「若人から青春を取り上げるなんて 許されていないんだよ 何人たりともね」
「大丈夫 僕 最強だから」
※この項目は単行本未収録のネタバレ情報を含みます。 |
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概要
日本に4人しかいない特級呪術師の一人で自他ともに認める現代最強の呪術師。
特級の中でも別格の実力を有している。その常軌を逸した才能は生まれつきで、幼い頃から億単位の賞金首として狙われ、彼が生まれてから呪霊が年々力を増すなど、世界の均衡(バランス)が変わったと言われている。
作中では超大物呪術師にして日本三大怨霊の一人・菅原道真の子孫で、教え子の一人・乙骨憂太とは超遠縁の親戚にあたる。
両面宿儺の指を取り込んだことで秘匿死刑の決定した虎杖悠仁に関して、「宿儺の指を全部取り込ませてから殺すこと」を提案し、死刑に実質無期限の執行猶予を付けて、彼を東京校へ入学させた。
プロフィール
年齢 | 28歳→29歳 |
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生年月日 | 1989年12月7日(いて座) |
身長 | 191cm程(FBの身長表で192には届いていなかった為) |
所属 | 東京都立呪術高等専門学校一年担任 |
高専入学方法 | 家系 |
等級 | 特級呪術師 |
一人称 | 「僕」(普段)、「俺」(学生時代)、「私」(上層部の前) |
好きな食べ物 | 甘いもの |
嫌いな食べ物 | アルコール |
趣味・特技 | 無し(大抵何でもできるため) |
ストレス | 上層部絡み |
イメージソング |
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CV | 中村悠一/伊瀬茉莉也(少年期、佐々木せつこと兼任) |
演(舞台) | 三浦涼介 |
生得術式 | 無下限呪術 |
領域展開 | 無量空処 |
反転術式 | 使用可能 |
人物
飄々として掴みどころがなく、無駄に軽いノリで周りを振り回し強さの割に軽薄な振る舞いをしている。
自分のことを性格が悪いと評しており、事実相対した相手を煽り、怒らせるのが得意。
そのため腐れ縁の同級生である家入硝子からは「(夏油ともども)クズども」と言われ、後輩である七海建人からは「信用しているし信頼している、でも尊敬はしてません」と評されている。
ちなみに五条家の人間からは甘やかされているらしく、身内に自分を𠮟る人間がいなかったのもこの様な性格になった要因の1つかもしれない。
戦闘の際は極力一般人や格下呪術師を遠ざけ犠牲を出さないよう努めたり、依頼人の願いを叶える為に睡眠を取らず術式を展開し続けるなど極力配慮を施してはいるが、任務達成のためにある程度の犠牲はやむを得ないとする考えも持ち合わせている。
作者曰く「なんでもできてしまうため、なんでもはやらないようにしている」。
保身や権力欲に塗れた呪術界上層部を嫌っており、強く聡い呪術師の仲間を育て、呪術界を変革することを志している。「教師なんて柄じゃない」と言いつつも教鞭を取っているのはそのため。
若い呪術師たちには将来性に期待を込めて接しており、かつて天内理子と自分を殺した相手である伏黒甚爾の息子・伏黒恵に会いに行った理由が「優秀な人材を求めて」であったり、乙骨や虎杖といった問題児に手を差し伸べる理由も「強けりゃ良いじゃん的なところがある」との事から見て取れるように、強く聡い仲間を沢山作る為の後続育成に余念がない。
学生時代は「俺 正論嫌いなんだよね」と言い放ち、また一般人から呪術師の活動を秘匿する手間や配慮も厭う等、今以上に包み隠さず不遜な性格で、親友の夏油傑から咎められていた。
だが口では憎まれ口を叩きながらも、依頼者の願いを体に鞭打って叶えたり、素直ではないながらも相手を気遣う一面があった。
昔は一人称が「俺」であったが、夏油から目上の人に対して失礼であることと年下にも怖がられてしまうため一人称を改めるよう諭され、当時は拒否していたが夏油との別離後「僕」に矯正した。しかし動揺し感情が高ぶったのか、渋谷事変にて一瞬「俺」に戻り、獄門疆から出た後は「俺」と「僕」の両方を使っている。
容姿
白髪・碧眼・190台の長身という、日本人離れした美形の男性。細身に見えるが服を脱ぐと逆三角形の隠れマッチョ。
呪力を詳細に視認できる特殊な目「六眼」を持ち、基本的に戦闘時以外は目隠しで目元を覆っている。素顔は普段目隠しで隠れているが、周囲は視認できている。
作中キャラで一番まつ毛がバサバサしている。そして戦闘の際も動き難いであろう革靴を履いている。
目元を覆う目隠しは変化しており、現在は主に黒い目隠しをしている。
前日譚(0巻)では白い包帯を巻いていたが、作画コスト削減で現在の黒い目隠しに変更となった。
学生時代は丸型の黒サングラスを着用。作者曰く透過しないほぼ真っ黒な素材であり、一般人が使用するサングラスとは異なるとのこと。現在もたまにサングラスを着用することがある。
対人関係
呪術規程により秘匿死刑となりかけたところを五条が上層部に掛け合い、執行を阻止。その後も未来の呪術師界を担う存在として存続させるため、庇護下に置いている。
彼が小1の頃、呪術界御三家の一つ・禪院家に売られる筈だった計画を帳消しにし、将来呪術師として働くことを担保に、彼の義姉である津美紀と共に高専からの金銭援助を通した。所謂、後見人かつ師弟のような関係性。そして、五条は伏黒が自分に置いていかれないくらいに強くなることを期待している。
虎杖、伏黒とチームを組んでいる紅一点。五条のことはよく知らないそうだが、仲が悪いわけではなく話す機会が少ないだけ。じゅじゅさんぽでは釘崎のスカートを穿いて虎杖とはしゃぐオバカな五条が描かれていた。
特級過呪怨霊・祈本里香に取り憑かれ秘匿死刑が決定していたところを、自身の権力を用いて死刑を回避。死にたいと訴える乙骨に「でも一人は寂しいよ」と説き、高専へ転入させた。一年時の担任であり、超遠縁の親戚。
学生時代の担任。関係は良好で、数少ない五条の理解者。
一学年後輩。五条からよくウザ絡みをされているが軽くあしらっている。
学生時代の同級生で友人。五条派に属しているように見えるが立場はあくまで中立。
二学年後輩。五条からこき使われている苦労人の補助監督。五条から一番信頼されている。
学生時代の同級生で友人。時折意見の相違から喧嘩しながらも非常に仲が良かった。夏油は五条にとって青い春であり、訣別した今でも「たった一人の親友」だと思っている。そして、五条が高専の教師を志すきっかけになるなど、現在に至るまで多大な影響を及ぼしている。
本編の一年前にあたる前日譚(0巻収録)にて、呪詛師となった夏油に五条自ら手を下し、処刑した。そして……
京都校の教師。また五条の先輩にあたる術師である。京都側の内通者探しを依頼する。五条がナメた態度を取るのが原因でマジで嫌っており、それに対して五条は嫌われている自覚がなく、態度が悪いのは冗談だと思っている。
高専時代に対峙した最大の敵。夏油と訣別する事態になったきっかけを作った人物であり、それと同時に五条が最強になったのは彼との戦いに負けた事で死にかけ、後に復活して勝利したからであった。伏黒恵の父親であり、彼から恵を託された。
能力
「違ぇよハゲ この程度で僕に勝てると思ってる脳みそに驚いたって言ってんだよ」
数百年ぶりに五条家相伝の術式「無下限呪術」と特異体質の「六眼」を併せ持って生まれた現代最強の呪術師。
圧倒的な呪力量に加え、六眼によりロスなく呪力を扱うことが可能。呪術の極致である領域展開も習得している。術式を抜きにした戦闘能力も非常に高く、周りの非術師に危害を与えないという制限を課せられた中で術式無しの基礎的な呪力操作と体術のみで複数の特級呪霊を無傷で圧倒し、1000体に及ぶ真人の改造人間を299秒で鏖殺することが可能なほど。
冥冥曰く「彼一人で日本にいる人間全員を皆殺しにできる」
シン・陰流の門下かどうかは不明であるが、簡易領域を使用可能(六眼により一見しただけで真似ることは可能と思われる)。
また御三家の当主であるため領域対策として「落花の情」も習得している。
反転術式を扱える術師の一人。家入や乙骨のように他者に出力することはできないが、自身の脳を常時修復、欠損した腕を再生、通常の呪力操作と並行して使用するなど高度な運用が可能。
通常の倍の呪力消費が要求される反転術式を回し続けながら作中屈指の実力者と格闘戦も可能。
アメリカ首脳陣が五条の戦闘を見た際は「下手したら1人で一国の電力を賄える」とまで言われる程のエネルギーを生み出しているとされる程。
激痛に対しても耐性があり、全身を切り刻まれつつも反転術式で直しつつ冷静に対処する事が確認できる。
通常不可能とされる、領域展開後に焼き切れた術式の修復が可能。これにより、領域が崩壊した直後に術式が使えなくなる時間を最小限に抑えることができる。
ただし、これは術式そのものを修復しているのではなく、術式が刻まれている右脳の前頭前野を自身の呪力で一度破壊し、脳を修復することで術式をリセットする荒業であり、脳にダメージを負うリスクを伴う。
術式
無下限呪術(むかげんじゅじゅつ)
五条家相伝の術式。
収束する「無限」を現実にする術式。術式を使いこなすには後述する六眼による原子レベルに干渉する緻密な呪力操作が必要。
自身の周囲に術式によって「無限」を現実化させることで、自身に近づく程低速化し接触出来なくなる為、基本的にあらゆる攻撃を無効化する(自分に当たらなくする)ことが可能。
後述する赫、蒼に対して「ニュートラルな無下限呪術」と言われている。
この「ニュートラルな無下限呪術」は常時発動しており、呪力の強弱、質量、速度、形状から物体の危険度を選別し、自動で術式が発動する(例えば先の尖ったペンには発動するが消しゴムには発動しない)。
落花の情のような呪力プログラムに近い概念と思われる。任意の対象に発動するよりも少ない呪力消費で発動が可能。ただし、この手法を取り始めた時点では毒物まで選別することはできなかった。
緻密な呪力操作は脳に多大な負荷を強いるため、常時発動は脳が負荷に耐え切れず焼き切れてしまうが、防御対象の自動選別による効率化とともに自己補完の範疇で反転術式を同時に発動させ続けることで絶えず脳を修復し、このデメリットを打ち消している。
足下に発動することで空中浮遊も可能。また、使用者自身が触れている人間に対しても効果を適用することが可能。
反転術式を会得する以前の学生時代は、長時間術式を使用すると体調を崩していた。また、当時は術式による防御も自動化されておらず、任意で選択した対象に対して術式を発動させていた。
なお、現在の五条は常に術式を発動しているため分からなかったが、学生時代の五条は上記の理由から術式を発動したり解除したりしていた為に術式発動中は六眼が蒼く発光することがアニメ第2期にて判明した。
六眼
特異体質に属する両目。
呪力を詳細に見ることが可能。
緻密な呪力操作を可能とし、無下限呪術を使いこなすには必須の能力である。
五条より呪力量の多い乙骨曰く「六眼によって呪力消費のロスが限りなく0である為、パフォーマンスでは五条の方が上」だという。
また、初見の術式であってもその原理を見ただけで読みとることが可能。
裸眼は疲労が溜まるため、普段は目隠しやほぼ真っ暗のサングラスで目を覆い能力をセーブしている(反転術式を発動していても疲労が回復する訳では無い)。
この状態でも呪力を精細に読み取り、建造物など呪力の無い物も呪力の流れや残穢を視認することで、周囲の空間を把握している。
技
- 術式順転「蒼」(じゅつしきじゅんてん あお)
「位相 黄昏 知慧の瞳 術式順転『蒼』」
無下限呪術を強化し、−1の虚構という矛盾を作ることで「収束」(吸い込み反応)を現実に発生させる。
指向性を持たせることで任意の対象に発動可能。対象を引き寄せることで動きを制限する他、「蒼」に触れた対象を削り取ることが可能。最大出力の蒼を動かすことで、瞬く間に周囲を更地に変えることができる。反転術式会得後は「蒼」(および後述する「赫」)の複数同時発動が可能となっている。
欠点として指向性の付与には繊細な呪力操作が求められるため、五条曰く「超疲れる」とのこと。また、大きな反応を自身の周囲に作ることはできない。
また自身の打撃に「蒼」で吸い込む反応を重ねることで、単純な呪力強化以上の威力を実現している。秤曰く「普通に殴られているはずなのにカウンターを食らったような感触」であり、七海曰く「自分のクリティカルヒットをジャブ感覚で出す」とのこと。
さらに「蒼」を応用し、空間と座標を圧縮することで他者を含む瞬間移動が可能。これにより「投射呪法」を持ち、術師最速と称される禪院直毘人を上回る動きを実現している(そのため直毘人の肩書には「五条悟を除く」という注釈がつけられる)。
ただしその原理上、瞬間移動を使用できない場合がある。「非術師にとってダンプのようなもの」と表現されていることから、厳密には瞬間移動ではなく超高速移動であり、軌跡上の被害を鑑みて使用を制限していると思われる。そのため基本的に長距離の使用にはあらかじめルートを確保する必要がある(家入からラットを調達して実験している)。
過去編ではまだ順転しか上手く扱えなかったのもあり、安定した攻撃手段としてよく用いていた様子。
- 術式反転「赫」(じゅつしきはんてん あか)
「位相 波羅蜜 光の柱 術式反転『赫』」
無下限呪術の術式反転。
「蒼」とは逆に、無限を「発散」させることで、対象物を弾き飛ばす衝撃波のようなものを発生させる。
発散させるタイミングは任意で変更可能。
一本指または二本指の指鉄砲の構えで放たれる。
通常の倍の呪力を用いる反転術式による術式反転であるため、最低出力でも順転の最低出力の2倍であり、街中などでは使用が制限されるという欠点もある。
高専時代はまだ未熟でよく失敗していたが、反転術式会得後は安定して使用が可能になった。
- 虚式「茈」(きょしき むらさき)
「九綱 偏光 烏と声明 表裏の間 虚式『茈』」
術式順転の「蒼」と反転の「赫」を掛け合わせる事で生まれる五条家の奥義。
掌を返したデコピンの構えで放たれる。
「蒼」と「赫」を衝突させることで発生する仮想の質量を高速で押し出す。
つまり見ることも触れることもできない「重さ」だけが回避できないほどの速さで飛んでくる。
発生する質量には指向性の付与が可能。
その威力は姉妹校交流戦の舞台となった森を広範囲に渡って地中深くまで抉り取り、偽夏油と組んでいる特級呪霊の中で抜きん出たタフネスを持つ花御ですら、直撃は避けたにもかかわらず左半身を大きく抉られた。
御三家相伝の術式は対外的に知られている場合もあるが、「茈」の存在は五条家の人間でも一部にしか知られていない。
「術師の腕は呪詞・掌印など術式を構成あるいは発動させるまでの手順をいかに省略することができるかで決まる」とされており、五条も通常は呪詞・掌印を省略しているが、作中初めて省略しない形が描写された技。
呪力を増幅された状態で、呪詞・掌印を唱えて放たれる「茈」の威力は通常の200%とされ、約4kmにわたって新宿の高層ビル群を完全に倒壊させる程の破壊力になる。
領域展開
無量空処(むりょうくうしょ)
掌印は、ヒンドゥー教やインド神話の軍神インドラとも同一視される仏教の守護神、天部の一柱帝釈天の印。
宇宙空間のような光景が広がる領域。五条は無下限の内側と表現している。
相手に無限回の知覚と伝達を強制する術式効果「無量空処」が必中効果として付与されている(領域展開と同名)。
知覚→伝達→行動のサイクルのうちの「知覚と伝達」が無限に終わらないため、相手は膨大な情報量を流し込まれつつも思考を行動に移せず何も出来なくなる。さらに与えられる情報量により脳にダメージを負う。
五条自身が触れている相手に対しては必中効果が発動しない。
術式効果「無量空処」は蒼や赫と異なり、領域内でのみ発動する術式効果である。逆に赫や蒼を必中効果として領域に付与できるかどうかは不明。
渋谷事変では一般人・改造人間・呪霊が入り乱れる中、即興で0.2秒だけの展開を行い、影響を最小限に抑え、一般人を庇いつつ、相手の動きを止めた。ただしそれだけでも常人なら半年分の情報量が流し込まれ、社会復帰に2ヶ月を要する負荷がかかる。
人間と呪霊の脳の仕組みの違いから、人間より呪霊の方が効きが悪いが、それでも作中トップクラスの特級呪霊が何も出来なくなった事から対呪霊においても強力な領域であることには変わりない。
五条自身の膨大な呪力量と六眼による高い呪力効率、そして前述の反転術式で脳を壊して治す荒技により、連続して複数回の領域展開が可能。
また、一般的に領域の対内条件、対外条件、体積、構築速度などは術師ごとに決まったものがあり、易々と変更できるものではないとされているが、五条はそれらを自由に設定可能。
英語版では『Infinite Void』
活躍
上述の通り、作中ではひたすらその最強ぶりを味方にも敵にも魅せつけている。
まだ指一本分だったとは言え、あの呪いの王宿儺や、同じく特級の呪霊である漏瑚(戦闘力は甘く見積もって指8~9本分であり、術式の火力と攻撃範囲は呪霊組の中でもトップクラス)を圧倒し、交流戦では地形を変えるほどの高出力の技で特級呪霊の花御を祓いかけるなど、その強さは頼もしさを越えて恐ろしさを感じさせるほど。
新宿・京都百鬼夜行編
本編より1年前の話である『東京都立呪術高等専門学校』及び『呪術廻戦0』でもその強さは相変わらずで、そこらのビル並に大きな呪霊を一撃で消し飛ばし、ミゲルが撹乱や壁に利用した呪霊も尽く真正面から祓っている。
その後、乙骨との戦いで片腕を失った最悪の呪詛師……かつては同じ高専の仲間で、自身の唯一の親友であった夏油傑の元へ赴いた。深手を負って疲弊し切った夏油に、五条は「なにか言い残すことはあるか?」と問う。
すると夏油は素直に自分の気持ちを吐露する。誰がなんと言うと猿(非術師)は嫌い。でも高専の人達まで憎かった訳じゃなく、ただこの世界で自分は心の底から笑えなかったのだと。
そう語る夏油に、五条は告げた。二人だけにしか聞こえない静かな、確かな自分の思いを。
それを聞いた夏油は、まるで少年のように顔を綻ばせる。
「最期くらい呪いの言葉を吐けよ」
そして五条悟は、親友を送った。
懐玉・玉折編
さらに時間は遡り、五条悟の青春時代。
その頃は意外にも今ほど強くはなかった。無下限呪術もニュートラルの「止める力」と順転の「蒼」しか使えず、この二つを攻略した術師殺しの伏黒甚爾に人生初の敗北を味わわされる。
しかし今際の際で呪力の核心を掴んだ事で「反転術式」を習得。同時に術式反転「赫」と虚式「茈」も使用可能となり、これらを駆使して甚爾に見事勝利して現代最強の術師となった。
その後、徐々に己の術式と技量を極めていきながら任務をこなしている間に、親友の夏油が高専から離反。彼との別れを機に、強い後進を導き育て、腐った呪術界を変えていく事を決意する。
渋谷事変編
夏油と真人ら呪霊組が引き起こした渋谷事変では、漏瑚・花御・脹相の三体の特級を相手に、一般人が犠牲になるのを承知で大立回り。
宣言通りに花御を祓う(ころす)も、列車で改造人間と共に雪崩れ込んできた真人が乱入。
このまま全員を祓うには混乱した一般人や改造人間が邪魔、しかし領域展開すれば一般人を巻き込んでしまい、かと言って彼らを領域から除外すれば結界と駅内の壁で潰してしまう。
故に一か八か、0.2秒の領域展開。一般人への後遺症が少なく、社会復帰できるほどの超々短時間の領域で全ての特級と改造人間の思考を止めた五条は、下手に刺激を与えて漏瑚達の思考が再起動するのを考慮し、標的を改造人間だけに絞る。
僅か299秒で改造人間およそ1000体全てを鏖殺した、その瞬間。
「獄門疆 開門」
どこからか特級呪物・獄門疆を放られた。それが危険な代物だと、六眼で即座に察知した五条は当然距離を取ろうとするが、
「やあ 久しいね 悟」
かつて自身の手で介錯したはずの親友、夏油傑の姿がそこにあった。
幻覚、偽物、あらゆる可能性を六眼に否定され、五条の脳内では3年間の青い春の情景が浮かぶ。結果「対象の脳内時間1分」という条件を満たしてしまい、五条は獄門疆に封印されてしまった。
しかし、ただで捕まる現代最強の呪術師ではない。
獄門疆は封印した五条悟の情報処理を終えることができず、偽夏油が運べないほどの出力で駅の床に落下。その後は、後進である虎杖達が解放してくれる事を信じ、物理的時間が流れていない獄門彊の中でただ待ち続ける。
死滅回游編
以降は特に出番は無く、虎杖ら高専関係者の回想で登場する程度となった。
天元が死滅回游平定チームに伝えた五条悟の解放条件。それは偽夏油こと羂索が使用した獄門疆の中身と繋がっているという獄門疆“裏”、それを抉じ開けるための鍵となる天使・来栖華。
数々の激闘と犠牲の上に、なんとかその二つを揃えた虎杖達は、ついに獄門疆“裏”を天使と来栖の協力で開放する事に成功する。
しかし、獄門疆“裏”が置いてあった所に五条の姿は無かった。
それは、羂索が持っている方の獄門疆から封印された者が出てくるという仕掛けになっていたから。
呪霊操術で天元を取り込んだ羂索は、彼女から獄門疆“裏”の事を聞き、五条悟の封印を解かれた場合の対策を講じていた。
最深部は8000メートルもあるという日本海溝、そのプレートの沈み込み帯に、二重三重の封印と検知器役の呪霊を仕込んだ獄門疆を置いておく。そうすれば仮に封印が解かれたとしても、巨大な水圧で殺せると踏んで。
「マジでどうなってんだよ 君は」
「オマエさ」
「もっと言葉を選んだ方がいいんじゃないか?」
「今際の際だぞ」
その程度の小細工で死ぬ五条悟ではなかった。
獄門疆の封印が解かれた瞬間(日本海溝〜埼玉付近の広範囲に巨大な地震を起こしながら)、真っ先に羂索の前に現れた。
夏油傑を騙る術師を殺すために。
今度こそ、親友を弔うために。
しかし、その寸前で呪いの王・宿儺に阻まれる。
教え子の一人である伏黒恵に受肉したその姿に、一瞬だけ眉をひそめる五条。
そうして始まる頂点同士の戦い……にはならず、双方の都合(宿儺は羂索との約束、五条も戦う前にやる事をやっておきたい)で一旦お預け。
決戦の日は12月24日。
かつての大規模呪術テロ新宿・京都百鬼夜行の決行日であり、たった一人の親友が死んだ命日。
その日に全ての決着をつけると。
羂索の嘲笑う「勝つ気かい?」という言葉に、五条悟は虎杖との会話を思い出しながら堂々と宣言した。
『先生とどっちが強い?』
『うーんそうだね 力を全て取り戻した宿儺なら ちょっとしんどいかな』
『負けちゃう?』
「勝つさ」
人外魔境新宿決戦編
そして来る12月24日。
魔都と化した新宿にて、二人の最強による戦いがついに始まった。
外部出演
ソシャゲ
呪術廻戦という作品自体が人気ということもありつつ、彼自身の人気も相まって、ソシャゲコラボが開催されるとほぼ確実に登場する。
白猫プロジェクト
2021年2月27日より開催されたコラボにて、他4キャラと共に登場。
ソシャゲとのコラボはこれが初。
職業 | 武闘家 |
---|---|
属性 | 無 |
タイプ | スキル |
登場イベント | 呪術廻戦コラボ |
アクションスキル1で虚式「茈」を発動。威力自体はスキル1なのでそこまで高くないが、演出面とサプライズ面(コラボ情報発表のおせニャン公開当時はまだアニメでこの技を使用していなかったため、登場するかどうかわからなかった)、使いやすさの面では評価が高い。
アクションスキル2では術式順転「蒼」を発動。周囲の敵を引き寄せつつダメージを与えることが可能。加えて自身に自動反撃を付与。反撃が発動すると術式反転「赫」を発動、敵にダメージを与える。
さらに自身にスキル玉「無限」が付与されている状態でアクションスキル2中にフリックすることで領域展開「無量空処」を発動。フィールド内に領域を作り出し、範囲内に入った敵には思考速度・行動速度低下を、味方には会心ダメージUP・消費SP軽減を、自身には消費SP0(いくらアクションスキルを使用してもSPがなくならない)をそれぞれ付与するという強力な効果だった。
それから約2年経った2023年11月15日、アニメ放送中にもかかわらずコラボ第2弾が開催。
今度は最初から目隠しを取った状態で登場することに(ゲーム内立ち絵ではサングラス)。
職業 | クロスセイバー |
---|---|
属性 | 無 |
タイプ | テクニカル |
登場イベント | 呪術廻戦コラボ2 |
モンスト
2021年5月2日の12:00より開催されたコラボにて、ガチャキャラとして登場。
実装当時はその優秀なギミック対応と友情コンボ、オールアンチ+画面全体遅延という破格のSS内容から、ストライカーの多くから「エッ、ゴジョウデヨクネ?」や「もうあの人1人で良くないですか?」といった声が上がり、長らくランキング上位に居た。実装から2年以上経った現在も最新最凶クエスト黎絶・フォーサーの適正を得ており、多くのストライカーからコラボ第2弾が待ち望まれていた。
種族 | 亜人 |
---|---|
戦型 | バランス |
撃種 | 貫通 |
アビリティ | 超アンチダメージウォール/マインスイーパーL/状態異常レジスト |
ゲージアビ | アンチ減速壁/ソウルスティール |
ラックスキル | シールド |
友情コンボ | グロウスフィア/超強爆破拡散弾 |
SS | 〈領域展開「無量空処」〉スピードとパワーがアップ一定期間アップし、ダメージウォール/重力バリア/ワープ/地雷/ブロックを無効化&停止後に領域展開し、敵の攻撃ターンを増加させる(16+8ターン) |
時は流れ、2024年1月16日。呪術廻戦第2弾のコラボが決定、それに伴い他の第1弾の星6キャラ同様、獣神化・改の実装が決定した。
種族 | 亜人 |
---|---|
戦型 | バランス |
撃種 | 貫通 |
アビリティ | マインスイーパーEL/アンチ魔法陣/状態異常レジスト |
ゲージアビ | アンチ減速壁/ソウルスティールM |
コネクトスキル | 超アンチダメージウォール/弱点キラー/ロングスピードモード自身と戦型が異なるキャラが1体以上、かつスピード450.0km/h以上のキャラが1体以上 |
ラックスキル | シールド |
友情コンボ | 超強グロウスフィア/超絶爆破拡散弾 |
SS | 〈虚式「茈」〉スピードとパワーがアップ一定期間アップし、ダメージウォール/重力バリア/ワープ/地雷/ブロックを無効化&停止後に「茈」で攻撃し、敵の攻撃ターンを増加させる(18+8ターン) |
獣神化であった一部アビリティの性能が強化、そこに新たにアンチ魔法陣、弱点キラーとロングスピードモードが追加、友情コンボの威力も強化された。これにより元々高い汎用性がさらに向上した。
コネクトスキルはその仕様上艦隊の編成は不可能だが、同じ闇属性で共通するアビリティを持つルナなど、条件を満たすキャラが1体いれば解決するので複数編成は可能。
SSは虚式「茈」に変更され、獣神化でのオールアンチはそのままに、昨今のコラボキャラに多い割合追撃が加わった。
「茈」は停止後の位置からボスに向かって直線上に放つため、ボスに対し確実にダメージを与えられる。
ただし、獣神化では画面上の全ての敵に攻撃ターン増加のデバフが付与されたのに対し、こちらは「茈」の追撃を受けた敵のみに遅延効果が付与されるため、本編のように領域展開での必中はできなくなった。
余談
小ネタ
- アニメでは2018年のコミックPVから中村悠一氏が担当し、そのままアニメでスライドする形で続投されたため呪術でのメディア展開では一番最初にキャストが決まった。オーディションのジャッジを経由せずに一人のみのスライドという珍しい採用だった為、中村氏は当初はどう五条を演じるか分からない状態のまま演じていたらしい。
- 2019年バレンタインのチョコレート獲得数は第1位であり、2019年に行われたジャンプフェスタでの来場者限定の人気投票では294票を獲得し堂々の1位に輝いた際、作者から「五条に投票した方、特に女性、悪いことは言わない。七海にしとけ。」とコメントされていた。
- なおジャンプ本誌での人気投票では第1回が3位、第2回が2位となっている。
- 2020年のエイプリルフールで夏油と「祓ったれ本舗」というどこかで聞いたようなグループ名のお笑いコンビを結成したが、昔懐かしい形式の呪力舎公式ホームページで既に解散している事が判明する。互いが離別した回のセンターカラーの煽り文は「もういいわ(最強コンビ、解散)」。手の込んだブラックジョークであった。
- 「キャラクターブック京都交流会編」内の公式Q&Aによると、料理を始めとした家事はわりとできるらしい(そもそも呪術師は独身が多いため、皆一律に生活力はあるとのこと)。
- アニメ版エンディングテーマ『LOST IN PARADISE feat.AKLO』シングルのカップリング曲のひとつに、五条悟をイメージして作られた楽曲『MOONBEAMS SATELLITE feat. K.A.N.T.A.』が収録されている。
- 作中で『デジタルモンスター』のスカルグレイモンとメタルグレイモンについて言及しているが、デジモンの育成ギアから派生したバイタルブレスBEにて本当に呪術廻戦が参戦する。しかし、旧バイタルブレスシリーズとは異なり、実機を用いた他作品同士でのクロスオーバーバトルは行えないのでスカルグレイモンと五条悟の対決は実現せず。
関連イラスト
関連タグ
中野五月:あだ名がごじょじょと呼ばれているという共通点である。
ぷくぷく天然かいらんばん:同姓同名のキャラがいる。作者の反応