データ
(出典:『仮面ライダー剣 超全集』p.39、東映公式『仮面ライダー図鑑』より。)
概要
夜行性である為太陽の光を嫌っており、普段は暗い下水道や洞窟の奥深くに潜んでいる。
活動時間となる夜間での行動の際は暗視スコープの役割を果たす眼と全長が8mにも及ぶ巨大な翼を使って獲物となる人間の生き血を求めて暗躍し、上空から獲物目掛けて襲いかかる習性を持つ。
また、無数の蝙蝠を操って敵を襲わせる事もできる。その他、滑空しながらの体当たり攻撃で敵を粉砕する戦法を得意としている。
洞窟に身を隠していた所をBOARDに発見され、駆けつけたギャレンと交戦。謎の体調不良に悩まされるギャレンを圧倒し、駆けつけた剣もまた、戦いに慣れていない為に歯が立たず、彼らを一蹴するが、何とか態勢を立て直したギャレンが洞窟の壁をぶち破り、空いた穴から差し込んだ太陽光を浴びた事で大幅に弱体化。
最後は慌てて逃げ出そうとした所をギャレンラウザーの銃撃とブレイラウザーを投げつけられ翼を負傷して落下してきた所へギャレンの『バーニングスマッシュ』を受け封印されてしまった。
ラウズカード
ラウズカードはダイヤの8「スコープバット」。暗視能力を高める・銃弾に自動追尾機能を加えるという効果を持ち、銃ライダーにはうってつけの能力であるが、作中で活用されることはなかった。MP1200。
そもそもギャレン(橘朔也)は劇中で殆ど銃撃を外すことがなく、対桐生レンゲル戦では自身はカードをラウズしながら、リモートを使おうとするレンゲルの手を狙撃して阻止するという芸当を見せるほどの命中精度を誇る為、わざわざ追尾弾にする必要がなかったのかもしれない。
と思いきや、実は橘も一度だけこのカードを使用しようとしたことがあり、第12話でスパイダーアンデッドに対してラウズしようとするも弾き飛ばされてしまったことが確認できる。
結局何が面白かったのか
さて、ここからが本題。
先述の「カテゴリー8か、面白い!」という台詞は、ダディこと橘さんを代表する迷言の1つとして(バットアンデッド以上に)よく知られている。
何故かというと、ギャレンはダイヤ8のカードを『剣』本編の他劇場版などの派生作品や客演において1度たりとも使用しておらず、「カテゴリー8の何が面白いのか」は『剣』放送から十数年経った今でも不明のままであるという何とも言い難いものである為。
そして物語が進むにつれて橘さんの強烈なキャラクター性が視聴者からネタにされるようになりバットアンデッドの出番自体の少なさも相まって、バットアンデッド以上に橘さんどころか演じた天野浩成氏までもが「カテゴリー8より面白い男」「お前の方が面白い」とまで言われるようになってしまった。
補足しておくと、ダイヤ8の能力は遠距離射撃を補助するものであり、専ら近・中距離射撃を得意とするギャレンにはあまり必要の無いものだったのかもしれない。
一応、第12話で不鮮明ではあるとはいえ使おうとするシーン自体はあるのだが、スパイダーアンデッドの攻撃で不発に終わってしまい、結局その後も使用されずじまいとなった。
そして何より、橘さん自身が本気を出せばダイヤ8抜きで先輩の桐生豪が変身した仮面ライダーレンゲルのラウズバンクをピンポイントで狙い撃つ程の狙撃精度を誇るのも大きかったと思われる。
ちなみに、天野氏は妻の雛形あきこ氏と共に2018年放送のバラエティー番組『THE突破ファイル』の再現ドラマで、家コウモリの大群に住居を侵略された夫婦役として出演。
天野氏演じる夫の機転で家コウモリを退治するという話だったので、案の定『剣』第1話を連想した視聴者もちらほらいたとか。
ただし、あくまでも「再現ドラマ」なので、実際の天野氏がコウモリ退治出来るのかは(カテゴリー8のどこが面白かったのか並に)不明だが。
また、2020年にYouTubeで配信された天野氏による「COMPLETE SELECTION MODIFICATION ギャレンバックル&ラウズアブゾーバー&ギャレンラウザー」のスペシャルムービーでも意外な形で登場。
天野氏が「銃です」CSMギャレンラウザーの橘朔也ごっこ遊び方を説明する際、ダイヤ8のカードを手に取って「カテゴリー8か、面白い」と呟いたのだ。
ようやく十数年ぶりに使用される……かと思いきや、ただ呟いただけで終わり、カードはテーブルに置かれてしまった。
その後はバーニングザヨゴもといバーニングディバイドの音声について話題が移行した事で結局このカードについて触れられぬまま動画は終了した。
2023年放送の『仮面ライダーガッチャード』第4話にて一ノ瀬宝太郎と九堂りんねが閉じ込められた洞窟がバットアンデッドと交戦した洞窟と似ている事がネット上で指摘され、話題を呼んだ。
更にその30分後の『王様戦隊キングオージャー』第30話には天野氏が演じるグローディ・ロイコディウムが初登場。当日のスーパーヒーロータイムは『剣』一色で盛り上がり、そのおかけでカテゴリー8もトレンド入りを果たしてしまった(まだまだ平成の呪縛からは逃れられなさそうである)。
余談
- 第1話時点で過去2か月間において、バットアンデッド以前に出現したアンデッドは2体と発言されている。第38話の解放された回想シーンでは存在するが本編で封印された描写が無いのはリザード、スキッドの2体のみ。なのでこの2体が1話以前に出現していたと考えるべきであろう。
- スーツ(着ぐるみ)は後にスキッドアンデッドに改造された。
- そのような経緯もあって、ライオンアンデッドと同じく、劇場版と回想シーンに再登場していない珍しいアンデッドである。
- その一方で、「仮面ライダー対決セット」やチェスピースコレクションDX「仮面ライダーブレイド 〜運命の切り札編〜」ではフィギュア化されている。
- デザインイメージは「白いヴァンパイアの様な皮ふを持つ怪人が黒い仮面とスーツを着て、さらにコウモリの翼の手を血で染めて(浸して)いる」というもの。初期デザインでは首と両腕にレザーベルトが存在しなかった。また、実際のスーツでは皮ふがデザイン画より青みの強いものとなっている(『UNDEAD GREEN BLOOD』pp.6-7)。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダー剣 アンデッド(仮面ライダー剣) 下級アンデッド カテゴリー8
関連・類似項目
バットイマジン:同じく本編第1話に登場した平成ライダー怪人。
ニードルスマッシュ:『仮面ライダービルド』に登場した「1話の冒頭で倒された怪人」繋がり。
コウモリトピア:バットアンデッドがバトルファイトに勝利したらこのような世界になっていたと思われる。
スティングフィッシュオルフェノク → バットアンデッド/ローカストアンデッド → ツチグモの怪童子と妖姫/ツチグモ
トータスアンデッド(7) → バットアンデッド(8) → ゼブラアンデッド(9)