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聖剣伝説LOM

せいけんでんせつれじぇんどおぶまな

『聖剣伝説LEGEND OF MANA』とは、1999年7月15日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたアクションRPG。2010年7月28日よりゲームアーカイブスで、2021年6月24日よりリマスター版が配信されている。
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キミのイメージが力になる

君の言葉が世界になる

信じるだけでいい


概要編集

聖剣伝説シリーズ外伝。

「ファ・ディール」と呼ばれる世界の一地方が舞台となっている。

代表的なシステムとして、「ランドメイクシステム」という、何も無いワールドマップ上にプレイヤー自身でオブジェクト(アーティファクト)を配置し、箱庭のように世界を構築していくシステムが印象的。主人公は男女の二択。

実際に、天野シロによる漫画版では、トトが机の引き出しの中で作っている箱庭が見られる。その時に置いてあるアイテムはゲームと同じものが置かれている。


従来の聖剣伝説シリーズはファイナルファンタジーシリーズドラゴンクエストシリーズのような一本道のシナリオであったが、今作ではSa・Gaシリーズのようなフリーシナリオシステムを採用。

各イベントは1話完結の形を取り、それらのイベントが複数の大ストーリーに内包されている構成となっている(短編集をゲームにした感じである)。

また1回の戦闘でHPが全回復するなどどことなくSa・Gaシリーズのシステムを受け継いでいる面がある。

このため、それまでの聖剣伝説ファンには不評な部分もあるが、単純に単体のゲームとして見れば評価は高い。


特に幻想的・哲学的な世界観が特徴で未だ根強いファンをもつ。また、BGM担当は下村陽子氏。氏の作る神曲の数々は有名。攻略本のアルティマニアの本文と、亀岡慎一氏の描いた表紙の出来も素晴らしい。


本作以降、聖剣伝説シリーズには「◯◯ of MANA」のサブタイトルが付くことが定番となっていく。

実はこれは海外版タイトルでもあり、あちらでは「マナシリーズ」としてナンバリングも含めて全てこの形式となっていた。

タイトルの長さ故タグもかなり分散してしまっているが、「LOM」が一番ヒット数が多い。



HDリマスター編集

2021年6月24日、HDリマスター版が発売。

対応機種はNintendo SwitchPlayStation 4Steam

以下の追加要素・変更点がある。

  • オープニングアニメーション追加。
  • 背景や顔グラフィック、メニューUI等が高画質化され、16:9のワイド画面に変更。マップ上のキャラクターはドットのまま。
  • BGMは新規アレンジ版とオリジナル版の切替が可能。
  • ギャラリーモードとミュージックモードが追加。
  • エンカウントOFF機能追加。イベントボス戦以外を全て回避できる。いつでも切替可能。
  • どこでもセーブ&オートセーブ対応。
  • 言語切替可能(8ヶ国語)。
  • ポケットステーションで遊べた『リング・りんぐ・ランド』がゲーム内ミニゲームとして実装。
  • メモリーカード内に他ゲームのセーブデータ※があった場合の要素がデフォルトで開放済。
  • ゲーム内のパラメータはオリジナルの国内PS版ではなく、バランス調整された後発の海外PS版準拠になっており、事実上のインターナショナル版にあたる。
    • そのため、栽培や武具の改造などで電子版で復刻されたアルティマニアの攻略が通用しない箇所がある。
  • アップデートでフォント切り替え機能追加。デフォルト、PS版風のドットフォント、ペン字風フォントの3種類から選べる。

シナリオ編集

フリーシナリオで、全68イベントそれぞれが1話完結の体裁を為している。


メイン編集

ティアストーン捨石の姫君

宝石泥棒編

宝石を命の核として生きる珠魅という種族の存亡に関わる物語。全10話

後述のアニメ版はこのストーリーが元となっている。


紫紺の怨霊

ドラゴンキラー編

世界の秩序を司る知恵のドラゴンを殺すという大逆の物語。全5話


どの口で英雄などと少女と悪魔

エスカデ編

4人の幼馴染の友情と恋と対立、十数年来のすれ違いの物語。全7話


サブシナリオ編集

など。


キャラクター編集

CVは『聖剣伝説 ECHOES of MANA』および『聖剣伝説 Legend of Mana -The Teardrop crystal-』における担当声優。


メイン編集

主人公※(CV:島﨑信長 / 早見沙織)


※男女選択式でデフォルト名はどちらも「YOU」となっている。

 漫画版では「トト」と「イム」、『聖剣伝説 ECHOES of MANA』および後述のアニメ版LOMでは「シャイロ」と「セラフィナ」という名前が設定されている。


NPC編集

バド(CV:三瓶由布子) コロナ(CV:下地紫野)

ニキータ(CV:高木渉) 瑠璃(CV:梅原裕一郎)

真珠姫(CV:名塚佳織) レディパール(CV:名塚佳織)

エスカデ(CV:内田雄馬) ダナエ

ラルク(CV:武内駿輔) シエラ(CV:安野希世乃)

エレ(CV:花井美春)


マイホームの住人編集

サボテン君(CV:久保ユリカ) トレント(CV:茶風林)


ドミナの住人編集

ドゥエル(CV:國立幸) ティーポ(CV:松田利冴)

カペラ(CV:大橋彩香) ディドル(CV:井上ほの花)

レイチェル(CV:髙橋ミナミ) マーク(CV:保村真) ジェニファー

ユカちゃん(CV:久野美咲) メイメイ ヌヴェル(CV:家中宏)

ボイド警部(CV:辻親八) 郵便ペリカン


マナの七賢人編集

ガイア トート

ロシオッティ ポキール(CV:平川大輔)

オールボン セルヴァ アニュエラ ???


知恵のドラゴン編集

ティアマット ヴァディス ジャジャラ メガロード


珠魅編集

蛍姫(CV:上田麗奈) エメロード(CV:佐倉綾音)

ディアナ(CV:沼倉愛美) ルーベンス(CV:矢野奨吾)

アレクサンドル


その他編集

サンドラ(CV:寿美菜子) アレックス(CV:天﨑滉平)

マチルダ アーウィン

ギルバート(CV:菊池正美) リュミヌー フラメシュ(CV:大橋彩香)

カシンジャ(CV:小林沙苗) メフィヤーンス

ヌヌザック(CV:中田譲治) テセニーゼ

バーンズ コンゴ(CV:山下タイキ) プッツィ

ヘイソン ハッソン

クリスティー(CV:大原さやか) サザビー(CV:金澤まい)

ワッツ(CV:岸尾だいすけ) ボンボヤジ モティさん

ザル魚君(CV:岩田光央) ルヴァーンシュ(CV:高野麻里佳)

不死皇帝 トーマ(CV:熊谷健太郎) トーナ(CV:土田玲央)

グラシエール ベル(CV:赤﨑千夏) マグノリア ルーイ 宝石王(CV:大塚芳忠)


種族編集

草人(CV:森永千才) 花人 珠魅 アナグマ 海賊ペンギン 豆一族

風読み士 シャドール ぶにゅ

妖精(CV:高尾奏音) 精霊 獣人


ランド編集

右側の【AF:】はアーティファクト名

※ イベント「真紅なる竜帝」時、奈落が変化


メディアミックス編集

漫画版編集

かつて刊行されていたファミ通ブロスでコミカライズ版が連載されていた。作者は天野シロ。

メインストーリーはドラゴンキラー編→宝石泥棒編→エスカデ編の順に進行している。

一部のキャラクターの設定がアレンジされていたり、ギャグシーンがちょくちょく入っているのが特徴。


小説版編集

あまたの地、あまたの人編集

2000年2月3日に『聖剣伝説レジェンドオブマナ あまたの地、あまたの人』のタイトルでファミ通文庫から発売された。著者は細江ひろみ。

メインストーリーはエスカデ編→ドラゴンキラー編→宝石泥棒編の順に進行している。

漫画版とは対照的に感情をあまり表に出さない静観的な主人公となっている。


2022年版編集

2022年10月7日に発売。著者は砂守岳央、イラストは天野シロが担当。

主人公はセラフィナで三大シナリオを中心とした物語になっている。


アニメ版編集

聖剣伝説シリーズ30周年記念生放送にて、本作のアニメ化が発表された

タイトルは『聖剣伝説 Legend of Mana -The Teardrop crystal-』で宝石泥棒編をベースとしている。

主人公はシャイロで、もう一人の主人公としてセラフィナも登場する。

アニメpixivアカウントはこち


余談編集

  • 当時のスクウェア(現スクウェア・エニックス)にはRPGの部門はあったが、意外にもアクションRPGのチームは無く、聖剣伝説シリーズも『聖剣伝説3』以降長らく作られていなかった。そんな状況下にあって、コマンド式RPGに飽きたり、アクションゲームが好きなスタッフが集まってチームが作られた。
  • やり込みや世界観の考察等、かなり深みのあるゲームであり、一度プレイすると止まらない者が続出した。特にやり込み要素の一つである、武器防具の作成やゴーレム作成。武器・防具は開発陣の想定を超えており、開発の想定では「竜鱗」を使用した上で900前後の想定だったが、ネット上で研究が進んだ結果、攻撃力は1000を超え、中には2000を超える攻撃力の武器を作成する人も現れた。(ディオールの木、またはスウィフト隕石を使うと可能。ただし恐ろしい程の素材数と時間が必要となる。)
  • 流石に想定外だったのか、日本版を元に調整を行った海外版では攻撃力に999の上限が設けられた他、様々なアイテムがナーフ調整されている。HDリマスター版は海外版を元としているので、武器の攻撃力等は大きく違う(アルティマニアに載っている攻撃力と大きく食い違うのはその為)。
  • それまでの聖剣伝説シリーズとは違い、リングコマンドを戦闘中に使わない。代わりにマイホームにある一部の機能でリングコマンドは使用されている他、それまでは俯瞰視点をイメージして作られていたが、LOMはサイドビュー視点となっている。
  • 必殺技もそれまで聖剣伝説で使用されていた物以外に、ロマンシングサガシリーズから持ってきた物が多数登場している。(「無双三段」や「乱れ雪月花」など)
  • かなり自由度の高いランドメイクシステムは、起きるイベントや敵の強さ、店で販売する物等にも関わってくる。イベントが消滅し辛いランドメイクや、攻略を考慮したランドメイクなどの研究がゲーマーの間で行われていた。
  • ポケステでプレイ出来る「りんぐ・りんぐ・らんど」以外にもゲーム中にプレイ出来るミニゲームがあり、ランドメイクの画面でL1を押し続ける事でプレイ出来る「ランドでぽこぽこ」や特定のイベントをクリアすると遊べる「シャドウゼロを捕まえろ!」等がある。
  • 数々の文字はドット打ちで作られており、LOMならではの雰囲気を出している。リマスター版の画像が出た際、そのフォントを使用しておらず数多くの意見が開発陣の元に寄せられる事となった。その願いは届き、原作版と同じフォントを選べるようになっている。このフォントはアートディレクターの津田幸治が作成しており、「津田フォント」と呼ばれている。
  • なお、当時と現在ではフォントに構造的な違いがあり、ただ差し替えれば良いと言う物では無い為に工数的な視点でオミットされた物と思われる。実際、津田フォント実装までには、かなりの時間を要している。
  • 実は最初は主人公は8人出そうとしていたが、流石にムチャと言う事で4人に決定した……が、スケジュール的に無理なので2人になった。武器も15種ほどの武器を考えていたとされるが、同様の理由でかなり削られている。(それでも11種類あるが)
  • 音楽も高評価で幻想的な多い反面、ボス戦等は非常にロックな激しい音楽となっている。これはボス戦はプロレスで!と言う注文だったのだが、作曲の下村陽子氏は非常に苦戦した様だ。
  • 本作自体は高評価で続編の計画も立っていたが、FINAL FANTASY Ⅺに一部のスタッフが異動した事に加え、FINAL FANTASY Ⅷの売上以降に起きたスクウェアの販売戦略を良しとしなかったスタッフが多数抜けている。LOMスタッフも例外ではなく、「ブラウニーブラウン」を任天堂の出資で設立している。以後の聖剣シリーズは新作が出る度に注目されるも、好評とは言えない評価が続いてしまう事となる。

関連イラスト編集

聖剣無双滅びし煌めきの都市。ジャンクヤード

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関連動画編集

10分振り返り


英語字幕付きアニメPV


関連タグ編集

聖剣伝説 聖剣 天野シロ レトロゲーム


表記ゆれ編集

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サガフロンティア:本作のモンスターの一種、マンドレイクとグルームモスの初出演作。

チョコボ:本作ではモンスターとして出演。


外部リンク編集

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