「悪いが、積もる話は後だ。取り急ぎ本部に報告したいんだが…」
データ
概要
共通してせっかちな性格とされるビリーザ星出身のスペシャルポリス。
ホージーとは宇宙警察学校での同期で、様々な分野でトップを競い合った親友であった。
卒業時にはお揃いのブレスレットを身に着け、共に宇宙の平和のために戦い続けようと誓いを立てていた。
その後はホージーでも敵わないとされる射撃の腕前を買われて刑事に配属されたが、スペシャルポリスとなってから2年後のある日、突如として失踪。音信不通となっていたが、墜落した宇宙船の操縦者としてホージーの前に姿を現した。「捜査中の事故で記憶をなくしていたが、ようやく記憶が戻り復職した」とは本人談。
なんでも復帰して早々に逃走中の凶悪犯を宇宙船で追っていたところ、辛うじてデリートできたものの地球に墜落してしまったらしく、消火・救助活動に現れたのがホージーだったことには驚いていた。
射撃の腕は相変わらずすさまじく、射撃訓練では1発の銃撃で目標となる球体を3つまとめて撃ち抜いている。
スペシャルポリスの情報によると、ビリーザ星人は地球人とほぼ同じ姿、能力を持つが、西部劇がそっくりそのまま現実になったような環境で、銃火器の開発技術が発達しており、剣などの近接武器は使われないらしい。
そもそも星の歴史自体が地球人から見れば西部劇そのものだという。ということは先住民がいて、彼らをビリーザ星から追放して乗っ取ったということだろうか?
以下、彼の正体にまつわるネタバレにつき注意!
「世の中は全て金。金なんだよ 」
「誇りだけで生きていけるか!金以外に正義なんかないんだよ!」
身長 | 182cm(ヴィーノ時)/245cm(ギガンテス時、巨大化時:42m) |
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体重 | 66kg(ヴィーノ時)/133kg(ギガンテス時、巨大化時:4375t) |
罪状 | 複数の星における広域殺人 |
ジャッジメント | デリート許可 |
CV | 郷本直也 |
その正体は、あちこちの惑星で要人を殺して回っていた凄腕の殺し屋・ギガンテスと同一人物たるアリエナイザー。
本人によれば、どれだけ命を張ろうが人々から感謝されず、あまつさえ恐れられ疎まれることすらある日々の仕事に嫌気が差したらしく、そんな折に射撃の腕を見込んだ非合法組織にスカウトされたことで金に目が眩み、「デカなんか割に合わない」として退職、大金を得るために闇稼業へと足を踏み入れていた。
やがて自身の体をサイボーグに改造してギガンテスと名前を変え、裏社会の住人から依頼を受けては様々な惑星で要人を暗殺。
怪人態であるギガンテスの姿で出身星と身元が不明な凶悪犯として指名手配されていたが、表の顔であるヴィーノの姿と裏の顔であるギガンテスの姿を使い分け、宇宙警察の捜査を逃れてきた様子である。
正体判明後、宇宙最高裁判所からデリート判決が下されていたことが語られている(ヴィーノとしての犯罪歴はホージーも把握していなかったことから、おそらくギガンテスに下された判決がそのままヴィーノ自身にも適用されたものと思われる)。
肉体改造の副作用から急に胸が痛みだすことがあり、同時に殺人衝動で荒っぽい性格に変貌する。こうした危険な一面はエスパーであるジャスミンにも「ただならぬ殺気」としてヴィーノの姿の時から察知・警戒されていた。
ギガンテスの姿では腕をライフルのような武器に変形させることができ、これで標的を狙撃するほか、肩部・胸部の突起から電撃状の光線を放つことも可能。加えてデカレンジャーの面々をまとめて相手取るほどの高い格闘能力も持ち、さらには不測の事態に陥ると銀色のケースに入った生命力増大薬を使い巨大・凶暴化することができる。
劇中での活躍
エージェント・アブレラを経由して何者かからドギー・クルーガー暗殺の依頼を受け、スペシャルポリス時代の自分を演じ、凶悪犯を追って来たと偽って地球に侵入。
ホージーと再会し、彼の友人ということでチェック無しでデカベースに侵入するも、殺人衝動が抑えられなくなりギガンテスの姿で第三動力室を襲撃、駆けつけたデカレンジャー5名を圧倒してその場を去る。
その後、ギガンテス出現で混乱に陥る中、宇宙警察本部での会議から帰還したドギーが指示を下していた隙を見計らい、柱の陰から彼を狙撃した。
追ってきたホージーの前で正体を現すと、殺し屋になった経緯を語りつつ彼のブレスレットを銃撃で破壊し、悠然とその場を去るが、当のドギーがスワン謹製の新型防弾ジャケットを着用していたため暗殺に失敗。
さらに、ウメコからはゲストフロアに妨害電波発信装置を設置して惑星間通信を妨げていた事、ジャスミンからはビリーザ星のスペシャルポリスを二年前に退職していた事、センからは第三動力室の破壊がギガンテス化した副作用ゆえの行動だった事を暴かれた。
アブレラから暗殺が失敗したことを聞かされると、今度は一般人の女性を人質に取ってドギーをおびき出そうと画策する。
しかし代わりにやって来たホージーの「俺を倒せばボスがやってくる」という約束を呑んで早撃ち勝負を挑み、ここ一番で手負いの状態ながら普段以上の力を発揮したホージーの前に敗北。悪に堕ちたかつての友がこの結果に愕然とするのに対し、ホージーは自身を支えているものが「刑事の誇り」であることを語る。
その直後、生命力増大薬を飲み干し自力で巨大化(その際、先述の台詞を先のホージーの主張に対する反論として放った。なお、巨大化時に自身の付けていたブレスレットがちぎれ飛んだ)し、夜の市街地でデカレンジャーロボと対決。最早言葉を話さず、得意だった射撃も使わず、ただ唸り声を上げ手当たりしだいに光線を放ちながら相手を殴る蹴るばかりの怪物に堕ちた彼はしだいに劣勢に陥ってゆき、最終的にジャスティスフラッシャーでデリートされた。
遺されたブレスレットはホージーが回収し、現在も形見として右手首に嵌めている。
なお、ヴィーノを雇った張本人に関して、ドギーはある人物に心当たりがあるようで…。
余談
彼の名前の由来は、一説によると某青いロボットが登場する作品の射撃が得意なキャラから来ているという噂があるらしい。出身星はビリー・ザ・キッドに、仮名はギリシャ神話の巨人・ギガンテス(同じく青いロボットが登場する作品のガキ大将のあだ名にも掛かっているのだろうか?)に由来。
刑事時代の忘れ形見であるホージーとお揃いの腕輪を殺し屋になってなお身に着けていることから、「割に合わない」と吐き捨てつつも刑事という職業に対し複雑な心境を抱いていたことが見て取れる。
ちなみに刑事の仕事をそのように酷評されたことに対しホージーは「そんなこと…最初からわかっていたはずだ…!」と返しており、多少なりとも彼に共感できる節はあった様子である。
とはいえ、ヴィーノが他者からの感謝や報酬といった見返りを求めていたのに対し、ホージーを支えていたのは、それらとは無縁の「誇り」。両者の明暗を分けてしまったのは、「誰のため、何のために戦い続けるか」だったのかもしれない。
2022年に12月23日にニコニコ動画で公式配信されたヴィーノの登場回では、ヴィーノは他のアリエナイザーのように『怪重機に乗り込む』ではなく、『自ら生命力増大薬を服用して巨大化する』というプロセスで巨大戦に挑んだのが災いして、ニコニコ動画で公式配信されるスーパー戦隊シリーズの恒例行事?に倣って、ヴィーノの服用した生命力増大薬が『芋羊羹カプセル』や『カプセル型芋羊羹』呼ばわりされるというシリアスな雰囲気に水を差すコメントが流れた。
リメイク版にあたる『パワーレンジャー・S.P.D.』ではドルー/ギガニス名義で登場し、神奈延年氏が吹き替えを担当する。
こちらはタンガン星出身のエイリアンであり、1番の親友にタンガニアンコイルの腕輪をお揃いでつけるならわしがあり、銀河のどこにいてもお互いが感じられるようにということであり、スカイとは兄弟同然の親友であり、スカイといつもタンガニアンコイルの腕輪を付けている。
原典同様、地球に墜落し、パワーレンジャーと接触し、ザンターという凶悪指名手配を追いかけてきたという。
射撃は的を3つ同時に打てが、クルーガーに会いたく突如として基地の司令室に入ってきたが、当初からドルーのことを怪しんでいたジャックはドルーに質問したが発見された時は記憶喪失であったことを言った。
彼が追っていたザンターはスカイが言うところでは捕まって今は刑務所に収監されていることねドルーは何かを隠している。
実は原典同様、ギガニスの姿で機関室を襲撃し、パワーレンジャーと交戦するが圧倒し、逃走したが、部屋にいなかったことでジャックは確信し、スカイを説得した。
しかし、原典同様ドルーはクルーガーを射撃するが、スカイに見つかり正体を明かした。
こちらは強化改造ではなく、ドルー曰く本当の姿であり、スカイにも秘密にしており、クルーガーを暗殺したのも犯罪者になった動機も原典同様であるがブルードウィングに会い、指示通りで動くだけでアカデミーと同じであると思ってしまいスカイの説得にも同時になかった。
クルーガーは生きており、ブルードウィングにしくじったことを追求され、原典とは違い人質を取ることはなくセクターシティー付近におり、スカイが来た。
スカイは自首を進めるが断り、ギガニスの姿になり、映写機のフィルムが止まったら決闘を開始するが、スカイに敗北し、スカイは「同じ過ちを繰り返すな!」とかつてドルーが言った言葉で胸を刻みパワーレンジャーであることのプライドであるというがドルーは認めず、「だが俺は違う。俺は全て持ってるぞ。」と言い、巨大化した。(ただし、こちらは生命力増大薬ではなく、装置を使っての巨大化である。)
スカイと合流したパワーレンジャーのメガゾードとの交戦で敗北し、原典とは違いドルーの姿に戻った後、スカイから「相棒…お前を逮捕する」と言われ逮捕された。
アメリカでは警察作品で犯罪者をデリートしてしまうのは(お国柄上)まずいと思われたのか、カードに収監されるという原作の同期のヒーローと同じやり方であるが、今作ではカードに閉じ込められたとはいえ動けるが外には出られないが、今回はカードに封印ではなく直接逮捕された。
ドルーが付けていたタンガニアンコイルの腕輪はジャックが回収し、スカイに託した。
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特撮関連
スーパー戦隊
ポッペン星人ハイマル:やはり悪に堕ちた元宇宙警察の関係者にして、地球署メンバーの知人。
ハンターキラー、セイギ(シャリバン):同じく悪の道に進んだ警察関係者繫がり。前者はスーパーヒーロー作戦では銀河連邦の横暴に嫌気がさしてマクーに寝返ったという設定があり、後者は刑事としての仕事に嫌気がさして悪の道に走った刑事でもある。
ハイド怪人:『バトルフィーバーJ』に登場する、悪魔に魂を売った戦隊メンバーの親友の大先輩。
マッドレーサー・バロン:4年前の警察戦隊である『未来戦隊タイムレンジャー』に登場するブルー戦士の旧友の先輩で、こちらもヴィーノ同様に悪に堕ちた。