概要
大まかなストーリーは神様を目指す優しく純粋で正義感が強い少年・ガリレオがガウディ神様学校に入学し、クラスメイト達と時に争い、時に助け合いながら神様を目指すというもの。
前作のキャラクターの名前は食べ物の名前から取られていたが、本作では歴史上の偉人からとられている。
一見明るく可愛らしい絵柄と世界観だが、話の内容が前作同様いや前作以上に、同時期に連載していた野球漫画のように、重くハードでシリアスな作風である。
単行本は全10巻。現時点で10巻以上刊行された最後の樫本作品である。
ガウディ神様学校
神様を目指す者たちが集う学園。とても広い敷地に様々な設備がそろっており、特殊な結界が張られているため悪魔の侵入を防いでいる。クラスは1組から4組まであり、階級制でクラスごとに待遇に差がある。
生徒
1組
一番優秀な生徒がそろっており、授業内容や待遇も最高レベル。
学生の中ではずば抜けた能力を持った実力者で、神=ゴッホの実の息子。ガリレオのライバル。攻撃力を増幅させる高度なG技「神の手(ゴッドハンド)」を使う。また、Gの力の翼から沢山の羽のようなものを連射する「鳳凰ブレード」といった技もある。
額にオレンジの煙のマークを付け、黄色いスカーフを巻いた少年。かつては酷いいじめに苦しむいじめられっ子で、いじめグループに激しい暴力で制裁を仕掛けた過去を持ち、世界から悪や暴力を消し去るためガウディ神様学校に入学した。G技は身体を煙に変える「タナビク煙」。応用技として両腕を伸ばして2方向からの攻撃を与える「ツキサス煙」、空中から高速回転しながら一気に地上の相手へ向けて落下し大ダメージを与える「ジ・煙怒」、その強化版「ジ・煙怒メテオ」がある。
半裸でモヒカン、赤いサングラスをかけた男性。口が悪く4組の事を見下し馬鹿にしている。G技は全身をトゲだらけの身体に変身させる「棘ドラゴン(ニードルドラゴン)」。応用技として、身体を丸めて高速回転しながら体当たりする「棘ドラゴンクラッシュ」、意思を持ったドラゴンのように尻尾を回転させる「棘ドラゴントルネード」
紫色の肌が特徴の大男。普段は無口で紳士的な口調でしゃべるが、キレると乱暴な口調になる。G技はミサイルを装備・発射させる「人間大砲(ミサイルマン)」。背中に装備することで飛行も可能。
スラッとした体形で度の強そうな眼鏡を着用しており、髪型はストレートのベリーロングヘアの女性。沈着冷静だが根は残忍なサディスト。G技はタクトで触れた物を金属やゼリー状など違う性質のものに変質させる「絶対のタクト」。応用技として空中から雨水を変質させた槍を大量に降らせる「雨のレクイエム」。
アシモフの幼馴染で因縁の相手。ガイアモンド採掘会社社長・チェーホフの息子でそれを鼻にかけ、父の権力を隠れ蓑にやりたい放題している嫌みな男。しかし実力でクラスに所属した訳ではないため、クラスの中では授業に1人付いていけずにいる。
行動が野性的で考えが読めない。
クラス分けの競技「瓦割り」でイプセンの「頭を使う戦法」の意味を勘違いして頭突きで18枚瓦を割った。
2組
1組ほどではないが優秀な生徒がそろっている。周囲からは技巧派と言われている。
ガタイが良く、サングラスをかけた大男。一次試験ではツナヨシにリンゴと現金を交換するように頼まれるが、「神になればそんな金がなくても千年の命だって何だって手に入る」と一蹴している。G技は体の一部分を巨大化させて、攻撃を仕掛ける「メガギガ」。
忍術に因んだ技を使うイガグリ頭の忍者。G技は分身を沢山作り、相手を惑わす「分身の術(クローンコピー)」。
赤と緑のしましま模様のトレーナーが特徴。常に関節が外れているような体型で、いつもクニャクニャと体を動かせながら奇妙な踊りを踊っている。G技は全身がバネになる「バネ式」。
髪の毛はベーブブルー、ストレートのロング。右目は前髪に隠れ、常に薄ら笑いを浮かべる薄気味の悪い女。G技は一定時間相手の動きを止める「乙女の束縛」。
常に目を閉じているような細い目、小さい鼻が特徴の青い服を着た少年。G技は瞬時にに落とし穴を作る事が出来る「大地のいたずら」。
「神になるには頭を使うことも必要」だと考える沈着冷静な男性。徹底的に分析を行う。クラス分けの競技「瓦割り」で徹底的な分析で少しの力でより多くの瓦を割るポイントを見つけ出し、15枚瓦を割った。
二足歩行で歩くトカゲのような男。勝つためならどんな汚い手も平気で使う卑怯者。
3組
不思議系で変わり者の生徒が数多く揃っている(ツナヨシ曰く、「不思議キャラでアホそう」)。
ピンク色のロングヘアを二つに結んだツインテールの美少女。3組に置けるアイドル的存在にしてクラスのリーダー。誰にでもかわい子ぶるぶりっ子。だが味方には厳しい。G技はハートマークの描かれた大きなサイコロを振り、そのサイコロの出た目によって仕掛ける攻撃が変わる「ラブリーダイス♥」。
紫色のコートを羽織り、ピンク色の髪の毛で左の目を隠している男。G技は触れると爆発を起こすシャボン玉を自由自在に操れる「ラ・シャボーン」。
赤のパンツ、水色の蝶ネクタイ、紙袋を被り、顔を隠している変な格好をした大男。G技は敵を油まみれにする「石油危機(オイルショック)」。
赤い前髪に黄色く充血仕切った目、小さいキバを生やしている野性的な外見の男。G技は動物に変身出来る「動物変化(アニマルチェンジ)」。
赤い髪の毛に手袋をはめ、水色のスカーフを巻いているまるで少年漫画の主人公のような髪型と風貌を持ち合わせた少年。G技は手からビームを発射する「超速ビーム」。
丁髷がトレードマークの侍風の男。一次試験ではガリレオに一度リンゴを奪われるも、詳しい描写は描かれなかったが合格した。寡黙なファイターの異名を持ち、風圧を起こすほどのスクリューパンチを使う等、バトルテクに関してはなかなかのモノを持っている。
「だス」が口癖。黄緑色の服を着ている少年。能天気な性格で最初は何組でもいいと言ったが、その直後にこの学園が階級制と知らされる。足技が得意でクラス分けの競技「瓦割り」ではかかと落としを披露した。
4組
ガリレオ達が所属するクラス。階級としては最下層で一番待遇が悪く、落ちこぼれ揃いのため他のクラスから馬鹿にされている。しかし個性的な生徒が多く揃っており、神さまからも面白いクラスだと期待されている。ちなみに今の神さまはこの4組の出身である。
本作の主人公。神様との約束を果たすためガウディ神様学校に入学した。G技は拳を巨大な鋼鉄の拳に変化させて攻撃する「Gーパン」。
準主人公。大企業のドラ息子。ダメな自分を変えるためためガウディ神様学校に入学した。G技は悪臭を放つ「女神の吐息」。また、応用技としてオナラの噴射で攻撃を仕掛ける「女神のくしゃみ」もある。
北のプーシキン王国から来たスキンヘッドでサングラス、ヘッドホンを装着している大柄な男性。慎ましく正直に生きる者たちが幸せになれない悲しい世界を変えるためにガウディ神様学校に入学した。G技は全身を頑丈な岩へ変化させる「巌窟王」。
左の目に傷があり、頭に手拭を巻き常にチュッパチャプスを咥えた少年。幼い頃悪魔に攫われた妹を救うため、ガウディ神様学校に入学した。G技は拳に炎の力を宿らせて発動するパンチ技「炎(バーニング)ボンバイエ」。
羽をつけたニット帽で右の目を隠している少年。不平等な世の中を変えるため、ガウディ神様学校に入学した。シャガールとはピサロという同じ国の出身である幼馴染。しかし、領主である自分の一族が起こした乱開発でシャガールの家族と居場所を奪ったことに強い負い目と罪悪感を抱いている。G技は翼であらゆる物を切り裂きながら飛び回る「光る翼(シャイニングウイング)」。
黄緑の帽子・チョッキ、白い手袋をはめている少女。同じ国の出身であるベルとは幼馴染同士だが、ベルの一族が起こした乱開発で家と病弱な母を失った過去を持つ。G技は壁を出す防御技「ピサロの壁」。
生真面目な性格で争いを好まない、美しい心を持っている少女。
大きい眼鏡をかけ、顔が描かれている帽子を被った少年。魔法を得意とするが未熟な面も多い。
ガウディ神様学校関係者
神さま(ゴッホ)
人類にとっての救世主。自分以外で全ての者の幸せを守る事をモットーに戦っている人物で現在は1000年の終わりが近づき弱っているが、実力は衰えていない。実はかつては4組に所属していた。
神様に仕えている謎の生き物。体は小さいがかなり強い。
4組のGの授業を担当している教師。とても教師と思えないその風貌や行動から生徒の信頼はないが、実力は確か。
眼鏡をかけている男性。キリコの父親で、神様に仕えている者の一人。神様学校の試験官で4組の担任でもある。厳しくも優しく生徒を見守るが少々抜けているところもある。
マグリットの娘。ガリレオに助けられた少女。ガウディ神様学校のお手伝いをしている。
1組でGを教える教師。マグリットと似た風貌をしているが、仮面をつけている。
キリコ同様ガウディ神様学校のお手伝いをやっているツインテールの少女。
神様学校の手伝いは何年もかけてようやく叶った憧れの仕事だったが、入学第二試験でガリレオの分のグラスに誤って甘いジュースを注いでしまい、手違いで失格させてしまった。
その際にはマグリットに報告しようとするも学校をクビになるかもしれないと葛藤していたが、ガリレオが彼女を庇い証拠となるジュースを全て飲んでしまったため証拠が無くなりクビは免れた。
入学試験の不合格者・退学者
生徒手帳を奪うためにキリコを襲ったが、ガリレオに倒されてしまう。その後偽の生徒手帳を持ってやってきたが、門前払いをされどこかにぶっ飛ばされた。
入学試験の合格者だが乱暴者。クラス分けで体育館に向かう際に1番乗りになろうとして他者を蹴散らし、ゴーギャンにケンカを売ってしまったことで返り討ちに遭い最後の一人になって退学になった。
入学試験合格者の怪力自慢の大男。しかしクラス分けの「瓦割り」では通常の数十倍の強度がある瓦には持ち前の怪力も意味がなく、1枚しか割れずに退学となった。
第一試験の通過者。ずる賢い性格で眼鏡をかけている。第二試験では「甘い」と嘘をつき失格になった。2次試験の失格者の中では意外に潔く、失格になってもただ一人早々に諦めていた。また失格になったガリレオのことを気遣う、優しい一面があった。
第一試験の通過者。第二試験では最初に受験したが、ルールを知らなかったためにあえなく失格(マグリットの説明不足のせいでもある)。
第一試験の不合格者。子供という立場を利用してゴーギャンのリンゴを奪うも、逆にボコボコにされる。非常にずる賢い性格で、コソ泥を匂わせるような風貌を持っている。
第一試験の不合格者。おかっぱ頭の自称「次の神になるために生まれてきた男」。ツナヨシを落とし穴にはめて一方的にリンチしたが、ツナヨシを救いに来たガリレオに倒される。ガリレオの裏拳を交わすなど、そこそこの実力はあったと思われる。
第一試験の不合格者。2個のリンゴをマグリットに渡そうとしたところをガリレオとツナヨシに蹴散らされた。なお、倒される前にガリレオから勝負を断っている。
第一試験の不合格者。ガリレオからリンゴを奪おうとするが、食べてしまったことを聞いて追い払おうとしてガリレオに倒された。兄貴肌な性格だが弱い。
悪魔学校関係者
本作の敵勢力。
悪魔界の頂点に立つ現悪魔王。残忍な性格で他の悪魔に王の座を受け渡さずにこれからの千年をまた悪魔王として支配しようとも考えている。D技は手の口の部分から強力なエネルギー砲を発射して攻撃をする「暗黒のメテオ(ダークネスメテオ)」と、手から放出する巨大なエネルギーの剣。
後ろで括り上げた青い髪に黄緑色の肌を持つ悪魔学校の生徒でエリートを自称しており悪魔学校での授業を退屈に思っておりオキタの妹、ヒミコに化けてガウディ神様学校に侵入した。D技は手にエネルギーを集中させて周りにある物を切り裂く事が出来る「斬ジャック(キリサキジャック)」と、「神の手」とよく似ている技「悪魔の手(デビルハンド)」
縁の太い眼鏡をかけている悪魔。ガリレオたちような敵には厳しいが仲間思いでドラクロアに体を乗っ取られたデフォーに倒されそうになる前には「俺たちは仲間だろ」と言っていた。D技はエネルギー状の剣を作り出して攻撃する「破滅ソード(カタストロフィソード)」と、そのエネルギーをビームにして放つ「破滅キャノン(カタストロフィキャノン)」。
ドガ等と共にデーモンズゲートに着いた神様等の前に現れた大柄な悪魔。D技は口から破壊力抜群の音波砲を放つ「地獄ブレス(ヘルブレス)」と、ダメージを与えない代わりに受けた相手をしばらくの間動けなくさせる音波砲を口から放つ「暗黒ボイス(デスボイス)」。
頭巾を被ってサングラスをかけている悪魔。D技は爪に帯びた強力な稲妻を相手に落とす「黒き閃光」。その正体はオキタの妹、ヒミコ。オキタの差し出した四ツ葉のクローバーを見たことで洗脳が解け元に戻った。
コアラのような姿をしている悪魔。眼鏡をかけており、頭に小さな角が2本ある。D技は光の矢を放つ「多魔矢(たまや)」。
髑髏のマークの付いた尖り帽子を被ってマントを着た悪魔。実はドラクロアに体を乗っ取られていた。D技は掌にある口で相手の生命エネルギーを吸い込む「魂喰い(ソウルイーター)」で、この口からはエネルギー弾を撃つことも出来る。
遠征に出向く1組及び神様の乗った車を襲おうとした悪魔。D技は大きく開いた口でブラックホールのようにあらゆる物を吸い込んで消し去ってしまう「暗黒バキューム(ブラックホールバキューム)」。
神様学校生徒の親族・関係者
ガリレオの父。悪魔に殺された。昔は神様を目指していた。
ガリレオの母
本名不明。夫と同じく悪魔に殺された。
村の長
ガリレオの村の村長。神さまによって命を助けられ、両親を失ったガリレオの親代わりとして彼の成長をずっと見守っていた。
オキタの妹。幼少時代、悪魔軍に誘拐をされて洗脳を施され、五悪魔・アンデルセンとしてオキタの前に現れた。正体が判明してからは手が出せない彼を一方的に痛めつけ圧倒するが、彼が持っていた約束の四つ葉のクローバーで洗脳が解け、元に戻った。
アシモフの父。ガイアモンドと呼ばれる鉱石の採掘の責任者。ガイアモンド第3鉱山を管理している。落盤事故で鉱山に閉じ込められた仲間を身を挺して助けたが、崩れていく鉱山に妻と共に巻き込まれて死亡した。
アシモフの母
本名不明。夫と共に鉱山に閉じ込められた仲間を救った後に崩れていく鉱山に巻き込まれて死亡した。
パブロフの父。ガイアモンド鉱山会社の社長。ガイアモンドは「掘れば掘るほど莫大な金になる」と言っており、自分が儲けることしか考えていない冷徹かつ卑劣な男。
ガイアモンド鉱山に閉じ込められた作業員を「儲からない山は必要ない」と言った理由で救助の応援を呼ばず、事実上アシモフの両親を見殺しにした他アシモフにも「私に逆らえば兄弟らを始末する」といった脅しをかけ息子と共に去っていった。
ベルの兄。領主の息子だが、国民より国の発展を最優先に考えている傾向がある現実主義者。そのため弟のベルとは考えが合わず、衝突が多い。ピサロ王国にアミューズメントパークを作るため町を取り壊していた際、家に住民が残っていた事に気付かず、シャガールの母親を瓦礫の下敷きにして殺してしまった。
チェーホフ共々、本編では回想のみの登場のため、反省や謝罪もないばかりか特に制裁を受けることも最後までなく、本編ではどうしようもない後味の悪さを残している。
ツナヨシの父。世界超大企業・イエヤスカンパニー社長。ツナヨシの事を溺愛している反面、「会社を継がせるのは無理」と見限っており、彼を甘やかし過ぎてしまったと責任を感じている。
ツナヨシの弟。兄よりもしっかり者で父親から後継者として期待されている。
ツナヨシの友人達。格差社会の影響でツナヨシに頭が上がらないが内心ではツナヨシの事を見下していた。
いじめグループ
メンバー個人の本名は不明。ガウディ神様学校に入学する以前のイッサに酷いいじめを仕掛けていた不良三人組。
しかし豹変したイッサから激しい鉄拳制裁で報復され、グループのリーダー格は苦労の末に手に入れた神様学校の生徒手帳をイッサに奪われてしまった。
上記のチェーホフやバスキアとは違い、制裁を受けた数少ない悪役キャラ。