「隙あり、乾麺ニードル!てめぇらはうどんだ! もう一丁、そばメ~ン!」
「うどんかそばか、うどんかな?よし、貴様はそば派にしてやろうメ~ン!」
登場話:第41カイ!「推しメン沼はつるつる深い!」
データだメン
身長/197cm
体重/287kg
世界/メントピア
名物/推し麺のぼり旗
名産/乾麺ニードル、ウィップヌードル
概要だメン
トジテンドが人間界侵略の為に、麺の世界「メントピア」を閉じ込めたメントジルギアをクダックに組み込んで、2つの麺が絡み合って誕生したワルド。
頭部は麺を模したケーブルの塊になっており、絡んだ麺の間より緑色の眼が浮かんだ不気味さを含んだ見た目で、色合いからして右側がうどん、左側がそばの様子。また後頭部にはお箸が簪の如く刺さっているのがポイント。ホシガキワルド等と同じ白・黒・金で塗り分けられたボディとも合わせると、うどんとそばの麺を盛った黒塗りのざる付き皿を連想させる。
一方武器として、めんつゆの器から伸びた麺を模した分銅付きムチ・「ウィップヌードル」を携行する他、後述の乾麺ニードルを袋状の容器に纏め持ち歩いている。
メントピアの力を悪用し、乾麺に酷似した針「乾麺ニードル」を刺す事で、刺された相手をそれぞれのニードルの麺の推し、つまり“そば派”と“うどん派”に傾倒させて激しい論争を引き起こさせる能力を行使する。
尚、ダイメンワルド時の能力から、それ以外の麺へと傾倒させる事も可能だったと思われる。
この争いが単なる個人間のそれでは無く、各派閥が“推し麺のぼり旗”を掲げ、社会全体を真っ二つに割って激しく争わせる(しかも裁判まで起きている)レベル。
もっと言うなら瑣末な価値観の相違を拗らせる事で抗争をエスカレート・泥沼化させ、双方の派閥が意地を張り合いながら自滅していくのを煽る、地味ながらも人間関係や社会構造を瓦解させる凶悪な能力である。
一方で、能力の起点である乾麺ニードルを相当数の人々に刺さなければ大規模な混乱は引き起こせない様で、下準備に結構な時間が掛かる。しかしメンワルドはそれも想定していたらしく、「~メン」と言いながら密かに活動して下準備に勤しみ、ツーカイザーに発見された時点でかなりの数の人々をうどんそば戦争に巻き込んでいたのが示唆されている。
その一方、レンアイワルドやカシワモチワルドに似た能力故、植え付けたヘイトが状況次第で自分自身に向く危険性を孕んでいる点も同じであり、今までの経験からそれを見抜いた介人の作戦によって見事に優位を失ってしまった。
戦闘ではコシがしっかりしたウィップヌードルを振り回す他、そこより複数の麺を伸ばして相手を拘束出来るも、特殊能力が凶悪な分、直接的な戦闘能力はそこまで高くはないのもこれまでのワルドと同じ。
また、性格はテンション高め且つ独り言やノリツッコミが多い。
活躍だメン
バラシタラの手で誕生後、人間界へ密かに出撃して人々に乾麺ニードルを刺す下準備を進めていたらしく、帰還した功に構い気味だったゼンカイジャー達を余所にうどんかそばかで争う世界規模の混乱の前段階を滞り無く済ませた様子。
それから暫く後、公園で活動していた所をゴールドツイカー一家に見付かり、「まだ、年越しそばには早いメ~ン!」と呟きつつツーカイザーと交戦している間にキカイノイドメンバーも到着(介人はワルドを見に行こうとする功を引き留めるのに精一杯、駆け付けるのが一歩遅れた)。
これを好機と見て隙を突き、介人以外のゼンカイジャーとツーカイザーに乾麺ニードルでそれぞれ一刺し。ジュランとブルーンをうどん派、ガオーンとマジーヌ、ゾックスとカッタナーをそば派の二大派閥に分断、うどんそば戦争に巻き込み仲間割れを引き起こした。きっちりゼンカイオーの左と右でチームを分断している辺り狡猾である。
「ニヒッ!これがヌードルのニードルの威力メン♪」
フリント「メンワルド、お前、何しやがった!」
リッキー「白状しろ!」
「ちょっとした派閥争いメ〜ン♪てめぇらも加わりな! うどん!」
続け様に兄達の異状に飛び出して来たフリントとリッキーにもうどんの乾麺ニードルを投げ飛ばして戦争に巻き込み、ゼンカイジャーもゴールドツイカー一家も機能不全に追い込むことに成功。
程無く予め乾麺ニードルを刺していた人々がうどん派とそば派に分かれて勢力が肥大化、瞬く間に広範囲の社会混乱が発生した頃を見計らい、その隙に逃亡した。
ここで乾麺ニードルの刺さっていない介人は頭を働かせ、「自分が美味しいと思った派閥に付く」と宣言して両勢力を料理対決させ時間稼ぎ。その裏でセッちゃんにメンワルドを探してもらい、見付かったタイミングで自ら“ラーメン派”を名乗って、どちらかの派閥に引き込むべく後を追う仲間を誘導しながら出撃。
逃走後は相変わらず街で乾麺ニードルを刺し回っていたメンワルドだったが、駆け付けた介人がジェットマンギアで召喚したイエローオウルによって、トマトを頭へぶちまけられてしまいトマトソースの掛かった麺に。
これで“パスタ派”という共通の敵に仕立て上げられた事で派閥同士が呉越同舟、対立が棚上げになってしまう。
介人「皆!あのメンワルド、実はパスタ派だって!そば派とうどん派を戦わせて、自滅させようとしてるんだ…!このままじゃ、世界がパスタ派の天下だよ!!」
「それは濡れ衣メ~ン…。いや、当たってる所もあるにはあるんですが……」
介人「ここはラーメン派と、そば派と、うどん派。協力してアイツを倒そう! 俺達の勝負はそれからだ!!」
持ち味のコンビネーションが復活したゼンカイジャー一行に対し、「麺のパワーで俺に勝てると思ってるメン? ラーメン、つけ麺、クダック〜♪」とクダックを呼び寄せるも、上で身を潜めていたフリント、カッタナー&リッキーに狙い撃ちにされ瞬く間に撃破、増援に失敗。
ならばとコシが自慢のヌードルウィップを振り回して対抗するが、直ぐにバラバラに切られて役立たずにされた挙句、ゼンカイマジーヌの魔法で激辛ソースを頭から掛けられ悶絶と、一方的にボコボコにされる。
そしてそのままゼンリョクゼンカイフィナーレバスターとツーカイザー・レックスリフレイザーを喰らい、「フィナーレパスタって、どんなパスタ~っ!?」と必殺技の名前を聞き間違えながら爆散・敗北。
これを以って乾麺ニードルを刺された人々は正気を取り戻し、麺類の壮絶な派閥争いは和解を持って終戦を迎えたのだった。
残されたメントジルギアは「麺の種類はまだまだあるぜ!」と言いつつ現れたクダイテストが取り込み、ダイメンワルドを誕生させた。
余談だメン
- 麺をモチーフにした戦隊怪人は、『動物戦隊ジュウオウジャー』のシェフードン以来の登場。但し、シェフードンはあくまで麺がデザインの一環がメインだった為純粋に麺類モチーフの戦隊怪人は『鳥人戦隊ジェットマン』のヌードルジゲン以来30年ぶりである。
- 因みに、今回介人が逆転の切っ掛けを作る為召喚したイエローオウルも麺類怪人の逆転の切っ掛けを作った点で共通している。
- 前例無き麺モチーフの怪人と言う事で、先取りしてシンプルなデザインに仕上がった。目は緑色になっており、ボクシングワルド以降グリーンバックの都合上体色に緑色が使えない中で、スシワルド同様ワサビということで緑が使用可能になった(『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.118)。
- 声を演じるこぶし氏はスーパー戦隊シリーズの出演は初。
- 特撮は東京ローカルで放送されている『武蔵忍法伝忍者烈風』にて出演経験がある。
- 公式Twitterにはキカイトピアと同様に機械の住民がいる並行世界を思わせるツイートがある。
関連タグだメン
混沌を極めていた:饂飩か蕎麦かで。
ヌードルジゲン、シェフードン:同じく麺をモチーフにした怪人。
スシワルド、カシワモチワルド、ホシガキワルド、ギュウニュウワルド、ダイコンワルド:食べ物関連のワルド繋がり。特にカシワモチワルドに至ってはベクトルは違えど「民間人を凶暴化させる」点では通ずる物がある。
ヘドラ:頭部デザインが類似。しかしこちらは汚物(ヘドロ)モチーフである。
ベーダー怪物:頭部のツートンカラーが、左右非対称デザインの彼らを彷彿とさせる(食品モチーフの奴もいる)。しかしこれを使役する組織は汚い物を好み、人間が食品に欠かせない清潔さを嫌っている。
バルタン星人六代目:同様に地味ながらも人間関係や社会構造を瓦解させる計画を立てた宇宙人。