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概要編集

海外への輸出を前提としてローカライズ翻訳して作られた製品

「海外」とは島国で用いられる言葉であって、地続きで他国と往来できる場合には使用されないため、通常は日本から諸外国に向けて発売されたものを指す。


日本国内で販売されたものがそのまま外国語になって発売されるわけではなく、諸事情(主にのポリコレ規制や宗教上の問題)により、名称や設定、表現が変更されていることがほとんど(※)。国内の販売から数ヶ月〜数年後に発売されるのが一般的のため、ゲームの場合はバランスの見直しやバグの修正が行われていたり、ものによっては追加要素が収録されていることがある。

また、海外版準拠の内容を「インターナショナル版」と銘打って日本国内で再発売するケースも。

アニメも同様で、相応しくない表現があると見なされた回は欠番扱いとなる事がある(アニポケが特に有名)。


また、世界展開が当たり前になって来るとローカライズに手間が掛かる為か、海外での事情を考慮して国内版の時点で特定の表現を入れないという例も出てきた(ポケットモンスターシリーズや大乱闘スマッシュブラザーズなど)。


例外としてボイスだけ日本語のままというパターンもある(Fate/Grandorderなど)。



(※)名称が変更されるのは同音語が海外ではマイナスなイメージの言葉になっている事が多い為。例えば日本では「シン」は人名でも使われているありふれた言葉だが、英語では「罪」を意味するといった具合。


海外版の一例編集

ゲーム編集

ファイナルファンタジー編集

他のメジャータイトルに先駆けて、国内でインターナショナル版の発売を開始したシリーズ。追加要素を含んでいることが多い。

SFC後期の作品では、女性の姿をした召喚獣やモンスターが規制の対象になり、肌の露出が抑えられている。

ちなみに、インターナショナル版と銘打っておきながら、海外版とは仕様が全く異なる作品を発売したことも。


ポケモン編集

正式名称の「ポケットモンスター」は卑猥な意味を持つため、国内での略称が、海外で正式名称化した珍しいシリーズ。

ピカチュウ」が全世界共通の名称なのは有名な話で、アニメにおける音声(および現在のゲーム中の鳴き声)も大谷育江のものがそのまま使用されている。

また、ポケットモンスター第1作はアメリカの国旗カラーを意識してか、赤・青バージョンでの販売となった。

なお、ゲームコーナーなどギャンブル的な要素を持つミニゲームは廃止の対象となっている。


ファイアーエムブレム編集

バグ修正、バランス調整が多いシリーズ。有名なのは、烈火の剣のソール・カティ戦闘アニメの設定ミス修正、暁の女神のセリフおよび暁の団専用武器追加。

後者は国内版からの差分が特に多く、「インターナショナル版を発売してくれ」と望むユーザーの声がよく聞かれたが、任天堂の「先に買った人が損をする売り方はしない」という方針の影響で、結局発売されないまま終わっている。ユーザー側から完全版の発売を切望された希有な作品でもある。


デジモン編集

一部デジモンの名称が海外で輸出されるにあたり、名前が変更されている(例えば、十闘士がなぜか日本語由来の名前に変更されているという奇妙な現象も見られる)。

また、デジモンストーリーデジモンセイバーズ_アナザーミッションなどの一部ゲームがデジモンワールドシリーズにカウントされているなどシリーズのカウント方式も独自である。


ホビー編集

TCG編集

TCGではその国で不適切だと判断されたカードのイラストが変更されるケースが多い。

特に厳しいとされるのは露出(えちちなネタ)・ギャンブル・特定の思想の3つである。日本では特に問題なしと見なされる表現でも海外の判定には引っかかってしまうものが多いのである…。


  • 性的と見なされたもの
    • 遊戯王の女性モンスター。『リセの蟲惑魔』、『トゥーン・ハーピィ・レディ』など肌の露出が多いと見なされた場合は布面積が増える。
  • ギャンブル的と見なされたもの
    • ポケモンカードゲームより『スロットゲーム』、『カードめくりゲーム』のイラストが差し替えられた。前者はコイン取り出し口が見えない構図で描かれ、後者は当たり障りのないアーケードゲームとなっている。
  • ナチス
    • ポケモンカードゲームより『キョウ秘伝,変わり身の術』。イラストには卍(寺院などでも使われる「まんじ」)が描かれていたが、これがハーケンクロイツを連想させるということで当たり障りのない紋様に差し替えられた。アジアはともかくとして西洋では卍(まんじ)とハーケンクロイツは非常に紛らわしいものとして扱われている事が窺える。

ランダム商法編集

TCGはともかくとして海外版ではランダム商法やおまけ商法が廃止されるホビーも少なくない。

例として『メタルファイトベイブレード』の韓国版(Sonokongから販売)ではランダムブースターの当たりベイブレードがスターターとして販売される傾向にある(アースビルゴ、グランドケトス、キラービフォール、ビートリンクス、ジェイドジュピター、フュージョンハーデスが該当)。中国版ではゲーム限定のベイブレードもブースターとして販売している(サイバーペガシス、カウンターレオーネなど)。



特撮作品編集

パワーレンジャー編集

該当項目参照。


コンピュータゲームの場合は編集

日本版との違いが見られる。


例えば編集

ドラゴンクエストⅠ/Dragon Warrior

キャラクターのグラフィックが違う。

ドラゴンクエストⅡ/Dragon Warrior II

死亡時のキャラクターのグラフィックが幽霊になる。

ファミリーコンピュータ版ドラゴンクエストⅢ/Dragon Warrior III

オープニングデモが追加」「エンディングBGMが長い」など。

ファミリーコンピュータ版ドラゴンクエストⅣ/Dragon Warrior IV

「エンディングのスタッフロールが違う」など。

アクトレイザー/Actraiser

「砂時計が回らないとエンジェルのHPが回復しない」、「クリエイションの敵が強い。時間の流れがはやい(敵もひっきりなしに出てくる)」、「砂時計が回るとSPが回復する」、「スコアが記録される」、「人口の上限が多い&げんかい(MAX)になる」、「フィルモアACT2がピラミッドの音楽」、「一部敵のグラフィックが違う」、「ブラッドプールのが米じゃなくて小麦(wheat)になってる」、「魔法の消費MPが全部1」、「ラフレシアの弱点出っ放し」、「残機が多い」、「魔法の効果が一部違う」、「ツタンカーメンの出す雑魚が矢一回出すと勝手に消える」など。

ソウルブレイダー/Soul Blazer

エンディングにおけるリーサの整形が違う。

ガイア幻想紀/Illusion of Gaia

タイトル画面やエンディングのシーンが異なる。

超攻合神サーディオン/Xardion

初回または続きからゲームを始める時にタイトルメニューが表示され、いつでも最初からゲームを始める事が出来る

MOTHER/EARTHBOUND BEGINNINGS

ラスボス撃破後、エピローグ→スタッフロールという形のエンディングが流れる。

MOTHER2 ギーグの逆襲/EARTHBOUND

マジカントネスがパジャマ姿になる。

スーパーチャイニーズワールド/Super Ninja Boy

一部のグラフィックとBGMの音質が違う。

ポケットモンスター/Pokemonシリーズ

一部を除くポケモンが海外独自の名称になっている。

さらにHGSSではゲームコーナーがカードめくりの会場に差し替えられている。

グランツーリスモ/GRAN TURISMOシリーズ

ほとんどのシリーズでは一部の日本車が現地での名称に差し替えられているが初代に至ってはアーケードモードで使用可能な車が差し替えられている他、アーケードモードのみで使用可能な車に2代目シボレー・コルベットとNB8C型MX-5(ロードスター)が追加されている。さらにNSX GT1ターボがNSX GT2に差し替えられたり、北米版に至ってはEK9シビックタイプRがシビックレーサーという名称になっている(これは北米ではEK9のタイプR仕様が展開されていなかったため)。

湾岸ミッドナイトマキシマムチューン/MAXIMUM TUNEシリーズ

一部車種が海外での名称に差し替えられている(北米版・中国版マキシマムチューン5DX+に至ってはホンダアキュラになっているほど)他3DX+以前はゲンバラから許諾が得られなかったためゲンバラが登場せず、ブラックバードのベース車両がZ33フェアレディZに差し替えられた。

ドリームキャスト・PC版セガラリー2/SEGA RALLY 2

アーケード版に登場したフォードエスコートが削除されたり(パソコン版では日本版でも削除)、家庭用版追加車種であるプジョー106が登場しない。代わりにプジョー206WRCとフィアット・セイチェントが追加された。

実在車種が登場するレースゲーム全般

上記のグランツーリスモと湾岸ミッドナイトでもふれたとおり、一部の日本車が現地での名称に差し替えられているケースもある(例:セリカXXセリカスープラ、Z33型フェアレディZ→370Z、ロードスター→MX-5、三菱・GTO→3000GTなど)。車種やゲームによっては上記のグランツーリスモのシビックレーサーのような実在しない仕様になってしまう事も。


日本版のゲーム編集

海外で初めて稼働/発売されたアーケードファミリーコンピュータスーパーファミコンメガドライブゲームボーイゲームボーイアドバンスセガサターンPCエンジンCD-ROM²SUPERCD-ROM²メガCDのゲームの日本版の事。

海外版のゲームとの違いがよく見られる。

英語だが、詳しい事は「The Cutting Room Floor」という海外のサイトを見る必要がある。


関連タグ編集

製品 海外 ゲーム アニメ


関連動画編集

海外版のゲーム編集

Dragon Warrior

Dragon Warrior II

Dragon Warrior III

Dragon Warrior IV

サイコソルジャー/Psycho Soldier

Actraiser

Actraiser 2

Soul Blazer

Illusion of Gaia

天地創造/Terranigma

Xardion

レナスⅠ 古代機械の記憶/Paladin's Quest

魔法騎士レイアース(セガサターン)/Magic Knight Rayearth for Sega Saturn

EARTHBOUND BEGINNINGS

EARTHBOUND

飛龍の拳奥義の書/Flying Dragon The Secret Scroll

飛龍の拳Ⅱ ドラゴンの翼/Flying Warriors

飛龍の拳S ゴールデンファイター/Ultimate Fighter

スーパーチャイニーズ2/Little Ninja Brother

スーパーチャイニーズワールド/Super Ninja Boy


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