- 「元祖!」シリーズ中期から登場。一見、何の変哲もない美少女だが、浦安一の大食いキャラ。いつも小鉄達から大食いの事でからかわれる。
佐渡勇子(勇ちゃん)
- 「毎度!」シリーズから登場した転校生。カープ大好き娘で、同じく野球好きの涙とは友達兼ライバル兼…?
本田スカイウォーカー
- 小鉄の旧友。現在は転校し、母親と共にフィリピンへ高飛び中だと思われる…が、なんやかんやで日本に戻ってきたようで、忘れた頃に登場しては、怪イベントを発生させる。「あっぱれ!」シリーズにて完全に浦安に戻り、再び小鉄たちの通う小学校に通うことになった。
小鉄達の小学校関係者
小鉄達の関係者
CV:岡村明美(TBS版)/東條加那子(「毎度!」)
演:宍戸美和公
- 土井津仁の母親。貧乏の中でもたくましく生きる鬼婆。チンペーの大ファン。
演:染谷将太
- 桜の元彼氏。不思議な語尾(らむ)に加え、いつも着ている服が脱げてしまう気色悪い男。
CV:石井康嗣(TBS版)
- ウンコ。元気があれば何でもできる。顔や体格や脱糞癖がそっくりの兄弟がいる。
CV:石井康嗣(TBS版)
- 売れないホラー漫画家。変なマンガを描いては、少年チャンピオン編集長(通称「王様」)にボコられる。
CV:巴菁子(TBS版)
演:池谷のぶえ
- 某霊能力者そっくりのおばさん。幼いころから持っていた強い霊感を生かし普段は霊能力者として活動している。アニメではデザインが大幅に変更され、「三途野川霊子」という名で登場した。
稲川ジューン
演:稲川淳二
- 某怪談師そっくりの怪談マニアだが、霊感ゼロ。何かにつけて心霊現象だと決めつける(特に仁ママを幽霊とよく勘違いする)。
CV:坂東尚樹(TBS版)
- 動物大好きおじさん。人間は嫌い。動物好きだが、そんなに動物を大切に扱わない。アニメでは「牛松虎五郎」という名で登場している。
- 晴郎のガールフレンド…もといストーカー。一見すると可愛らしい不思議ちゃんだが、極めて凶暴かつ腹黒い本性の持ち主で、晴郎に対して異常な執着心を向けるヤンデレ。母親の宮崎クライシスは一見すると美人でまともな人物…と思いきや、娘同様に攻撃性が強く、大鉄に一目惚れする。
ホラ吹きじーさん
- 某俳優似のじーさん。いつも嘘ついてばかりで、良く小鉄らを丸め込める。
大福星子・佐茂飯禁子姉妹
難波湾
- 某ホームラン王似の布団叩き職人。数字の「1」をゴッドナンバーとしており、「1」のためなら手段を選ばない。ただし、「3」は大嫌い。
麻岡ゆみ
演:松井玲奈
- ファミレス「べーやん」の店長。大鉄の仕事仲間、TBS(タバコバカスペシャル)には手を焼いているが…?
- 「元祖!」最終巻から登場。享年29歳の幽霊の女性。大鉄を驚かそうとして失敗して以来、大鉄に惚れ込んで付きまとう。