「そんな事はナイジェリア。皆がもっとカップ麺を愛すれば良いのデストラーデ。恐れる事はアルメニア。ミーは全てのカップ麺の始まりと終わりを司るゴッドラーメン。即ち、カップ麺の神!セニョール、ユーは選ばれたのデストラーデ。ユーのカップ麺に対する愛、そして豊富な知識。何れも並ぶ物が無い~!」
「ラーメン好きの男を利用して、下等な人間の美学に合ったカップ麺を広めておりマストロイア。後は、このチャルメラを吹くだけデストラーデ」
概要
青い目と鋭い牙を覗かせる口が付いた等身大のカップ麺に手足が生えた様な姿を持つが、腕に当たる部分はカップから無数に伸びた麺そのものであり、右手に巨大なフォークで武装している。ちなみに頭部のカップからはナルトや野菜等の具材も見受けられる。
スペイン語を始め、奇妙な横文字を織り交ぜた話し方が特徴で、劇中ではカップ麺の神様「ゴッドラーメン」を名乗り、早坂アコの先輩である龍田を利用し、人間を1分以上待てない超せっかちな性質に変えてしまう「陽気なアコちゃん」と言うカップ麺をばら撒こうとした。
カップ麺らしくコーン爆弾やエビフライ、ナルト等の具材で攻撃する他、麺を伸ばして相手を拘束する技を使って来る。更にカップ麺爆弾を投げ付けたり、相手を「陽気なアコちゃん」に閉じ込める麺状の光線を発射する他、フォークによる近接戦をこなす等、多彩な技を持つ強敵だが、「お湯が切れると弱体化」するという、これまたカップ麺らしい弱点も抱えている。
活躍
第10話:『カップめん』
登校中のアコに、1983年物の名古屋地区限定版オリンピックラーメンを食べに行かないかと誘う龍田三夫(演:入沢宏彰)。彼はアコの中学時代の先輩で、彼女に好意を持っているカップ麺オタクだった。ちなみに現在は二浪中である。
然し、アコから素気なく無視されたため、龍田は自分が嫌われていると思って落ち込んでしまう。
そんな彼の所へヌードルジゲンは「ゴッドラーメン」なる人物を名乗り現れると、上記の台詞で自己紹介する。そして「カップ麺の味を究めればアコも振り向いてくれる」という甘言を並べ立て、龍田と共に「陽気なアコちゃん」なる究極のカップ麺の開発に日夜精を出し、遂に完成させた。
1分で出来上がり、味も良くて10円で売れる「陽気なアコちゃん」は売れ行きが絶好調。だが、その裏でヌードルジゲンはトランの立てた恐ろしい作戦を遂行しようとしていた……。
後日、ヌードルジゲンは遊園地でチャルメラを吹く事で、「陽気なアコちゃん」を口にした人間を暴れさせる。この事はすぐにスカイキャンプの小田切長官の知るところともなり、運ばれた女子大生の体内から麺状の生命体が発見されたのだが、運悪く雷太まで「陽気なアコちゃん」を大量に食べてしまっていたため、彼まで暴れ出す事態となってしまう。
一方、ヌードルジゲンは自分の作った「陽気なアコちゃん」が問題になっている事をニュースで知った龍田の下へ現れると同時に正体を明かし、用済みとばかりに彼を始末しようとする。だが、そこへ駆けつけたアコに阻まれてしまい、彼女を麺で拘束して公園へ投げ飛ばす。次々と技を繰り出し、変身する隙すら与えずにアコを追い詰めて行くヌードルジゲン。龍田が助けに入ってもあまり意味が無く、2人は絶体絶命のピンチに陥ってしまう。
すると運悪くヌードルジゲンはお湯切れを起こしてしまい弱体化。龍田からヤカンを奪われ、アコの拘束も解けかけるが、直ぐにヤカンを取り戻して回復する。どうにかピンチの龍田を助け出すアコを狙うヌードルジゲン。
そこへせっかちになったイエローオウルが乱入。遅れてレッドホーク達も駆けつけ、5人揃ったジェットマンと共にヌードルジゲンは戦闘に突入する。
5人相手に大立ち回りを繰り広げるヌードルジゲンに対し、ブルースワローはキックやウイングガントレッドで反撃し、そのまま5人で止めのバードボンバーを叩き込もうとする。
その時、ヌードルジゲンはお湯切れを起こすと同時に次元虫の力で巨大化。
巨大戦ではジェットスワローに麺状のビームを浴びせ、巨大な「陽気なアコちゃん」の中に閉じ込めると、揺さ振ってピンチに陥れる。しかし、その様子を見ていてじれったくなったイエローオウルはジェットオウルのマジックハンドで大岩を掴み、上から落とす事で蓋に穴を開けてジェットスワローを救出。
イエローに急かされるまま5機のジェットマシンがジェットイカロスに合体すると(※イエローはコックピットに縛りつけられた)、ヌードルジゲンはパンチやナルト攻撃で応戦するも、結局はバードニックセイバーを喰らって爆散した。
第27話:『魔界大脱出』
霊能力を身につけたラディゲが操る亡霊がジャグチジゲン・ダイヤジゲン・カミジゲンと共に登場。雷太の命を奪う。ダイヤジゲンがアコの、ジャグチジゲンが凱の命を奪い、揃って無間地獄で3人に責め苦を与えていた。
竜が決死の覚悟で霊界にきて4人は変身、ジェットハンドカノンを打つと4体揃って巨大化する。ジャグチジゲンと共にジェットイカロスと戦った後、ラディゲの力でダイヤジゲンとでジェットイカロスに憑依してジェットガルーダを攻撃する。
香の呼びかけと泰元上人(演:石橋雅史)の助力で離れさせられ、グレートイカロスのバードメーザーでダイヤジゲン諸共倒される。
カップ麺「陽気なアコちゃん」
龍田とヌードルジゲンが共同で作ったカップ麺。
たった一分で完成し、味も良く、その上価格は10円という破格のコストパフォーマンスを誇る、まさに究極のカップ麺。
だがその正体は麺状の生命体で、食べられる形で人間の体内に入った後、ヌードルジゲンの吹くチャルメラの音で反応し、食べた人間が1分も待ちきれなくなって(要するにせっかちになる)暴れだす。
ちなみに味はカレー味(カップ麺とアコのお面のイラストデザインを担当した竹本のぼる氏のTwitterより)。
なお、このカップ麺のCMで流れた曲名も「陽気なアコちゃん」であり、CD『「鳥人戦隊ジェットマン」コンプリート・ソングコレクション』にも収録されている。
スーパー戦隊レストランではまさかのジェットマン30th記念メニューに抜擢され(名前は「陽気なアコちゃん レストラン仕様」)、10月8日~11月11日まで食べることが出来る。
余談
モチーフは言うまでも無くカップ麺。デザイン画では左手にやかんがあしらわれ、体の一部になっていた。そのやかんは旧式であり、デザイナーの野口竜氏は「色々考えるもんだな」と笑って回想していた。
アコに無視され、落ち込む龍田に対してヌードルジゲンが名乗った上記の台詞は、第1話でラディゲが地球へ宣戦布告する際に放った台詞のパロディ。
そしてヌードルジゲンが登場した第10話は、荒川稔久氏がスーパー戦隊シリーズで初めて脚本を担当した記念すべきエピソードである。
声を演じた神山氏は昨年の『地球戦隊ファイブマン』にて4話まで銀河商人ドンゴロス役で出演していた(5話以降は加藤治氏に交代)。第26話に登場するジクウマンモスの声も兼任している。
更に20年後の『海賊戦隊ゴーカイジャー』でも、「陽気なアコちゃん」は結城凱の墓前に供えられていた。ヌードルジゲンが遺した功績は時を超えて尚健在であった模様。
関連タグ
鳥人戦隊ジェットマン 次元戦団バイラム 次元獣(ジェットマン)
アヤカシ(シンケンジャー):お湯切れに対してこちらは「水切れ」と言うハンデを抱えている。