「そう言えば…私達を嗅ぎ分けられる人形が居たんだったわね……」
「私と、貴方だけの秘密にするわ。ねえ、教えて?」
概要
第44・45話に登場した人間大のファントム。宿主は静音という名前の美女。おしゃれ好きなのか静音の姿では登場する度に服装が変わる。
意外と愛想も良く、輪島から情報を聞き出した際にはお礼にキスをしていた他、たまたま行き会った瞬平にも投げキッスをしていた。翔相手にも物腰柔らかく接し、遊び相手になって懐柔、飛行機を持って来させる際にも脅迫や強奪の類は一切使わず、自分から持ってくるよう誘導するなど人心掌握術には長けている事が窺える(とはいえ、晴人の妨害を受けた際には痺れを切らして攻撃に転じているが)。
ゲートの男性・熊谷義和(操真晴人の元担任)を狙って行動するが、熊谷と晴人の会話から熊谷の心の支えが死別した息子の玩具(国内に一つしか現存しないとされる模型飛行機)にある事を知る。はんぐり~にてコヨミに正体を看破されウィザードと戦うも、余裕であしらって撤退する。
その後面影堂へ行き輪島繁を唆して玩具が酒井保というコレクターの家にある事を聞き出し(上記の台詞はその時の物)、奈良瞬平の知らせで酒井の自宅に来た熊谷の眼の前で玩具を壊す事で絶望させようとするが、晴人に妨害され3階から晴人ごと突き落とされる。
何とか晴人を退け玩具を破壊しようとするがグリフォンに玩具を奪われ、遅れて合流した仁藤攻介や晴人と戦闘になる。グールを一掃されるもウィザードは突然出現したケルベロスを追いかけて戦線離脱(白い魔法使いと接触するために熊谷を餌にしたも同然だった)してしまい、残った仮面ライダービーストも圧倒して再度撤退する。
第45話で保の息子・翔を利用して玩具を奪おうとする(ただし翔は玩具に現を抜かす保への鬱屈感から自ら静音に協力した)が、晴人のバインドに瞬平の食らいつき、ビーストの狙撃と三連続で妨害を受けただけでなく、翔の苦悩に耐えかねた熊谷が自ら玩具を踏み砕いた事で計画が失敗。
「もう俺の息子は居ねえんだ」「だけどな、ちゃんとあいつの笑顔は、俺のここ(胸)に残ってる」
これに伴い保も考えを改め、酒井父子は和解した。
最期は潜伏場所を全員が合体したプラモンスターに発見され、グールを召喚してライダー2人と戦うもグールをビーストに一掃された後セイレーン自身もインフィニティースタイルに圧倒され、「プラズマシャイニングストライク」で滅多斬りにされて爆散した。
外見・能力
元ネタはギリシア神話に登場する怪鳥セイレーンで、美しい鳴き声で船乗りを迷わせ船ごと沈め皆殺しにするという伝承を持つ。
身長225㎝、体重154㎏。
身体の随所に羽毛や翼の意図が見られ、胴体には鳥の蹴爪がある。髪の部分もカラスの羽根のようになっている。頭部の口は人間の女性と同じ。2回手を敲く事で槍やグールを召喚して使用する。
身軽に動き、手や槍の一振りで衝撃波を放って攻撃する。掌や槍の穂先からは鳥の形をしたエネルギー弾を放ち、その威力はあらゆる物体を砕くという(出典:『全仮面ライダーオール怪人スーパー大図鑑平成編』講談社)。
また、風を纏って瞬間移動も出来る。バリアを張る能力も持ち、フレイムドラゴンのドラゴンブレスを防ぎ、上空へ移動して槍からのエネルギー弾でウィザードにダメージを与えている。
静音の姿でも、伝承通り相手に暗示をかけて操る事が可能。
余談
メデューサ以外では初の女性ファントムとなり、結局彼女が最初で最後の女性ファントムになった(メドゥーサ以外で性別が伝承通りなのも彼女だけであり、後続のアラクネも男性怪人であった)。劇中の描写から女性のファントムは基本的に強敵である様子。スーツはリザードマンの改造であり、小柄だがどこか男性的な体格なのもその為。
熊谷を演じた山崎銀之丞は、後に宇宙戦隊キュウレンジャーにて主要キャラの父親と敵幹部を演じ、ウルトラマンR/Bでも主人公達の父親を演じた。
また酒井翔役の山田日向は仮面ライダーゴーストにて天空寺タケルの幼少期を演じる。
関連タグ
アメイジングセイレーン: 8年後の作品に登場するセイレーンの名を冠する仮面ライダーの形態
冥獣人セイレーンのネリエス:『魔法戦隊マジレンジャー』に登場したセイレーン繋がりの戦隊怪人。