もしかして⇒シン・アスカ?
人物
演:つるの剛士
『ウルトラマンダイナ』の主人公であり、ウルトラマンダイナに変身するヒーローである。
スーパーGUTSの新米隊員。
無鉄砲で型破りであり、「絶対に諦めない」を信条としている。調子に乗りやすく、「超ファインプレー」を言うことは撃墜フラグ。エースパイロットであるリョウに次いで操縦技術もピカイチであり、変則飛行を使って回避や怪獣の撃墜を行っている上に(超時空のアドベンチャーでは勘のみでノスフェルの弱点を破壊して撃破している)、機転も効き、入隊前の訓練ではスモークを使ってリョウの乗るガッツウイング1号の目を欺いて撃墜している。
また、「不死身のアスカ」を自称しているが、本当に以後の活躍を含めても確かに危機的状況でも生還している為、誇張でもなんでもないのが恐ろしい所。
お調子者、ポジティブ、おバカ、一本気と少年漫画の主人公属性の塊のような男だが、正体を明かそうとしてダイナに変身できなかったり、最終章では逆にダイナである事が知られるのを恐れたりと繊細な面も持つ。本人もそうした一面を「照れ屋」だと評しているほど。
高校野球をやっていたこともあり、物事の例えに野球を用いることもある(ただし直球ばかり投げる為に控え選手という扱いであった)。
高校野球時代の同級生の決め球であったフォークボールをヒントに、光弾の軌道をフォークボールのように投げるウルトラフォークを生み出した。
役者がおバカキャラで有名なので本人もその様なイメージがあるが、訓練学校ZEROでの成績はライバルだったフドウ・タケルと同率で主席である(そもそも『ダイナ』はつるの氏がおバカキャラで有名になる前の作品である。キャラ造形自体は自他共に認めるようにつるの氏そのものと言えるが)。
ただ、フドウとのストリートファイトではカンチョーを使っていたり、難しい言葉を言われると理解できなかったり(五芒星ペンタグラム⇨ゴボウペン立て)、監視カメラの前でピースしたりとおバカな面があるのは事実である。
代表する台詞
「見たか!俺の超ファインプレー!!」(活躍すると良く口走る、そしてすぐ被弾する…)
「無茶かもしれないけど、無理じゃねえ!」(アスカの信条を表している、またつるの氏が歌のアルバムを出した時に引用している)
「イェーイ!イェーイ!母ちゃん見てる?」(劇場版にて監視カメラに向かって。ダイナ時点でのアスカのおバk…もとい純粋さを濃縮したセリフ。)
「本当の戦いはここからだぜ!」(彼の代名詞とも言える台詞、ウルトラマンダイナスペシャルの最終章三部作のエンディングもこの言葉で締めくくられた)
劇中での活躍
『ウルトラマンティガ THE_FINAL_ODYSSEY』
ラストシーンのみ登場。この頃はまだTPCの作業員だった。宇宙港の通路でマドカ・ダイゴ(ウルトラマンティガ)とすれ違っており、その際にダイゴから「光を継ぐ者」として見抜かれていた。
『ウルトラマンダイナ』
物語開始時は訓練学校ZEROの訓練生として登場。
卒業試験中にスフィアに襲われて宇宙空間に放り出されたところを、父親もその中へと消えていった謎の光と遭遇。奇跡的に生還を果たし、卒業試験中に見せた実力を買われてスーパーGUTSへ入隊。
初出動となったTPC火星基地でのダランビアとの戦闘中に光と一体化し、以後リーフラッシャーを使うことでウルトラマンダイナに変身できるようになった。当初はその光の力に疑問を抱いたが、すぐに迷いを振り切り、人類の未来を守るために戦う決意をした。
しかし、ライバルだったフドウ・タケルが新型機の実験中に事故死したことを知った時や、TPCのゴンドウ参謀に「どうしてお前がウルトラマンなんだ…?」と訊かれた際には、「どうして自分が光の力を得られたか?」、「本当に自分がこんな力を持ってていいのか?」という疑問や葛藤もあった。
そしてゼルガノイドとの戦いで傷つき気を失った所を、火星を訪れていたマドカ・ダイゴに助けられた。火星の衛星のフォボスにあるダイゴの自宅で看病され、そこで彼に悩みを打ち明けるが、最終的に自分で答えを見つけ出すしかないと助言される。
そして悩み続けた末に彼が出した答え、それは「俺は、俺だ!ウルトラマンダイナだ!」と、ダイナである自らを肯定すること。
それは奇しくも、かつてダイゴが出した「(ウルトラマンという光を認めつつも)人間として生きる」という答えとは反対のものだった。
最終話で、テレビ中継されていた中で変身した事で地球人全員に正体バレした後、グランスフィアとの戦いの中で発生した時空のねじれに飲み込まれてしまうが、光の中で父親と再会を果たし、そのまま光の中へと消えていった。
「最終話で生死不明になる」という特撮ヒーロー番組の主人公としては衝撃的な結末を迎えており、現実世界では11年余り、ダイナの世界(ネオフロンティアススペース)では約15年もの間、その安否が不明のままだった。
その後の客演
本編終了後のアスカの客演は多く、TVシリーズのアスカ本人の客演数は春野ムサシに並んで3回、別世界のアスカが1回、アスカの姿では登場しないもののアスカ役を務めたつるの氏がダイナの声を担当した客演が2回と計6回も他作品に登場している。ちなみに、別次元の8兄弟を含めると平成ウルトラマンの変身者としては最も客演が多い。
なお、ここではアスカの姿で登場した作品には◎、アスカの姿で登場していないがアスカ役のつるの氏がダイナの声を担当した作品は●を付記する。
『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア超時空の大決戦』●
ダイナが登場。アスカ本人は登場しないが、設定上はアスカが変身したものとされており、声もつるの氏が演じている。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』◎
『ダイナ』本編とは別世界の存在。
野球選手を目指していたが、高校時代での甲子園の試合で押し出しで自滅し挫折。自責の念から野球を辞め、現在は横浜スタジアムのボールボーイとして働いている。
我夢と共にダイゴの戦いを見て、ダイナとして戦う別世界の自分の記憶が宿り、リーフラッシャーで変身。ガイアと共にティガの救援に駆けつけ戦う。
ダイゴの後輩設定だった原作とは異なり、同級生という扱いである。
『大怪獣バトルウルトラ銀河伝説』◎
この作品でのアスカは『ダイナ』本編と同一人物である。最終回から11年4ヶ月という年月を経てついに再登場を果たし、安否を心配していたファンを喜ばせた。髪が金髪になっている。また、前述したように盛大な正体バレをした事への自覚からか、「地球人ならウルトラマンダイナと言った方がわかりやすいかな」と自己紹介している(本作の舞台のM78ワールドはダイナが活躍したネオフロンティアスペースとは別の宇宙だが、ギャラクシークライシスで発足間もないZAP SPACYが同じく時空を超えて現れたウルトラマン達と共闘しているため、おそらくその時にダイナも戦ったのだと思われる)。
光の中に消えた後は、時空を超えて遙か未来の別次元へ飛ばされ、ずっと旅を続けていた模様(どうやら異世界に行く能力を身につけたらしい)。苦手分野だった格闘技の能力は向上しており、ZAPのスペースペンドラゴンの機内にてゼットン星人を「ゼットン星人、俺が相手だ。」と生身のまま倒している。
スペースペンドラゴンをレイがいる怪獣墓場にまで案内し、最終決戦では光の国のウルトラマン達と共に、ウルトラマンベリアル率いる怪獣軍団相手に果敢に立ち向かった。
ちなみにこの作品では変身時の叫びのイントネーションが異なる(「台湾」の発音に近い。)
『ウルトラマンヒットソングヒストリー ニューヒーロー編』
ウルトラ銀河伝説での出来事を知っている為、アスカ本人という事で間違いない様子。
『ウルトラマンサーガ』◎
『ダイナ』本編と同一人物で最重要キャラ。時系列的には『ウルトラ銀河伝説』の後。
本編とは異なり、熱い部分はそのままに、落ち着いて大人びた雰囲気になっている。
チームUの通信を感知し、フューチャーアース(別次元の地球)に飛来。チームUと協力してバット星人が送り込む怪獣と戦っていた。ハイパーゼットンの存在を察知したダイナは自ら繭の中へと飛び込み、その誕生を阻止するが、引き換えにダイナは石化してしまう(しかしそのおかげでハイパーゼットンの誕生の時間稼ぎには成功している)。その間フューチャーアースを守るために、アナザースペース(前作の舞台)にいるウルトラマンゼロ(=タイガ・ノゾム)とコスモスペース(コスモスの世界)にいるウルトラマンコスモス(=春野ムサシ)をテレパシーで呼び寄せた。
誕生したハイパーゼットン(ギガント)とゼロ、コスモスが戦っている最中にタケル少年とアンナの協力で復活し、3人のウルトラマンの力でハイパーゼットン(ギガント)を倒す。その後完全体となり復活したハイパーゼットン(イマーゴ)に圧倒され敗北してしまうが、最後はタイガ、ムサシ、アスカの諦めない心が一つとなってウルトラマンサーガに変身し、勝利を掴んだ。
前述した盛大な正体バレにより、ネオフロンティアスペース(ティガ・ダイナの世界)では、マドカ・ダイゴとは対照的に歴史の教科書にも載るほどの「伝説の英雄」とされており、彼が太陽系を救って姿を消した日は、父親に倣われてか光の日から変わり『アスカ記念日』として人々から敬われており、15回目を迎えている。
物語ラストにて遂にネオフロンティアスペースへと帰還を果たしたが、スーパーGUTSの面々とテレパシーで会話しタイガ・ノゾムの無事を知らせた後、また新たな次元の宇宙へと旅立っていった(当初のシナリオではこのままネオフロンティスペースへ帰還し、大団円に終わらせる予定だったが、アスカ役のつるの氏が 「(自分がアスカだったら)まだ帰らずに飛んでいたい」と提唱した為、変更されたとのこと)。
劇場版『ウルトラマンギンガS決戦!ウルトラ10勇士!!』●
アスカは登場しないものの、エタルガーに敗れ捕獲されたウルトラマンダイナが登場している。ウルトラマンギンガに救出された後は、ティガ、ガイアと共に合体怪獣ファイブキングに挑む。
戦いが終わった後はティガと共にネオフロンティアスペースに帰還した。
台詞や声からしてアスカ本人であることが分かる。
『ウルトラマンオーブTHE_ORIGIN_SAGA』◎
『ダイナ』本編と同一人物。ウルトラマンオーブになったばかりのクレナイ・ガイを教え導く。
ガイが一目見て「ウルトラマンダイナ・・・アスカ・シン」とつぶやくほど、並行宇宙で知名度がある模様。
「宇宙の危機に春野ムサシに協力を要請する」とあるため、『サーガ』の後(最低でもギャラクシークライシス後)の出来事だと推測される。
ガイのサポーターであるジャグラスジャグラーが大切な者を守りきれなかった悔しさから魔人態に変貌し、自分なりに事態を解決するべく、今回の騒動の原因の一つである命の木を切り落とし、国民の心の支えであるアマテを攻撃した為、「それは光の戦士の戦い方じゃない」と彼のやり方を非難した(尤も、やり方を非難しただけで意図は理解していた様子)。
この出来事はジャグラーに対して大きな影響を与えており、『ウルトラマンZ』時点でも根に持っている様子であった(この作品でのジャグラー=ヘビクラ・ショウタの行動原理は「ウルトラマンの力も場合によっては危険なものになりうる」ということを証明することにあった。また、第5話では「こんな時、光の戦士ならどう戦う?」とダイナのウルトラメダルに問いかけるシーンもあった)。ジャグラーがO-50の光に選ばれなかった理由を端的に表したセリフであると同時に、それこそがジャグラーの強みであり、個性でもある事を示すセリフでもある。
余談
つるの剛士は『ティガ』の主人公・マドカ・ダイゴ役の長野博同様、「5歳の頃にはリアルタイムで『ウルトラマン80』を見ていた」と語っており、『80』に愛着を持っている。映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の舞台挨拶で「ウルトラマン80も出ます」と間違った事を観客に話し、共演者の長野から指摘を受けた(『80』にレギュラー出演していた人物やゲスト出演した事がある出演者なら、映画にゲスト出演している)。
『ウルトラマンガイア』の主人公・吉岡毅志氏と準主人公役の高野八誠氏、『ウルトラマンコスモス』の主人公・杉浦太陽氏などのウルトラシリーズ出演者と交友関係を築いている。実際に4人全員が『ORIGINN_SAGA』で共演した他、4人ともシリーズのイベントへの出演も多い。
特に杉浦氏とは『銀河伝説』以降全ての作品で共演している。そのため、両者は平成ウルトラマンの客演の顔となっている。
ウルトラマンシリーズの主人公を演じた下の名前に「た」が付く俳優は、『ウルトラマンマックス』の主人公・トウマ・カイトを演じた青山草太氏まで続いた。
当初、『ウルトラ銀河伝説』でスペースペンドラゴンを怪獣墓場にまで案内するのはウルトラマンヒカリの予定だった。
2020年3月12日に保育士試験の受験資格を得るため、4月から短大生になる事を発表した。ウルトラマンシリーズの主人公で短大出身になるのは、つるのが初めてである。
つるのが残した伝説(?)
ちなみに、アスカは役柄こそこそつるの氏そのものであるが、つるの氏本人は運動が苦手で、撮影で全力疾走した際に女の子走りになってしまい、何度もリテイクをかけてしまったとか。
また野球にも疎く、アスカの野球関連のセリフはセリフだから言えた部分が大きいとか(映画『ティガ&ダイナ』の台本を読んだときに初めてマウンドがグラウンドより高いことを初めて知ったとか)。
また、後述のアメトーークに出演した際などには、プロ野球についてはパ・リーグは理解していたものの、セ・リーグを長いこと『ペ・リーグ』と真剣に勘違いしていたと話している。
この結果、次回作からは主人公役はある程度運動できることが採用規定に盛り込まれるようになったという。
(2018年5月20日放送の『日曜もアメトーーク! ウルトラマン芸人』でこのことが改めて述べられた際には新世代ヒーローズにおいても似たような項目があったことをTwitter上で出演者たちが話している。ある意味での例外としては隊員役オーディションを受けたショウ役の宇治清高など)
なお、主人公以外にも役によっては走る演技に指導が入るらしく、役者の間でネタにされることも
(ウルトラマンフェスティバル2019で行われた『ネクサス』のイベントにおいて、孤門一輝役の川久保拓司氏が触れたり、平木詩織役の五藤圭子氏がその件で苦労した事を語るなど、それぞれ振り返っていた)。
つるの氏本人も、それをネタにしていることもあり、ウルトラマンフェスティバルで杉浦太陽氏、石黒英雄氏、濱田龍臣氏とイベントに出演した際に、交友のある杉浦氏を中心にオーディションの話を持ち出され、石黒氏や濱田氏にも言われると、当時の走りを再現していた。
一方、前作『ティガ』の主演である長野博はジャニーズという事もあってか運動神経が抜群で、劇中でも様々なアクションを披露した為、特に問題はなかった。
劇中ではワームホールに姿を消した伝説で有名になっていたが、中の人も違う意味で伝説を残したのである。キャラクターと中の人のリンク率が高いのも流石である。
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ウルトラマンゼロ:何度も共闘したこともあってか、ゼロからは「俺の盟友」と評される程信頼されている。
シン・アスカ:『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』より。同姓同名(姓名の順序が逆という違いはあるが)の主人公つながり。放送枠も同じだった。
鹿目まどか:先輩と同じ「まどか(マドカ)」を名乗るキャラだが、立ち位置的にはむしろ後輩のアスカに近いキャラといえる。自分に何ができるか悩んだ末に、人を捨てて世界を救う選択をしたこともほぼ同じ経緯であった。