「スワンのロボなんかよりハイマルさんの怪重機の方がよ~っぽど凄いんです!これまでハイマルさん散々頑張ってきたのに……スワン、いつもお前はハイマルさんの前を走っていた、目の上のたんこぶだったんですよ!でもこれでハイマルさんを認めなかった世間の奴ら共々、やっと見返してやりましたよ!」
データ
概要
かつて宇宙警察科学捜査研究所で働いていたポッペン星人の科学者。
一人称は「ハイマルさん」。
非常に優秀な科学者だったが、同僚にはさらに優秀だったスワンがいたためなかなかその功績が世間から注目されず、結果彼女のせいで自分が正当に評価されないと一方的に逆恨みしたうえ、宇宙警察を辞職。その腕を見込んだエージェント・アブレラに唆されアリエナイザーへと身を堕とした。
活躍
宇宙警察の表彰式でスワンが出払っていた隙を見計らい行動を開始。
スワンに挑戦しおのれの力を世間に誇示すべく、最強の怪重機「フランケンザウルス」の建造を計画する。
スワンがいる地球署のデカマシン(当然彼女が修理・改良を担う)に100%の確率で勝利できる怪重機を完成させるべく、遠隔操作で出撃させたデビルキャプチャー6でデカレンジャーロボ・デカバイクロボの戦闘データを採取し、そのデータをもとについにフランケンザウルスを完成させた。
ハイマル自身がコントローラーで遠隔操作するこの怪重機は、これまでデカレンジャー達が戦って来たもののパーツを組み合わせ(ファンクラッシャーの腹部、デビルキャプチャーの尻尾、シノビシャドーの下半身、テリブルテーラーの腕、ゴッドパウンダーの肩、ミリオンミサイルの胸を持つ)設計されているのみならず、暴走・爆発しようものなら地球の50%を吹き飛ばしてしまうほどの威力を持つ動力源「ハイマルリアクター」(言うまでもなくハイマル自身が開発したもの)を搭載しており、凶悪な戦闘力を持ちながら迂闊に攻撃できないという、厄介極まりない代物である。
こうして完成したフランケンザウルスは出撃してデカレンジャーの前に現れると、各機体の性能を余すことなく発揮し、先の戦いの後スワンのメンテナンスを受けられなかったうえハイマルリアクターを迂闊に刺激できず本調子でなかったデカレンジャーロボ・デカバイクロボを圧倒。さらには両者の合体したスーパーデカレンジャーロボをも一蹴し、ついには破壊してしまう。この圧倒的な戦力の前には代わりに出撃したデカウイングロボでも応戦が精いっぱいであり、これにはアブレラも大興奮であった。
そんな折も折、ドギー・クルーガーから連絡を受けたスワンが地球に帰還。自身を捜す彼女の前にアーナロイドを引き連れて現れ、彼女に抱いていた不満をぶつけるが、自分を見返すためだけに危険なハイマルリアクターを利用し怪重機を作ったことにスワンは激怒し、デカスワンに変身。彼女に加え、駆けつけたデカマスター、デカブレイクによってアーナロイドを全滅させられてしまう。
これに伴いアブレラに撤退されてしまうばかりかその間際に彼が意図的にハイマルリアクターを暴走させたことで、見返すどころか自らの発明品の欠陥を世間にさらす結果となってしまった。
だがこの一刻を争う状況下、スワンがなんとそろばんを使って計算し、ハイマルリアクターの暴走を止める手段を発見、見事暴走を止めた一部始終を見た事で、自身がスワンには敵わない事を悟った。
ハイマルリアクターが停止し、フランケンザウルスもデカレンジャーに破壊されたことで生きる希望を喪失。そのまま崖から飛び降りようとしたが、スワンの平手打ちを受けて制止され、さらにドギーから自分の才能を誇示する為にしかマシンを作らないが故にマシンや搭乗者への愛が欠けており、それこそがスワンに勝てない理由であると指摘されると、「完敗」を認め自分の過ちを理解。
デカレンジャー達に大人しく投降したためジャッジメントは行われず、そのまま逮捕された。
余談
ハイマル本人はあくまでスワンに挑戦する目的でデカレンジャーと交戦したに過ぎず、ハイマルリアクターの暴走もアブレラが仕組んだことのため、(フランケンザウルスに破壊された建築物の住人たちが避難完了していれば)恐らく罪状はさほど重くはない器物損壊と公務執行妨害程度である。このことから、彼への処分は懲役刑もしくは罰金程度で済むと思われる。
自身が開発したものでない怪重機の特性を十分理解したうえで優れた部分を組み合わせ、さらに敵の行動パターンや性能を熟知したうえでそれを必ず上回る性能を発揮できるよう設計している(あまつさえ強化形態にも対応する念の入れようである)ことから、その才能は紛れもなく本物と言って良い。
とはいえ、怪重機のキメラ・危険な動力機関といった発明品、さらにドギーの指摘などからも分かるように、彼の発明は上っ面のスペックだけを重視しすぎる上に自分の才能を誇示する為にしか作られないが故に発明品自体や使用者への愛がそもそも欠けており、扱いやすさやメンテナンスのしやすさを全く考慮していなかった(実際、デカマシンについてはメカニックの素人であるデカレンジャーの面々ですら曲がりなりにも整備・再搭乗のうえ出撃できていたのに対し、ハイマルのフランケンザウルスはそもそも設計の時点で人が乗ること自体を想定していなかった)。
彼がスワンに敵わないのも道理であったわけだが、それは何も才能だけの話ではなかったのである。
出身星と名前の由来はロバート・オッペンハイマー。
声を担当した龍田直樹氏は『百獣戦隊ガオレンジャー』にて正月オルグの声を担当しており、スーパー戦隊シリーズへの出演は3年ぶりとなる。また、翌年の『魔法戦隊マジレンジャー』では冥獣人シーフのガストンの声を担当した。
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他作品の関連項目
ハイド怪人、ドクター・ケンプ、ドクター・マゼンダ、ドクター・オブラー、Dr.ヒネラー、マッドレーサー・バロン、ビリーザ星人ヴィーノ:こちらも悪魔に魂を売った戦隊メンバーや関係者の友人・知人の先輩たち。オブラーとバロンを除き、ハイマルとは逆に彼らは救済されることなく死亡している。
熊沢博士、ジニアス黒田:スーパー戦隊シリーズにおけるマッドサイエンティストの先輩たちで、こちらもハイマルと違い救済されずに死亡している。
Dr.シャドー、ジニアスボン:ニチアサキッズタイムにおける、6年前と5年前の30分前に放送されていたシリーズに登場。主人公サイドの科学者と旧知の中にして、その人物に自身の才能を認めさせるべく悪役側に加担した科学者繋がり。両者とも最終的に生存しており、前者はラストで改心した点が、後者は一時は主人公サイドの宇宙警察組織に籍を置いていた点も共通。