概要
スクウェア・エニックスの『増刊ヤングガンガン』2010年VOL.11と『増刊ヤングガンガンビッグ』の2011年VOL.1からVOL.3に連載、月刊化し誌名が『月刊ビッグガンガン』となった後も引き続き同誌で連載。
2018年9月25日発売の月刊ビッグガンガンVol.10にて最終回を迎えることが、8月25日発売の同誌Vol.09にて告知された。
既刊は2018年9月時点で9巻。
あらすじ
1991年。雲仙普賢岳の噴火、湾岸戦争の勃発、様々な事件が世間を騒がせたこの年、そんなこととは全く無関係にゲーセン通いをしていた当時小学6年生の矢口ハルオは、ストリートファイターIIの対戦で1人の強敵に出会った。クラスメイトの大野晶。下町のゲーセンには不似合いな、成績優秀で金持ちのお嬢様である彼女は、実は凄腕のゲーマーだった。
ゲームしか取り柄の無いハルオは、憩いの場から彼女を追いだすため、手段を選ばずハメ技を使ってまで勝とうとするが、激怒した晶に殴り倒された上、行きつけのゲーセンから出入り禁止を喰らってしまった。これが2人の因縁の始まりだった。
ゲームをプレイするために足を運ぶその先々で鉢合わせする2人は、ゲームを通じて少しずつ仲良く(?)なってゆく。しかし、ハルオはある日突然、晶が海外へ転校すると聞かされる。
登場人物
主人公。ゲーム好きの少年で放課後はいつもゲーセンに通っている。勉強も運動も苦手で、唯一得意だったゲームで大野に惨敗して以来、彼女に対抗意識を燃やしている。
基本的にゲームのことしか頭にない自己中心的でマイペースな性格だが、他人を気遣える優しい一面がある。
CV:鈴代紗弓
ヒロイン。ハルオとは小学校6年のクラスメイト。
文武両道のお嬢様。財閥の令嬢として、多くの稽古事をさせられており、その息抜きのために放課後はゲーセンに通っている。筐体ゲームの腕はハルオよりも上である。
無口で無表情なため、考えていることが分かりづらい。怖いものが苦手。
CV:広瀬ゆうき
中学生編から登場するヒロイン。ハルオが通う中学校のクラスメイト。実家の酒店の店頭にはゲームの筐体が設置されている。
内向的でおとなしく、人付き合いが苦手な女の子。これといった趣味がなく、勉強以外に打ち込めるものがない。そんな自分と違い、毎日楽しそうにゲームをしているハルオに興味を抱く。
宮尾光太郎
CV:興津和幸
中学校でのハルオの友人。美形で性格も良いため、女子にモテる。一時期晶に思いを寄せ、告白を決意していたが、晶とハルオの絆に気付いて身を引いた。また、小春のハルオへの気持ちにも気付いている。後にハルオと同じ高校に進学した。
土井玄太
CV:山下大輝
ハルオの小学校時代のクラスメート。キザでナルシストであり、小学生ながら髪にべったりとジェルをつけている。また、何故か常にキラキラと輝きを発している。晶に憧れ、再三に渡ってアタックしていたが、結局相手にしてもらえなかった。後に高校でハルオと再び一緒になる。
鬼塚ちひろ
CV:御堂ダリア
ハルオと晶の小学校時代のクラスメイト。ハルオとは同じ中学校に進学している。宮尾に惚れており、いろいろアプローチしているのだが性的に露骨。
沼田先生
CV:中村悠一
ハルオの中学校の、生活指導担当の教師。外見は『バーチャファイター』のキャラクターラウ・チェンにそっくりで、同じくバーチャファイターのキャラクターのパイ・チェンにそっくりな娘がいる。
遠野先生
CV:植田佳奈
中学校の担任。一見クールビューティーだが……。
矢口なみえ
CV:新井里美
若くてひょうきんなハルオの母親。息子の部屋に女の子が来るのを生暖かい目で見守っている。また、息子をからかう時は人外じみた動きを見せる。なお、夫は単身赴任中らしい。
じいや
CV:チョー
大野家の老執事。晶の身の回りの世話や、車での送迎などをしている。車で登場するたびにハルオを撥ねる。当初はハルオを蔑む様子が見られたが、後に晶の心の支えと認めている。家での立場は業田より低いようで、次第に強くなる業田の晶への教育に反対しながらも、強く口出しできないでいる。重度のパチンコ中毒。
業田萌美
CV:伊藤静
大野家の指南役。ピアノや書道、水泳などかなりのものを担当する。晶を大野家の令嬢に相応しい人物に育てるという使命に燃えている。非常に厳格な人物であり、その教育方針はスパルタそのもの。そのため、ゲームセンターを盛り場と嫌悪しており、晶のゲーム趣味を快く思ってはいない。
大野真
CV:赤﨑千夏
晶の姉。
晶の事を非常に可愛がっている。
小学校の担任
CV:杉田智和
テンションが高く、イラッとする言動が特徴。
小春の父親
CV:武虎
酒屋を営む小春の父親。日高商店の軒下にアーケード筐体を置く。
小春の母親
CV:石上静香
CV:安元洋貴
格闘ゲーム「ストリートファイター」の登場人物であり、ハルオの愛用キャラ。
ハルオが迷った時や対戦の時に現れ、助言をする。また、他のゲームのキャラクターたちも度々現れ、ハルオに助言している。
余談だが、担当声優の安元氏はストⅣから実際にガイルを担当しており、同じくストⅣから豪鬼を担当している武虎氏も上記の通り本作に出演
著作権侵害問題
2014年8月、版元のスクウェア・エニックスが、SNKプレイモアの著作権を侵害していたとして大阪府警の家宅捜査を受けていたことが明らかとなった。それを受けて単行本回収、電子書籍配信停止、さらに連載の一時見合わせなどの措置が取られた。
SNKプレイモアが本作の編集者に問い合わせたことをきっかけに、ザ・キング・オブ・ファイターズ、サムライスピリッツのキャラクターを登場させるにあたり、編集部が許諾を取っていなかったことが判明。一方、カプコンとバンダイナムコゲームスは許諾済みであった。スクウェア・エニックスは「著作権を侵害したという認識はないが、お騒がせしているため回収する」として単行本の回収と電子書籍版の販売停止を発表し、当初は継続するとしていた誌上での連載も一時休載すると発表した。2014年11月17日、編集・出版部門の役員や担当者15名と、作者の押切蓮介が書類送検された。
2015年8月24日、スクウェア・エニックスとSNKプレイモアの間で和解が成立。
それに伴い、刑事告訴および民事訴訟は取り下げとなり、本作の連載・販売の再開が発表された。
2016年7月25日には連載が再開され、コミックス6巻の発売も発表された。
テレビアニメ
2013年12月にテレビアニメ化が発表されたが、上記の著作権問題により製作は中断。その後は企画の中止などの告知もなく保留状態であったが、2018年3月24日に、同年7月より放映予定と告知され、公式サイトが開設された。
原作同様、実在のゲームが画面が使用されているため、SNK、カプコン、CAPCOM USA,INC.、バンダイナムコエンターテインメント、KONAMI、SEGAの各ゲームメーカの著作権表示が併記されている。
主題歌
OP
New Stranger
ED
放課後ディストラクション
歌:やくしまるえつこ
ゲーム関連 協力会社
アニメ公式サイトから引用(リンク先は公式サイト、リンク無しはサイト自体が無い)
- アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社
- アークシステムワークス株式会社
- 株式会社アズロネット
- 株式会社SNK
- 株式会社カプコン
- Capcom U.S.A., Inc
- 株式会社コナミデジタルエンタテインメント
- 株式会社ジー・モード(データイーストの版権持ち)
- 株式会社シティコネクション
- 株式会社スパイク・チュンソフト
- 有限会社セイブ開発
- 株式会社セガホールディングス
- 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 株式会社タイトー
- 株式会社ハムスター
- 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
- 株式会社レッド・エンタテイメント
- Warner Bros.
登場したゲーム&ゲームハード&ゲーム関係品
話数表記はROUND ○○
全12話(13話~15話・配信&OVA化)
話数 | Aパート | Bパート |
---|---|---|
1話 | ストリートファイターII | ファイナルファイト |
2話 | THE功夫※1、R-TYPE※1、奇々怪界※1、源平討魔伝※1、ビジランテ※1 | ストリートファイター、クレイジークライマー、プーヤン、スペースハリアー |
3話 | キャメルトライ、スペースガン、ダライアスII、ゴールデンアックス、ストリートファイターII、ファイナルファイト | ストリートファイターII※2、ファイナルファイト※3、アウトラン、魔界村※4、大工の源さん※5、源平討魔伝※6、餓狼伝説※7 |
4話 | ストリートファイターIIダッシュ※8、ぷよぷよ※8、ストリートファイターII´TURBO※8、餓狼伝説2※8、ダークエッジ※8、スーパーストリートファイターII※8、バーチャファイター、PCエンジンGT | 源平討魔伝(AC版)、スーパーストリートファイターII、熱血硬派くにおくん(AC版)、ゲーメスト※9 |
5話 | モータルコンバット※10(AC版)、サムライスピリッツ | 超絶倫人ベラボーマン、THE 功夫※1、ストリートファイターIIダッシュ(SFC版) |
6話 | ゲームボーイ、ジャンケンマンフィーバー、スーパーストリートファイターII X※11、忍者じゃじゃ丸ポップコーン | ファイナルファイト |
7話 | スーパーファミコン、ファイナルファイト(SFC版)、ゲーメスト※12、ファイターズヒストリーダイナマイト、ワールドヒーローズ2JET、パーフェクトソルジャーズ | PCエンジン、源平討魔伝、パロディウスだ!(AC版)、ワニワニパニック、功夫老師、タントアール、イチダントアール、ボンバーマン※1※13 |
8話※14 | 源平討魔伝※6、スーパーストリートファイターII X※11 | 真サムライスピリッツ※15 |
9話 | バーチャファイター※16、カラテカ、ヴァンパイア※17、リアルパンチャー、カプセルゴルフ | セガサターン、プレイステーション、バーチャファイター2、真サムライスピリッツ |
10話 | セガサターン、プレイステーション、バーチャファイター、鉄拳、スーパーストリートファイターII X※18、ヴァンパイアハンター※19 | ストリートファイターZERO※20、風雲黙示録、スーパーマッスルボマー、真サムライスピリッツ※21、KOF94 |
11話 | スウィートランド、バーチャコップ、イーアルカンフー※22、ネオジオCD、真サムライスピリッツ※23 | サムライスピリッツ、スパルタンX、ニューファミコン、ファイナルファイト、マジックソード、カダッシュ、モータルコンバット2&3、ピストル大名の冒険、アウトラン※24、ヴァンパイアハンター |
12話 | 必殺無頼拳、ニューファミコン、ダウンタウン熱血行進曲※25、プリント俱楽部 | ヴァンパイアハンター、UFOキャッチャー、鉄拳※26、パズルボブル※27、プレイステーション、セガサターン※28、ストリートファイター ザ・ムービー※29 |
- ※1 PCエンジン版
- ※2 ガイルのセリフのみ
- ※3 ファイナルファイトのOPに映るマッドギア幹部の顔がセリフありで映るのみ(担当は杉田智和)
- ※4 アーサーにセリフあり(担当はナムカプでの担当者立木文彦)
- ※5 源さんにセリフあり(担当は山口勝平)
- ※6 安駄婆が喋るのみ(担当は八百屋杏)
- ※7 ハルオのセリフのみ(晶が海外に行く際空港にて新作として出るゲーム〈1991年11月25日稼働〉として言っている)
- ※8 OPあけにタイトルが出るのみ。このうちストリートファイターIIダッシュは小春の初プレイゲームとして画面が登場。スーパーストリートファイターIIはBパートにも登場
- ※9 ハルオがクリスマス会の交換プレゼントとして用意した
- ※10 ハルオの使用キャラはライデン
- ※11 Bパートにも登場。
- ※12 学校で昼食のパンを食べながらハルオが読んでいた。
- ※13 ハルオのセリフに出てくるのみ。(修学旅行時にPCエンジン本体持参でやる気だったが没収されてやれずじまい)
- ※14 この回は有名な誤植『インド人を右に』、『確かみてみろ』、『スーパーウリアッ上』がセリフで登場。また、エドモンド本田が喋った(CVはⅣでの担当者永野善一)。
- ※15 ハルオのセリフに出てくるのみ。
- ※16 ハルオと晶が対戦。ハルオの使用キャラは影丸、晶の使用キャラは結城晶。
- ※17 ハルオの使用キャラはビシャモン、晶の使用キャラはビクトル。
- ※18 ハルオと小春の対戦、使用キャラはハルオがエドモンド本田、小春が豪鬼。
- ※19 ハルオと小春の対戦、使用キャラはハルオがビシャモン、小春がフォボス。
- ※20 ナッシュが喋った(CVはVでの担当者鳥海浩輔)。
- ※21 ナインハルト・ズィーガーのみ出てきてその後にハルオと小春の対戦、使用キャラはハルオが服部半蔵、小春がナインハルト・ズィーガー。
- ※22 ファミコン版
- ※23 ネオジオCD版のロード画面のみ
- ※24 晶が筐体に乗ったのみでゲーム画面は無し
- ※25 ニューファミ本体と共にソフト購入。箱無しのソフトのみでラベルが剥がれておりその上からファイナルファンタジーと書かれていた。
- ※26 アーケード&PS版ともに登場
- ※27 小春のセリフに出てくるのみ。
- ※28 小春がハルオにプレイステーションを貸したお礼にサターンを貸すためにハルオが出したソフトがバーチャファイター、デイトナUSA、Dの食卓。
- ※29 ハルオのセリフに出てくるのみ。
関連動画
関連タグ
- 下村陽子(アニメ楽曲担当)
- ストリートファイターII、メタルブラック、ダライアス、ドラゴンスピリット(アニメOPに登場)