滅ぼされるべくして生まれ、罪ありし竜といっても滅ぼされて当然というものではないのです
――罪と罰とは、本来別のものなのですよ
プロフィール
真名 | ゲオルギウス |
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クラス | ライダー |
性別 | 男性 |
身長 | 180cm |
体重 | 95kg |
出典 | 『黄金伝説抄』、『キリスト教圏の七勇士』、『聖ゲオルギウス伝説』 |
地域 | ヨーロッパ(ゲームマテリアル)/ 全キリスト教圏(書籍マテリアル) |
属性 | 秩序・善・人 |
好きなもの | カメラ |
嫌いなもの | (嫌いではないが正すべきものとして)嘘、不誠実、無責任な行い |
設定担当 | 三輪清宗、東出祐一郎 |
ILLUST | 中央東口 |
CV | 西前忠久 |
守勢において力を発揮する英霊。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するライダークラスのサーヴァント。レアリティは☆2。
元々はオンラインゲーム版『Fate/Apocrypha』にて作成されたが、企画が倒れると共にリストラ勢の1人となってしまった。その後『FGO』にて晴れて正式参戦と相なった。
メインシナリオでは、第1部1章『邪竜百年戦争 オルレアン』にて味方サーヴァントとして登場。抑止力として召喚され、フランス市民をワイバーンから守護していた。その後は主人公やジャンヌ達と合流し、ジークフリートにかけられた呪いを解いて主人公達の勝利に大きく貢献した。
2020年クリスマスイベント『栄光のサンタクロース・ロード』からはモーション改修が実施。
宝具演出では下記するベイヤードに乗っており、実装から約5年経ってやっと先生がライダーになったぁーー!!と大いに話題となる(それまでは今回の現界では持ってきていないとされていた)。
真名
イギリス有数の守護聖人であり、世界中のキリスト教徒から信仰されている。
ゲオルギウスは聖人ではあるものの、その武勇伝は並みの騎士に勝るとも劣らない。生贄を捧げて毒竜の怒りを鎮めていた街に通りかかったゲオルギウスは、槍を投げて竜を退治した。
最後はローマ皇帝に捕らえられ、拷問の末に斬首に処された。
だが拷問を以てしてもゲオルギウスは傷つかず、棄教を迫られ神に祈ると彼のいた神殿は倒壊する。この奇跡を目の当たりにした王妃はキリスト教への改宗を思い起こすも、怒りが頂点に達した皇帝はゲオルギウスの前で見せしめに王妃を惨殺する。未だ洗礼を受けていなかった王妃に対し、ゲオルギウスは彼女の今際に流血を以て洗礼を施すと、王妃は安らかに天国へと旅立った。
彼が斬首されたのはそのあとのことだった。
人物
一人称は「私(わたし)」。
心優しく弱き人々をいたわり、悪人すら「暴力でしか己を支えられぬ弱き人」として慈悲を以て接する。しかし不当な暴力によって罪無き人が傷つくことは見逃さず、剣を振るうべき時は躊躇わない。理知的で柔軟、勇敢さと思慮の深さを兼ね備えた理想的な騎士。しかし“王に忠誠を捧げる奉命の騎士”ではなく、“大衆を護り救わんとする正義の騎士”としての色が強い英霊でもある。竜殺しの英霊ではあるが、その竜にさえ慈悲と憐憫の情を以て退治に赴く、文字通りの聖人君子。
守護者・防衛役の一騎としてマシュにも慕われており、様々な知識や訓練を手解きしている模様。ただし呼ぶときは「ゲオル先生」と略さず、「ゲオルギウス先生」と呼ぶよう注意してくる。
趣味は旅行で、現界するとカメラがお気に入りとなる。
現界時にプレゼントされたものらしいのだが、すっかりハマってしまい、最初はただ絵に収めることを楽しんでいたが、今では構図を練ったりレンズを新調したり、挙げ句に特異点での異変でもまずはカメラを取り出して撮影に勤しむと本業そっちのけで楽しんでいる。先生何やってんすか。
2017年水着イベント『デッドヒート・サマーレース!』でもカメラマンを担当していたが、レースクイーン役のエリちゃんの空回りぶりを見て、その写真に「道化師」と命題するかなり辛口な一面も見せている。こんな感じでプライベートは結構お茶目な守護聖人だったりする。
ゲオルギウスは世界を救うため、喜んで君に魂を捧げるだろう。君のために命を躊躇いなく懸ける。その献身に報いることを望むなら、正しいマスターとしての行動を取るべきだ。
味方としての活躍が多かった彼だが、AC版6章の『騎勲渇仰遠征 ロスト・エルサレム』ではなんと信仰都市ロスト・エルサレムを守護する守護騎士として登場する。ここでも博愛主義者である事に代わりはないが、信仰都市のリソースには限りがある為、難民たちの肉体を取り去る=殺す役割として登場する(わかりやすく言うと本編6章のガウェインのポジションである)。非道な行いである事を自覚しているとはいえ、これも人類を救う最後の手段として彼は刃を躊躇いなく振るう。
能力
守護聖人と言うだけあり、耐久と幸運がA+と最高ランクを示している。スキルの数は今まで登場したサーヴァントの中では最も多く、その内容は魔術の無効化、精神干渉無効化、防御力上昇、大地の加護による超生命力など、いずれも防御に関連したものになっており、さらに宝具にも攻撃だけでなく防御機能がある(むしろそちらが本領)。まさに鉄壁の守護聖人である。
……と思ったら、赤ランサーの登場でスキル数をあっさり抜かれてしまった(あちらはスキルが9つと対魔力がAランクに、ついでに契約したマスターもサーヴァント最多である)。
モーション中では、聖剣『アスカロン』を用いた光を纏った剣術を主体として戦っており、モーション改修後は愛馬『ベイヤード』に騎乗しての攻撃も見せるようになった。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | D | A+ | C++ | D | A+ | C |
保有スキル
対魔力(A) | ライダーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。Aランク以下の魔術は全てキャンセルする。魔術師の呪文や儀式によって散々に攻撃されたものの、傷一つ無く生き残った。その能力は「魔術師殺し」と呼称しても差し支えはない。 |
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騎乗(B) | ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種は乗りこなせない。ライダーとしての才能はそれ程無く、彼が与えられた名馬ベイヤードの能力が傑出していると思われる。 |
神性(C) | 神霊適正を持つかどうか。聖人として世界全土で崇敬されており、小宗教や古代の神の一部などを凌駕する信仰を誇る。また、ゲオルギウスの由来は中東における豊穣神バールにまで遡る。『FGO』ではこのスキルを所持していない。 |
戦闘続行(A) | 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。『往生際の悪さ』か『生還能力』かは不明。 |
守護騎士(A+) | 他者を守る時、一時的に防御力を上昇させる。数多くの国や地域の守護者であるゲオルギウスは常に「守ってくれる事」を期待される。そしてその期待が、彼に無限の守護の力を与える。この亜種スキルを白光の騎士が所持している。 |
殉教者の魂(B+) | 精神面への干渉を無効化する精神防御を示したスキル。ゲオルギウスは幾度となく棄教を迫られ、数え切れない程の拷問を受けながらも、一度としてその責めには屈しなかった。ゲオルギウスは、極めて強靭なる信仰の持ち主である。 |
直感(C) | 戦闘時、常に自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。彼の『直感』は防御の為にしか働かず、『相手が戦うべき敵か否か』を判断する為に使用する。 |
宝具
力屠る祝福の剣(アスカロン)
- ランク:B
- 種別:対人宝具
- レンジ:1
- 最大補足:1人
「我が剣の栄誉にかけて!」
「これこそがアスカロンの真実。汝は竜、罪ありき!『力屠る祝福の剣(アスカロン)』!!」
あらゆる害意と悪意から持ち主を遠ざける無敵の剣。
敵を倒すという意味での「無敵」ではなく、いかなる敵からも守るという意味での「無敵」。
守護の力を反転させることで、あらゆる鎧を貫き通す剣にもなる。
詳細は該当記事を参照。
汝は竜なり(アヴィスス・ドラコーニス)
- ランク:C
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~99
- 最大捕捉:1000人
対象を一時的に竜種へと変える対軍宝具。
見た目は赤い十字が描かれたサーコートであるが、厳密にはゲオルギウスの堅固なる信仰そのものが宝具となっており、サーコートは宝具を発動させるための焦点にすぎない。
竜殺し(インテルフェクトゥム・ドラーコーネース)
- ランク:C
- 種別:対人宝具
- レンジ:1〜10
- 最大捕捉:1人
アスカロンの力と、ゲオルギウスの竜殺しの力を複合して発動させる宝具。竜種に対して大ダメージを与える。近距離では剣の姿で、遠距離では剣の弾いた光が投げ槍の姿を取って討ち貫く。
幻影戦馬(ベイヤード)
- ランク:C
- 種別:対人宝具
- レンジ:−
- 最大捕捉:1人
「駆けろ――『幻影戦馬(ベイヤード)』!!」
『キリスト教圏の七勇士』に登場する、ゲオルギウスを誘拐した魔女が彼に恋をして贈った魔法の白馬。跨った者を無敵にし、致命傷となる攻撃を受けても一度だけ無効化する。
モーション改修後の通常攻撃や宝具演出ではこの馬に乗っている。
ゲーム上での性能
☆2でHP9,000を超えてくる耐久型であり、低コストサーヴァントにおける盾役の一人。
カードバランスは《Quick:2/Arts:2/Buster:1》で、ライダーの定型となっている。
初期からスキル「守護騎士(A+)」で3ターンの間敵の攻撃を自分に集中させる“ターゲット集中”と防御力をUPさせる事ができ、さらに「殉教者の魂(B+)」で消耗した体力を回復、いざとなれば「戦闘続行(A)」でガッツを付与して復活可能と、低ランクながら大変優秀な盾役として機能する。
同じ盾役となるランサーの武蔵坊弁慶やレオニダス一世とは、粘り強さで勝ることが出来る。ライダーなのでスターが集中しやすく、クリティカルヒットで低めの攻撃力やNP効率も補填できる。
宝具『力屠る祝福の剣』の効果は【敵1体に3ターン〔竜種属性〕を付加+敵1体に超強力な攻撃+自身の防御力UP(大)】。ダメージはオマケ程度で、本題は防御力の強化による守備固めである。
また、竜種属性の付与は竜殺しであるジークフリートとの噛み合わせがよく、すまないさんになりやすいジーク、更にはもう一人のドラゴンスレイヤーにとっての良き相棒として働いてくれる。
ただ☆2だけにしっかり育て上げないとHP不足で盾として役者不足になる。
また、クリティカルメインのパーティーに編入すると、スター集中率が最大のライダークラスであることが災いしてアタッカーへのクリティカルスター分配を邪魔してしまうため、組み込みたい場合にはより効率的にアタッカーにスターを配分できるような工夫を求められることになる。
盾役の上位にはデオンやマシュがいるので、彼女らとの差別化も意識する必要がある。
聖杯転臨でレベル限界を解放すれば、Lv.100で13,000強という☆5級のHPを獲得する。
Lv.80時点でも11,000弱は固いので、低コストの盾役としては申し分ない性能に化けてくれる。
関連人物
生前
カリブ
育ての親であり、討伐した魔女。
後述する通り、誘拐殺人を行っていたため、ゲオルギウスに成敗された。
ディオクレティアヌス
自身を処刑した神聖ローマ皇帝。
史実においても、キリスト教徒への苛烈な大迫害を行ったことで有名である。
Fate/Apocrypha
リストラサーヴァント仲間の皆さん。全員『Grand Order』にて復活を遂げる。
Fate/Grand Order
第1部1章にて共闘。同じ竜殺しの逸話と聖剣を持つ英雄。
ちなみに性能面でもゲオルギウスの竜属性付加の宝具とジークフリートの対竜特攻は相性がいい。
契約したマスター。
カメラマン役として定期的に写真を撮っている様子。
自身のバレンタインイベントでは、聖人組(+きよひー)の念が込められた聖遺物と化したベイヤードの毛を渡した。これで悪霊・怪異対策もバッチリ!?
仲良し聖人仲間。ただし内心で悪意なく「私の方が有名」「私の方が強い」とか思っている。
クレオパトラの幕間1によるとマルタは『カルデア聖人会』仲間でもあるそうだが、力を持て余すとシャドーボクシングをやり出すらしく、それについて頭を抱えていた。
ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ、ジャンヌ・オルタ、天草四郎
上記二人と同じく『カルデア聖人会』仲間(天草は公式に聖人認定されていない)。
しかし全員問題児ばっかりでありゲオルギウスがいないと相当カオスな事になる。
2020年ホワイトデーイベント『アイアイエーの春風』で共演。
統一性のないメンバーながらも波長が合ったのか、以降も度々交流している模様。
Arcade版6章にて同じ陣営で共演。
キリスト教関連の騎士繋がりで通じ合う点がある様子。
中の人が共通する☆2ライダー。
性格が真逆な二人を演じ分けられる西前氏の高い技量がうかがえる。
余談
お髭の聖人?
一応、設定上は史実に基づいて髪と同じ赤毛のアゴ髭があるらしいのだが、公式の作画で彼に髭らしきものが描かれたことはない。その代わり、公式でゲオルギウスのグラフィックが描き起こされるとアゴの先を隠すことが通例となっている。よって、実は顎の下にちょこっとだけ生やしているのか、それともアゴ髭を生やし出すまえの姿なのかは、マスターごとの想像力に委ねられている。
ただ期間限定イベント『月の女神はお団子の夢を見るか?』が2017年1月に復刻された際、オリオンのセリフにあった「ヒゲのオジサマ」という単語がが「ロン毛のオジサマ」に変えられ、さらに第一特異点のマリーのセリフも髭への言及が変更されるなど、どうも公式からは無かったことにされ始めている節があるようだが……(そして未だに彼の顎は映っていない)?
魔女に養育された聖人
ゲオルギウス生誕について登場する魔女「カリブ」は、原典『黄金伝説抄』において語られたもの。王室執事と英国王女の間に生まれたゲオルギウスを、生誕間もない頃に攫っていった。
カリブは赤子を攫うとある程度育て、自分の眼鏡に適えば囲って養育していた。
目的は良く分かっていないが、16世紀末に書かれたリチャード・ジョンソンの訳本を読んでいくと、どうも「逆光源氏計画」と「逆ハーレム」願望があったような節がみられる。
彼女の目に適って成人した赤子の全員が男で、壮絶な殉教やのちのキリスト教教理に影響を及ぼす功績を残し、聖人として崇められている。才能ある青年に囲まれ悦に浸る中で、ゲオルギウスは特筆した寵愛を受けたとされている。彼女から愛馬ベイヤード、アスカロン、あらゆる武器を撥ね返す「リディアの純鋼の甲冑」、武器庫で最も頑丈な胴巻き、バーゴネット兜を授けられている。
しかしカリブはどうも手当たり次第に誘拐を繰り返していたらしく、気に入らなかった赤子は育児放棄して岩穴に死体を放棄していたことが発覚する。これを知ったゲオルギウスは、魔女から「銀の魔法の杖」を借りて岩穴を開け放つ。そして魔女を先導に中を案内させ、頃合いを見て自分は先に岩穴から退出し、魔女ごと岩穴を封印するのだった。なお「アスカロン」の名を始め、いくつかの逸話はリチャード・ジョンソンの独自創作である可能性が指摘されている。