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ファンネルの編集履歴

2019-03-06 11:29:11 バージョン

ファンネル

ふぁんねる

ファンネルは、ガンダムシリーズ登場する無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。初出は「機動戦士Ζガンダム」。

曖昧さ回避

概要

ファンネルは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』より登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。

正式にはファンネル・ビット、またはファンネル型ビットというが、単にファンネルと略すのが一般的となっている。

基本的に宇宙世紀作品内で使用される用語であるが、宇宙世紀外の作品では特殊な世界設定である『機動戦士ガンダムAGE』で同様の用語が用いられている。


解説

一年戦争に登場したエルメスに装備されていた「ビット」の発展型である。

サイコミュ(人間の脳波によって機械を思考制御するためのシステム)を用いて、母機から分離して無線(正確には通常の電波による無線ではなくミノフスキー通信による)で遠隔操作され、搭載されているビーム砲を用いて攻撃を行う小型兵器である。サイコミュ自体がパイロットに特殊な才能を要求するが、『思考制御』の必然としてファンネル使用中のパイロットは、自機を戦闘機動させながら、ファンネルには全く別の動きをイメージ伝達しなければならないという、高度な技術が加えて必須となる。

クェス・パラヤは訓練を兼ねた初戦闘の際、ファンネル操作中はコントロールスティックから手を離して、全意識をファンネルに向ける事で操作していたが、これはギュネイ・ガスの護衛が無ければ自殺行為に等しい行動であった。


最初に登場したファンネルは宇宙世紀0087年の『グリプス戦役』に投入されたネオ・ジオン軍のニュータイプ専用MSキュベレイに装備されたものであり、その形が漏斗(ファンネル)に似ていたため、そう名付けられた。

以降、ファンネルはこの体系の兵器の一般名称となり、宇宙世紀0092年の『第二次ネオ・ジオン抗争』では漏斗型ではなく、円筒型(ヤクト・ドーガ及びサザビー)のファンネルや板状(νガンダム)のファンネルが登場する。

また、実用例は少ないが、ファンネル・ミサイルと呼ばれる、ミサイルをサイコミュでコントロールすることにより攻撃を行う兵器もある(後述)。


ファンネルとビットの大きな違いとして、ビットにはジェネレーター(ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉が内蔵されていたため、稼動する際のエネルギーを単体で生み出す事はできたが小型化が難しく、当時はモビルアーマーほどの大きさの母機でないと扱う事はできなかった。このため、一年戦争時のニュータイプ用モビルアーマーは、有線式のブラウ・ブロで高さ60.2m、ビットを搭載したエルメスは同じく高さが85.4mもあった(ガンダムで18m)。

もっともこの高さはブラウ・ブロの場合攻撃端末2機(2連装)を、エルメスの場合はビット運用用のアンテナの高さを含むものだが、いずれにしても並んだモビルスーツがおもちゃに見えるほどの大きさであった。これは、サイコミュ自体の小型化が難しかった事が大きな要因となっている。


しかしグリプス戦役期において、エネルギーをジェネレータからエネルギーCAP方式に変更することで小型化に成功。母機(MS本体)に内蔵または懸架して戦場へ運搬する方式で投入された。サイコミュについても改良が続けられ、第二次ネオ・ジオン抗争期にはサイコミュ搭載MSも一般的なMSと殆ど変わらないサイズとなり、機動性の面でも一般的なモビルスーツと同等以上となった。


しかしながらジェネレーターの廃止や小型化=推進剤容量の減少は、威力と射程の面でビットからの性能低下を必然としてしまい、結果、ニュータイプ専用機の主兵装だったビットから、補助装備へとその位置づけが変化している。特に推進剤容量が非常に少なくなったことは、常に自重を浮かせる分のスラスターを吹かせ続けなければならない大気圏内(1G環境下)での運用に極めて大きな制限をかけてしまっている(使用できなくはないが、重力と大気の流れ等のに反して“その場に留まる”機動を脳内でイメージし続けねばならず、更に推進剤の消費が猛烈なものになるため、射程は極端に短縮される)。


ファンネルが戦場に登場したグリプス戦役後、数年間は中距離射撃戦におけるオールレンジ攻撃の優位性を発揮し、多種の高級機に採用されたが、時代の経過とともに搭載機の高コスト化や、MSの性能向上に比して優位性が失われていった。勿論、ファンネルの高性能化も続けられたが、宇宙世紀0096年のラプラス事変ではネオ・ジオン残党軍の物資・人材不足もあり、搭載機はクシャトリヤ一機のみとなっている。この時点でファンネルの低出力レーザービームでは、ジェガンを撃墜するために数射の直撃を要しており、更にはユニコーンガンダムのシールド(Iフィールド・バリア非展開)、及びクシャトリヤのバインダー外装といった『盾』には直撃してもゼロダメージであった事実から、既にMSの装甲素材の進化に対して、ファンネルの性能が引き離されつつあった事がわかる。加えて連邦軍による対サイコミュ兵器戦術の研究が進んだこともあり、徐々に活躍の場は少なくなっていった。


最終的に、MSの小型・高機動化が進んだ第二期MSの登場により、パワー・ウェイト・レシオが4倍以上の機体が当然(ユニコーンガンダムでさえ3.4倍)となった宇宙世紀120年代以降、特に宇宙世紀0149年から始まった『ザンスカール戦争』の頃には、バイオ・コンピュータの発達などによって、機動兵器に搭載されることが稀になっている。


なお、ヤクト・ドーガなど一部の機体を除き、基本的にファンネル採用機はファンネルのエネルギー・推進剤の再充填機構を有するが、実戦(特に混戦)においては放出したファンネルを回収する隙は少なく、また既述の通りファンネルの推進剤容量も小さい(=帰還のための推進剤を確保できない)ことから、基本的には使い捨て武装とされている。


ファンネルの種類

マザーファンネル/チルドファンネル

MSの攻撃能力偏重が顕著であった、第一次ネオ・ジオン抗争期にロールアウトした、第四世代MSの代表機・ゲーマルクに採用されたモデル。

ジェネレーター内蔵・大型の『マザーファンネル』(厳密にはビット)を二基本体に装備し、更にマザーファンネル一基の内部に通常よりやや小型の『チルドファンネル』を十四基格納する。これにより、ゲーマルクのファンネル搭載数は合計三十基にも及ぶ。


チルドファンネル自体は特に特徴を有さないが、ジェネレーター内蔵(=エネルギーがほぼ無尽蔵)かつ大型(推進剤量が豊富)のマザーファンネルに格納されたまま射出され、戦場(敵機付近)へ到達するため、総稼働時間を大幅に延長している。また、マザーファンネルはサイコミュの中継機も兼ねるため、射程面でも『マザーの到達距離+チルドの到達距離』となるため、通常のファンネルよりも遥かに有利である。

なお、マザーファンネルは更に、ジェネレーター直結型のメガキャノンを内蔵しており攻撃力も申し分ないが、サイズの分だけやや鈍重なため、積極的には敵機に近づかない。


フィン・ファンネル

フィン・ファンネルは、アニメーション映画『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』より登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。

νガンダムおよびその完成形であるHi-νガンダムに搭載された、アムロ・レイ考案のファンネルを指す。

その名の示すところは「(ヒレのような)板状のファンネル(小型ビット兵器)」

Hi-νガンダム


シールドファンネル

フェネクス

開発着手は最も遅かったが、1号機に先んじて宇宙世紀0095年にロールアウトした、3号機 フェネクスの仕様武装(設計において付与されている機能)。

通常は背部アタッチメント・フレームに、増設ブースターとして装備されているアームド・アーマーDE二基を射出、搭載されたサイコフレームを通して遠隔操作端末として使用する。

RX-0共通シールドのIフィールド・ビームバリアと、アームド・アーマーのメガキャノン、ブースターにより、攻撃・防御・機動の各機能において、高いスペックを発揮する。


ユニコーンガンダム

シールドファンネル ユニコーン

宇宙世紀0096年に、特殊プログラムを与えられロールアウトしたユニコーンガンダム(1号機)の仕様外機能。ただし劇中で「シールドファンネル」の名称が使われたことはなく、あくまでもプラモデルや書籍の上での呼称である。本来はネェル・アーガマに保管されていた予備のシールドである。

最大数は三基。あらかじめ取り付けられていたビームガトリングガンをビーム砲として使用する。オールレンジ攻撃だけでなく、元のシールドの機能を生かしてIフィールド、三枚合わさることでサイコ・フィールド・バリアの展開が可能で、防御兵装としても破格の機能を有する。

推進方法、及びガトリンクとIフィールド展開に必要となる電力供給源は不明であり、ガンダム本体のサイコフレームから発生したエネルギーによって自律機動を行うと考えられる。


ファンネルミサイル

ファンネルミサイル (Funnel Missile) は、富野由悠季著の小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』に登場する、無線式のオールレンジ攻撃用兵器である。

moonlight

宇宙世紀世界においてモビルスーツという兵器が誕生したのは、元来、ミノフスキー粒子散布下での誘導兵器が使用できないことが起因であったが、サイコミュにより無線誘導が可能になったファンネルミサイルは、再度誘導兵器を脅威とすることに成功している。

また、従来のファンネルと異なりビーム発生機構を必要としないため、非常に小型化することが可能であり、モビルスーツ単機の搭載数も格段に向上している。

通常のファンネルと異なり、オールレンジ攻撃(相手の背後に回り込ませてからの射撃など)は不可能だが、1G環境下でも長射程を確保できるため、大気圏内(1G環境下)戦闘に特化した武装である。


現時点で初めてこの兵器が搭載されたと確認されているのは、宇宙世紀0104年頃に完成したペーネロペー及びΞガンダムのみである。(ただし、宇宙世紀0094年にクシャトリヤ・リペアードが、通常のファンネルに炸薬断頭を接合した、急造・簡易型のファンネルミサイルを使用している。)

ただし、富野由悠季の小説では、これ以前の作品でもみなビットやファンネルにはビームタイプとミサイルタイプのような描写が存在し、それ以前に開発されていなかったとは必ずしも言えない。

Ξガンダムやペーネロペーに搭載されているのがファンネルミサイルという設定が定まったのも、ゲーム『SDガンダム GGENERATION-F』に登場してからである。


また近藤和久の漫画作品『新・ジオンの再興』では、エルメスのビットが「誘導兵器としてミサイル的に活用できた」と解説されており、作中でもNT部隊『ケルベロス隊』の可変MSゲイドライ・シュツルムが、ファンネルを直接ぶつけることでビームの効かないGコマンダーを撃破している(時代背景は宇宙世紀0092年)


フェザーファンネル

死闘の渓谷

漫画作品『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズ(第一作のみ富野由悠季共作)に登場。

名前の通り羽根のような形をした簡易構造のファンネル。単純な構造によって搭載数の増加が可能となった。ただし“質より量”に特化したため再利用は考えられておらず、完全に使い捨ての兵器となっている。

攻撃方法はビームを射出するほか、目標に直接ぶつける事でダメージを与える。


宇宙世紀0133年木星帝国が決戦兵器として戦場に投入した、超大型モビルアーマーディビニダドが、背部ウィングユニットに大量に搭載し、大型である本体の死角をカバーしながら、一撃で敵機を葬り去り地球連邦軍の大部隊を追い詰めた。

しかしながら大型機から射出されるが故に、フェザーファンネル自体も大型となっており、重力下ではスラスター推力が足りなかったのか、地球上でクロスボーンガンダムと一騎打ちを繰り広げた機体は、本装備を使用しなかった。

小型フェザーファンネル

宇宙世紀0137年において、インプルース・コルニグスおよびディキトゥスに搭載された。こちらは小型化された分、重力下でも運用可能となったが、威力が激減しておりクロスボーンガンダムF91は少なくない被弾を被ったが、やはり撃墜までには至っていない。

余談

Gジェネレーションシリーズに登場するフェニックスガンダムおよびハルファスガンダムにも同名の武装があるが、こちらは機能は通常のファンネルと大差ないため、機体名と関連付けただけのネーミングであると思われる。


バックエンジンユニット

宇宙世紀0153年にロールアウトした、サイコミュ搭載型試作MSゲンガオゾが搭載した複合機動攻撃ユニット。

第二期MS登場以降は、ファンネルのような小型攻撃端末の各性能が、MS本体の装甲や機動力の向上に追い付けなくなったことで姿を消していた遠距離攻撃端末だが、バックエンジンユニットは逆転の発想により、端末を大型化する事で必要充分な火力と機動性、大容量のメガコンデンサーをパッケージングすることで、諸問題を解決した。

更に、携行可能数の減少(一基のみ)による同時攻撃不可のデメリットを、マルチプルビームランチャーの多機能性によりカバーしている。

加えて、空力学的にも無理のない形状で設計されているため、大気圏内においても問題なく攻撃端末として使用できる


アナザーガンダムに登場するファンネル

Cファンネル

機動戦士ガンダムAGE』第4の主人公機・ガンダムAGE-FXに搭載されたファンネル。

全身に増加装甲のような形で配置される。

緑色の半透明の短剣のような形状をしており、敵機に突き刺さって攻撃を行うほか敵の攻撃に対して直接盾となって攻撃を防ぐこともできる。

その一方、他のファンネルのようなビーム攻撃機能は確認されていない。

その機能は、過去作における「ファンネル」よりも『機動戦士ガンダム00』に登場したGNシールドビット(ケルディムガンダム)やGNソードビット(ダブルオークアンタ)に近い。


なお「C」の意味するところは不明であるが(書籍によって「シグルブレイド」の略や「カッター」の略称などバラバラとなっている)、外伝作品において「Aファンネル」と呼ばれる別装備が登場しており、頭文字の「A」や「C」は開発順ではなく、製作者や構成素材の頭文字などから取られているとされている。

また、AGE-FXの他にもゲームオリジナルの機体であるAGE-2フェニキスはフェザーファンネルを、AGE-3ラグナはブラスターファンネルを搭載している。


備考

アニメーション映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)を最後に、2002年の『機動戦士ガンダムSEED』までオールレンジ攻撃用兵器はあまり登場しなくなった。

ガンダムローズのローゼスビットやベルティゴのビット等はあったがどれも主人公機やラスボス機ではない。


これは元々、巨人同士が挌闘戦をするということを理由づけるためにミノフスキー粒子などの設定を作ったのに、アニメ『機動戦士Ζガンダム』以降の作品ではファンネルを使いすぎており、これでは本来の意図から外れてしまうため、監督の富野由悠季自身があえて使わないようにしたといわれている。

これについては、富野自身がインタビューで「(ファンネルを)多用すると戦闘シーンがあまりにも単調になりすぎる」という発言をしている。


なお、『SDガンダム外伝』では電撃魔法の名前である。

同シリーズの魔法の名前はご本家の武装等をもじったものだが、これに関してはもうそのまんま(下位に「ファン」がある)。


俗語としてのファンネル

ガンダムのファンネルから転じて「有名人によるファン・信者・取り巻きを使った批判・炎上行為」もファンネルと呼ばれる事がある。所謂「信者ファンネル」と呼ばれる行為である。

有名人をモビルスーツ、信者をファンネルに見立てたもので、用法自体はガンダムとは一切無関係なので注意。この為、一切ガンダムと無関係な話題でファンネルという言葉を見かけたら、此方の意味を疑ったほうが良い。もっとも、本来の意味(漏斗)の可能性も否めないが・・・


また、コミケ等のイベントで、サークル主のために同人誌を買って回る役目(要するにパシリ)をファンネルに例える人もいる。


その他、ガンダム以外の作品で遠隔操作する自律砲台を俗にファンネルと呼ぶことがある。


関連項目

ビット インコム Gビット ドラグーン GNファング ニュータイプ

チビノーズ: PM-No.476ダイノーズ専用ファンネル


トリビア

ガンダム好きのプロレスラー鈴木鼓太郎が自身が使用する、ロープにもたれて倒れた相手に向かって走り、ロープを掴んで半回転して相手の顔面に蹴りを叩き込む技にファンネルと名づけている

以下の動画は同じ動きの技であるWWE所属のプロレスラーのレイ・ミステリオの持ち技の619(シックスワンナイン)という技である。<この技を鈴木鼓太郎が使う際の技名がファンネル>

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