カバトン
かばとん
「力の無いヤツは! ガタガタ震えて! メソメソ泣いていればいいのねん!」
CV:間宮康弘
この記事は多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。 |
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最初に現れたアンダーグ帝国の刺客。
紫色をしたブタのような肥満体に、出っ歯、左耳にピアス、でべそ、青色のモヒカンの髪型が特徴。
左腕にはハートのタトゥーがありラフで禍々しい衣装を身に付けている。
口癖は「オレTUEEE~!」「YOEEE~!」。
これらは自分側が優位な時に言い出す他、キュアスカイの強さを目の当たりにした時にも「つ、TUEEE…!」と狼狽するなど様々な場面でも使われている。
「強いヤツこそが正しい」と本心で思っている横暴で傲慢な暴れん坊。
弱者を虐げるのを何とも思わず自分に逆らう相手は暴力でねじ伏せ、夢を持つ者や努力する者を嘲笑い(上記の第1話における台詞はソラの「わたしのヒーロー手帳」を破り捨てた際に発せられたもの)、泣き止まない赤ちゃん相手にも怒鳴りつける、虹ヶ丘ましろや多数の一般人達を「脇役」呼ばわりする等、「テンプレな悪役」らしく凶悪な面を持つ一方で、想定外の事態には大袈裟に狼狽したりハート柄のハンカチを愛用しているなど意外と愛嬌がありコミカルな一面もある。
怪物・ランボーグを召喚する際には、指パッチンと共に「カモン! アンダーグ・エナジー!」の掛け声を唱える(これは後任のバッタモンダーも同様)。
尚、4人目のプリキュアであるキュアバタフライとは幹部から失脚したため対峙していない(第11話では聖あげはの事を脇役ガールBと呼んでいたが)。
名前の語呂が後に登場するミノトンに似ているが、ミノトンから「下品で下劣な愚か者」と忌み嫌われている様子。
外見によらず身動きは速く、突進でスカイランドの衛兵たちを容易く蹴散らせる他、オナラ攻撃を得意とする(が、流石に女子向けアニメでは自重されるのか、回数は多くない)。
幼少期から知能はからっきしだったが、その代わり「腕っぷしだけは誰にも負けなかった」と自負しており、戦闘では暴力を誇示する場面が多い。
額にある黒い宝石のようなものに「カバトントン」なる呪文を唱えると、魔法のような力を発揮できる。
ただし、直接攻撃手段というより専ら隠れたり逃げるための遁術として使われている(瞬間移動、煙幕の生成、ワープゲートの空間を開く等)。
第4話ではソラに対し「お口チャック!」と唱え、粘着テープ(のようなエナジーの膜)で口封じを行った。
戦闘ではランボーグに指示を与えたり、プリキュアの邪魔をする等サポートに徹している。
また、自身のアンダーグ・エナジーを注ぎ込みランボーグをパワーアップさせるのも可能だが、使用後はゲッソリしてしまうため「諸刃の剣」である(第5話や第6話では「カロリーを大量に注ぎ込んだから」らしい)。
第4話ではカモフラージュとして小さな豚の姿に変身し、ソラのミラージュペンを奪う描写がある。
ただし、見た目は本人をそのまま小さくしたような姿の四足歩行の豚と単純明快なフォルムだった。
スカイランドで騒ぎ(後述)を起こした張本人だが、当初の目的である「プリンセス・エル誘拐」を果たせておらず、現在はソラシド市に滞在中(それもあって従来のプリキュアシリーズで見られた『悪役会議』が第32話まで登場しなかった)。
虹ヶ丘家の場所は特定されていない為、現状は「プリキュアとエンカウントしてランボーグを召喚」くらいでしかエルを誘拐するチャンスは見られず、更にカバトン自身も現状を「エルがいなくても邪魔なプリキュアを始末できる」とその行動を無駄だと思っていない模様。
全体的に間が抜けている点が散見されており、9話では単にエルを連れて帰れば目的達成できていた(しかも実際夕凪ツバサから「詰めが甘い奴で助かった」と言われてしまっている始末)。
ちなみに、エルを無事帝国に送り届けた暁には「更なる力と10年分の食べ物の提供」が約束されていたらしい。
- 第1話
ぬいぐるみに化けてスカイランドの王宮に潜入し、プリンセス・エルを誘拐。
その後、次元を彷徨ってソラシド市へと召喚されたソラの前に再び現れ、ランボーグを召喚。
いざこの回を冷静に分析すれば、王宮できちんとプリンセス・エルへの誕生日プレゼントの検閲が行われていれば潜入は防げたと思われる事態である。
詰めが甘く知恵もそこまで回らないカバトンが単独でセキュリティーをすり抜けたとは想像に難く、何者かの手引きの疑いも浮上している。
この件に関して当時最強の戦力を誇っていた青の護衛隊が不在だった事情もあり、後に国王は「自分達で対処出来ずに第三者であるソラを巻き込んでしまった」と猛省している。
- 第2話
ハンバーガーショップ「PukuttoBUR☆BURGER」を襲撃し、大量のハンバーガーを強奪して一気にドカ食いしていたところ、ソラとましろと邂逅。
2人から名前を間違われてしまう(SSの日向咲先輩等過去にも敵の名前をなかなか覚えないプリキュアはいた)。
- 第3話
竹ランボーグが倒された途端、見るからに毒々しいキノコを食べてパワーアップを試みるが、腹を壊してしまい退散。
- 第5話
屋台でおでん店の主人にプリキュアに対する愚痴を語る(なぜかジュース……お酒はコンプライアンスに引っかかるからか、もしくは直後の暴飲暴食への配慮だろうか)。
その時、カバトンの上司らしき人物の姿が…。
「もう後がない」とカバトンは自身のアンダーグ・エナジーを注ぎ込み電車を素体にランボーグを召喚、操縦席に乗り込み車掌に成りきって交戦する。
電車ランボーグは新技・プリキュア・アップドラフト・シャイニングで倒された。
- 第6話
工事現場のおじさんに扮してソラを待ち受けるも失敗。
- 第7話
ソラシド市の丘でゴロゴロしていたが、顔面にボールがブチ当たり(転入初日の体力テストでソラ・ハレワタールが学校外まで投げ飛ばした)、その衝撃に導かれ変装(?)して私立ソラシド学園に潜り込み、購買のパンを買いしめたり学食のカレーを飲みほしたりとやりたい放題していた。
- 第8話、第9話
公園で遊ぶ男児たちからラジコン操作のUFO型ドローンを奪い、UFO型ランボーグでプリキュアを追い詰める。
しかし『エルの発見と捕獲』を優先しエルを追ってきたツバサを捕縛し、エルを助けようとして勝てないのを承知で懸命に命を懸けるツバサの無償の愛情を理解せず、冷たく貶して蹴落とす。
カバトンはアンダーグ帝国へのゲートを開いたが、あれやこれやと欲をかいて宣っている間にツバサにエルを奪還され追いかけるも、さっき自分でポイ捨てしたバナナの皮で転んでしまう。
ヘマを踏んでもなお愚弄するカバトンは、ツバサがキュアウィングに覚醒するきっかけを作り出した。
- 第10話
石焼き芋屋に扮しプリキュアを油断させようとするが、ヤーキターイの件で話していたソラとましろに無視されてしまう。
この屋台は後に第41話でも登場。
「チョーおいしい」と評判も上々で、子どもたちから「カバおじちゃん」の愛称で親しまれている様子。
- 第11話
ロープウェイの車掌に変装し運転室にまんまと潜り込む。
ロープウェイを素材にランボーグを召喚しエルを手中に納めるが、あげはのとっさの機転により失敗に終わる。
その後、カバトンはビルの屋上で上役と思われる謎の声から最終通告を叩き付けられてしまい、遂に背水の陣を覚悟せざるを得なくなった……。
- 第12話
カバトンは「ソラによって自分の不運が始まった」とソラに「自分が負ければエルにはもう手を出さない」としてタイマン勝負を申し出た。
この時カバトンの頭の中には「勝利か死か」の二元論しか無かったが、その目がいつになく真剣である様子からソラは決闘に向けて修行する事に。
3日後、決闘当日。
カバトンは貯めに貯めたアンダーグ・エナジーを自らに注入しランボーグ化してキュアスカイに襲いかかった。
当初こそ優勢に見えたが、対するキュアスカイは修行の成果の発揮と仲間達の応援も合わさって瞬く間に逆転され敗北。
上空に暗雲が生じたその直後「自分が処刑される」恐怖心から錯乱、せめて助命のためと事前の約束を反故にしてエルを拐おうとするも、キュアプリズムとキュアウィングに遮られた挙げ句キュアスカイとキュアプリズムの浄化技で2度目の敗北を喫する。
それが決定打になったのか、かすかだった暗雲が落雷を伴う形で拡がるとカバトンは懸命に命乞いをする中、先程まで戦っていたキュアスカイが自身を助けようと動いた。
カバトンはキュアスカイの意外な行動に動揺したが、身の危険もかえりみず落雷から自分を救った彼女の姿に
「これが……本当の強さ……」
「オレの負けだ……お前はTUEEE。」
と遂に自身の完敗を認めた。
その後、事実上アンダーグ帝国から追放され寄る辺を失ったカバトンは「この町で再出発なのねん♪」と自身の活躍方針を改めた。
第12話放映後更新された公式サイトのキャラ紹介によれば、“今はソラシド市のどこかで暮らしている”らしい。
プリキュア達はアンダーグ帝国の事を聞き出せずに終わってしまったが、この回で同じ頃「スカイランド行きのゲートが完成が近い」との報があり……。
その後
- 第34話
まさかの再登場。
とある寂れたアパートで暮らしており、どうやら夜勤の仕事が見つかった模様。
バッタモンダーとは修行時代にミノトン含めて3人でつるんでいたようだが…?
まあ、カバトンの事だから「YOEEEヤツの顔も名前も声も、いちいち憶えてなんかいられないのねん!」とか思っていたのかも知れない。
- 第48話
バリア修復に悪戦苦闘しているキュアウィング、キュアバタフライに突如加勢(何気に初期メンバー扱いのキュアバタフライとは初対面である)。
一週間溜め込んだオナラ「ひろがるオナラガス」でランボーグを一掃した。どうゆうことなの…
- 最終話
追跡用のトンネルを開き、人間界へ逃避していくダイジャーグを追いかけるプリキュア達のアシストを行った。
その後、カイゼリンは久々にエルレインの人形を手作り中だった。
ふと彼女は「今まで虐げてきたのに、何故こうも私にお供するのか(意訳)」と問う。
一度は命すら奪おうとした離反されても文句は言えない身の上なのにも関わらず、カバトンは「『こうするのが正しいと思った』。そんなところなのねん!」とかつて自分を救った少女と同じ澄みきった瞳で、迷いのない言葉を綴った。
モチーフ
- モチーフは名前からするとカバ+豚と思えるのだが、外見的にはカバの要素はあまり感じられないため異論もある(ただし、第1話で見せたパワーとスピードは、後述のカバの性質に合致している節があり「外見はブタ、性質はカバ」の可能性もあるが)。
- 額の宝石の特徴から「カーバンクル」も含まれるかもしれない(もっとも『紫色のブタ』の外見から、他所様のこちらにも見えるが)。
- カバはゆるい見た目こそしているが、自動車や小型の船を損壊させる位のパワーと質量を備えるため、大半の動物学者からは「カバより多くの人を殺している獣は犬だけ」とされている。
- 因みに豚とカバが属する偶蹄目の中では、最も近縁で反芻しないグループである。
- もう一方の豚は恐らく、劇中のカバトンの下品かつ粗暴な振る舞いから、オークをイメージしていると推測される。
- 更にアンダーグ帝国の幹部の1人(1匹)の点から「地獄から来たブタ」の異名を持つ絶滅種のエンテロドンやダエオドンなどのエンテロドン科の要素も入っていると思われる。
- 後任のバッタモンダーはバッタをモチーフにしており、カバやブタをモチーフとする彼とは共通項が無いように思えるが、実はブタとバッタはともに旧約聖書においては忌まわしい生き物であるとされている。ブタの場合は “反芻しないために汚れた生き物” とされており、“その肉を食べてはいけない” とも記されている。更に言うならブタは、七つの大罪の一つ「暴食」を象徴する獣である。また、カバモチーフとして見た場合だとこれまた旧約聖書に登場する怪物・ベヒモスはカバの姿をしているとされている。
- 彼の行動は頭の悪い物ばかりであり、本人も頭の悪さを認めている点から、単純に『バカ(馬鹿)』を逆さに読んで『カバ』になっただけかもしれない。
- またメタラーのような服装からスウェーデン出身のヘヴィメタルバンド、サバトン(SABATON)も元ネタの可能性がある。古今東西の各地で繰り返されてきた戦争と、そこで起きた悲劇や武勇伝をテーマにした楽曲を主に発表しているグループだが、その活動の根幹には命を賭けて戦った人々の勇気を称えつつ、犠牲となった者達を追悼する思いが込められている辺り、嗜虐心のままに暴れるだけのカバトンとは考えも行動も真反対の存在である。
初代オマージュの多い今作だが……。
『ひろがるスカイ!プリキュア』は何かと初代(『ふたりはプリキュア』)オマージュの多さが話題となっているが、「ひょっとしてカバトンもピーサードのように早々に退場してしまうのではないか」と視聴者に心配されていた。
- 『ふたりはプリキュア』最初の敵幹部であるドツクゾーンのピーサードは超序盤の第5話で、『ふたりはプリキュアSplash☆Star』の最初の敵幹部であるダークフォールのカレハーンは超序盤の第7話でそれぞれ退場しているため、少なくともカバトンは彼等よりは長く登場はしている。
- そして第10話になっても幹部が登場せず、このままラスボスになる可能性まで浮上していたが、上記の通り第12話で存命した形で脱落した。
カバトンを食べ隊:豚モチーフの怪人として生まれてしまったがゆえに作られたネタタグ。やたら前作主人公との共演が多い。
- トラウーマ:劇場版におけるプリキュアの敵。こちらは本人はやっていないが、牢屋に閉じ込められたプリキュアにスカンクのおならを浴びせている。
- カレハーン、ミズ・シタターレ:プリキュアから間違った名前で呼ばれていた敵幹部(カレハーンは『カレーパン』、ミズシタターレは『ハナミズターレ』)。ちなみに、上記のスコルプはプリキュアではないが同僚から『酢昆布』などと呼ばれていた。
- ベリィベリー:スカイランドの護衛を勤める、青の護衛隊に所属する少女。カバトンとはお互いに面識はないが、何らかの理由で「強さこそ全て」という考えの持ち主であったことと、ソラと対立したという共通点がある。
プリキュア歴代第1話で主役キュア前に出撃の敵幹部と怪物
コメント
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すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見るひろがる聖夜の悪役会議
カバトン、ミノトン、バッタモンダーの3人が最後の決戦で助けに来るまでどんな経緯があったのかを想像した物語です。スカイランドでソラ達がスリクマスを過ごしていた頃、同時にソラシド市が迎えたクリスマスのお話になります。10,853文字pixiv小説作品- ブラックスカイvsダークスカイ
④ダークスカイvsアンダーグ帝国
感謝祭に出てきたブラックスカイと、本編に出てきたダークスカイが戦うお話の第4話です。 アンダーグ帝国のエナジーが奪われる異常事態が発生し、原因調査のため、ソラシド市へやってきたカイゼリンたち。 そこでは二人の黒いキュアスカイが戦っていた! 以下の3本立てです。 4-1. ヨヨとアンダーグ帝国の作戦会議 4-2. アンダーグ帝国と、ブラックスカイの選択 4-3. アンダーグ帝国の秘術5,987文字pixiv小説作品 - やはり俺がひろがるスカイプリキュアと関わるのは間違っている
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